ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2013年 02月 27日

いくらお金があっても水と空気は買えない。さあ、どうする?

中国の深刻な大気汚染問題が、2013年に入ると堰を切ったように報道されるようになりました。さすがに中国政府も、環境悪化にともなう国民の健康被害の懸念を隠し通せなくなったということでしょう。

おそらく最初の報道は、以下のニュースサイトに転載された人民日報の記事と思われます。

2013年1月13日(レコードチャイナ)
限界突破!観測不能レベルの大気汚染に=各地で濃霧・大気汚染の報告

「12日、人民日報は記事『中国各地で濃霧が発生、大気汚染は観測限界を突破』を掲載した。河南省の一部では空気品質指数が最悪となる500を表示。観測限界を超えた汚染となった」。

人民日報がこう報じているわけですから、中国政府も覚悟を決めたと考えていいようです。この報道以後、中国の大地の広範囲を含むエリアを「有毒」の大気が覆っている事態も明らかにされるようになりました。

ここ数年、秋冬シーズンに北京に行くと、わずか1週間かそこらの滞在でも、ぼくは必ず喉をやられて、長く咳が止まりませんでした。北京に到着した翌朝にはすでに喉が腫れて痛み出すのです。帰国後も気管支炎を患い、翌年春先まで咳が止まらないというひどい年もありました。体質的に喉が人より弱いせいですが、カナリヤみたいなもので、ぼくは北京の空気の悪さを誰よりも感じている人間のひとりです。

例の肺がん物質を多く含むという濃霧のため、北京空港の視界が悪くなり、飛行機の離着陸が不能となって帰国を延期しなければなかったこともあります。

中国メディアの記事を翻訳して掲載するニュースサイトの「レコードチャイナ」で「大気汚染」を検索すると、同サイトがオープンした2006年から今年2月下旬までの間、約300本の記事が出てきました。それをざっと見る限り、大気汚染問題は6年前から少しずつですが、警鐘を鳴らされていたことがわかります。ただし、少なくとも昨年までは、中国当局はそれを大っぴらには認めようとはしませんでした。特に北京オリンピックが開催された08年当時は、海外メディアとのいじましいほどの論争が繰り広げられていました。以下、ざっとこの6年間の「大気汚染」をめぐる記事を追ってみましょう。

■2006年
12月21日
大気汚染がひどいアジアの都市ランキング、北京がワースト1―北京市
「大気中に含まれる汚染物質の量は、北京市が1立方メートルあたり142ミクログラムで、アジアで最も汚染がひどい都市と分かった」。

■2007年
6月3日
大気中の二酸化炭素濃度が観測史上最悪に!進む大気汚染
「6月1日、中国気象局は北京をはじめとする中国4か所での大気分析の結果を発表した。大気中の二酸化炭素濃度が観測史上最悪の数値を記録した」。

7月1日
北京五輪 世界新記録樹立は不可能、大気汚染が選手に悪影響!―海外医療専門機関
「6月30日、来年の北京五輪に参加する各国選手に北京市の深刻な大気汚染が健康面で何らかの悪影響を及ぼすため、世界新記録の樹立は不可能とドイツの週刊誌が報道、問題になっている」。
 ★このあたりからオリンピック開催と大気汚染の影響がささやかれ始めます。

8月5日
大気汚染を改善し緑のオリンピックが実現か⁈ 環境対策になんと2兆円近く投入―北京市
「8月、五輪まであと1年と迫った北京市では、累計で1200億元(約1兆9000億円)の巨費を投じて、環境問題を改善するプロジェクトを推進中だ」。
 ★当然中国政府はオリンピックへの影響をかき消そうとしています。

12月14日
<北京五輪>大気汚染悪化なら競技日程変更も、IOC発表―中国 
「大気汚染が問題視される北京、改善が見られなければオリンピックの競技日程の変更もあり得るとIOCが発表した」。

