2013年 05月 01日

沖縄外客トップ2、台湾客と香港客のツアーについて

これまで沖縄を訪れる台湾や欧米のクルーズ客船や中国本土客のツアーの現状を見てきました。
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文化観光スポーツ部観光政策課が2013年1月に発表した「平成24年 沖縄県入域観光客統計概況」によると、沖縄の海外入域観光客数は「年間37万6700人となり、対前年比で9万6,700人増加、率にして+34.5%となった」とあります。

そのうち、外客のトップは台湾で約14万人、2位は中国で約7万人、3位は香港で5.8万人です。ただし、昨年秋以降、中国からの訪問客は激減していますから、少なくとも2013年の上半期において沖縄外客トップ2は、台湾客と香港客だと言わざるをえません。

そこで、沖縄外客トップ2の台湾と香港のツアーについて見ていきたいと思います。

台湾からは、那覇に寄港するクルーズ客船のオプショナルツアーを担当している太陽旅行社。香港からは日本への送客ナンバーワンのEGLツアーズ(東瀛遊旅行社)にしましょう。ちなみに、EGLツアーズは、2011年の東日本大震災の後、香港で最も早く日本ツアーを再開させた旅行社で、以前ぼくはあるビジネス誌で同社の袁社長にインタビューしたことがあります。

殺し屋と批判されても日本ツアーを再開したわけ
感動の復興ドラマ【香港EGLツアーズ】 PRESIDENT 2011年7月18日号
http://president.jp/articles/-/1369

太陽旅行社
http://www.okaking.com.tw

EGL Tour(東瀛遊旅行社)
http://www.egltours.com

一般に台湾や香港の沖縄ツアーは3泊4日か4泊5日が主流のようです。まず台湾の太陽旅行社の沖縄ツアーから。

■沖繩繽紛精選四日遊
4月下旬~5月中旬発(料金不明)

第一天台北~沖繩(琉球)~建築奇景『樹屋』~『波之上神宮』、『孔子廟』~半潛水艇『銀河探險號』~『福州園』~那霸西門町『國際名人通』~新都心
參考班機 CI 120 0815/1045

第二天 安保之丘(嘉手納基地が望める)~『夢幻森林公園BIOS』~暢遊人氣主題公園『國營沖繩紀念公園』(海豚表演)、世界之最 (美之海水族館) ~『亞熱帶水果樂園』(熱帶果園、蝴蝶樂園、飛鳥樂園)

第二天『守禮門』~藥妝購物店(ドラッグストア)~『玉泉洞』鐘乳石 ~『王國村』傳統工藝~造酒場~『琉球傳統大鼓隊』~北谷町『美國村(アメリカンビレッジ)』自由逛街購物。

第三天沖繩( 琉球 )~台北 參考班機 CI 121 1155/1230

宿 SOUTHERN BEACH RESORT 
RIZZAN SEA-PARK HOTEL海景皇宮 
PS:或MOON BEACH、SOUTHERN LINKS、KARIYUSHI RESORT、SUN MARINA、MURASKI MURA、TOKYO DAI-I-CHI、殘波岬など。

食 中餐:1.沖繩麵套餐 2.沖繩傳統料理 3.琉球王國自助餐
晚餐:1.健康食彩自助餐(或)日式料理 2.燒烤無限暢吃(或)精選BAR.B.Q套餐 3.琉球御膳料理(或)海鮮火鍋+沖繩豬肉吃到飽 (或) 日式料理
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※嘉手納基地を一望する小さな丘は「安保の丘」と呼ばれています。「道の駅 かでな」のすぐそばにあります。

次に、EGLツアーズの沖縄ツアー。
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■港龍直航沖繩4天
5 月6日発 6699香港ドル

第一天 香港~直航沖繩~波之上神宮
宿 國際級MARRIOTあるいは萬豪SEA VIEW海景房洒店

第二天海洋博水族館~觀賞海豚表演~水果樂園試食時令水果~有趣蝴蝶溫室~雀鳥天地館~著名電影『戀戰沖繩』拍攝地萬座毛
食 網燒燒肉地道美食+多款飲品自助餐
宿 LOISIR HOTEL NAHA 海底露天溫泉及溫泉泳池酒店
連續2晚入住同一酒店享受旅遊舒適樂趣包海底露天溫泉及溫泉室內泳池 (請帶備泳衣)

