ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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カテゴリ:東京インバウンド・スポット( 72 )


2015年 08月 15日

新しく新宿にできたLAOXを訪ねてみました(ここは消耗品がおみやげとして販売される店です)

今年6月6日、新宿にLAOXがオープンしています。

LAOX新宿本店
http://www.laox.co.jp/stores/shinjuku/

中国人ツアー客に限らず新宿は多くの外国人観光客が訪れる場所ですから、当然LAOXはいつか出店してくるだろうと思っていました。場所は伊勢丹の向かいのJTBの入っている同じビルの中です。

今日の午後、新宿三丁目を友人と歩いていて、時間があったので、中を覗いてみることにしました。
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店舗はビルの5階~8階の4フロアです。入り口からエスカレーターで5階まで上がることになります。なんとなく一般の日本人は入りにくい雰囲気です。
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各フロアの構成は以下のとおりです。
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5階は時計や宝飾関係。
6階は化粧品や医薬品、食品など。
7階は家電用品。
8階はブランド品。

6階には、コーセーの雪肌精や花王のメリーズなどの人気定番商品が置かれています。
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またこのフロアにはハラル食品の小さなコーナーもありました。
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キティちゃんのゴーフレット(焼き菓子)もハラル食品だそうです。館内にはムスリム客用の礼拝コーナーも設置されています。なんでも販売スタッフの中にムスリムもいるそうです。
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7階では、炊飯電気釜と温水洗浄便座が山積みされていました。
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これが8階です。ラオックス初の自社アパレルブランド「ORIGAMI」のショップもあります。カフェスペースも併設しています。

オンワードHDが免税店・ラオックスと新会社設立、"メイド・イン・ジャパン"のアパレルをグローバル展開
http://fashionmarketingjournal.com/2015/06/ONWARD-LAOX.html
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店内は閑散としていました。銀座や秋葉原、そして九州のLAOX博多が中国客であふれていたのと比べると、ちょっと意外です。

中国クルーズ客は博多に上陸後、どこへ行くのか?
http://inbound.exblog.jp/24731238/


理由は店の前にバスを停めることができないからでしょうか。銀座や秋葉原のLAOXの店舗の前にはたいていバスが停まっています。店の前で客を降ろすためですが、新宿では無理です。中国ツアーバスの路駐スポットとなっている新宿5丁目からは徒歩3分の近さなので、来店するのにそれほど苦労はなさそうです。ただし、歩道もそれほど広くないので、団体客には利用しにくいかもしれません。

店内にたまたま4人組の欧米の個人客が来店していました。彼らは何かを購入しに来たのでしょうが、5~6階ではさっとフロアを見るだけで、売り場に行く気はなさそうです。彼らにすれば、免税店でおむつや化粧品、医薬品などのような日用品をおみやげに買うという発想がないからです。そもそも旅先で消耗品を帰国後のために山のように買うという消費行動は中国客特有のものだからです。

8階では、浴衣などが当たる抽選会をやっていました。
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https://www.laox.co.jp/cn/laoxinfo/
Laox信息 2015.07.31 纳凉之旅:穿浴衣去哪儿?

こういうキャンペーンはスケジュールの決まった団体客には利用できず、個人客しか楽しめません。

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そういう意味では、新宿の真ん中にずいぶん特殊なショッピングスポットができたものだとあらためて思ってしまいました。もちろん、周辺のドラッグストアや家電量販店、そして伊勢丹でも外国客の買い物が増えています。ただし、それらの店とここが違うのは、中国人が旅先で日用的な消耗品をおみやげとして大量に買うという消費行動をとることと、彼らの海外ツアーがキックバックスキームに支えられているというふたつの条件が前提となって成立していることです。

とはいえ、LAOXもそのスキームだけに頼るのではなく、急増するさまざまな国籍の個人客を取り込みたいと考えているはずです。ムスリム対応もその布石なのでしょう。その試金石となるのが新宿出店なのかもしれません。
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by sanyo-kansatu | 2015-08-15 17:59 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 08月 01日

焼肉食べ放題「味仙荘」は今日も中国ツアーバス客であふれていました

新宿5丁目の中国団体ツアーバスの路駐スポットにある焼肉屋「味仙荘」は、中国ツアーバス客ご用達の食事処です。

新宿5丁目の中国団体ツアーバス路駐スポット調査
http://inbound.exblog.jp/i17

隣にある中国料理屋「林園」が中国団体客専門で、一般客を受け入れていないのに対し、「味仙荘」は一般客も入っています。ネットでみると、焼肉食べ放題の店として知られているようです。

ランチタイムと夕方には、周辺に路駐した大型バスから降りてきた中国人団体客が入店していく様子が見られます。最近は日中とても暑いので、入店できずに歩道で待っている中国客も多く、とても気の毒に感じていました。
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ある日の夕方、仕事帰りに「味仙荘」を覗いてみると、中国客が来ていました。ふとどんな店か入ってみようかなと思い、ドアを開けると、さいわい二人掛けのテーブルがひとつ空いていて、入店することができました。
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店には吉林省から来た旅行客がいました。ここは基本食べ放題の店らしく、おのおのが各種肉を取りに行き、自分で焼いて食べます。キムチとごはんとスープ付き。料金は、食べ放題で2699円、それに飲み放題が付くと3999円。さすがに食べ放題はムリと思っていたのですが、注文を取りに来た男の子が「カルビ定食が1500円、食べ放題が2699円。生ビールを2杯以上飲むなら、食べ・飲み放題がいちばんお得ですよ」。

う~ん、そうか。個人的には食べ放題より飲み放題がありがたい。ということで、飲み・食べ放題を頼んだのですが、最初に出てきた皿のカルビとタンの量がものすごいボリュームでビックリです。
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中国客が多く、バイキング形式ということですから、店の雰囲気は限りなく中国、という感じです。中国の人たちは、結局、このスタイルがいちばんラクなのでしょう。ただし、皆さんそんなにお酒を飲んでいる風ではなく、大騒ぎしている感じではありません。こう毎日暑いと、バスの移動で疲れちゃったのかもしれません。
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実は、この店、奥にもスペースがあって、そちらにも中国団体客がいました。どこから来たの? と聞くと、「揚州」といいます。最近、ツアーバス客たちの話している言葉が上海方言に近いグループが多いなと感じていましたが、やっぱりそうですか。

おそらく上海市内の人間はもう団体ツアーで来ることはほとんどなくなったかわりに(彼らは個人ビザを取ってくるようになったため)、その周辺の浙江省や江蘇省、湖北省あたりの人たちが圧倒的に多いのだと思われます。湖北省の省都の武漢からは春秋航空が関空へ飛んでいます。内陸部の人たちがゴールデンルートを旅行する時代になっているのです。

ひとつ気になったのは、この揚州から来たお父さんは、自分の中学生くらいの娘の靴を履かせてやっていたこと。一人っ子の国の親がたいそう子供を甘やかしている話はよく聞くし、中国でもそういう光景をよく見ますが、おいおい、そこまでやるか…。娘は娘で当たり前でしょ、といった表情です。最近の中国人親の子どもに対する甘やかしの光景を見ると、いつもゾッとします。

さて、中国客以外のこの店の客層はというと、壁にいまはなき「東京ウォーカー」の焼き肉特集でこの店を紹介した記事のコピーが出ていたことからも、お肉を安く腹いっぱい食べたいという若い世代が中心のようです。揚州の人たちが帰ったあと、やって来たのは、専門学校生の団体のようでした。
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「団体の中国客」と「日本の専門学校生」が集う店というわけです。なるほど。きっと中国の皆さんはお金がないわけではないのでしょうけれど、ツアーに組み込まれてしまっていることから、ここに連れてこられるのでしょう。

というわけですから、味については聞かないでください。しかし、ボリュームだけはすごくて、どーんと出された皿の肉はとても食べきれませんでした。

さて、そろそろお勘定しようかと思っていたら、欧米人ツーリストの4人家族が入店してきました。東新宿周辺のビジネスホテルを宿にしている人たちだと思われます。英語圏の人たちではありません。
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そうか、ここは「団体中国客」と「専門学校生」プラス「東新宿に宿を取る欧米人エコノミーツーリスト」の集う店でもあるんですね。さすがは東新宿FITゾーンならではの世界です。

ところで、例の「東京ウォーカー」のコピーをよく見ると、なんとこの記事、2001年のものでした。おいおい、これどうなの?

