2015年 10月 01日

北朝鮮の航空マニア向け旧型ソ連機搭乗ツアーの中身

「北朝鮮観光ファンミーティング」(仮称)なるイベントの意見交換会でマニアたちが提起した「こんな観光してみたい」、その最後のリクエストは、j 「旧型ソ連機に乗りたい」 でした。

北朝鮮マニアの熱いリクエスト「こんな観光してみたい」、その実現可能性は?
http://inbound.exblog.jp/24951269/

これも実現可能です。何を隠そう、今回ぼくは北京空港の高麗航空チェックインカウンターで、旧型ソ連機搭乗ツアーの参加者たちと出会っていたからです。

実は、そのときは彼らがその種のツアーの参加者だとは知りませんでした。とにかくやたらと欧米客が多いので、ちょっとビックリしました。欧米客もこんなに大勢北朝鮮に行く時代になっていたのです。
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入国後、現地ガイドから「古いソ連製の飛行機に乗るためのツアーの人たちがいま平壌に来ています」といわれて、初めてそれを知ったのでした。

帰国してすぐにネットで調べると、見つかりました。このツアーは、英国にあるJuche Travel Servicesという旅行会社が企画催行しているようです。同社は2011年にロンドンで開業したそうです。

Juche Travel Services
http://www.juchetravelservices.com/

北京で見かけた彼らが、その後どんなツアーを楽しんだかについては、同社のサイトに詳細に説明されていました。
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Air Koryo 60th Anniversary Celebratory Aviation Tour, 19th – 26th September 2015
http://www.juchetravelservices.com/the-tours/195-2/english-aviation-tour/

サイトによると、彼らは以下のようなフライト体験をしたそうです。

①Beijing北京 – Pyongyang平壌: Tupolev Tu-204-100
②Pyongyang 平壌– Samjiyon三池淵 (return, 2 legs): Ilyushin IL-62 (旧ソビエト連邦のイリューシン設計局が製造した4発エンジン機)
③Pyongyang平壌 – Sondok宣徳(return, 1 leg each): Tupolev Tu-134(ツポレフ設計局が開発した短中距離用のターボファン・ジェット双発旅客機) and Antonov An-24(ソ連(現ウクライナ)のアントノフ設計局(現ANTK アントーノウ)の製作した44-52座席のターボプロップ旅客機)
④Pyongyang平壌 – Tongchon通川(return, 2 legs): Ilyushin IL-18(1957年にソ連 のイリューシン設計局から完成発表された中・長距離向けターボプロップ旅客機)
⑤Pyongyang平壌 – Beijing北京: Tupolev Tu-204-100 OR….
Pyongyang平壌 – Shenyang瀋陽 (optional): Tupolev Tu-204-300

オプションとして、追加料金で以下のフライトも楽しめたようです。

⑥Pyongyang平壌 – Sondok宣徳 (return, 2 legs): Tupolev Tu-154 EUR 250 / person
⑦Pyongyang平壌 30 mins circular pleasure flight: Ilyushin IL-76 EUR 250 / person
⑧Pyongyang平壌 30 mins circular pleasure flight: Ilyushin IL-62 EUR 250 / person
⑨Pyongyang平壌 30 mins circular pleasure flight: Antonov An-148 EUR 100 / person
⑩Pyongyang平壌 – Hyangsan香山(1 leg): Mil Mi-17 EUR 150 / person

確かに、1960~70年代にソ連でつくられた航空機にこれだけまとめて乗ることは、ここでしかできないのかもしれません。正直ちゃんと飛んでくれるのか、ちょっと怖い気もしますが、これもマニアならではの情熱があってこそ。このツアーは高麗航空創立60周年を記念した特別企画らしく、スケジュールの中には、高麗航空の乗務員たちと一緒に撮影できたり、記念式典のディナーに招待され、乗務員たちへのQ&Aセッションなるイベントなども盛り込まれています。

このツアーには、日本人も参加していたようです。ネットで調べると、以下のエントリーが見つかったからです。

高麗航空60周年記念 北朝鮮アビエーションツアー
http://flyteam.jp/airline/air-koryo/review/24043
http://flyteam.jp/airline/air-koryo/review/24078

さらに調べると、この種のツアーは2012年からやっているそうで、昨年参加したシンガポール人の記事も見つかりました

年代ものの飛行機で飛ぶ、北朝鮮、高麗航空ツアーの全貌
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52176854.html

いまの北朝鮮ではこんなユニークなツアーが実現しているのです。こうしたことができるのも、近年欧米諸国の渡航者数が増えているからです。この種のマニアなツアーは、数が集まらないと実現しません。しかし、いまや欧米の旅行マーケットではそれをかき集めることが可能となっているのです。

その点、かつてに比べ渡航者数が激減してしまった日本人の場合、こうした特別なリクエストに応じてもらうのはなかなか難しいようです。朝鮮側も市場規模の小さい日本に対して積極的になれないからです。北朝鮮ツアーを専門に扱うKJナビツアーの権社長も「以前に比べ特殊なツアーはやりにくくなっている」ともらしていました。

さて、以下は、平壌順安国際空港に駐機していたビンテージ機材のスナップです。はるかかなたでぼくには識別できませんが、プロペラ機であることはわかります。皆さん、こういうのに乗って楽しんでいたのですね。
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by sanyo-kansatu | 2015-10-01 17:12 | 朝鮮観光のしおり | Comments(0)


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