ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2016年 06月 16日

海南島のロゴ「HAINAN」はハワイ「HAWAII」と似ていて笑った話

先日、仕事仲間から以下の招待状が転送されました。中国海南省の観光セミナーのお誘いです。

海南省観光セミナーのご案内

時下、皆様ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

さて、この度、海南省旅游発展委員会より孙颖委員長をはじめとする代表団20名が来日し、6月15日にヒルトン東京お台場にて海南省観光セミナーを開催することとなりました。

海南省は中華人民共和国最南部の省で海南島と付属の島嶼からなり、省都は海口市です。中国で唯一熱帯にある海島の省で、まばゆい陽光、清々しい空気、白い砂浜、全島に広がる緑と花の彩り、揺れる椰子の木、そしてその大自然に育まれた豊富且つ多彩な天然資源があります。豊かな自然環境は人々を魅了し、観光、農業、不動産業などの分野を中心に経済発展してまいりました。

中国随一のリゾート地として躍進的な発展を遂げてきたこの省は、さらに上質のインターナショナル・リゾートアイランドを目指し、観光政策やインフラ整備を行ってまいります。

今回のセミナーでは、現地旅行社等より最新の観光情報について御案内する他、DVD映像の放映、抽選会も行います。ご多忙中とは存じますが、是非ともご出席賜りますようご案内申し上げます。ご出席頂ける場合は6月13日までに別紙の返答用紙にご記入の上、メールまたはFAXにてご返送いただきますようお願い申し上げます。

【日 時】 2016年6月15日(水)17:30~20:00(受付17:00より) 
【内 容】 第一部 セミナー 17:30~18:40
      第二部 懇親会  18:45~20:00
【場 所】 ヒルトン東京お台場 1階 APOLLON 東京都港区台場1-9-1
【アクセス】ゆりかもめ線 台場駅に直結
【電 話】 Tel:03-5500-5500
お問い合わせ:中国駐日本観光代表処
E-mail:cnta.tokyo@gmail.com
TEL:03‐3591‐8686   FAX:03‐3591‐6886

海南省といえば、中国を代表するリゾートアイランドです。以前、中国在住の日本の旅行関係者から「この島では、中国人がいまやりたい旅行のすべてが見られるので、一度見ておいたほうがいい」とアドバイスされたことがあります。でも、残念ながらその機会がなかったので、足を運んでみることにしました。
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会場はお台場のヒルトンです。広い宴会場には、約130名の関係者が集まっていました。セミナーの後は、ビュッフェとはいえ、懇親会まで用意されています。
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セミナーでは、まず海南省政府旅游局から海南島の紹介がありました。海南島が位置する北緯18度は、ハワイやカリブ海の島々と同じ緯度で熱帯気候、パワポで紹介される写真をみるかぎり、すでに開発の進んだ、中国というより東南アジアのビーチリゾートでした。水上ジェットやパラセーリングなどのビーチアクティビティやゴルフコース、海鮮グルメ、豪華なリゾートホテルなどの写真を次々に見せられます。

島内には5つ星ホテルがすでに82軒あるそうで、ドバイにあるド派手な超高級リゾートホテル「アトランティス・ザ・パーム」と同じ系列のアトランティスホテルが来年海南島にオープンするそうです。

アトランティス・ザ・パーム
https://www.atlantisthepalm.com/
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唯一興味を引いたのは、ここは熱帯雨林の島で、黎(リー)族という少数民族が暮らしていたことです。民族村のような観光施設もたくさんできているそうです。

しかし、正直なところ、すべてがこれまで東南アジアのビーチゾートのどこかで見てきたイメージの寄せ集めにしか見えません。もしオリジナリティがあるとしたら、島を一周する高速鉄道が今春開通したことでしょうか。一周3時間半かかるそうです。

まあそれも仕方がないのかもしれません。中国のリゾート開発は、東南アジアに比べ20年以上遅れて始まったものだからです。東南アジアでは、すでに1980年代にはいまあるビーチリゾートの姿をしていましたが、中国で開発が始まったのは、21世紀に入ってからです。彼らはいつもこの調子で、後発ゆえの利点をいかして、各地から急ピッチでさまざまなリゾートの要素を取り寄せることができたのです。

実は、10年くらい前までは年間4~5万人の日本人がこの島を訪れていたそうです。ただし、日本から直接というよりも、その多くは中国に駐在する日本人とその家族でした。

海南島は、いわば中国人のプレ海外旅行先だったといえます。ところが、いまでは中国人もどんどん海外旅行に出かけています。海外を知った中国人は、以前のように海南島に来てくれるだろうか。さらには、「日本人をはじめ、外国人が訪れなくなったことも心配」と、現地の旅行会社の中国人スピーカーも話していました。

こうしたなか、2015年3月より関西空港と海南島(海口)を結ぶ広州経由便の運航が始まりました。これを機会に、日本人を再び呼び寄せたいということなのでしょう。

※現在では、関空とは海南島のもうひとつの玄関口である三亜と海口に毎日運航(週14便)しています。さらに、羽田(週14便)や中部(週7便)、福岡(週2便)の広州便があり、海南島をつないでいます。ただし、この路線の8割強が中国人だそうです。結局、訪日路線であるのが現状のようです。

なんでもこの便で三亜に入国した日本人は、21日間ノービザ扱いになるそうです(一般には中国入国のノービザ期間は15日間)。そんなに長く滞在する日本人がいるとは思えませんが、優遇措置というわけです。

はたしてこれで日本人は海南島に行くのでしょうか?

あまり知られていない海南島についての情報を得ることができたのは収穫でしたが、この根本的な問題については、白々とした気分でセミナーを聞いているほかないというのが実感です。ところが、来賓として来ていたJATA(日本旅行業協会)の人は「2015年は海外旅行復活の年。その最重要国が中国」などと調子のいいスピーチをするので、ちょっとめまいがしそうになりました。いまどこの旅行会社で中国のパンフレットを置いているというのでしょう。
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それでも、ほんの少しばかり、この場を和ませてくれたのが、海南島のロゴ「HAINAN」です。これはパッと見、「HAWAII」に見えてしまいます。確かに、地元じゃ「中国のハワイ」と呼んでいるわけですが、相変わらずやりますねえ。
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by sanyo-kansatu | 2016-06-16 18:01 | “参与観察”日誌 | Comments(0)


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