ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2016年 04月 09日

弁当、ベイカリーなどPBが充実【前編】上海コンビニはここまで進化していた

今日も、上海出張の続きです。これまで上海のEC(ネットショッピング)が日本をはるかに上回る勢いで普及していることや、6月中旬にオープン予定の上海ディズニーの話、昨年ついに上海の訪日旅行市場で団体客の数を個人客が抜いた話などを書きましたが、今回は上海のコンビニの話です。

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今年6月にオープンする上海ディズニーの公式ショップを覗いてみた
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2015年の上海の訪日客、個人が団体を逆転 その意味するものとは?
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今日の上海に住む人たちがどんな消費生活を送っているか。それを理解するうえで、コンビニ事情を紹介するのは意味があると考えるからです。インバウンドに関心のある人たちにとっても、中国人観光客の嗜好や行動について知るうえで役立つと思います。

①日系vs.ローカル系の構図も変化

さて、いま上海にはどのくらいの数のコンビニがあるかご存知でしょうか。

すでに6000店を越えるコンビニがあるそうです。上海のまちを歩いていると、東京と同じくらいの比率で、コンビニに出会います。「開いててよかった」は日本で初めてセブン・イレブンが営業開始した頃のコピーですが、いまや上海でも市民生活のインフラとなっているのです。

数でいうと、全体の4分の3くらいは地元中国のコンビニが占めますが、日系のコンビニも年々店舗数を増やしています。日系では、ローソンとファミリーマート、セブン・イレブンがあります。ただし、ファミマとセブン・イレブンは台湾系の資本で、数はファミマが約900店、セブン・イレブンが約100店、ローソンが2015年末現在で390店というところです。
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ローソン http://www.lawson.com.cn/
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ファミリーマート http://www.familymart.com.cn/
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セブン・イレブン http://www.7-11.com.tw/in/cn.html

なかでもファミマとローソンは積極的に出店を拡大しています。セブン・イレブンのみ、内部にいろいろ事情があり、伸び悩んでいます。これは先ごろの日本のトップが退陣した話とは関係ありません。

一方、ローカル系コンビニは、ここ数年減少傾向にあります。理由は、上海における高速度のECの普及とも関係がありそうです。上海の小売業は、コンビニに限らず、百貨店もスーパーも苦戦しているのです。

それでも、日系コンビニが出店を拡大している背景には、2000年代半ばくらいからの地下鉄網の急速な拡大で通勤圏が広がり、各地にベッドタウンができ、出店チャンスが広がっているからです。なぜローカル系は減少しているのに、日系は伸びているかというと、やはり販売している商品のクオリティが上海市民に評価されているからでしょう。かつてはローカル系に比べ高いといわれていた日本の商品も、上海市民の所得の向上により、いはゆる「日常買い」の対象になってきたのです。日系vs.ローカル系の構図にも変化が起きているのです。
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中国人観光客の「爆買い」の理由も、要するにこういう話なのです。彼らは、もはや日本の商品はそんなに高いとは感じていない。ローカル商品より高くても、品質がよければ日本の商品を選ぶのです。

②キラーコンテンツとしてのPB~弁当とベイカリー

日系コンビニのキラーコンテンツは、独自のプライベートブランド(PB)商品といえます。それは何かというと、専用工場でつくられる弁当やベイカリーです。少し前までは、日本人の感覚からすると、上海コンビニの弁当やパン類はわざわざ買って食べるものではありませんでした。はっきり言って、味が落ちるからです。安くておいしい食堂やレストランはいくらでもあるので、コンビニ弁当という選択肢は考えられなかったからです。

たとえば、上海ローソンのPBコーナーはこんな感じです。もう見かけは日本とほぼ変わりません。中身は日本と同じものもあるけど、中国オリジナルのものもたくさんあり、手にとって比べてみたくなります。おにぎりの具は日本にはない中華風調理肉が多いのが特徴です。
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いちばん大きな進化はベイカリーではないでしょうか。棚もおしゃれですし、上海オリジナルとしては、地元で人気のもちもち食感の通称「QQパン」が知られています。
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これはローソンのとんかつ弁当の「香炸猪排花式盒饭」(15.9元)。一見日本の弁当風ですが、中華そうざいが一品入っているのが特徴です。
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日本よりはるかに種類が豊富なのが、肉まんケース。広東式点心から紫芋入りまでローカルの味が楽しめます。 
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③カフェより安くコーヒーが飲めてくつろげる

上海の日系コンビニのありがたいところは、日本と同じドリップコーヒーが味わえることです。なにしろ上海のスタバはカフェラテが500円という世界。しかし、ローソンの場合、アメリカンコーヒー(8元)やカフェラテ(8元)、香港式ミルクティ(5元)、豆乳(3.5元)が味わえます。上海人は濃い目のブレンドがあまり好みではないようで、アメリカンしかないのがちょっと残念です。
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日本でもおなじみのセブン・コーヒーもあります。ただし、上海ではセルフでなく、店のスタッフがコーヒーメーカーでいれてくれます。
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ドリンク系も以前と違って、サントリー「ウーロン茶」以外にも、ローカル製品で甘くないお茶も買えるようになりました。
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アサヒやキリンなどの日本ビールも普通にあります 
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つまみ系も充実しているので、ホテルに帰って缶ビールで一杯のお楽しみもできるのはうれしい。
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④イートインが大繁盛!

上海のコンビニで特筆すべきことは、イートイン・スペースが充実していることです。特に朝と昼どきはイートインが大繁盛! 出勤前に小さなイートインで肉まんと豆乳の朝食をすませるというのは定番だそうです。
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昼もオフィスに帰って弁当を食べる人も多いですが、イートインのテーブルはほぼ占拠され、食堂のようなにぎわいです。
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どこでもそうだとはいえませんが、最近の上海の日系コンビニのイートインは広めで、日本のコンビニと変わらない清潔な店が増えています。日本でもイートインは増えていますが、もともとは台湾で古くから普及していて、4年前くらいから上海でも採用されるようになったそうです。
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その背景には、上海市の条例で屋台などが消え、中食の提供先がコンビニに移ってきていることもあるようです。実際、上海のコンビニでは、朝と昼の売上が高いそうです。

いまや上海コンビは、屋台に代わる中食ステーションとなりつつあります。これだけ豊富なPB商品が安価で提供されていることも大きいです。弁当は1個10元台なので、飲み物を買ってもレストランで食べるより割安です。だから、イートインがにぎわうのです。

もともと中国人は冷たい食事を好まないと言われていましたが、コンビニ弁当でもチンすれば普通に食べる時代になっているのですね。もちろん、これはあくまで経済先進地域であり、しかも味付けなどの食文化が比較的日本に近い上海の事情で、中国の他の地域ではまず当てはまらないことも知っておく必要があるでしょう。
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by sanyo-kansatu | 2016-04-09 13:35 | のんしゃらん中国論 | Comments(0)


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