ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2015年 08月 12日

羅津港、ロシアが租借した埠頭と鉄道の様子

中国と北朝鮮とロシアが国境を接する図們江デルタ地帯に、縁あって何度か足を運んでいます。昨年7月も北朝鮮の羅先特別市を訪ねています。

このまちの港をめぐる中ロの駆け引きが面白いのですが、羅津港に3つある埠頭のうち、ひとつをロシアが、もうひとつを中国が租借しています。今年4月、ロシアの埠頭から韓国向けに石炭が輸送されたニュースが報じられています。

ロシアの石炭14万トン 北朝鮮経由で韓国に輸送へ (ソウル聯合ニュース2015年4月15日)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2015/04/15/0200000000AJP20150415002000882.HTML

「韓国、北朝鮮、ロシアによる物流協力事業の2度目のテスト輸送が、16日から来月9日にかけて実施される。韓国統一部が15日、伝えた。

 1回目と同様、シベリアのクズバス炭田から石炭を北朝鮮北東部の経済特区・羅先の羅津まで鉄道で運び、羅津港から韓国の港へ船で輸送する。

 輸送する石炭は1回目(4万500トン)の3倍以上の約14万トンで、海上輸送には貨物船2隻を使う。24日ごろ中部・忠清南道の唐津港、25日ごろ南部・全羅南道の光陽港、来月9日ごろ忠清南道の保寧港に到着する予定だ。

 統一部によると、物流協力事業に参加するポスコ、現代商船、コレール(韓国鉄道公社)や政府の関係者がロシアの国営鉄道会社と合同で17日から23日にかけ羅津を訪れ、貨物船2隻が同時に接岸できるかどうかなどを点検するという」。

これが羅津港のロシア埠頭(第三埠頭)です。いちばん南側にあります。
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この石炭はロシアから鉄道で運ばれてきたものです。これを韓国に送ったというわけですが、そんなに頻繁なわけではありません。
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ロシア埠頭からロシアに向かう線路も整備されています。
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一方、これは真ん中にある北朝鮮が利用する埠頭です。初代万景峰号がさびしく停泊していました。
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ここでは何も積み込み作業は行われていません。
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巨大な倉庫も併設されています。
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一方、これは中国が租借していると聞くいちばん北側の第一埠頭です。現地関係者に聞くと、どうやら中国はロシアのように咀嚼しているのではなく、第一、第二埠頭を用途によって使いわけて使っているそうです。
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木材の積み下ろしをしています。この木材は北朝鮮労働者がロシアで伐採したもので、その支払いとして一部を北朝鮮がもらうのだそうです。うち9割は朝鮮国内で使いますが、1割は中国の山東省などに輸出するという話があるそうです。
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これは港湾関係の事務所ビルのようです。
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これは対岸から羅津港を望んだカットです。
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ロシア埠頭から延びた線路は、豆満江下流を抜け、ロシアのハサンまでつながっています。全長54kmで、開通したのは2013年9月です。
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これが北朝鮮側の国境駅・豆満江駅。
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遠くに見える橋がロシアに渡る鉄橋です。
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この3カ国デルタ地帯は、90年代から開発が進むといわれながら、遅々として動かなかったのですが、最近少しずつ、少しずつですが、中ロ両国がインフラ投資を始めています。

こういうニュースもあります。

中国、北朝鮮・ロシアと国際観光圏の形成を計画(新華社 2015年 2月 13日)
http://jp.reuters.com/article/2015/02/13/idJPL4N0VN4HR20150213

「中国は北東部の国境地帯でロシアおよび北朝鮮と国際観光圏を形成する計画だ。国営新華社が13日、報じた。

北東部の吉林省が、中国と北朝鮮の国境を流れる図們江(朝鮮名:豆満江)のデルタ地帯における国際観光圏について詳細な計画を策定する。

新華社によると、当局は中国、ロシア、北朝鮮が関わる観光圏の運営モデルを模索しており、観光圏はビザなしで訪問できるほか、免税でのショッピングが可能になるという。

吉林省観光局長によると、長期的には、道路、鉄道、空路を通じた韓国、日本、モンゴルの観光圏への参加も視野に入っているという」。
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by sanyo-kansatu | 2015-08-12 16:54 | 朝鮮観光のしおり | Comments(0)


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