■2008年
3月13日
<北京五輪>「世界中の参加選手が、北京の空気に満足」=楊外相が会見で反論―中国
「12日、中国の楊外交部長は記者会館で、『北京五輪に参加する世界中の選手のうち、大部分は北京の空気の質に満足している』と述べた。先日「大気汚染」を理由に五輪のマラソン競技不参加を表明したエチオピア選手に対する反論」。

7月9日
汚染物質排出データを発表、北京市が減少幅最大に―北京市
「7日、『07年度の各省・自治区・直轄市及び電力各社に対する汚染物排出量に関する調査』が終了したが、全国で排出量の減少幅が最大は北京市だった」。

7月12日
大気観測データに外国メディアから疑問―北京市
「10日、外国メディアから北京の大気観測データの信頼性に疑問が出ている」。

8月1日
オーストラリアは開会式にマスク着用せず―北京市
「31日、北京五輪まであと1週間に迫った選手村で、オーストラリア五輪委員会(AOC)のジョン・コーツ委員長は、『開会式にはマスクを着用しない』方針を明らかにした」。

8月7日
<マスク着用>「侮辱や挑発を意図していない」、米選手4人が謝罪―中国
「6日、北京五輪に参加する米の自転車競技選手4人が、前日に北京空港へ到着した際マスクを着用していた問題で、『北京五輪や中国国民に対する侮辱や挑発ではない』と五輪関係者と中国人に対して謝罪を行った」。
 ★五輪開幕以後、大気汚染報道は出てこなくなりましたが、中国の面子とからんだ不可思議なニュースがちらほら出てきます。外国人がマスクをしたから中国を侮辱しているだなんていいがかりじゃない? 当局だけでなく、中国の国民もこの問題に神経質になっていたことがうかがえます。

8月31日
五輪閉会、早速大気汚染が復活!汚染指数110に―北京市
「29日、明報が伝えたところによると、五輪が終わってわずか5日で、大気汚染指数の悪い日が出現した。28日、北京の空気汚染指数は110となり、軽度汚染の天候となった」。
 ★さすが香港メディア。五輪が終わると汚染も復活と一撃しています。

10月10日
中国の大気汚染、元凶は「粗悪な石炭」利用の発電に―米メディア
「7日、中国の大気汚染を引き起こしている原因は廉価で粗悪な石炭を利用した発電にあると米国MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームが発表した」。
 ★このあたりからようやく大気汚染を自明のこととして原因解明(ただし海外メディアを利用した)が始まります。

■2009年
2月11日
<重度汚染日>今年初、旧正月の花火・爆竹で―北京市
「10日、旧正月の最後を飾る元宵節を迎えた9日、北京市でも多くの爆竹や花火による祝砲が打ち上げられた結果、今年最も深刻な大気汚染が発生したことがわかった」。
 ★ついに春節の爆竹と大気汚染の関係が取りざたされるようになってきました。

2月22日
肺がんによる死亡、30年間で1800万人に達する見通し―中国
「20日、米ハーバード大学公衆衛生大学院がまとめた報告書によると、2003年から2033年までの30年間で、中国では8300万人が慢性閉塞性肺疾患や肺がんで死亡する恐れがあるという」。
 ★大気汚染と肺がんの発生が関連づけられました。ただし、この時点では海外からの指摘です。

6月24日
灰色の空、当局の認定は「軽度の汚染」=米大使館発表の「非常に危険」と大違い―北京市
「6月18日、北京市は灰色の霧にすっぽりと覆われた。今年の4月、5月は珍しくも青空指数が高かったが、視界すら通らないような霧を前に北京市の大気汚染が悪化しているのではとの声もあがっている」。

6月30日
空気は「良好」それとも「危険」?米大使館と市政府、食い違う測定結果―北京市
「6月、北京の米国大使館が発表している大気汚染測定値が注目を集めている。18日には微小粒子状物質PM2.5の観測量が最悪レベルの危険域に達したという」。
 ★ついに中国当局と米国大使館との大気汚染論争の勃発です。

