ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2016年 02月 09日

渋谷公園通りの「ラッキーシェイクキャンペーン」を体験してみた

昨日少し触れましたが、いま渋谷の公園通りでは「Tokyo Prime Shopping 2016 in Shibuya」という商店街のイベントが開催され、外国人観光客向けの「ラッキーシェイクキャンペーン」というのを実施しています。
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Tokyo Prime Shopping 2016 in Shibuya
http://www.koen-dori.com/news/2015/12/tokyo_prime_shopping_2016_in_s.html

これは、キャンペーン期間中(1月2日~2月29日)、外国人観光客が所定の場所(参加店など)で中国版ツィッターこと「微信(WeChat)」を起動し、携帯端末をシェイクすると、アプリ画面上でくじ引きできるというものです。商品総額は200万円、それ以外に参加店舗からの商品券や景品などが当たるそうです。
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公園通りにひらめく大量の旗に書かれた中国語簡体字の「幸运摇出来」は、スマホをフルフルすることで幸福を呼び込もうという意味です。

公園通り商店街のHPによると、このイベントのターゲットや参加店は以下のとおりです。

●ターゲット
中国、台湾をメインエリアとして、それに、英語圏の外国人観光客を加えた、年齢 20~40 代の男女

●キャンペーン参加店舗数 
約900店舗(大型商業施設テナントも1つとしてカウント)
参加大型商業施設、11施設

同商店街では初の試みだそうですが、なかなか大規模なものです。

また協賛・協力に中国系の企業が多いのも特徴です。

●メイン協賛:サイバーマートグループ、FJサイバー株式会社(日本窓口)
●協賛・協力:東方網、東方航空、上海酷活電子貿易、SENSORO、ジャパンショッピングツーリズム協会

基本的に外国人向けのキャンペーンですから、日本人にはあまり関係ないのかもしれませんが、この「ラッキーシェイクキャンペーン」、どこでやっているのでしょうか。

そのひとつのスポットが、昨年オープンした渋谷モディの地下1階です。
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渋谷モディ
http://shibuya.m-modi.jp/

ここ、確か元丸井だったビルです。地下に降りると、そこはHISのずいぶんおしゃれな旅行カウンターとカフェスペースがありました。
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そのずいぶん奥まった場所にキャンペーンカウンターはあり、ひとりの若い女性スタッフがいました。以下、彼女との会話です。

「あのぉ、ぼく日本人なんですけど、できるんですか?」
そう聞くと、一瞬彼女は戸惑いながら、
「ええ、大丈夫ですよ。でもWeChatできますか」

「できますよ。普段よく使います」
「そうですか。それじゃあやり方を教えますね」

「ところで、あなたは中国の人ですか」
「いいえ、台湾人です」
「だったら、普段はWe Chat使わないんじゃない?」
「ええ、まあ」
「台湾のどこの出身?」
「台北の南の新竹市、わかりますか」
「ああ、桃園空港の南の…知ってるよ」
「そうです。あら、うれしいですね」
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そんな会話をしながら、彼女はやり方を教えてくれました。以下のとおりです。

①まずbluetoothを立ち上げる
②次にWe Chat(微信)を立ち上げ、「揺一揺」でシェイクする
③「Tokyo Prime Shopping 2016 in Shibuya」のページをゲットし、3択の宝石箱からひとつを選ぶ。

残念ながら、ぼくはハズレてしまいました。あっけなく。

それを見て気の毒に思ってくれたのか、彼女は当たるとどうなるか、教えてくれました。
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これ、1000円の商品券。
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そして、こちらは109の商品券。
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「ああ、もっとよく考えて選べばよかった…」
「大丈夫。また明日来てください。1日1回なら何度でもできます」
「えっ、そうなの。じゃあまた今度渋谷に来たときやってみようかな。…それはそうと、いま台湾は大変だよね。ご家族や親戚は大丈夫だった?」
「はい、おかげさまで無事です。これから春節というときに、本当に悲しいことです」
「でも、台湾の人は東日本大震災のときに日本をずいぶん助けてくれたから、今度は日本が台湾を助ける番ですね」
「ありがとうございます。そう言っていただくと、本当にうれしいです」

そう言って彼女は、ぼくに台湾製のマンゴケーキをくれました。

「どうもありがとう」
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ほのぼのしたひとときでした。気になるのは、そうやってぼくがキャンペーン体験していた10数分間、ここに現れた外国人はいなかったことです。確かに、ちょっとわかりにくい場所にあると思います。実は、キャンペーンに参加した人は名前と国籍を書くことになっていたので、そのリストを見ると、この日ここを訪れた人は30人くらいでした。

NHKでこのキャンペーンについて報じていたようです。
https://www.youtube.com/watch?v=i9dhgZfdeXI&feature=youtu.be

春節休みの渋谷の通りは中国語簡体字表記であふれていた
http://inbound.exblog.jp/25337935/

【追記】
世の中にはいろんなショッピングキャンペーンがあるものですが、このWe Chatを使ったラッキーシェイク企画を考えたのは、当然中国系の企業でしょう。でも、考えてみてください。We Chatは日本人もそうですし、台湾人もアメリカ人もタイ人も韓国人もほとんど使いません。ちょっと無理のある企画じゃないかと思わざるを得ないのです。国籍別で中国本土の人たちがいちばん買い物すると統計的には指摘されているわけですが、そのような中国人がどれだけ渋谷に来るのだろう。やっぱり彼らは銀座や上野、せいぜい新宿が多いのでは。

最近の中国の人は、自分たちのやり方を押し付け気味の傾向がある気がします。自分たちには便利だとしても、それがどれだけ広い支持を得ているか、見えていないのでは…。おそらくこの企画、ニューヨークでやってもバンコクでやっても、台北でも、ちょっと難しいのではないでしょうか。そんな気がしてなりません。
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by sanyo-kansatu | 2016-02-09 10:12 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)


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