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2013年 10月 13日

2013年版 北朝鮮のグルメ~5泊6日食事14回のすべて【前編】

8月下旬、ゆえあって北朝鮮を訪ね、5泊6日滞在しました。その報告をこれから少しずつしていくつもりです。

さて、どの話題から始めようかと考えたのですが、実は昨年6月、ぼくは咸鏡北道の羅先を訪ねています。本ブログでもその報告をすでにしていますが、いくつか書いたうち、アクセス件数が最も多かったのが「羅先(北朝鮮)のグルメ~1泊2日食事4回のすべて」でした。

北朝鮮の食糧事情に関する深刻な報道が多いなか、いったいかの国を訪ねた外国人にはどんなものが供されるのか、気になるところでしょう。

というわけで、これから5泊6日、計14回の食事の内容をお見せすることにしようかと思います。ただし、今回のぼくの北朝鮮訪問は、旅行会社が募集した一般のパッケージツアーではありません。旅行業界の専門用語でいうところのインセンティブツアー(報奨旅行)に当たります。要は、北朝鮮の政府観光局に招待された旅行なのです(詳細は別の回で)。

ですから、今回供された食事の内容は、ぼくと同じように招待された海外の人たち、とりわけヨーロッパや中国から来た関係者を接待することに重きを置いています。彼らは日本よりはるかに多くの観光客を北朝鮮に送り込んでいるからです。その意味については、おいおい説明していくとして、ひとまず5泊6日の簡単な行程を以下記し、時系列で食事の内容を公開していくことにしましょう。

1日目 北京から平壌へ
2日目 平壌(朝鮮国際旅行社創立60周年記念パーティ。実は、これが今回の訪朝の目的。マスゲーム観覧)
3日目 平壌から金剛山へ
4日目 金剛山観光
5日目 平壌に戻り、市内観光
6日目 平壌から瀋陽(中国遼寧省)へ

1)1日目夕食(高麗ホテルレストラン)
平壌の最初の食事は、宿泊先の高麗ホテルのレストランにて。ニシンの朝鮮風煮つけ、鶏肉入りスープ、水餃子、野菜炒めとキムチにごはんとミソチゲいう内容でした。派手さはありませんが、中華料理と違って油っこさがないぶん口に合います。水餃子をメニューに入れているのは、中国人参加者が多数を占めているからでしょうか。
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2)2日目朝食(高麗ホテルレストラン)
高麗ホテルの朝食はブッフェです。メインのおかずはニシンと大根の煮つけや中華風ジャガイモ千切り炒め、肉野菜炒めなど。あとはキムチとミソチゲとごはんですが、トーストや揚げパンもありました。お粥も2種類ありました。
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3)2日目昼食(玉流館)
平壌冷麺で有名な玉流館にて。大同江沿いにある巨大なレストランで、一度に2000名は食事ができるそう。我々外国人客と朝鮮の人たちが食事をする場所は分けられていますが、店の前に大勢の人たちが並んでいました。暑い日だったので、さっぱりした冷麺は食が進みました。味については、韓国と比べるとどうだとか、いろいろ意見はありそうです。
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トウモロコシのパンケーキや鶏肉料理などがついた定食メニューでした。
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最後にデザートでアイスクリームが出てきました。これは悪くなかったです。
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4)2日目夕食(高麗ホテルレストラン)
実は、この日の夕食が朝鮮国際旅行社創立60周年記念パーティでした。ここではヨーロッパ人たちに合わせたのか、西洋式のフルコースでした。前菜はポテトサラダで、クロワッサンとキムチが一緒に置かれていました。料理はまず白身魚のクリームソースかけ、肉団子のスープ、そしてこれが主菜だったのに写真を撮るのを忘れてしまったのですが、牛肉のステーキでした。味は……、正直なところ、やっぱり朝鮮料理のほうがずっとおいしいなと思いました。
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会場では、白いジャケット姿の男性とピンクのチマチョゴリを着た給仕の女性たちがかいがいしく皿をテーブルに運んできます。なかには日本語を話す給仕の男性がいて、「どうですか。わが国ではこんなに高級な西洋料理も出せるんですよ」という気負いのようなものを感じないではありません。

朝鮮を訪ねた外国人が、う~んと口ごもってしまうのは、こういうときです。彼らはいつでも自信たっぷり気に見えるからです。でも、本当のことを朝鮮の人たちに言ってしまうと、彼らを傷つけるとわかっているから、みんな黙ってしまうだけなのですが……。
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朝鮮産のワインもふるまわれたので、一杯口にしたのですが、10年以上前の中国産のワインに似た甘さが口に残りました。
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5)3日目の朝食(高麗ホテルレストラン)
2日目と変わり映えのしない内容でしたが、今日だけのメニューとしては麻婆豆腐がありました。味付けは、山椒が強く利いていないところが日本の中華料理に近い気がします。
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キムチと朝鮮餅とパンが一緒に並んでいるのが、いまどきの朝鮮風かもしれません。
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6)3日目の昼食(元山東明ホテルレストラン)
この日は平壌からバスで約5時間かけて日本海側の港町の元山に来て、海沿いのホテルで昼食をとりました。ここでもポテトサラダが出ました。日本海沿いらしく、かれいの素揚げや千切りポテトとエビをからめて揚げた、ちょっと凝った料理も出ました。フライドチキンにはちょっぴりケチャップがかかっていました。
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チャーハンはどちらかというとリゾットのようにべとべとで、中国風に強火で炒めて米粒がぱらぱらという感じではありません。これは朝鮮の中華料理の特徴かもしれません。韓国でも中華は本場とはずいぶん違いますものね。
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レストランからの海の眺めは素晴らしかったです。港の対岸に新しいホテルを建設中とのことでした。
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7)3日目の夕食(金剛山三日浦タンプン館)
金剛山の東にある三日浦という美しい湖畔にあるレストラン「タンプン館」での夕食となりました。ところが、食事の内容がこれまでになく寂しい感じでした。なにしろこれ(写真)でワンテーブルの8人分だからです。いったいどうしたのでしょうか。韓国客が金剛山に来なくなってから久しいため、これだけ多くの外国人客(約80名)の接客をするのが難しかったのか……。皆さん、「こりゃひどいねえ」とぶつぶつ言っていました。我々と同席だった一部の中国客たちは、ビールをひと口飲んだだけで、料理には箸もつけずに出ていきました。相変わらず、彼らはやることがはっきりしていますね。
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すでに日が暮れていたので、目の前の湖は漆黒の闇と静寂に包まれていました。昼間来たらきっとすばらしい眺めでしょう。
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さて、4日目以降は後編で。

※もしよろしければ、ナイトライフの話もどうぞ。→「北朝鮮のナイトライフ~カラオケで地元ガイドが歌った意外な曲は?」。その他、いまどきの北朝鮮事情については「朝鮮観光のしおり」をご覧ください。

なお、2014年版 北朝鮮のグルメ5泊6日のすべて【前編】をアップしました。
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by sanyo-kansatu | 2013-10-13 22:49 | 朝鮮観光のしおり | Comments(0)


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