この店の経営者はオールドカマーの在日中国人です。オールドかまーというのは、1980~90年代に日本に留学して、永住権を取った人たちという意味です。以前は韓国人経営でしたが、隣の「林園」を利用する中国客が増えたことから、少しずつ「味仙荘」にも来るようになり、経営権を買ったのだと思います。急増する訪日中国客相手にひと儲けしようと考えるのは、結局、同じ中国人というわけです。

やっぱりこういう世界ってあるんですね。LAOXにもつながる世界といえるでしょう。
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※この夏、味仙荘を訪れた中国客についてちょっとした調査を行いました。中国のどの地方から来た人たちが多いか調べたものです。その結果は以下のエントリーを参照。

中国内陸客の増加がもたらす意味を覚悟しておくべき
http://inbound.exblog.jp/24845817/
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by sanyo-kansatu | 2015-08-01 10:09 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 07月 10日

歌舞伎町に人知れず外客率8割というデザインホテルがある

今年4月、新宿コマ劇場跡にできた“ゴジラホテル”こと、ホテルグレイスリー新宿。その開業当初、多くのメディアが外国客のあふれる歌舞伎町の変貌ぶりを報じていました。

でも、歌舞伎町にはまだ他にも人知れず外国客が殺到しているスポットがあります。

それは、2013年12月に開業した新宿グランベルホテルです。不動産事業を手がける(株)フレンドステージ(埼玉県上尾市)が運営しているホテルで、場所は歌舞伎町のラブホテル街の中にあります。そんなディープな環境のなか、ひときわ目につく17階建て、客室総数380室といいますから、東新宿周辺ではホテルグレイスリーやプリンスホテルなどに次いで大きなシティホテルといえます。
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新宿グランベルホテル
http://www.granbellhotel.jp/shinjuku

実は、同ホテルは2014年にエクスペディア経由で予約した外国人旅行者数のランキングで、ホテルサンルートプラザ新宿(渋谷区)に次いで全国2位となっています。サンルートプラザ新宿といえば、昔から外国客を多く受け入れてきたホテルとして知られていますが、開業2年のホテルが堂々ランキング2位になるとはちょっと驚きです。新宿グランベルホテルは、なぜこんなに外国客に人気なのでしょうか?

新宿は都内で外国客に最も人気なホテル地区(エクスペディア調べ)
http://inbound.exblog.jp/24510962/

同ホテルの丸山英男支配人に話を聞きました。

―歌舞伎町の真っただ中に位置していますね。周辺はラブホテルがひしめいている。なぜこの立地を選ばれたのでしょうか。

「弊社がここに土地を所有していたからです。確かに、この周辺はいろんな人種・国籍の人たちが往来していて、一種のカオスといえる。でも、歌舞伎町は世界的に知名度がある。だから、計画の当初からこの土地に合った個性的なホテルをつくろうと考えていました。

ホテルグランベルはわずか3軒のみですが、他には渋谷と赤坂にあります。それぞれ異なるコンセプトで設計されています。

2006年7月に開業した渋谷は、若者のまちらしく、25~35歳のトレンドに敏感な層をターゲットに、また同年12月開業の赤坂は、ビジネスマン向きに大人の落ち着いた雰囲気にしています。

東新宿はホテル激戦区で、周辺に東横インやアパホテル、サンルートホテルなど、同じカテゴリーのホテルが集中しています。この中で差別化するには、知名度のない我々が同じことをやっても勝負できない。だったら、思いっきり個性的なホテルをつくろうと考えたのです」。

―エクスペディアの関係者から、客室のデザインが人気だと聞いています。彼らは貴館をブティックホテルと呼んでいました。

「本館のいちばんの特徴は、アジアの次世代アーティストがデザインした客室を用意していることです。コンセプトは「HIP、エッジ、官能的」。世界的に有名な歓楽街としての歌舞伎町のイメージを具現化したいと考えました。設計をお願いしたのが、キッザニア東京の設計で有名なUDS株式会社です。渋谷や赤坂も同様です」。

UDS株式会社
http://www.uds-net.co.jp

―アジアの次世代アーティストというのはどのような人たちですか。

「代表的なアーティストとしては、カンボジア生まれで、現在ニューヨークで活躍中のTomtorです。彼には近未来の女性をイメージしたこの客室のデザインイメージを提案してもらいました。
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Tomtor(カンボジア)
http://www.granbellhotel.jp/shinjuku/room/sp_double/


他にも、香港や韓国、台湾などのアーティストを起用しています。日本人も含めて関わったアーティストは20名以上。香港のG.O.D.は、香港の油麻地(ヤウマーティ)地区のデザインをイメージして壁一面に銅板パネルやグラフィックアートを飾った客室をデザインしてもらっています」。
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G.O.D.(香港)
http://www.granbellhotel.jp/shinjuku/room/ex_double/

その他アーティストのプロフィールとその客室
http://www.granbellhotel.jp/shinjuku/extra/

―面白いですね。しかし、こんなに自由に客室ごとにデザインを選べるホテルというのは、あまり聞いたことがありません。客室のカテゴリー分けはどうなっているのですか。

「2~11階がスタンダードルーム、12階がロフトルーム。この階はアジアのお子様連れファミリーがよく利用されます。13~16階がエグゼクティブルーム、17階がスイートです。客室タイプは全28種に細分化されています。
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さらに、スタンダードルームには「オモテ」と「ウラ」の異なる客室デザインを用意しています」。

―どういうことですか。
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「この客室は先ほどのTomtorのデザインイメージに沿って設計されたものですが、最初が「オモテ」で、こちらは「ウラ」です。「オモテ」は白と木目調をいかしたすっきりしたデザインですが、「ウラ」は黒とレザーの風合いをいかしたディープな感覚を打ち出しています。前者はビジネス客向けに、後者は客室でゆったりくつろぎたい方向けにと考えられています」。

―ずいぶん凝っていますね。飲食施設はどうですか。

「ロビーのカフェと12階のカジュアルイタリアンレストラン、そして13階のバーの3つです。バーはテラスがあり、新宿の街並みを見渡せます」。
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―ところで、ロビーにスーツケースがたくさん置かれていましたが、これは海外の団体客などチェックアウトをすませた方たちのものですね。エクスペディアで全国2位の予約実績というわけですから、外国客の宿泊比率はかなり高そうですね。
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「現在、外客比率は8割以上です。もともと歌舞伎町のホテルということで、外客の利用は多くなるだろうと考えていましたが、こんなに多くなるとは思ってもいませんでした。外客のうちアジアが6割で欧米が4割。ビジネス客とレジャー客は半々という感じです」。

