2016年 06月 01日

トリップアドバイザーで和風エンターテインメントが人気の理由

今年3月末に配信された世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の外国人による東京の人気観光地ランキングをみると、2位にサムライミュージアムが堂々ランキングされています。

2015年にトリップアドバイザーの日本の観光地に寄せられた口コミを分析(2016.3.31)
http://tg.tripadvisor.jp/news/wp-content/uploads/2016/03/20160331_TripAdvisorPressRelease.pdf

※このランキングには、トリップアドバイザ上の「観光情報」に登録されている旅行者が訪れるスポットを対象とし、(料理、お茶などの)教室やガイドツアー(通訳ガイドが企画したプライベートツアーなど)、地下鉄のような移動手段等はランキングから除いているそうです。

実は、京都府のランキングでも、サムライミュージアムに類似したスポットであるサムライ剣舞シアターが2位になっています。

こうしたことから、以前、新宿歌舞伎町の中にあるサムライミュージアムを訪ねた話を書きました。

トリップアドバイザーで人気のサムライミュージアムとふくろうカフェを覗いてみた
http://inbound.exblog.jp/25702798/

サムライミュージアムは、2015年7月にオープンしたばかりの施設で、館内には日本刀や鎧兜の展示があり、鎧兜を身につけて撮影できるスタジオがあります。外に広がる喧騒の歌舞伎町とは違い、館内は静寂なスポットだったことが印象に残りました。やはり、東京を訪れた外国人旅行者が必ず向かう最強デスティネーションである富士山と箱根へのゲートウェイとしての新宿というロケーションが圧倒的な強みになっていると思います。

サムライミュージアム
http://www.samuraimuseum.jp

では、なぜトリップアドバイザーのユーザーである外国人の間で和風エンターテインメントが人気なのでしょうか。

上記リリースを配信したトリップアドバイザーの広報担当者に聞きました。以下、その一問一答です。

-トリップアドバイザーに口コミを書く人たちの国籍または欧米、アジアなどの比率はどのくらいですか? やはりまだ欧米の割合が高いですか?

「具体的な比率は出していませんが、やはり欧米が多いです。アジアも近年ユーザーは増えてはきていますが、「口コミを書く」という文化はまだまだ欧米の方が主流のようです」

なるほど。だとすれば、和風エンターテインメントは、主に欧米の旅行者から支持されているといえそうですね。

-これらのスポットに関する口コミはどんな内容が多いのか。

「「ショーとして面白い」「見る価値のあるエンタテイメント」「日本の文化を体験できて興味深い」など」

これは誰もが思い浮かべる月並みなコメントにすぎない気もしますが、東京都のランキングをみると、3位は浅草、5位は明治神宮、6位は両国国技館、7位に東京都江戸東京博物館、8位は八芳園、9位はホテルニューオータニ庭園といった具合に、ほぼ和のスペースが選ばれていることからも、彼らにとって「日本の文化を体験」することが最重要関心事であることがあらためてわかります。

-和風エンタメはいつ頃から人気なのか? 人気ある施設に共通する特徴などあるか。

「ご指摘の通り、サムライミュージアムは最近非常に人気です。和の文化を体験できるところが、口コミで徐々に広まってきた面もありますが、同時にインバウンドの高まりを受け、全国的に和の体験を提供する施設自体も増えてきているように思います。

そういった施設は、上手にトリップアドバイザーのようなサイトやSNSを活用してインバウンド旅行者にアピールする術を知っているように思います。

人気のある和のエンタメ施設は外国人旅行者の「日本の文化を体験したい」というニーズを上手に汲み取って、その体験を提供しつつ、情報発信が非常に上手であると感じます。また、英語が話せるスタッフがいて、きちんと説明をしていることも重要なポイントのようです」

―彼らは情報をどのように発信しているのか。

「どんなに魅力的な施設であっても、そこがトリップアドバイザー上に掲載されていなければ、ユーザーの目には触れません。

たとえば、サムライミュージアムは、オープン当初からトリップアドバイザー上に施設の所在地、オフィシャルサイトへのリンク、メールアドレス、営業時間などの詳細を掲載し、館内ではトリップアドバイザー上に掲載されていることを告知しながら、口コミ投稿を促しているのだと思われます。

トリップアドバイザーのような口コミサイトやFacebook、InstagramのようなSNSは、いまや海外旅行する人たちにとって欠かせない情報源になっています。東京を訪れる外国人旅行者が自国で、あるいは訪日してホテルの中でリサーチをしているときに、しっかり目に留まるようにするには、まずはSNSに施設を掲載し、口コミを集めることが必要になってきます。

以下は、サムライミュージアムがFacebookとinstagram上で来場されたお客さんの写真を掲載したりして、外国人が楽しんでいる様子を積極的に発信している例です」
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https://www.facebook.com/samuraimuseum.jp/
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https://www.instagram.com/samuraimuseumtokyo/

こうしたことは、いまや施設の集客を図るうえで常識となっているような気もしますが、どこまで手を抜かず、徹底的にやるかということも大事なのかもしれません。やはり外国人旅行者の目を惹きつけるには、写真のインパクトは大きいですね。Facebookに載せられていた、西洋人の小さな男の子が兜を被っているような写真はとてもかわいくて、ぜひ行ってみたいとファミリー旅行者たちの心をつかみそうです。

-ところで、トリップアドバイザーの外国人による都道府県別口コミ数トップ3は東京、京都、大阪で、全体の58%を占めるそうです。その理由をどうお考えですか。

「東京は言わずもがな世界の大都市のひとつ、日本の首都であり、やはり日本を最初に訪れる人は東京に来るのだと思います。

そして東京から次に足を延ばす場所として京都があります。

また、東京にしか行かなかった2回目以降の訪問者は、大阪・京都と、関西を中心に旅行する人が多いのではないかと思います」

訪れる数がそのまま反映しているような結果であることは仕方がないですが、少し残念ですね。でも、このリリースには、地方のランキングも出ていて、興味深いです。
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by sanyo-kansatu | 2016-06-01 10:17 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)


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