2015年 02月 24日

上海のデパ地下では日本のお菓子が人気です

先日、デザイン事務所に打ち合わせに行ったとき、ひとりのデザイナーの女の子がこんな話をしてくれました。

「この前ドンキに行ったとき、中国人かどうかわからないけど、アジアからの観光客がチョコとかクッキーとかをまとめ買いしているのをみて驚いた。お菓子なんてかさばるだけだし、なぜわざわざ日本で買うのだろう?」。

中国からの訪日客の“爆買い”ぶりが日々メディアで話題になるなか、そういう疑問がわいてくるのはもっともかもしれません。

百貨店や家電量販店、ドラッグストアなどで売られるさまざまなメイド・イン・ジャパンの品々が人気というのはまだわかるとしても……。どうして?

実は、日本のお菓子も人気だからです。

これは中国客に限った話ではなく、台湾やタイなど東南アジアの人たちも同様です。彼らはバスで日本各地を周遊しながら、サービスエリアやドンキホーテのような量販店、そして最後のしめは空港で、ご当地モノをはじめとした日本のお菓子を買い込んで帰るのです。

タイ人留学生とお土産談義~なぜ日本の文房具は人気なのか?
http://inbound.exblog.jp/22471366

それはそうと、先日上海を訪ねたとき、驚いたのは、百貨店のデパ地下で日本のご当地銘菓が売られていたことです。
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あの有名な北海道の銘菓「白い恋人」がアジア客の間で人気だとは聞いていましたが、東京や信州、京都、大阪、姫路など、全国のご当地土産が大量に並んでいる光景をみながら、ぼくは中国人の商才にあきれるとともに、まさか近頃上海では日本旅行に行く人が増えているから、行ってもないのに見栄で行ってきたことにして、職場で同僚に配ったりする偽土産だったりするのだろうか……??? などとも思ったものです。

でも、どうやらそういうことではないようです。上海に暮らす知人の話では、経済水準の高い上海の人たちは、甘さやカロリー控えめで上品な味わいの日本のお菓子を純粋に好ましいと思っているようです。日本風にきれいにパッケージ化されているところも好評価となっています。

ほんの少し前まで、多くの中国本土客は丁寧に包装された日本の商品に対して若干違和感を持っていたようでしたが(そんな必要があるのか、と感じていたわけです)、いまではそれを良きこととして、自分たちも真似するようになりました。最近、中国人から土産としてもらう酒やお菓子は過剰に包装されていて、時代はずいぶん変わったと思います。

このデパ地下は、2004年に上海市中心部の静安寺に香港崇光と地元商業資本が合弁で開業した、いわゆる日本式デパートの久光百貨店にあり、日本の食材を豊富に扱っていることで知られています。よく日本の自治体が物産フェアなどもやっているので、この手の商品を仕入れることはたやすいのでしょうが、そんなものを誰が買うのでしょうか? どうやら地元上海人が購入していくようです。

実は、話はそれだけではなく、日本のふつうのスナック類やチョコなんかも売られています。

たとえば、カルビーのポテトチップ。1袋28gで約380円(18.9元)とずいぶん高いです。
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明治のきのこの山も1箱300円(14.9元)、メーカーはわかりませんが、くまモンのブドウキャンディ1袋350円(17.2元)。
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なかでも柿ピーは驚くなかれ、1袋830円(41.5元)もします。
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中国製のポッキーもありましたが、130円(6.5元)とこちらは日本と同じくらいでした。
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これら日本のお菓子は輸入品ですから、輸入食品チェーンのカルディなどで売っている洋モノ菓子同様、中国では高くなるのでしょうが、みなさんごっそり買い込んでいきます。
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ちょうどぼくが久光百貨店を訪ねたのがバレンタインデーで、きれいに包装されたチョコレートもずいぶん売れていました。春節前(歳末)の最後の週だったこともあり、普段よりはにぎわっていたことは確かでしょうが、まあこれだけみても、日本のお菓子が人気だとわかります。
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もちろん、上海といっても、どこの百貨店でもこのように日本のお菓子が売られているわけではないのですが、結局のところ、日本に旅行に来られるような豊かな階層が久光の顧客であることは間違いないわけです。

デザイナーの彼女の素朴な疑問に対して、ぼくはだいたいこのように説明したところ、う~んなるほどと、一応納得してくれたようでした(彼女は3年前にL'Arc〜en〜Ciel のワールドツアーで上海に一度遊びに行ったことがあるという人です)。
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by sanyo-kansatu | 2015-02-24 16:28 | “参与観察”日誌 | Comments(0)


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