―どうしてこんなに外国客の人気を呼んだと思われますか。

「実は、開業当初以外はほとんどPRしていません。それだけに最初の3カ月は厳しかったのですが、徐々に予約が入るようになり、2014年秋には平均客室稼働率が80%になりました。ADR(平均客室単価)は約1万3000円となっています。

予約の半分以上はネット経由です。団体客も取るので、リアルエージェントからの予約もありますが、圧倒的に海外の予約サイト経由が多い。エクスペディアやbooking.com、アゴダなど、だいたい同じくらいの比率です」。

―本当にいまはそういう時代なんですね。PRにお金をかけるより、予約サイトに登録し、より効果的な見せ方をすることが集客のカギになる。

「実際、何か特別に外客向けのサービスはやっていません。せいぜいフロントでお客様からよく聞かれる質問を整理して近隣マップをつくったくらいでしょうか。

トリップアドバイザーなどの口コミサイトには、いいことも悪いことも書かれるものですが、ひとつ確実にいえるのは、ネットの世界はまず写真が大事ということ。ホテルグランベルはデザインに特徴があるので、同じ価格帯のホテルと比べて選んでもらえているのだと考えています」。

―しかし、これだけ外客比率が高くなってしまうと、経営上のリスクはどうでしょう。多くの宿泊施設が国内客と外客のバランスを取ることに苦心しているなか、新宿グランベルホテルは、国内客より外国客に知られたホテルといえるかもしれません。

「確かに、外国客の予約がいつもいっぱいで予約が入らないため、国内客に敬遠されてしまうきらいがあるように思います。しかし、ここまで来たら、もう隠しようがないので、状況を見ながらコントロールしていくしかありません」。

―レベニューマネジメントの腕が問われますね。

「まったくそうです。支配人の私ともうひとりのスタッフが担当しているのですが、1日の仕事の大半はレベニューマネジメントに明け暮れるといっていいくらいです」。

ネット予約が一般化した今日、レベニューマネジメントは収益の最大化を左右するだけに、手を抜けないところでしょう。予約経路は複雑化しており、さまざまなファクターを吟味しながら客室の売値のコントロールをしていかなければならないからです。

それにしても、訪日客の増加によってほぼネットだけで集客ができてしまうという状況が起きていることは、ベンチャー企業のホテル業への参入にとって追い風になっていると思われます。このあたりの感覚は、ホテル業の王道にずっといた人たちからすると、時代の変化を強く感じさせる事態かもしれません。

もっとも、丸山支配人は外客向けの特別なサービスはしていないと言っていましたが、宿泊客からの質問や問い合わせに答えるためにスタッフがつくったという自家製近隣マップは、種類も豊富でよくできていると思いました。数種類に分けられたマップをみると、外国客が歌舞伎町周辺のどこで食事や買い物をしているかがよくわかり面白かったです。また設計を手がけたUDSの担当者にも話を聞きました。その内容については、また別の機会で。

遊び心がなければ、海外客を惹きつけることはできない(UDSの考えるデザインホテル)
http://inbound.exblog.jp/24681756/
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by sanyo-kansatu | 2015-07-10 21:32 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 06月 17日

シェアハウスのホテル化で外客受入に成功=「ゲスト交流型ホテル」とは?

台東区池之端にあるホテルグラフィー根津は、知る人ぞ知る隠れ家ホテルです。開業は2013年3月で、いまや外国客が90%以上を占めるといいます。
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ホテルグラフィー根津
http://www.hotel-graphy.com

海外ホテル予約サイトのエクスペディアを通じて2014年に予約件数の多かったホテルが表彰される「エクスペディアアワード2015」でベストパートナー部門を受賞しています(http://www.travelvoice.jp/20150325-39644)。

このホテルのコンセプトは「ゲスト交流型ホテル」です。運営しているのは、ソーシャルアパートメント(シェアハウスの進化系)という新種の賃貸住宅を手がけてきた株式会社グローバル・エージェンツという会社です。

株式会社グローバルエージェンツ
http://www.global-agents.co.jp/

シェアハウスの発想で運営されている「ゲスト交流型ホテル」が、なぜ外国客に人気なのか。株式会社グローバルエージェンツの山崎剛代表取締役社長に話を聞くことができました。以下、そのやり取りです。

―こちらを初めて訪ねたとき、地下鉄千代田線根津駅から狭い路地を抜けていくと、突然ホテルが現れたという印象でした。こんな住宅街の中にどうしてホテルがあるのだろうと。もともとこの建物は何だったのですか?

「築40年の旅館をリノベーションしたものです。客室数は64室。旅の醍醐味は、地元の人との交流にある、というのが私の考えです。ですから、ここにはホテルの宿泊客だけでなく、日本人のレジデンスも住んでいます」

―ホテルでありながら住人もいる。ゲストとレジデンスが同じ空間を過ごすということが「ゲスト交流型ホテル」ということなのですね。

「『ゲスト交流型ホテル』を説明するためには、もともと弊社が手がけている『ソーシャルアパートメント』について話す必要があるでしょう。

これは、従来のマンションと違い、プライバシーがしっかり確保されたワンルームに加えて、入居者同士が集まれるラグジュアリーな共用ラウンジが備えられている賃貸物件です。

ワンルーム+αという発想です。家の中でもなく外でもない共用ラウンジというセミパブリックなスペースで行われる多様な入居者間のコミュニケーションこそが、ソーシャルアパートメントの一番の醍醐味。多様な世代、属性、国籍の人たちが住み、共用ラウンジでの日常的なコミュニケーションを通しえ、想像を超える気づきや可能性の発見に出会うことができ、自分の世界が数倍に広がるはずです」。
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世界が広がる隣人交流型マンション『SOCIAL APARTMENT』
http://social-apartment.com/

―住人同士のコミュニケーションにこそ価値がある住まい方ということでしょうか。その発想の先にあるのは、宿泊客同士がコミュニケーションできる空間を備えたホテルということなんですね。こういうスタイルは外国客に好まれるものなのでしょうか。実際の宿泊客の国籍はどうですか。

「欧米客とアジア客は半々。最近、アジア客が増えています。実際には、宿泊客のうちどれくらいの方がこのコンセプトを理解しているかはわかりません。それでも、海外を旅したことのある人ならたいていゲストハウスの世界を知っているので、ゲスト同士のコミュニケーションの場があることは喜んでもらえると思っていました。ただし、ホテルを開業する以上、多くの外国客に来てもらえるように、具体的には以下のことを考えました。

まず価格設定を都内のビジネスホテルの価格帯に合わせました。これは海外FITのボリュームゾーンにも見合っています。その代わり、フロントオペレーションを簡素化し、客室の内線電話も外しています。いわゆる“おもてなし”はやらない。サービスを売りにしない。国内のホテルがよくやる宿泊プランも一切なし。

そのぶんリノベーションで力を入れたのはデザインのクオリティです。外国客は海外の予約サイトの写真を見ながらホテル選びをする。価格以上の価値を感じさせるデザイン性、ここで勝負すればいい。むしろこれが外国客にはわかりやすく、選びやすいのです」。
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実際の宿泊客の様子を知りたくて、荒島浩二支配人にも話を聞きました。

