ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2014年 12月 30日

丹東の朝鮮人街を歩いてみた

中国遼寧省の丹東は、中朝最大の国境都市であるだけに、多くの朝鮮人ビジネスマンが駐在しています。地元の関係者に聞くと、その数約3000人といいます。
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そんな朝鮮人ビジネスマンたちが集住しているのが「朝韓風情街」というストリートです。
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場所は、鴨緑江断橋の裏手にある税関ビルの通りをはさんだ向かいの二経街です。入り口に門が立っています。
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もともと中国の朝鮮族が多く住んでいたエリアのようですが、いまでは胸にバッチを付けた朝鮮の人たちが歩いている姿をよく見かけます。彼らは皆白いシャツにスラックス、肩掛け鞄といういでたちです。目つきの鋭さから地元の中国人とは一目で見分けがつきます。
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通りにはハングルが目につきます。古い集団住宅の1階が商店で、2階以上の住居スペースを一部招待所(ホテル)として利用しているようです。
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生活必需品を中心に安く販売する商店があり、朝鮮の人たちもよく購入していくそうです。
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朝鮮人ビジネスマンには、中国で仕入れた商品を自国で売りさばくケースと、最近では朝鮮産品を中国市場で売り込むケースがあるようですが、後者はまだ十分成果があるとは思えません。ただ今年10月、丹東で開催された中朝経貿文化旅遊博覧会のような見本市で自国の商品をPRするなど、こうした動きは進んでいくと思われます。

※中朝経貿文化旅遊博覧会については以下参照。

中朝新国境橋が完成しても開通できない理由
http://inbound.exblog.jp/23944673/

今年7月、ぼくがちょうど丹東の朝鮮人街を歩いていたころ、朝日新聞のこんな記事が出ました。

「中韓接近」の理由 北朝鮮が情報収集 中国在住の貿易商に指示(朝日新聞2014年7月26日)

北朝鮮政府が今月中旬以降、中国に派遣する自国の貿易商を呼び戻し、中国と韓国の外交関係についての情報収集を命じていることがわかった。中韓は習近平国家主席が今月上旬、北朝鮮首脳との面会に先だって訪韓するなど急速に接近。「血盟関係」とみてきた中国の動向に、北朝鮮が警戒を強めている。

中朝貿易に携わる複数の北朝鮮人貿易商らによると、中国東北部の遼寧省に住む北朝鮮人貿易商が7月中旬に平壌に呼ばれ、政府幹部から指示を受けた。中韓接近の理由や経済協力の現状、中朝貿易への影響などについて、取引相手の中国企業などを通じて情報収集を求める内容という。

中国各地には計数千人の北朝鮮人貿易商が派遣されているとみられる。全体で何人呼び戻されたかは不明だが、遼寧省瀋陽の北朝鮮人貿易商は「ほとんどの貿易商が呼ばれた」という。

中国は、金正恩第1書記が昨年2月に強行した3回の核実験などに不満を強めてきた。乞暮れ年安全保障理事会の制裁に加わるほか、石油輸出も制限。中朝関係の冷え込みが続く。

外交筋などによると、北朝鮮は石油の輸入先を多角化するなどの対策を取るが、貿易量の大半を頼る中国との関係悪化は死活問題だ。北朝鮮高官の側近は「情報収集は中国の出方を見極めるためで、今後の日本とのつきあい方にも影響する」と語る。

中朝関係の悪化が伝えられるなか、朝鮮側も中国との関係改善をいつまでも放置しておくわけにもいかないことは当然でしょう。海外に送り出す朝鮮人ビジネスマンもその大半はやはり中国にいるわけですし、国際見本市を開けば海外から出展してくるのも中国が最大規模という現実は変わらないのですから。
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by sanyo-kansatu | 2014-12-30 13:01 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)


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