ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2015年 05月 30日

カプセルホテルのどこが外国客に人気なのだろうか?

先日、新宿のカプセルホテルに泊まった話を書きましたが、なぜこれほど外国客に人気なのでしょうか。しかも、新宿に4つあるといわれるカプセルホテル(サウナ)の中で、新宿区役所前に集まってくるのか。

外国客に人気と噂の新宿区役所前カプセルホテルに泊まってみた
http://inbound.exblog.jp/24526002/

ネット上では、外国客のカプセルホテルに関する声がずいぶん拾えます。

【海外の反応】外国人:日本のカプセルホテルに泊まってみたよ!【雑学】
http://matome.naver.jp/odai/2141014320593335701

カプセルホテルが外国人観光客にウケてるらしい
https://www.youtube.com/watch?v=KU9ks47FgGU

ここには、たとえば、「囚人の部屋」「ハチの巣の中の幼虫になった気分」「映画『エイリアン』の宇宙船の寝床みたい」などなど、外国人の素直な印象が書き込まれています。実際に泊まった人がカプセルに収まった自分の姿を動画で撮っていて、笑えます。自分が初めてカプセルホテルに泊まったときのことを思い出します。
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このネット番組では、新宿区役所前カプセルホテルを取材して、利用法や楽しみ方を詳しく紹介しています。カプセルホテルは1970年代に建築家の黒川紀章が創案したものだという解説も加えられています。

Tokyo Capsule Hotel Experience ★ WAO✦RYU! TV ONLY in JAPAN #26 東京カプセルホテル体験
https://www.youtube.com/watch?v=S0-oNv51j9o

こうしておおむね好評を博していると思われるカプセルホテルですが、たまたま手元にある『lonely planet Tokyo 2004』を見てみると、2004年当時、その評判は必ずしもよろしくないようです。こんな風に書かれています。 

Capsule Hotels (p210)
More private, claustrophobic and coffinsized, the capsule hotel comes with bed, reading light, TV and alarm clock. Despite their size, prices still range from ¥3500 to ¥5000, depending on the area and the facilities (also cash only). Capsule hotels are rarely frequented by foreign guests, most of their business comes from drunken office workers who have missed the last train home. Many have a well-appointed bath area similar to a good local sento(public bath).

「よりプライベートで、閉所恐怖症的で、納棺サイズの空間。カプセルホテルはベッドと室内灯、テレビ、目覚時計からなる。そんなサイズでも、立地と設備のため、料金は3500円から5000円(しかもキャッシュオンリー)。カプセルホテルには外国客は頻繁に現れない。ほとんどの客は、終電に乗り遅れた飲んだくれのオフィスワーカーだ。そこには街場の銭湯(公衆浴場)と同様の設備が整った風呂がある」。

ずいぶんな言いようですね。ただし、この世界で最も普及しているといわれるガイドブックのライターたちは、もともとこういう恣意的な書き方をするのが特徴で、あくまでも欧米人から見た視点が貫かれているところが人気の理由でもありますから、これはこれで逆に興味を持つ読者もいるかもしれません。

なにしろ紹介される宿泊施設には限りがあるのに、新宿区役所前カプセルホテルをわざわざ載せているのですから。新宿のカプセルホテルとして、もうひとつグリーンプラザも載っています。新宿区役所前カプセルホテルに関する記述は以下のようなものです。

SHINJUKU KUYAKUSHO-MAE CAPSULE HOTEL(p178)
Yet another cheap option in Kabukicho. Not quite as nice as the Green Plaza, this spot will nonetheless sate your curiosity about the ergonomic challenge of spending the night in a space where you may not be able to sit up. Only men are admitted.

「グリーンプラザ(歌舞伎町にある別のサウナ)ほど良いとはいえないが、歌舞伎町にある別の安いオプション。このスポットは、にもかかわらず、このスペースで夜を過ごすという人間工学的な挑戦についてのあなたの好奇心を満足させるだろう。男性のみ利用可」。

これは実際に泊まったことのある人でなければよくわからない表現だろうと思います。

やはり、カプセルホテルに外国客が訪れるようになった背景として、動画の力が大きいと思われます。YOU TUBEやSNSで、この奇妙な宿泊施設が拡散されたことで、カプセルホテルに対する外国人の理解が、賛否両論を含めて、広がっていったのでしょう。

実際に泊まってみて面白いと思った人もいれば、体験してみたものの、もういいやと思う人も、当然いるでしょう。日本人だってそうなんですから。

次回は、新宿区役所前カプセルホテルの関係者にお聞きした話を紹介しようと思います。いつ頃から外国客が増えて来たのか。最近はどこの国の人が多いのかなど、いろいろ聞いています。

時代はサラリーマンからツーリストへ(新宿区役所前カプセルホテルの顧客が変わった理由)
http://inbound.exblog.jp/24532781/
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by sanyo-kansatu | 2015-05-30 10:06 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)


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