2014年 06月 04日

春秋旅行社の果敢なビジネス戦略はもっと注目すべきだ(上海WTF2014報告その6)

上海旅游博覧会(WTF 2014年5月9日~11日)の会場で、出展規模や集客状況も含め、最も目立つ存在だったのは春秋グループの販売展示ブースだったことを誰も否定することはできないでしょう。
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※バンコクや台北に比べて地味だった上海旅行博(上海WTF2014報告その1)http://inbound.exblog.jp/22687971/
※春秋旅行社のチラシに見る上海人の海外ツアーの中身(上海WTF2014報告その4)http://inbound.exblog.jp/22702574/
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春秋グループでは、展示スペースの中央に旅行即売コーナーを置き、その周辺にビーチリゾート、クルーズ、春秋航空などの展示ブースを並べており、各ブースごとのイベントも次々繰り出されています。
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おふたりは春秋航空のスタッフです。
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同社の即売コーナーは、黄色いTシャツを着た数十人のスタッフを動員し、旅行エリア別に分かれて来場客相手に接客する光景は熱気に包まれていました。他社と比べても勢いが断然飛びぬけている印象です。
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春秋グループは1981年創業の春秋旅行社を母体として、2004年春秋航空を設立。昨年9月、日本の国内LCCとして春秋航空日本を設立するなど、訪日旅行に積極的に取り組んでいることで知られています。今年3月には上海・関空線も就航。夏には関空線を大幅に拡大し、天津、重慶、武漢からの就航も予定されています。

中国・春秋航空、関空路線を大幅拡充(日本経済新聞2014年5月28日)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ280AR_Y4A520C1TJ2000/
春秋航空、関空拠点化へ-7月に武漢、天津、重慶線開設、上海線増便も(トラベルビジョン2014年5月28日)
http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=61719


春秋航空の路線網(2014年5月1日現在)
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これをみるとわかるように、彼らは中国国内においては上海、瀋陽、石家庄の3拠点をハブと位置付けし、全国主要都市への路線網を拡げています。また国際線においても、ベトナムのダナン、マレーシアのコタ・キナバル、カンボジアのシェムリアップ(アンコール・ワット)、タイのバンコク、チェンマイ、プーケット、シンガポールなど東南アジアのレジャー路線を中心に、着々と新規路線を開拓しています。

しかし、注目すべきは、初の国際線就航地が2008年の茨城空港だったことも含め、日本市場への果敢な挑戦といえるでしょう。なにしろ最悪といわれる日中関係です。日系エアラインが中国線はビジネス路線のみに注力しているのに対し、LCCのビジネスモデルにふさわしく、高松や佐賀などの地方都市に路線を築いてきた彼らの取り組みはもっと評価すべきだと思います。
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春秋航空は積極的な広告戦略でも知られています。今回上海市内でもよく見かけましたが、地下鉄駅構内や車両の中に随時、新規就航路線を告知する広告を打ち出しています。近年、中国経済の減速が指摘されるように、去年くらいから数年前に比べ地下鉄構内の派手な広告が減ってきているなか、春秋航空だけはここぞとばかりの展開が見られました。
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では、春秋グループは訪日旅行市場に対してどのような戦略を持っているのでしょうか。

5月12日、春秋旅行社本社で日本出境部経理の唐志亮氏に話を聞くことができたので、次回報告したいと思います。

※訪日路線の加速と国内線拡充で訪問地の分散化を図る(春秋旅行社日本部インタビュー)
http://inbound.exblog.jp/22743078/
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by sanyo-kansatu | 2014-06-04 11:51 | “参与観察”日誌 | Comments(0)


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