2017年 03月 21日
今日(3月21日)、首都圏では早くも桜の開花宣言が出ました。 日本の春の到来を告げるのは桜ですが、キリスト教圏の国々にとって同じ意味を持つのは、キリストが復活した日を祝うイースター(復活祭)です。彼らにとって1年で最大のお祭りといっていいでしょう。この時期、欧米の人たちは旅行シーズンを迎えます。そのため、日本を訪れる欧米客の数が最も多くなるのが、3月~4月にかけてです。 ここ数年、この時期になると、都内でも欧米客の姿が目立って増えます。日本を訪れる外国人のうち、欧米客の占める比率は10人に1人にすぎない少数派なのですが、彼らの姿はどうしても目につきます。10数時間もの長いフライトをかけてわざわざ日本を訪ねてくれる「遠来の客」を歓迎したくなるのは自然の感情でしょう。 実際、ここ数年の欧米客(ヨーロッパと北アメリカ)の月別訪日数の推移(JNTO)をみていると、明らかにこの時期(3~4月)が最も多いことがわかります。 国籍/月別 訪日外客数(2003年~2017年) http://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/since2003_tourists.pdf たとえば、2016年は3月27日がイースターでしたが、ヨーロッパの訪日客の月別数は単月では10月がトップではあったものの、その前後の月は少し落ちるのに対し、3月、4月は10月に次ぎ多い月となっています。2015年のイースターは4月5日で、同様でした。2014年はイースターが4月20日で、単月トップは4月でした。実を言えば、この傾向は何十年間ずっと変わっていないといえます。 イースター休みに渋谷スクランブル交差点に出没した外国人をシューティング(2015年 04月 11日) http://inbound.exblog.jp/24348359/ イースター(復活祭)休暇中の京都、大阪はにぎわってました(2016年 04月 07日) http://inbound.exblog.jp/25634021/ 2017年のイースターは4月16日です。 今年は桜のシーズンと欧米客の多いイースターが重ならない(あくまで本州をメインに考えた場合)という意味で、2014年に近いのですが、桜の開花も例年より少し早そうなので、イースター休暇に日本を訪れる欧米客には桜のシーズンはもう終わっていることになりそうです。 ところで、イースターに旅行に出かけるのは欧米客だけではありません。英国領だった香港人の中にはイースター休暇を取る人もいます。また東南アジア華人の中にはキリスト教徒もけっこういるし、フィリピンの人たちも同様で、イースター休暇は旅行のシーズンです。 もうすぐ1年で訪日旅行市場が最も華やいで見えるシーズンが到来します。今年はどんな新しい話題が出てくるか、楽しみです。
by sanyo-kansatu
| 2017-03-21 16:51
| “参与観察”日誌
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