―外国客はやはり海外のホテル予約サイトを通して予約されるのですか。

「expediaとBooking.com から予約が入るのがほとんどです。一般に外国客は、エリアと価格帯でホテルを選びます。うちは上野エリアとして検索されます」

―上野は成田空港からのゲートウエイですから、初めて日本を訪れる旅行者にとってホテルのロケーションとしては最適に映るでしょうね。

「でも実際には、上野駅からのアクセスはあまりよくありません。歩くと15分以上かかるので、タクシーでワンメーターと伝えるようにしています」

―確かに、住宅街の中にあり、外国客が歩いて探すのは大変だと思われます。しかし、山崎社長が話していたようにデザイン性と価格帯にそれ以上の価値を見出すことで選ばれているということなのでしょうか。

「そうだと思います。そこに価値を感じる方が選んでくれていると思います」
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―ロビーのカフェや共同スペースで見かけるのは、多国籍の方たちですが、やはり若い世代が多いように見受けられます。

「はい、若い世代の宿泊客が多いと思います。最近、日本にもデザイン性を売りにしたホテルが開業していますが、古い施設をリノベーションしたタイプが増えています。その先駆けが目黒にあるCLASKAというホテルで、若い旅行者に人気です」。

CLASKA
http://www.claska.com/

―いまでもレジデンスの方はいらっしゃるのですか。ゲストの方と一緒に共同キッチンを使ったりするのですね。

「ええ、そうです。開業して2年たちましたが、最初はレジデンスの方の比率も高かったのですが、だんだんゲストが増えてきました。現在では約8割がホテルゲストです」。

―外国客はどんな過ごし方をしているのでしょう。

「アジア客と欧米客ではずいぶん違います。アジア客は連泊といっても、2~3泊がふつう。滞在中の細かいすきのないスケジュールを組んでいて、ショッピングを中心に都内を散策しているようです。ですから、フロントに聞かれる質問も、たいてい『ここに行くにはどうすればいい?』というようなものです。やりたいことは決まっていて、そのための具体的な方法を知りたいのです。
 
一方、欧米客は1~2週間滞在する方が多い。予定もそんなに決まっていなくて、前の晩になって明日富士山に行く、日光に行くなんて言っている。聞かれるのは、『今日ヒマなんだけど、どうすればいい?』というような質問です」。

―なるほど、アジア客と欧米客では行動パターンがずいぶん異なるのですね。

今後、外国客向けに何か新しい取り組みはお考えですか。

「実は、うちのホテルには個室だけでなく、ドミトリー6人部屋があるのですが、先日50代のフランス人男性4人組が1週間滞在されました。欧米客にはそれぞれ自分のスタイルがあり、細かいことは気にしない。それでも、今度ふたつの客室をぶち抜いてスイートルームをつくる予定です。いろんなタイプのゲストがいらっしゃれるようになると思います。

課題に感じているのは、地元の谷根千の面白さをゲストの多くが知らないでいることです。上野に近い、価格帯、デザイン性の観点でうちを選んでくれるのはわかりましたが、せっかくホテルの周辺は面白いエリアなのに、そこを通り過ぎて行ってしまってはつまらない。ですから、今後はホテルを起点とした地元ツアーをやりたいと考えています」。

同社は今年8月、沖縄にホテルエスティネーション那覇を開業する予定です。こちらはホテルゲストのみの施設ですが、地元那覇の人たちも利用できるよう1階にバーを設け、レジとホテルのフロントを一体化しているそうです。 

ホテルエスティネーション那覇
http://hotel-estination.com/

こうした従来のホテル業界の既存概念にとらわれない自在な発想やオペレーションも「100室未満の規模だから可能」といえるのかもしれませんが、大学時代に起業したという若いベンチャー企業家(山崎社長)にとって、今日の訪日外客の増加というトレンドは自らの考える新しいビジネスの可能性を賭けるうえで追い風になっていることがよくわかります。

いまの時代、自分たちが考えるべきことは「多様なインバウンドのニーズのどこにニッチを見つけるか」(荒島支配人)だというのです。こうして新しいスタイルの宿泊施設が生まれていくのだとしたら、いい話だと思います。
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by sanyo-kansatu | 2015-06-17 14:58 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 06月 16日

新大久保はハラルの町、エスニック度が上昇しています

この週末、久しぶりに新大久保を訪ねたら、以前と比べてちょっと様相が変わって見えました。街を歩く人たちのエスニック度がこれまでに増して上昇しているのです。

コリアン街として知られる新大久保のJR山手線の内側には、多くの韓国料理店や韓流グッズ、化粧品、食材などの店が並んでいます。ハングルのネオンがきらめく都内でもユニークな移民街ですが、人通りは少なくなったとまではいえないものの、数年前ほどのにぎわいは感じられません。通りに面した一部のレストランの中を覗くと、まったく客の姿が見当たらない店もけっこうあります。

一方、山手線の外側に位置する一角には、独特のにぎわいがあります。そこには東南アジアから西アジアにかけての濃い顔をした人たちが往来しているのです。ここ数年で彼らの数はぐっと増えたように思われます。

朝日新聞2015年5月10日~12日の東京版には、以下の新大久保訪問ルポが書かれていました。

イスラム横丁へようこそ! 新大久保に根付くムスリムのコミュニティー(朝日新聞2015年05月21日)http://astand.asahi.com/webshinsho/asahi/asahishimbun/product/2015051500003.html

「そこは「イスラム横丁」と呼ばれる。

JR山手線の新大久保駅(新宿区)の西側。目抜き通りを北に折れて40メートル進んだ丁字路に、ムスリム(イスラム教徒)向けの店が並ぶ。駅東の「コリアンタウン」とは風景も行き交う人もまるで違う。

金曜の昼過ぎ。インド人が営む食材店、バングラデシュ人の香辛料店、トルコ人のケバブ店……。店が次々に閉まる。店内や路上にいた人々が、古びた雑居ビルへと吸い込まれていく」(一部抜粋)
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「新大久保 心つながるムスリム」「モスクで礼拝200人 視線を気にせず没頭」「厳格と寛容、教えを守り日本に根」「思い込みで身構えすぎていた」「違い 知ること、知ろうとすることが大事」「『心のグローバル化を』重く響いた」……といったこの種のルポにありがちな記事のメッセージは、月並みすぎて正直あんまり感心しませんでしたが、同記事を読んで興味深かったのは、この地でハラル食材店を経営し、「ビッグブラザー」と呼ばれるインド人長老の語る夢として「学校とホテル、多国籍ハラルレストランが併設されたムスリム施設の建設」を挙げていることでした。
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この写真(上)の店がインド人長老の経営するハラル食材店です。中に入ると、ハラル処理された肉や香辛料、インスタントラーメン、ドリンク類などが売られていますが、客層は多国籍です。面白いのは、共通語として片言の日本語が使われています。声をかけてみると、必ずしも在住者ではなく、観光で来日した東南アジア系の人たちが多いことです。
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そうなんです。新大久保に訪日外国人が多く訪れるようになっているのです。必ずしもアジア系だけでなく、大久保界隈の安いホステル系の宿に泊まる欧米人の子供連れのファミリーもいたりします。

インド人長老が夢として「学校とホテル、多国籍ハラルレストランが併設されたムスリム施設の建設」を語った背景には、新大久保を訪れるアジア系旅行者が増えていることがあるのだと思います。