第三天 漁港海鮮市場~金鎗魚SHOW~海底玻璃生態觀光船~守禮門~世界遺產『首里城』~建築奇觀『樹包厝(樹屋)』~國際通商店街
食 有機名菜健康自助餐+琉球海鮮鍋餐

第四天 玉泉鐘乳石洞~琉球王國村~熱帶果樹園~玻璃陶器工房~元氣大鼓表演~MAIN PLACE 購物城~機場~香港
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※香港映画『恋戦沖縄』(2000)は陳嘉上(ゴードン・チャン)監督、主演は、いまは亡きレスリー・チョン(張國榮)、フェイ・ウォン、レオン・カーフェイ、ジジ・ライ、加藤雅也らの出演する娯楽作。万座毛が撮影地のひとつ。

最も安い定番ツアーを選んだせいか、両者の違いはほとんどないようです。中国本土客のツアーもだいたいこんな感じです。

それでも、沖縄のある旅行業者によると、沖縄のインバウンドはまず台湾市場が新しい商品や方向性を打ち出すと、その3か月後くらいに香港市場も呼応して動き出す。そして、しばらくすると上海市場にも飛び火していく、というような連動した動きがあるそうです。

もともとツアー客の比率の高かった台湾(2003年は全体の64%が団体。しかし、現在は半々)も、すでに個人客の多い香港も、ツアー以外の個人客の動きを見ていかなければ全体像を捉えることはできません。

今回、ビーチリゾートが集中している恩納村のホテルをいくつか訪ねたのですが、ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートのフロントで、明らかに香港の人だろうなと思われる個人の宿泊客を見かけました。きっと『恋戦沖縄』の影響もあり、このリゾートは人気なのだろうと思われます。
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香港の人たちというのは、台湾の人たちに比べ、欧米的なセンスを身につけているというのか(あるいは、そう見せたがりたいのか?)。たまたま波之上宮で出会ったツアー客のガイドと少しだけ会話を交わしたのですが、「最近、香港のお客さんが多いようですね」というぼくの問いに対して、「いまはイースターの休みに入っていますから、香港のお客さまは多いんですよ」と彼は答えるのです。中国や台湾、沖縄でさえ、これから清明節だといっている時期に、香港ではあえてイースターだという。こんなところからも「ぼくらは中国本土の人間とは違うんだよ」とさらりとアピールしているように見えてしまいます。
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それだけに、沖縄観光に関するクレームは、やはり香港客がいちばん多いと、旅行関係者はいいます。

沖縄県香港事務所が出した「東南アジアから見た沖縄インバウンド業界の課題とは?」という資料では、香港の旅行業界からのクレーム事項として、以下の点を挙げています。

①那覇空港国際線ターミナルの設備
②外国語表記(案内表示、案内パンフレット、メニューなど)
③ショッピングの魅力…?
④食事(宗教上の制約)
⑤ナイトライフ
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確かに、現状の那覇空港国際ターミナルは一昔前の離島の空港といった雰囲気です。でも、来年には新国際ターミナルが開港する予定です。ショッピングの魅力という点に関しては、世界を代表するショッピング都市である香港客の目から見れば、厳しい評価になるのも無理はありません。ナイトライフもどうでしょう。これは単なる夜遊びというだけでなく、文化観光にもつながるテーマだと思います。その点については、近年内地から移り住んできた若い世代と地元の人たちがともにこの地に根づかせつつあるアートやサブカルチャーの動きをうまくアピールしていくことで、香港とはまったく異なる新しい沖縄の魅力を打ち出すことはできないものでしょうか。

個人化、欧米化の進んだ香港の人たち相手には、他のアジアの地域の人たち向けの見せ方とは少し趣向を変えることが必要なように思います。それは、台湾の若い世代向けにも効果があるはずです。
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by sanyo-kansatu | 2013-05-01 09:30 | “参与観察”日誌 | Comments(0)


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