2014年 04月 13日

中国発アジアハイウェイ(昆曼公路)がラオス国内の移動時間を大幅に短縮させている

前回、ラオスと中国雲南省・西双版納タイ族自治州との国境であるボーテンを訪ねた話を書きましたが、ラオス北部は近年、飛躍的に交通の便が進んでいるようです。もともと山岳地帯だった地域でこんなに移動が楽になったのは道路が整備されたからです。
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のどかな山岳部に一本道が走っています。オレンジの袈裟を着た若いお坊さんが自転車を漕いでいます。

もちろん、この道路に投資したのは中国です。今回、この地域を訪ねてわかったことですが、中国は雲南省からラオス北部をタイ方面に向かって最短で突き抜ける幹線道路をすでに完成させています。中国では「昆曼公路」と呼んでいます。2008年に開通したようです。
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中国語の地図なので地名が漢字ですが、中国雲南省西双版納(シーサーパンナ)タイ族自治州のラオス国境の町・磨憨(モーハン)、そしてラオス側の町・磨丁(ボーテン)から琅南塔(ルアンナムター)を通り、会晒(フアイサーイ)まで抜けるルートです。ここでメコン河にぶつかり、対岸のタイの町はチェンコーンです。

※ボーテンについては以下参照。

ゴーストタウンと化していた中国ラオス国境の町ボーテン
http://inbound.exblog.jp/22437603/

さて、中国国境のボーテンからタイ国境のフアイサーイまでがラオスの国道3号線です。ではこれからこのルートに沿って車窓の風景を見ていきましょう。
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まずボーテン国境ゲートです。
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ゲートから2㎞先には、大型トラックの広い駐車スペースがあります。
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物流を担うのはもっぱら中国です。
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これはボーテンの集落です。以前はここも静かな山村でしたが、いまや大型車が毎日目の前を走り抜けていきます。
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雨季だったせいか、どしゃぶり雨が降ると、雨水が道路にあふれる場所もあります。
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ルアンナムターが近づくと、静かな水田地帯が見えてきます。ラオスでは、水田の中に高床式の小さな小屋があちこちに立っています。農作業の合間に農民たちがひと休みする場所だそうです。
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ルアンナムターの市街地に入ると、少数民族の衣装を着た物売りが歩いていました。ボーテンからルアンナムターまでは約60kmで、所要1時間です。
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さて、ルアンナムターは観光の町なので、若い欧米人バックパッカーの姿も多く見られ、彼らはピックアップトラックの荷台に乗ってタイ国境のフアイサーイに向かいます。
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ここから先の道路も整備されていますが、基本的に車を所有していない大半のラオスの地元の人たちは道路を歩いて通勤・通学しているようです。ジーンズ姿の女の子もいますが、民族柄の巻きスカートの子もいます。
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時折、藁葺き屋根の集落が見えてきます。電柱も立っており、電気が使える地域もあるようです。
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フアイサーイまで151kmの標識。
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途中、日本が援助していると思われる集落がありました。集落の入り口に日本とラオスの国旗が並んで描かれているパネルが立っていたからです。いかにも海外青年協力隊の現場というような写真が撮れてしまいました。
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集落には、売店もあります。
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いろんな人たちとすれ違います。家族でしょうか。
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笠をかぶっているのは、ベトナム人? この国では少数民族の扱いでしょうか。
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トイレ休憩で露店の前に停まりました。
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バナナ、マンゴー、サトウキビなど、果物を売っていました。
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道路のすぐ脇に民家があり、車窓から眺めると、目が合った村人たちはニコニコしてこっちを見ています。なんだか申し訳ないような変な感じです。このあたりは高床式の木造家屋が多いです。
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ルアンナムターから3時間ほど走ると、フアイサーイの町が見えてきました。
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ここはバスターミナルです。ルアンパバーンやビエンチャン行きのバスも出ているようです。

国道3号線の整備のおかげで、中国からラオス経由でタイに抜ける移動時間は大幅に短縮されました。この地域の旅行ガイドブックとして定評のある「旅行人ノート メコンの国」(2007年5月 旅行人刊)によると、ルアンナムターからフアイサーイまでのバス移動が所要7時間とあります。4時間も短縮されたことがわかります。

とにかく道路のすぐそばに民家があるので、車窓から人々の生活が丸見えです。なかには家の前で水浴びしている女性もいました。思うに、道路ができても、この地に暮らす人たちの生活意識はたいして変わっていないのかもしれません。道路ができたおかげで、たまにルアンナムターなどの大きな町に行くのが便利になったのは確かでしょうけど、だからといって、自分たちの生活レベルが同じように飛躍的に改善したわけではなさそうです。

少数民族の暮らす辺境と呼ばれた地は、いつの時代も、こうして地元とは無縁の意志によって拓かれていくのでしょう。今日においては、それは中国の意志ということです。

中国からタイに向かう大型トラックは、フアイサーイからメコン河を渡るため、コンテナ船に乗らなければなりません。その様子については、以下参照。

ラオスからタイへ~ボートでメコン河を渡る(フアイサーイ・チェンコーン)
http://inbound.exblog.jp/22431852/

【追記】
現在、フアイサーイとチェンコーンの間には「第4タイ・ラオス友好橋」が架けられており(2013年12月11日開通)、コンテナ船に乗る必要はなくなりました。
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by sanyo-kansatu | 2014-04-13 20:39 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)


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