これには、当然ここ数年のアジア各国へのビザ緩和の影響があるはずです。ハラルフードの食材店やレストランが多いことも、外国客を引き寄せる理由になっているのでしょう。

別のハラルショップでは、食材以外にも格安航空券やスマホ、PC、SIMカードなどを販売していました。
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新大久保は今後、在住ムスリムだけでなく、訪日外客も含めた新しい多国籍エスニック街に変わっていくのかもしれません。
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【追記】
欧米系を含めた訪日外国人旅行者の姿は、新大久保の延辺料理店(中国の朝鮮族の地方料理の店)などでも見かけます。ちょっと意外な気がしたのですが、ではなぜ韓国料理店にはあまり入っていないのだろうと考えたところ、これはあくまで推論にすぎませんけれど、日本を訪れた外国客がハングル表記の店にわざわざ入ることはあまり考えないからだろうと思われます(好み以前の話です。ここは韓国ではないのですから)。

それに、今の新大久保の韓国料理店の外観は、日本の韓流ファン向けのテイストのデザインが多く、料理の値段も決して安くありません。旅行者の気持ちになって考えてみれば、日本に来てわざわざコリアンタウンで韓国料理、という流れにはなりにくいだろうと思われます。
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by sanyo-kansatu | 2015-06-16 17:32 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 06月 07日

ロボットレストラン、まだまだ進化中

週末の夜、新宿歌舞伎町のロボットレストランにまた行っちゃいました。仕事仲間にどうしてもと言われて案内することになったんです。これで3回目になります。

歌舞伎町の「ロボットレストラン」はなぜ外国客であふれているのか?
http://inbound.exblog.jp/21470518
【続編】「ロボットレストラン」はなぜ欧米客に人気なのか?
http://inbound.exblog.jp/21477338/
1年ぶりに再訪。ロボットレストランの客層が変わった!?
http://inbound.exblog.jp/23664029/

去年の9月以来でしたが、演目もそうですし、システムや料金、客層もそこそこ変わっていたので、この際ですから報告してしまいます。

何が変わっていたかというと、まず料金です。当初は弁当付きで5000円だったのに、いまはショーのみでひとり7000円です。

けっこう取るなとも思いましたが、客層の大半は外国人。ここ数年の円安でこの程度の値上げは関係ないかもしれないと思いました。7000円って50ドル相当でしょう。つまり、2年前と変わらないともいえるのです。
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これが入り口です。以前とは入る場所が違います。多国籍語のwelcome表示があります。アラビア語やロシア語、タイ語まであります。いろんな国の人が来ていることがうかがえます。
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まず待合室に入ります。そこに現れたのは、日本語を話す外国人の女の子でした。

キンキラのいかれた内装の待合室は変わりません。21時50分開演のその日最後のショーだったせいか、若い欧米人がほとんどでした。昨年9月はけっこう年配の外国人も多かったけど、時間帯によるのではないかと思われます。
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待合室では、ダンサー兼シンガーの女の子が洋楽を歌っています。ここはまるでマニラやバンコクの欧米人向けバーの世界と変わりません。

開演10分前にステージのあるフロアに案内されます。客層はこんな感じです。欧米客が大半で、たまに東南アジア系のカップルが交じっています。
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男ふたりで並んで見ているのは、なんか間抜けな感じもします。
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東南アジア系のカップルは、1000円のおすしを注文したようです(チケット代とは別)。食事に関しては、いろいろ試行錯誤しているようです。
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ロボットレストランロゴ入りのTシャツやお土産菓子などもありました。こういうノベルティグッズは売れるのかどうか? やれること、思いつくことは何でもやってみようという姿勢もうかがえます。
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ショーの司会も外国人になっていました。アメリカのTVコメディショーに出てくるようなタイプの男です。彼は「ようこそ、クレージーショーへ」とあいさつしてました。
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最初の演目は日本太鼓で、去年と同じでした。まずは和風ショーから始めて、ジャパニスクを堪能してもらうことが狙いでしょうか。おかしいのは、ロボットショーのテーマソングが流れていて、その曲調は演歌なのです。まあショーの中身とはマッチしているのかもしれませんが、面白いものだと思いました。
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次はおいらんショーでした。これは初めてみました。六本木のおいらんショーレストラン「六本木香和 -KAGUWA-」みたいだったので、ちょっと意外でした。やはりこういうのが欧米客にウケると判断したのでしょうか。
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六本木香和 -KAGUWA-
http://www.kaguwa.com/

3つめは当初からあった「太古の森」を舞台にしたロボット対戦(森の住人と宇宙から来たロボット軍団との戦い)でした。
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そしてフィナーレは、おなじみの女性型ロボット「ロボコ」と女性ダンサーの共演です。ロボット軍団がバージョンアップしているように見えます。
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でもまあ、ロボットに乗って女の子が踊るというバカバカしさは変わりません。
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そして、あっけなく終演。以前のようなロボットとの撮影タイムはありませんでした。
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久しぶりに訪ねて、あいかわらず外国客であふれていましたが、いろいろ試行錯誤していることがうかがえました。外国人スタッフが一気に増えていたのは、当然だったのでしょう。

同行した編集者も「こんなに外国人がいるとは思わなかった。よくできているなあ」と感心していました。やはり、客の反応を見ながら臨機応変にやり方を変えているのでしょう。

ところで、どうでもいい話ですが、その日、ロボットレストランにも近い新宿花園神社の境内で唐組の赤テントの興行をやっていました。本当はこういうのにも外国客に行ってもらいところですが、この世界を解説するのは一苦労だなあと思ってしまいます。
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新宿歌舞伎町は外国人の来訪によって変わりつつあります。
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by sanyo-kansatu | 2015-06-07 20:43 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 06月 06日

上野には新しいタイプの外客人気ホテルが生まれている

雨上がりの爽やかな空気の中、今日は朝から上野方面に行く用事があり、仕事のあと、外国客に人気のホテルを訪ねてみました。

最初に訪ねたのは、台東区池之端にあるホテルグラフィー根津です。このホテルは、2014年海外ホテル予約サイトのエクスペディアを通じて予約件数の多かったホテルが表彰される「エクスペディアアワード2015」でベストパートナー部門を受賞しています(http://www.travelvoice.jp/20150325-39644)。

ホテルグラフィー根津
http://www.hotel-graphy.com
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地下鉄千代田線根津駅を降りると、そこは「谷根千(谷中・根津・千駄木)」と呼ばれる神社仏閣や古い家並みの残るまちが広がります。地図を見ながら、細い路地を抜け、住宅街の一角にそのホテルはありました。
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ロビーはしゃれていて、フロントの隣にたたみの間のショースペースがあります。
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1Fにはカフェレストランがあります。ここでは多くの外国のゲストが朝食をとっていました。
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関係者の話によると、この4階建ての建物はもともと築40年以上の旅館で、それを買い取りリノベーションして2013年3月に開業したものだそうです。屋上からは東京スカイツリーや上野の森も見えます。周囲は静かな住宅街です。
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全64室で、シングルやツイン、ドミトリー(6人部屋)もあります。ゲストの90%以上は外国客で、アジア系と欧米は半々くらい。香港や台湾、韓国人が多いそうですが、最近はタイ人も増えてきているそうです。
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エクスペディアではアジア各国からの訪日ホテル予約が急増している
http://inbound.exblog.jp/24509107/