9月6日
中国の汚染に関する情報公開度・透明度が徐々に向上―米メディア
「2日、米メディアは中国各都市の環境汚染に関する情報公開度が改善してきていると報じた」。

10月20日
北京の大気汚染、改善は進んでいるがまだまだ不十分―米紙
「17日、ニューヨーク・タイムズは『北京の大気汚染状況は改善されたが、まだまだ不十分』と題した記事を掲載した」。
 ★なぜかこの時期、米国側から北京の大気汚染対策の改善を評価する記事が出ています。ちょうど世界が中国の大規模な景気対策を持ち上げていた時期に重なる気も。

■2010年
3月27日
<外国人が住みやすい都市>シンガポールがアジア首位、北京は大気汚染が影響し100位
「25日、国際人材コンサルティング企業ECAインターナショナルが行った調査で、シンガポールが11年連続で外国人にとって最も住みやすいアジアの都市に選ばれた。北京は大気汚染が影響し、100位止まりだった」。

9月7日
大気汚染、全国2割の都市で深刻、自動車が主因と政府が発表―中国
「5日、中国環保部科学技術基準局の責任者が、2010中国自動車産業国際発展フォーラムで講演を行い、中国の都市のおよそ5分の1で大気汚染が深刻となっていることを指摘した」。
 ★自動車数の増加と大気汚染の関連を中国環境部の幹部も指摘し始めました。

10月12日
年間の新車販売台数、米国の過去最高記録を上回る1700万台へ=渋滞、大気汚染も激化へ―中国
「10日、今年1~8月中国国内における自動車販売台数が前年比39%増の1200万台近くに達し、年間では米国の過去最高記録を抜く1700万台の大台が射程距離に入っている」。
 ★リーマンショックからのすばやい立ち直りを世界が評価し、自動車販売台数も米国を上回ったものの、深刻な副産物が発生していることを、ついに中国メディアでも報道し始めました。

12月6日
<大気汚染>過去5年で最悪の状況に!万博終了による規制解除が主因―上海市
「11月30日、上海万博期間中実施されていた多岐にわたる規制が緩和あるいは解除されたため、上海市の大気汚染が万博終了後わずか1カ月の間に過去5年間で最悪の水準になったと英メディアが報じた」。

■2011年
2月25日
測定不能レベルの大気汚染=米大使館が北京市の汚染にコメント―米大使館
「2月23日、環球時報は記事『米大使館発表=北京の空気は汚すぎて測定できない』を発表した。21日、北京市で深刻な大気汚染が観測されたが、米大使館は『危険、測定不能なレベル』と伝えている」。

10月14日
北京の「空気の質」が警戒レベル超え、米大使館が独自観測=中国当局は「軽度の汚染」―香港紙
「11日、香港の英字紙は『濃霧に覆われた北京』と題した記事で、米国大使館が発表した北京の空気の質は警戒レベルを超えていたと報じた」。
 ★2010年にはいったん収まっていた、米国大使館の北京の大気汚染宣告が再び開始されました。

11月4日
北京の大気汚染指数は国家基準を20%超えている―北京市環境保護局
「3日、北京市環境保護局の杜少中報道官は同市の空気の質について、浮遊粒子状物質の数値が国家基準を20%上回っていると明らかにした」。
 ★米国大使館の警鐘についに北京市環境保護局も呼応し始めます。

11月11日
<大気汚染>霧に高濃度の発がん性物質、復旦大の教授らの調査で判明―上海市
「10日、中国・上海の復旦大学の研究チームが市内で霧を採取し成分を調べたところ、発がん性や催奇形性の強い多環芳香族炭化水素(PAH)が複数種類含まれていたことが分かった」。
 ★さらに、上海復旦大学の研究者が大気汚染と肺がんを関連付けるデータを発表します。

■2012年
1月5日
健康的?それとも危険?「中度の大気汚染」の中、1万人がランニング―甘粛省蘭州市
「1日、甘粛省蘭州市で、第40回元旦都市ランニング、2012年蘭州国際マラソン・エキジビションが開催された。大気汚染を心配したネットユーザー、保護者からは中止を求める声が上がっていた」。
 ★ついに中国国民の側からも大気汚染による健康被害の懸念の声が上がり始めます。

