2013年 03月 24日

延吉の食文化は韓国化しつつあります

大都市なら全国の地方料理が何でも味わえるほど、食文化が多様化しているのが、いまの中国です。延吉のような地方都市でも、各種中国地方料理が味わえますが、この地に特徴的なのは、食文化における韓国化の影響が強まっていることではないでしょうか。

もともと延辺の朝鮮族料理は、図們江を挟んで南にある北朝鮮咸鏡北道の料理がベースにあるといわれます。そこから河を渡って住み着いた人が多いからです。ところが、1992年の中韓国交樹立以降、たくさんの韓国人がこの地を訪れたのもそうですが、労働者として多くの延辺の朝鮮族が韓国に渡りました。同じ朝鮮民族であったとしても、経済の発展段階が違ったことから、現代的な生活文化や習慣は、延辺の場合、韓国から流入してくることになったのです。当然、それは食文化にも影響します。

そんなこともあってか、延吉の人と話していると、「最近、延吉でもおいしい韓国料理が食べられるようになったから、行ってみましょう」と言われることがあります。こちらとしては、「韓国料理なんてそんなに珍しくないので、むしろ延吉でしか食べられない地元料理を味わいたいのにね」と思うのですが、韓国の影響下の強い延辺では、我々旅人と住人の間にこうした認識ギャップが起こるのは、やむを得ないことかもしれません。彼らにしてみれば、韓国料理が食べられることがちょっとした自慢なのですから。

そこで、ここではまず先に正真正銘の延辺料理≒咸鏡北道料理と思われるものを紹介します。これ、なかなかグロテスクでしょう。
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切って盛り付けるとこうなります。スンデといって、もち米入りのブタの腸詰です。
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次はジャガイモチジミとヨモギのチジミです。こちらのチジミは一口サイズみたいです。
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これは延辺風山菜炒めです。延辺に近い長白山のふもとではたくさんの山菜がとれます。実は延辺から日本へ大量の山菜が輸出されていることはあまり知られていないかもしれません。
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トウモロコシ麺も朝鮮族らしい料理です。中国東北地方ではトウモロコシがたくさんとれるので、満洲族の人たちもトウモロコシ麺を食べます。あと延辺の冷麺もソウルとはちょっと違った味です。
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それから、延辺では犬鍋をよく食べます。最近、韓国で犬鍋がどの程度食べられているのか、ぼくは詳しくないので何ともいえませんが、延吉には犬鍋料理店の並ぶ通りがあるほど人気です。独特の濃いタレを付けて食べます。
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最後は、延吉で食べた韓国料理です。プルコギ、ポッサム(ゆで豚肉)、コングクス(豆乳スープ冷麺)、ジャージャー麺など。延吉の人たちは、こういう韓国料理をふつうに食べられるようになったことをいいことだと思っているようです。そのこと自体は別におかしいわけではないのですが、旅人はあんまりときめかないですよね。
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by sanyo-kansatu | 2013-03-24 23:20 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)


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