なにしろ1泊7000円からと都内のビジネスホテルと同じ価格帯のうえ、部屋はとてもおしゃれなので、エクスペディアやブッキングドットコムを利用した海外からの予約が圧倒的に多いそうです。

ところで、このホテルのいちばんの特徴は「ゲスト交流型ホテル」というコンセプトです。実は、このホテルを運営しているのは、ソーシャルアパートメント(シェアハウスの進化系)というスタイルの賃貸住宅を手がけてきた株式会社グローバル・エージェンツという会社で、このホテルにも現在、レジデンス(賃貸契約している住人)がいるんです。

最近は訪日客の増加に伴い、外国客のゲストが大半だそうですが、開業以来日本人レジデンスも住んでいて、外国客と館内で交流しているというのです。

そのための共有スペースがこのキッチン付きの広い食堂とラウンジです。
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ここでは、レジデンスとゲストが一緒にキッチンを利用したり、食事をしたり、ラウンジでくつろいだりするわけです。
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以前、蔵前にある外客に人気のゲストハウス「Nui. Hostel & Bar」を訪ねた話をしましたが、ホテルグラフィー根津は価格帯こそビジネスホテルに近いものの、旅行者と住人が交流できるという意味で、よく似たコンセプトの宿だといえます。

バックパッカーのまち、蔵前で見つけたもの
http://inbound.exblog.jp/24098909/

Nui. Hostel & Bar
http://backpackersjapan.co.jp/nui/

なぜこのようなホテルをつくったかについては、関係者に話を聞いたので、後日お伝えしようと思います。

さて、次に訪ねたのは、ゲストハウスわさびです。高速バスのVIPライナーでおなじみの株式会社平成エンタープライズが運営していることがメディアでも報じられていたので、足を運んでみました。
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日暮里からJR常磐線に乗ってひとつめの三河島駅のホームの上から大きな看板が見えました。

アポなしでフロントを訪ねると、浴衣を着た若い女性スタッフがいて、部屋を見せてくれました。ドミトリー(2800円~)と個室(4800円~)があります。
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このちょっと薄暗い部屋がドミトリーで2段ベッドが並んでいます。カプセルホテルに近い雰囲気です。同じフロアに共同浴場があります。
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お風呂の入り方や注意事項が書かれていますが、タイ語でも書かれていました。フロントの女性に聞くと、圧倒的にアジアからの旅行者が多いとのことです。
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トリップアドバイザーにコメント書いてね、というお願いの貼り紙ですが、やはりネットによる口コミで外国客がやってくることがわかります。
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面白いのは、館内に浴衣を着たマネキンがたくさん並んでいて、どうやらゲストに貸しているそうです。ロビーには下駄も置かれていて、外国客は浴衣に着替えて谷根千方面まで散策するといいます。

ゲストハウスわさび
http://guesthousejp.com/

最後は、上野に戻り、こちらは楽天トラベルアワード2014のインバウンド賞を受賞したその名もズバリ「ノンスモーカーズホテル」です。上野駅から首都高速1号上野線が頭上を走る高架の下の通りを南に徒歩5分ほどの場所にあります。ホテルが軒を並べている地区の並びにあります。

楽天トラベルアワード2014のインバウンド賞
http://travel.rakuten.co.jp/award/2014/metropolitan.html
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ノンスモーカーズホテル
http://www.nonsmokers.jp/

HPのトップにこのホテルのコンセプトが以下のように記されています。

「喫煙してはいけないという禁止ではなく、喫煙者がいないという安心へ」
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こういう明確なコンセプトを打ち出す姿勢を外国客は評価するのだと思います。

上野は成田からのゲートウエイで、初めて日本を訪れる外国客がエクスペディアなどの予約サイトでホテルを探す際、まず最初に選ばれるエリアだといわれています。彼らは土地勘がない以上、そういうものなのです。

外国客が増えることで、上野にはこれまでなかったような新しいタイプのホテルやサービスが生まれていることをあらためて実感しました。
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by sanyo-kansatu | 2015-06-06 17:44 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 05月 30日

サラリーマンからツーリストへ(新宿区役所前カプセルホテルの客層が変わった理由)

新宿区役所前カプセルホテルに泊まった翌日、同ホテル経営企画室室長の小川周二さんとフロントの川本レダさんにお話をうかがいました。

外国客に人気と噂の新宿区役所前カプセルホテルに泊まってみた
http://inbound.exblog.jp/24526002/

以下、そのやり取りです(敬称略)。

―昨日は、実際に泊まってみていろんな発見がありましたが、本当に外国客は多いですね。いつ頃からこんなに多く利用するようになったのですか。

小川「やはり増えたのは2年前でしょうね」
川本「でも、外国の方がいらしたのはもっと前からです」

―いつ頃ですか。

川本「震災の前からです。震災後は3か月ほど来ませんでしたが、すぐに回復しました」

―いまは毎日100人近い外国客が泊まっているようですね。

小川「そうですね。曜日にもよります。平日のほうが外国客の比率は高いと思います」

―どこの国の人が多いかなど、国籍に傾向はありますか。

小川「外国客はアジアと欧米半々です。アジアはタイがいちばん多く、マレーシア、シンガポール、最近はインドネシアの方が増えています。欧米は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンなどいろいろです」

―実は、共同スペースでマレーシアから来た7人組の若いグループと話しました。訪日初日からカプセルホテルに泊まっているそうです。

小川「その話を聞いて調べたのですが、あの方たちは、昨年の9月頃予約をされています」

―そんなに前からですか。リードタイム(予約から旅行実施までの期間)が長いですね。つまり、半年以上前から日本旅行を計画していた。でも、初日からカプセルホテル。なるべくお金をかけないで日本を体験したいというアジアの旅行者が増えているのですね。

ところで、外国客はどういう経路で予約して来るのですか。

川本「ExpediaやAgoda、Booking.comなどの海外の予約サイトを通してです。他にもHostelworldやJTBのJapanicanの利用もあります。これらのサイトには『Capsule Hotel』という独立したカテゴリーがあり、リーズナブルな宿を探したい方は簡単に見つけることができます。ありがたいのは、宿泊されたお客さまがご自身のブログやSNSで広めてくれることです」

―みなさん、カプセルホテルについてどんなことを書いているのでしょうか。

小川「スペースシップみたいだとか。あとは欧米の方は身体が大きいので、足がはみ出しちゃうけどOKとか。良かったこと、困ったことなど、いろいろ書き込まれています」

カプセルホテルのどこが外国客に人気なのだろうか?
http://inbound.exblog.jp/24532753/

―そういえば、ロッカールームの脇にポラロイドで撮った外国客の写真がたくさん貼ってありましたね。

小川「あれは4年ほど前、当時の支配人が外国客へのサービスとしてポラロイドで撮った写真を記念に渡していたのです。いまはやっていませんが」
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―外国客の対応のためにどんなことをやっていらっしゃいますか。

小川「フロントには英語を話せるスタッフを常駐させています。最近はアジアのお客さまも多いので、中国語や韓国語、タイ語、フィリピン語を話せるスタッフもいます。館内の英語表示も徹底しています」

―やはり外国語対応は大事なのですね。

小川「実際に予約をしてフロントに来られて、思っていたのとはイメージが違うと感じたのかキャンセルされる外国の方もたまにいます。そんなとき、外国語できちんと対応できれば、やっぱり泊まろうかという気になってもらえるかもしれません。またうちは食べ物の持ち込みOK」

