ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2015年 01月 19日

大連賓館(旧大連ヤマトホテル)にいまも残る秘密の部屋

2014年に創業100周年を迎えた大連賓館(旧大連ヤマトホテル)が、数年前から館内に同館の歴史を紹介する展示室を開業しています。
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普段は宿泊客にも見せない秘密の部屋も見せてくれるということで、昨年7月訪ねてみました。日本統治時代、大連ヤマトホテルは国内外の賓客、政治家や外交官、経済界の重鎮などをもてなす帝国ホテル的な位置付けでしたから、当時の建築技術や国力の粋をつくした壮麗な世界でした。
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まもなく100周年を迎える大連ヤマトホテルの現在
http://inbound.exblog.jp/20581894/

展示室を参観したい場合は、フロントの右手に貼られた掲示板にあるとおり、専属ガイドを呼んでもらうことになります。宿泊客でなければ、1名50元です。
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展示室は2階にあります。残念ながら、展示室内の撮影はNGでした。開業から今日に至る歴史を写真と遺品を並べて解説しています。

これは展示室に入る前の解説文です。もったいぶってあるわりには、ささやかな展示室です。以前、日本を代表する箱根富士屋ホテルの資料室を見せていただいたことがあるのですが、比較しては気の毒でしょう。
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展示室を見終わると、ヤマトホテルや満鉄にゆかりのある遺品(当時ホテルで使われていたコーヒーカップやワイングラスなど)を販売するショップに案内されます。よくある中国の骨董土産店です。以前は大連市内にこの手の品を集めた骨董ショップがいくつかありましたが、最近姿を見かけなくなったと思っていました。最近は満鉄グッズを喜んで購入するような日本客も減り、このような場所にまとめられているようです。
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こうした満鉄の社名の入った木版は年代がわかりませんが、どう価値を付けていいか難しいものです。
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これはヤマトホテルで使われていたコーヒーカップでしょうか。以前ぼくは満鉄の食堂車で使っていたというワイングラスを購入したことがあります。ただし、これらが本物なのかどうか、いろいろ言う人もいます。
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2階から大食堂が見下ろせます。
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最後に見せてくれるのが貴賓室です。普段は宿泊客にも見せないというのは、この場所です。黄金色に塗られた柱が醸し出す雰囲気は、ラストエンペラーの偽皇宮のようにも見えますが(たぶん当時とはかなりイメージが違うのでは、と想像します)、こういう仰々しい舞台を必要としていたホテルであったことをあらためて知ることができます。
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それにしても、ガイド料50元はちょっと高いですね。実は、同じような館内ガイドは、瀋陽の遼寧賓館(旧奉天ヤマトホテル)でもやっていたようです。また改装によって当時の趣はすっかりなくなってしまった長春の春誼賓館(旧新京ヤマトホテル)ではこのようなことはやっていませんが、ハルビンの龍門大廈(旧ハルビンヤマトホテル)では、同館の100年の歴史を解説した立派なパンフレットを用意しています。今度そのパンフレットをもとにハルビンヤマトホテルの歴史(おそらくこの4館のうち、いちばん数奇な歴史をたどった)をひもといてみようと思っています。

現存するヤマトホテルのすべて
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by sanyo-kansatu | 2015-01-19 08:48 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)


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