ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2013年 04月 03日

中国朝鮮族の街・延吉、癒しの宿

中国吉林省延辺朝鮮族自治州の中心都市・延吉に、面白いホテルがあります。
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日本の在日の方が経営する「柳京飯店」です。同ホテルでは、毎晩北朝鮮から来た女の子たちによる歌謡ショーがあります。ホテルの宿泊者は食事をしながら、歌と踊りを楽しむことができる、癒しの宿です。
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彼女たちの熱唱する姿を見ることにしましょう。
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いろんな子がいますね。それぞれが得意とする楽器もあるようです。北朝鮮版のガールズバンド、とでもいえばいいのかな?
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レストラン内はこんな感じです。韓国からの観光客がいちばん多いようです。
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地ビールや焼酎、ここは朝鮮族の店ですから、メイン料理のほかにキムチや冷麺が出ます。
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50元払えば歌い手に花束を手渡すことができます。ちょっと気恥ずかしいシーンですが、この韓国のおじさんの気持ちはわからないではありません。
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花束を手にして、このちょっと誇らしげな表情がいいですね。
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後半は踊りのショーです。少しアイドル路線に向かっている感じが面白いです。
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こうしたショーがここで観られるのは、北朝鮮政府が外貨獲得のために中国各地に展開する「北朝鮮レストラン」と同様の、歌って踊れる彼女ら服務員の派遣システムを同ホテルが取り込んでいるからです。

そうした国家的な背景を知りながら、彼女たちの熱唱する姿に見とれてしまうのはイケナイことでしょうか……。

こういうちょっと後ろめたいけど心揺れる体験というのは、一般に「北朝鮮報道」とされている内容を鵜呑みにして眺めているだけでは、実際にかの地で何が起きているのかわからない。メディアのいうことはひとまず何でも疑ってかからねば。そんなある意味まっとうなリテラシーを取り戻すうえで、貴重なものです。……なんてね。

ちなみに、彼女たちが歌うのは、基本的に韓国や中国の曲です。でも、日本人客がいると、テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」や「北国の春」を日本語で歌ってくれます。テレサ・テンはまだいいのですが、「北国の春」を歌われると、ぼくはそんなに無理しなくていいよ、という少し気まずい気分になってしまうところがあります。「北国の春」は日中友好時代を象徴する歌ですが、いまの日本人ではかなりお歳を召した人以外はあまり聞くこともないでしょうし、現実の日中関係との落差を思うと、いたたまれない気がしてくるからです。

しかし、彼女らに責任があるわけではありません。そう思いながら、じっと曲が終わるのを待つことになる。これはあくまでぼくの個人的な感じ方の問題ですが、「北国の春」ではなく、たとえば「上を向いて歩こう」を歌ってくれると気分も晴れるんだけどな、なんて思います。

ホテルの客室は簡素ですが、清潔です。外観は斬新というのか、ちょっと変わっています。
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柳京飯店
中国吉林省延辺朝鮮族自治州延吉市新興街24号
Tel 86-433-2912211
シングル260元 ツイン380~460元(シーズンにより変更あり)

詳しくは「地球の歩き方 大連 瀋陽 ハルビン」2013-14年版参照のこと。
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by sanyo-kansatu | 2013-04-03 08:36 | 日本人が知らない21世紀の満洲 | Comments(0)


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