ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2017年 09月 22日 ( 2 )


2017年 09月 22日

中国はついに日本への渡航制限を始めるのか?

今週、日本政府観光局(JNTO)による8月の訪日外国客数が公表されました。

訪日外客数(2017 年8 月推計値)
◇ 8 月 : 前年同月比20.9%増の247 万8 千人
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/pdf/170920_monthly.pdf

トップは中国で「前年同月比21.1%増の81万9,700人」と過去最高となっています。今年上半期、韓国が一時中国を追い抜いていた時期もありましたが、夏休みの家族旅行が多かったこと、クルーズ客船の寄航数が相変わらず伸びていることなどから、1~8月までですでに488万2200人となっています。この調子でいけば、年間800万人に近い数になりそうな勢いです。

日本を訪れる韓国人観光客が中国客を追い抜く勢いで増えています (2017年 03月 16日)
http://inbound.exblog.jp/26722251/

ところが、昨日TBSは中国政府が日本への渡航制限を通達したと報じています。

中国当局、旅行会社に日本行き観光ツアー制限を通達(TBS News2017.9.21)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3164671.html

中国当局が今月中旬、北京などの旅行会社に対し、日本行きの観光ツアーを制限するよう通達を出したことがJNNの取材でわかりました。

関係者によりますと、当局からの通達の内容は地域によって異なっていて、首都・北京では一部の旅行会社に対して今月中旬、「日本への団体旅行を減らすよう」口頭で通達があったということです。山東省や大連市などでは、各旅行会社に今年1年間に許可する具体的な人数の割り当てが伝えられていて、すでに割り当て分を販売したとして、日本向けのツアーの受付をストップする会社も出始めています。

「当局から通達がありました。『(日本への)団体ツアーを停止せよ』と。数日前から販売を停止しています。(通達の)理由は分かりません」(山東省の旅行会社)

制限の理由は明らかにされていませんが、資本の海外流出を食い止めるための措置との見方が出ています。中国は10月1日から建国記念日の大型連休で、日本への航空便もほぼ満席状態ですが、年間600万人を超える中国からの観光客のおよそ4割が団体客で、今後、影響は避けられないものとみられます。


これは中国政府が昨年以降台湾に、そして今年韓国に仕かけた渡航制限を日本に対しても実施するということを意味します。

香港、台湾に続き韓国も。中国政府が訪韓中国人観光客を20%減らすよう通達を出したそうです (2016年 11月 10日 )
http://inbound.exblog.jp/26367228/

その後、台湾や韓国を訪れる中国客が大きく減ったことはすでに知られています。

もちろん、ここでいう渡航制限は旅行会社を通じて予約する団体ツアーに対するものなので、現状6割を占める個人客への縛りはないのですが、リーダーが世界に対して「自由貿易の推進」と「保護貿易への反対」の姿勢を公言した国とはとても思えないふるまいです。

【ダボス会議】中国が自由経済圏の救世主という不条理(Newsweek2017.1.18)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/01/post-6754.php

中国の場合、常に自らの外交や政治目標を押し通すためにこの種の渡航制限を行うわけですが、韓国に実施する際、実に嫌な混乱もありました。

中国クルーズ船乗客の済州島の下船拒否には呆れたが、今後困るのは中韓双方の民間業者(日本への影響 も) (2017年 03月 24日)
http://inbound.exblog.jp/26740314/

周辺国との友好や民間人の交流をぶち壊しにしてまで押し通さなければならない中国政府のやり方は、実に哀れといえます。

しかし、いまの中国、ますますおかしなことが起こり始めています。これも昨日のニュースです。

ヤフージャパン、中国で検索不能に=規制強化、在留邦人に戸惑い(時事通信2017.9,21)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017092101030&g=eco