1月21日
旧正月の爆竹で空気を汚すのをやめよう!「つもり募金」でPM2.5測定機を―中国環境NGO
「20日、中国の旧正月といえば、盛大に爆竹を鳴らして祝うのが習わしだが、空気を汚すという弊害も。そのため、今年は爆竹を控えてその分をPM2.5測定機の購入資金に充てようというつもり募金が呼び掛けられている」。
 ★NGOも春節の爆竹は大気汚染につながるため、控えようとの声も出ます。

2月13日
中国本土とのマイカー相互乗り入れに反対、大規模な抗議デモ―香港
「12日、香港と中国本土とのマイカー相互乗り入れが、早ければ来月から始まることを受け、これに抗議する大規模なデモが香港のビクトリア公園で行われた」。
 ★香港住民も、これ以上車が増えるとさらに大気汚染が悪化すると、中国大陸人の車の乗り入れを反対しました。

6月6日
中国の「大気汚染情報」を勝手に流すのはウィーン条約違反、各国大使館に苦言―中国環境部
「5日、世界環境デーに合わせ、中国環境部の呉暁青・副部長は、中国の空気の質に関する測定と発表は中国政府の管轄であり、各国の在中国大使館などが独自に測定・発表することはウィーン条約に反する行為だと非難した」。
 ★米国大使館との三度目の大気汚染論争が始まります。さて三度目の正直となるのか?

7月23日
<レコチャ広場>金メダル獲得数ではトップ級の中国よ、「国民健康度は世界81位」の現実を顧みよ
「20日、中国北京市社会科学院体育文化研究センターの金汕主任が『米国や日本は高いレベルで金メダルを目指している』と題した記事を中国のブログサイトに掲載した」。
 ★健康度世界81位の現実を直視せよ、とのブログの声も出ます。

11月27日
肺がん罹患率が10年で56%増、女性でも増加―北京市
「25日、2010年に肺がんが北京市に戸籍を持つ男性で罹患率の最も高い悪性腫瘍となっており、女性でも乳がんに次いで罹患率が高くなっていることが明らかになった」。
 ★これは大気汚染と肺がんの関係性を裏づけるかなり決定的なデータです。

■2013年
1月13日
限界突破!観測不能レベルの大気汚染に=各地で濃霧・大気汚染の報告―中国
「12日、人民日報は記事『中国各地で濃霧が発生、大気汚染は観測限界を突破』を掲載した。河南省の一部では空気品質指数が最悪となる500を表示。観測限界を超えた汚染となった」。
 ★「観測限界」を突破! これが転機となったようです。

1月14日
「今後3日間は有毒の霧が発生」の警報!市民は「我々は汚染物質吸い込む人間掃除機だ」と嘆く―北京市
「13日、中国各地で広範囲にわたって有害物質を含んだ濃霧が発生している問題で、北京市の観測センターでは今後3日間はこの天気が続くと予想している」。
 ★さらに「有毒霧」警報。大変なことになりました。

1月15日
北京の濃霧を世界が報道、工業化に警鐘―中国メディア
「13日、『北京市全体が空港の喫煙所のように見える』―ある米国の主流メディアは中国の首都を覆って全世界を驚かせた有害物質を含む狂気じみた濃霧をこう形容した」。
 ★北京の大気汚染が世界中で報道されたことを伝えています。

1月15日
大気汚染が深刻な北京市、有名小児科病院の患者3割が呼吸器系―中国
「14日、中国・北京市ではここ数日の深刻な大気汚染により、呼吸器系の病気を患う人が増加している。なかでも、年配者や子供の患者が目立っている」。
 ★大気汚染の子供たちへの影響がようやく報道されるようになりました。

1月15日
大気汚染都市ワースト10のうち、7都市は中国に
「15日、中国では北京市を中心としてこの数日間にわたり、重篤な空気汚染が発生している。最新の報告では、大気汚染指数で世界ワースト10に列挙された都市のうち、中国から7都市がランクインしている」。 
 ★こうして1月中旬から2月にかけて、いっせいに大気汚染報道が続きます。