―共同ルームで先ほどのマレーシア人たちはコンビニで買った焼き鳥を食べていました。風呂上りに何か軽くお腹に入れたい。そう思って買い込んでくるのでしょうね。そういうゆるさも、こちらが数あるカプセルホテルの中で外国客の予約件数がナンバーワンとなった理由なのでしょう。

「もうひとつ大きいのは、2年前(2013年7月)に女性フロアをオープンしたことです。それ以後、客層が大きく変わりました。以前は男性客のみでしたから、サラリーマンが大半。そこに女性客や外国客が加わることで、旅行者の比率が増えたからです。一般に女性の方はウォークインで利用されることはありません。地方から旅行で来た方や東京で就活しているという大学生もいます。女性客も外国客も事前に予約されるお客さまだという点で共通しています」
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―確かに、共同ロビーで見かけたのは若い方が多かったです。カプセルホテルでよく見かける酔客という感じの人はいませんでした。実際、外国の女性がたくさんいるような場所では、酔っ払いおじさんも気を抜いていられませんものね。もはやここは、外国人に限らず、旅行者のための宿泊施設になっているのですね。

ところで、もうひとつお聞きしたかったのは、一般に外国の個人客はひとつのホテルに連泊する傾向が高いといわれますが、こちらに連泊される方はいるのでしょうか。

小川「いますよ。2~3日は当たり前。長い人は2週間の連泊もよくあります。実は、ここ数か月連泊している外国人もいます。オランダの方です」

―数か月ですか。もうアパート代わりですね。よほどここが気に入ったのでしょうか。

もっとも、外国客が増えると、これまでになかった問題なども起きたりするのではないでしょうか。

川本「そうですね。カプセルの中でもwi-fiフリーなので、スカイプ電話をかけたり、グループでおしゃべりしたり、他のお客さまに迷惑なことがあります。あとみなさん荷物が大きいので、深夜にその整理をごそごそ始めたり」
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―彼らは海外旅行をしているのですから、それもまた楽しみでしょう。でも、それでは一般の日本のお客さまはたまらない。だから、『Please be quiet!』とあちこちに貼り紙してあるのですね。

小川「あとはタトゥーの方はチェックイン時にお断りしています。これを外国の方に説明するのが難しいですね。刺青のもつ社会的な意味が日本と外国では違うからです。外国の方にとってはおしゃれとしてタトゥーをしてらっしゃるのでしょうが、日本のお客さまにはアレルギーのようなものもあり、これは日本政府観光局でも、どう外国客に説明していくべきか検討していると聞きます」

―今後についてはどうお考えでしょうか。

小川「女性フロアを増やしたいと考えています。現在はワンフロアしかないのですが、おかげさまで予約がいっぱいだからです。またこことは別に女性専門のカプセルホテルもつくりたいですね。スタッフは全員女性です」

小川室長によると、同カプセルホテルの開業は1983年。80年代にこの業界は一気に成長したものの、バブル崩壊以降、斜陽業界と呼ばれてきたといいます。

「多少景気が良くなってきたといっても、これからは日本客相手だけではやっていけません。何より平日の稼働率を稼いでくれる外国客の存在は貴重です。2年前の女性フロアの新設も相乗効果となり、予想以上に外国のお客さまに来てもらえるようになりました。

おかげさまで現在、稼働率は8~9割と高推移していますが、課題は海外サイトによる予約が増えたことで、ウォークインが減り、割安な料金の利用が多くなっていることです。今後の課題はいかに客単価を上げるかです」

海外からのネット予約が増えることで稼働率は上がったものの、収益を上げるためには、客単価を上げる必要があるという状況は、今日のホテル業界に共通しています。国内外の予約サイトや自社サイトなど、売値の異なる複数のチャネルを通じた予約の配分をいかに調整するかは、予約担当者のレベニューマネジメントの腕にかかっています。

「見極めのポイントとなるのは、イベントと天候でしょうか。たとえば、東京マラソンや最近では嵐フェス、東京ドームでの東方神起のコンサート、年末のコミケの当日などは、数か月前から予約がいっぱいになります。また台風が近づいてくると、電車が止まることを予想して予約がどっと入ってくることもあります」

今後この傾向はますます強まり、ホテル経営におけるレベニューマネジメント担当者の責任が大きくなることでしょう。

サラリーマンから国内外の(女性も含めた)ツーリストへ。新宿区役所前カプセルホテルの人気の理由は、こうした客層の変化という市場のニーズに柔軟に対応し、ビジネスモデルの組み替えを無理なく行なってきたことにあるようです。
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by sanyo-kansatu | 2015-05-30 10:17 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 05月 30日

カプセルホテルのどこが外国客に人気なのだろうか?

先日、新宿のカプセルホテルに泊まった話を書きましたが、なぜこれほど外国客に人気なのでしょうか。しかも、新宿に4つあるといわれるカプセルホテル(サウナ)の中で、新宿区役所前に集まってくるのか。

外国客に人気と噂の新宿区役所前カプセルホテルに泊まってみた
http://inbound.exblog.jp/24526002/

ネット上では、外国客のカプセルホテルに関する声がずいぶん拾えます。

【海外の反応】外国人:日本のカプセルホテルに泊まってみたよ!【雑学】
http://matome.naver.jp/odai/2141014320593335701

カプセルホテルが外国人観光客にウケてるらしい
https://www.youtube.com/watch?v=KU9ks47FgGU

ここには、たとえば、「囚人の部屋」「ハチの巣の中の幼虫になった気分」「映画『エイリアン』の宇宙船の寝床みたい」などなど、外国人の素直な印象が書き込まれています。実際に泊まった人がカプセルに収まった自分の姿を動画で撮っていて、笑えます。自分が初めてカプセルホテルに泊まったときのことを思い出します。
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このネット番組では、新宿区役所前カプセルホテルを取材して、利用法や楽しみ方を詳しく紹介しています。カプセルホテルは1970年代に建築家の黒川紀章が創案したものだという解説も加えられています。

Tokyo Capsule Hotel Experience ★ WAO✦RYU! TV ONLY in JAPAN #26 東京カプセルホテル体験
https://www.youtube.com/watch?v=S0-oNv51j9o

こうしておおむね好評を博していると思われるカプセルホテルですが、たまたま手元にある『lonely planet Tokyo 2004』を見てみると、2004年当時、その評判は必ずしもよろしくないようです。こんな風に書かれています。 

Capsule Hotels (p210)
More private, claustrophobic and coffinsized, the capsule hotel comes with bed, reading light, TV and alarm clock. Despite their size, prices still range from ¥3500 to ¥5000, depending on the area and the facilities (also cash only). Capsule hotels are rarely frequented by foreign guests, most of their business comes from drunken office workers who have missed the last train home. Many have a well-appointed bath area similar to a good local sento(public bath).