【上海時事】上海や北京など中国各地で、19日ごろから「ヤフージャパン」の検索サービスが利用できなくなり、現地に住む日本人の間で戸惑いが広がっている。

中国ではグーグルの検索サービスが使用できないため、多くの日本人がヤフージャパンを使っており、駐在員の間では「仕事に支障を来しかねない」と不安の声も聞かれる。

中国当局は今年6月、「ネット空間の主権と安全保障の確保」を目的に、インターネット安全法を施行。10月の共産党大会を控え、ネット規制を強化している。

当局の規制をかいくぐり、海外の情報にアクセスする手段として多くの日本人が利用する「仮想プライベートネットワーク(VPN)」も非常につながりにくい状況。

一方、ヤフーニュースの閲覧には、今のところ問題は生じていない。

ヤフージャパン広報は取材に対し「中国でサービスが利用できなくなったことは把握しているが、当社のトラブルが原因ではない。状況の推移を見守っていきたい」と回答した。


こんな報道もあります。

S&P、中国格下げ=債務の伸びを不安視(時事通信2017.9,21)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017092101284&g=int

【北京時事】米格付け大手S&Pグローバル・レーティングは21日、中国の長期信用格付けを上から4番目の「AAマイナス」から「Aプラス」に1段階引き下げた。5年に1度の共産党大会を1カ月後に控える習近平指導部の反発も予想される。

S&Pは格下げの理由として、長期にわたる融資の伸びで債務が増大したことを挙げた。融資拡大が力強い経済成長を支えてきたとしながらも、「それによって経済と金融のリスクが高まっている」と不安視した。


まもなく10月の中国の国慶節休みが始まります。直近での影響はないかもしれませんが、数字の上では過去最高を重ねている訪日中国客、伸びはここ数年に比べて大きく減速しているのも確かです(今年1~8月の前年同期比は1桁の8.9%)。

今年春、中国政府は「日本は放射能汚染で危険」との広報活動や「APAホテル」問題など、あの手この手で自国民の日本旅行に影響を与えようとしましたが、今後同じようなことを始めるかもしれません。

日本が危ない!? 福島原発の放射能フェイクニュースが拡散中(Newsweek2017年02月20日)
http://www.newsweekjapan.jp/lee/2017/02/post-17.php
アパホテルとデモ騒動、これじゃ中国の為政者に踊らされすぎです (2017年 02月 08日 )
http://inbound.exblog.jp/26616851/

来春以降の影響が気になります。

【追記その1】
TBSの報道に対して、2日後、中国メディアが反論しています。なかなか興味深い内容です。

中国メディアがTBS報道「中国、訪日旅行に制限」に反論! とはいうものの… (2017年 09月 25日)
http://inbound.exblog.jp/27147682/

【追記その2】
その後、中国の複数の旅行会社に確認したところ、通達は出ていたことが確認できました。しかし、それで影響を受けるのは、団体客だけで、いまや6割以上が個人客なので、影響は限定的といえます。しかも、これまでの中国人観光客のイメージを変えていかなければなりません。ForbesJapanに以下の記事を書きました。ご参照ください。

これからの中国人観光、「爆買い」から「女子旅」へ(ForbesJapan2017.10.5)
https://forbesjapan.com/articles/detail/17954
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by sanyo-kansatu | 2017-09-22 07:28 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2017年 09月 22日

071  ハルビンで味わうロシア料理

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ハルビンにはロシア料理店がたくさんあり、本格的なロシア料理が味わえる。写真は、松花江のほとりにある料理店「カチューシャ」のもの。おなじみのボルシチやビーフストロガノフ、ロールキャベツ、ポテトサラダなど。ロシア産のワインも楽しめる。(撮影/2014年7月)

※10年くらい前は、中華料理風なんちゃってロシア料理しかなかったハルビンですが、今はもう違います。ロシア人が移り住んで、調理をしているのですから。


ボーダーツーリズム(国境観光)を楽しもう(ハルビン編)
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by sanyo-kansatu | 2017-09-22 06:28 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)