1月21日
“北京咳”…北京滞在時だけ発症する呼吸器疾患、外国人在住者が命名
「21日、年初から重篤な大気汚染の状況が報告され、国内外で大きな注目を浴びた北京市。外国人在住者の間では、北京に滞在しているときにだけ発症する呼吸器症状を“北京咳”と呼んでいるという」。
 ★ぼくが北京で患っていたのは北京咳だったんですね。

1月24日
日本の澄み切った青空、大気汚染からどうやって取り戻したのか?―華字紙
「21日、過去に深刻な大気汚染を経験した日本だが、その後短期間で青空を取り戻している。日本はどうやって環境汚染問題に取り組んできたのだろうか?」
 ★日本在住の中国人研究者が日本の大気汚染対策について書いています。ただし、これは在日華人メディアの中文導報の記事です。

1月30日
中国を覆う有害濃霧、日本の国土3倍に相当=北京市は発生日数が1954年以来最多
「30日、中国の有害物質を含んだ濃霧がここ数日再び深刻化しており、日本の国土の3倍以上に当たる約130万平方キロメートルを包み込んでいる」。

2月2日
深刻化する環境問題、中国の奇跡的成長も台無し―米誌
「31日、環境問題で中国政府は大きなリスクに直面することになるかもしれない」。

2月8日
「北京はまるで動物実験の最中」大気汚染で日本大使館が説明会、反省と怒号が入り乱れる中国版ツイッター
「6日、年明けから中国で深刻な大気汚染が広がっていることで、日本在北京大使館が在住邦人を対象とした説明会を行った」。

2月11日
反日よりも命が大事、中国で日本製空気清浄機がバカ売れ―香港紙 
「9日、香港紙アップルデイリーは記事『日本製品ボイコットよりも命が大事、日本製空気清浄機がバカ売れ』を掲載した。日本メーカーは増産、工場操業繰り上げを急いでいる」。

2月14日
<大気汚染>公害を嘆きながら自ら空気を汚す中国人の市民意識―中国紙
「12日、北京晩報は記事『マスクをして花火、爆竹をするとはどのような市民意識か?』を掲載した」。

2月20日
日中が環境保護で協力拡大=日本車の魅力が再確認される可能性あり―日本メディア
「19日、中国はこのほど、大気汚染軽減のために自動車燃料の環境水準向上を決定した。これに対し、日本メディアは『日中が環境保護に関して協力を拡大する可能性がある』と伝えている」。

そして、大気汚染ではないのですが、中国の環境悪化と健康被害を象徴する極め付けのニュースがこれでした。

2月22日
中国当局、環境汚染が原因の「がん村」の存在認める=全国に100カ所以上
「21日、中国には環境汚染が原因でがん患者が多発する『がん村』が100カ所以上存在している」。

さて、この6年間、中国政府が大気汚染問題の所在と責任を認めるに至るまでのプロセスをざっと見てきたわけですが、経済成長と国民の健康被害の甚大さとをどう秤にかけるのか、そのバランスを図るうえでの政府としての確固とした理念や原則があったようには見えないことが残念です。

この間、オリンピックや万博など、世界に胸を張って自らの偉大さを高言するための数々の国家イベントや、リーマンショックによる世界経済の低迷を尻目に、果敢な景気対策で評価を上げたことなど、彼らの自尊心を喜ばせるに足る輝かしい側面があったものの、そこで手に入れた面子がかえって邪魔をして、大気汚染問題の公表や対策に遅れをもたらすことにつながったのだとしたら、やりきれない気がします。

いずれにせよ、中国が人の住めない土地になってしまったら元も子もないわけで、これまで避けてきたこの重く厄介な問題に対して、この国の人たちがどう向き合おうとするのか、注視していくほかありません。

いくらお金があっても水と空気は買えない。そのことに、いまようやく中国の人たちは気がつき始めたようです。
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by sanyo-kansatu | 2013-02-27 12:13 | のんしゃらん中国論 | Comments(0)


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