2016年 05月 26日

エンタメ性をさらに高め、他のインバウンドレストランとの差別を図りたい

銀座8丁目にある外国人団体客向けの和風エンターテインメントレストラン「どすこい相撲茶屋」でのサムライショーの一幕を前回お伝えしました。

銀座インバウンドレストランのサムライショーは中国客の食いつきがすごい
http://inbound.exblog.jp/25841438/
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どすこい相撲茶屋
http://ginza9.com/shops/dosukoi.html

同店は銀座中央通りに面した銀座ナイン3の中にあります。ラオックスやドンキホーテ銀座店もすぐそばにあり、店の前の首都高の下には、中国団体客用のバスや出発前に時間をつぶして待っている中国客の姿をよく見かけます。
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店の前では「和風エンターテインメントショー」がうたわれています。
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サムライショーの始まる前に、店内を視察させてもらいました。
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400席(最大500名収容可能)といいますから、おそらく銀座でもこの種のレストランでは最大級の大きさでしょう。メインの食事はしゃぶしゃぶやすき焼きなどの鍋ですが、小さな生簀があり、海鮮も楽しめるようです。
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あらゆる場所で中国語表記が徹底されています。
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しばらくすると、中国客が入店してきました。予約制なので、事前に席が決まっています。
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これが定番メニューの豚しゃぶ鍋定食(1000円)です。鍋定食は5種類から選べます。もちろん、ほかにもお寿司など、好みに応じて注文できます。
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同店(株式会社GFホールディングス)の杉野豊樹店長に話を聞きました。

―店のオープンはいつですか。出店の経緯は。

「2015年11月20日がオープンです。もともとちゃんこ鍋をメインにしたインバウンドレストランを考えていたので、そのようなネーミングにしたのですが、だんだんいまのようなエンターテイメントを売りにしたレストランになってきたんです。

弊社では同年12月に大阪で『和楽』というインバウンドレストラン、16年2月に『ホテルロア心斎橋』をオープンさせています。昨年春頃から、インバウンドに特化した飲食業態を開発するべく動き出したのが経緯です」

―サムライショーはいつから始めたのですか。

「今年の3月からです。夢乃屋さんには週3回くらい。その他、忍者やおいらんショーなどもやっています」。

―現在の客層はやはり中国客が多いのでしょうか。

「全体の9割が中国客。残りはマレーシアやベトナム、フィリピンなどの東南アジアの団体です」

―集客はどうしているのですか。

「実は、オープン当初は集客に苦戦しました。そこで昨年末に、社内に営業部隊をつくり、インバウンドを扱うランドオペレーターなどの国内の旅行社に一斉に営業をかけました。おそらく100社以上に飛び込みで足を運んだと思います。そうするうちに、だんだんお客さんを送ってもらえるようになりました。ある中国の旅行会社では、ツアーに組み込んでくれている。チラシにもショーの写真を載せてもらっています」

―ロボットレストランでは、オープン当初から都内のホテルに一斉に営業をかけ、チラシや割引券をロビーに置いてもらうよう働きかけ、それが集客に成功した理由だといいます。やはり、営業が大事なんですね。

「中国に限らず、団体客は都心で安心して食事できるスポットを必要としています。そういうインバウンドレストランは、新宿や浅草などにいくつかあるようですが、銀座にはこれだけの席数のあるレストランはない。だから、銀座に出店したんです」

―今後の展望をどう考えていますか。

「他のインバウンドレストランとの差別化を図るためにも、さらにエンタメ性を高めたい。ステージを大きくし、お客様にもっと印象の残るような店にしていきたいと考えています」。

同店では、当初スタッフは日本人だけでしたが、いまではスタッフの7割が外国語対応できるようにしたといいます。予約制で、営業は昼と夜に分かれ、夜の部は17時~19時。意外に早いのは、理由があります。

割安なツアーが大半の中国団体客の東京観光のための宿泊場所は、たいてい千葉県や埼玉県、なかには群馬県というケースもあるというほど都心から離れています。最近起きたスキーバス事故などの影響で、乗合バス運転手の労働時間が厳しく管理されるようになったため、彼らの労働時間内に客をホテルまで送り届けるためには、夕食時間を早める必要があるからです。

このようにインバウンドレストラン、特に団体客をメインとする経営には、さまざまな制約がありますが、海外の旅行会社にとってこれほどありがたい存在はないでしょう。どんなに個人旅行化が進んだといっても、一定の団体需要はいつの時代も存在するからです。

国内のインバウンドレストランは、第一次インバウンドブームともいうべき2010年頃、出店が増えた時期がありました。ところが、尖閣諸島沖漁船衝突事件(2010年秋)や東日本大震災(11年3月)などに見舞われ、閉店に追い込まれたところも多かったようです。政治や天災に影響されやすいため、一部の成功事例を除くと、インバウンドレストランの経営は難しいといわれてきました。

バイキングのパイオニア「すたみな太郎」はいかに外国客の取り込みに成功したか
http://inbound.exblog.jp/23351119/

こうしたなか、2015年という訪日客が大激増した年、新たな出店業者が現れ、好調な訪日客の伸びの恩恵を受け始めています。

団体客の受入を基本とするインバウンドレストランの運営は、いってみれば、昭和40年代頃の国内旅行のしくみを再構築するようなところがあると思います。いまの中国団体客は、当時の日本人に似ているところがありそうです。しかし、日本では1980年代頃から社員旅行などの団体ツアーが下火となり、バブル崩壊とともにほぼ消滅してしまっただけに、過去を知る関係者は、手を出しにくいのかもしれません。

いまの若い経営者たちは、当時を知るはずもなく、現在国内で起きている時代の変化を敏感に感じ取り、すばやく実行に移しているという印象を受けます。

話を聞いていて気持ちがいいのは、常に試行錯誤しつつ、ダメなら次の手をと、臨機応変に現状に合わせてやり方を変えていける頭の柔らかさがあることです。

もしかしたら、1年後、いまとはまた違ったコンセプトの店に変わっているかもしれませんが、それも市場に合わせた変化なのだとしたら、それでいいのだと思います。
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by sanyo-kansatu | 2016-05-26 15:40 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)


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