「よりプライベートで、閉所恐怖症的で、納棺サイズの空間。カプセルホテルはベッドと室内灯、テレビ、目覚時計からなる。そんなサイズでも、立地と設備のため、料金は3500円から5000円(しかもキャッシュオンリー)。カプセルホテルには外国客は頻繁に現れない。ほとんどの客は、終電に乗り遅れた飲んだくれのオフィスワーカーだ。そこには街場の銭湯(公衆浴場)と同様の設備が整った風呂がある」。

ずいぶんな言いようですね。ただし、この世界で最も普及しているといわれるガイドブックのライターたちは、もともとこういう恣意的な書き方をするのが特徴で、あくまでも欧米人から見た視点が貫かれているところが人気の理由でもありますから、これはこれで逆に興味を持つ読者もいるかもしれません。

なにしろ紹介される宿泊施設には限りがあるのに、新宿区役所前カプセルホテルをわざわざ載せているのですから。新宿のカプセルホテルとして、もうひとつグリーンプラザも載っています。新宿区役所前カプセルホテルに関する記述は以下のようなものです。

SHINJUKU KUYAKUSHO-MAE CAPSULE HOTEL(p178)
Yet another cheap option in Kabukicho. Not quite as nice as the Green Plaza, this spot will nonetheless sate your curiosity about the ergonomic challenge of spending the night in a space where you may not be able to sit up. Only men are admitted.

「グリーンプラザ(歌舞伎町にある別のサウナ)ほど良いとはいえないが、歌舞伎町にある別の安いオプション。このスポットは、にもかかわらず、このスペースで夜を過ごすという人間工学的な挑戦についてのあなたの好奇心を満足させるだろう。男性のみ利用可」。

これは実際に泊まったことのある人でなければよくわからない表現だろうと思います。

やはり、カプセルホテルに外国客が訪れるようになった背景として、動画の力が大きいと思われます。YOU TUBEやSNSで、この奇妙な宿泊施設が拡散されたことで、カプセルホテルに対する外国人の理解が、賛否両論を含めて、広がっていったのでしょう。

実際に泊まってみて面白いと思った人もいれば、体験してみたものの、もういいやと思う人も、当然いるでしょう。日本人だってそうなんですから。

次回は、新宿区役所前カプセルホテルの関係者にお聞きした話を紹介しようと思います。いつ頃から外国客が増えて来たのか。最近はどこの国の人が多いのかなど、いろいろ聞いています。

時代はサラリーマンからツーリストへ(新宿区役所前カプセルホテルの顧客が変わった理由)
http://inbound.exblog.jp/24532781/
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by sanyo-kansatu | 2015-05-30 10:06 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 05月 28日

外国客に人気と噂の新宿区役所前カプセルホテルに泊まってみた

2014年、エクスペディア経由で最も予約件数の多かった「ホステル・ゲストハウス・旅館」部門の宿泊施設が、新宿区役所前カプセルホテルだったそうです。

カプセルホテルが外国客に人気という話は聞いていましたが、実際の予約件数がトップとなると、これはどういうことなのか知りたくなります。

そこで、今週月曜の夜、泊まってみました。
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カプセルホテルに泊まるだなんて何年ぶりのことだろう…。そう思いながら、夜10時過ぎ同ホテルを訪ねると、いましたいました…3階のフロント周辺は外国客の皆さんばかりです。一般にカプセルホテルは、終電を乗り過ごしたサラリーマンの巣窟というイメージですが、ずいぶん印象が違うのです。フロントでは英語が飛び交っています。
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チェックインをすませると、まずはロッカーに荷物を収めてお風呂に入るのですが、スーツケースがこんなに並んで押し込まれています。外国客の荷物は大きくてロッカーに収まりきらないからです。

実はこの日、外国客比率は39%でした(87名 ※先週末の段階の数字なので、実際はもっといたかもしれません)。

このスーツケースの山を見ると、確かに大勢の外国客がいるのだなと実感します。

共同浴場は、お湯風呂とジャグジー、水風呂、サウナといったごく普通の施設でしたが、10人近い浴客のうち半分は欧米系ツーリストの皆さんです。みんな神妙な面持ちでお湯に浸かっています。よく外国客は裸で共同風呂に入るのが恥かしくて苦手だとか、逆に日本っぽくて珍しいから大人気、などと正反対のことが言われますが(それは両方正しい。つまり、どちらもいるということ)、ここに泊まっている皆さんはわざわざカプセルホテルを選んで宿泊している人たちなので、問題はないようです。
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風呂を出ると、4階の共同スペースでひと休み。ここには大画面テレビにソファ、軽食やバー、自動販売機、ランドリーなどが置かれています。Wi-fiも飛んでいるので、PCやスマホに夢中になっている外国人も多いです。

ここは男女共用なので、外国の女性客の姿も普通に見られます。そう、このカプセルホテルでは2年前から女性フロアを新設したところ、大盛況だそうです。

ちなみに料金はウォークイン(飛び込み)だと泊まりは4500円ですが、ネットで事前予約したので、1泊2800円でした。もっと早く予約すれば最安値は2200円です。

湯上りに生ビールを頼んでぼんやりしていたら、隣に男女7人組の若いアジア系のグループが座ってきました。欧米の人ばかりかと思っていたら、アジアの人もいるんだなあと思って見ていたら、女性たちはコンビニで買ってきたざるそばや焼き鳥を食べ始めます。そうか、ここは持ち込みOKなんだ。

このグループは男性4名女性3名なのですが、女性は全員華人のよう。話すことばは中国語(普通話)ではないものの、南方方言のようでした。アジアの人というのは日本人に比べ間の取り方を気にしないところがあるので、席を開けないで平気で隣に座ってくるものです。そこで、隣の女性にためしに中国語で話しかけみました。「どっから来たの?」

「マレーシア」(あっ、中国語通じた)
「そう、じゃあエアアジアで来たの?」(短絡的ですが、マレーシア人=エアアジアで来るというイメージがあったので)
「そうよ。今日着いたの」
「えっ、じゃあ初日からカプセルホテル?」
「……」

「初日から」うんぬんは余計なお世話でしたね。でも、そういう時代なんですね。KLから来た人たちで、エアアジアで片道5000円、東京に着いたらカプセルホテル1泊2200円。なんて安上がりなのでしょう。

「どのくらい日本にいるの?」
「10日間よ」
「東京だけ?」
「うん、まだ考えてないけど、たぶん箱根や日光にも行くつもり」
「そうなんだ。ところで、みんなはお友達なの? それともファミリー?」
「ファミリーよ」
「あっそう」

一般に欧米ツーリストはひとりかカップルか、子供連れの家族か、少人数で旅行する人がほとんどですが、アジアのツーリストは親戚家族で旅行するのが好きなようです。誰かひとり一度くらい日本に来たことのあるリーダーがいて、みんな彼におまかせで付いてきちゃうのでしょう。それがいちばん安心なのでしょう。

このグループも、兄弟とそのカップルの組み合わせという意味で「ファミリー」のようです。面白いのは、女性は華人だけど、男性は全員マレー系。もしかしたら、女性たちは姉妹なのかもしれません。ですから、女同士で話すときは中国南方方言(あとで聞くと、広東語と言っていましたが、香港人や広東人に比べ相当もったりした話しぶりです。マレーシアには福建華僑が多いと言われているので、福建語なまりかもしれません)を話し、男同士あるいはカップルで話すときは共通語のマレー語を使っています。そこにぼくが割り込むと、男性には英語、女性にはなんとか普通話は通じたので中国語とことばが入り乱れますが、多民族国家のマレーシアというのはそれが普通なのでしょう。

彼らマレーシア国籍の人たちは2013年夏の日本政府による観光ビザの撤廃で、簡単に日本に来られるようになりました。ノービザですから、休みができたらエアアジアの安チケットでふらっと東京に来られるのです。日本人は兄弟とそのカップルで海外旅行なんてあんまりやらない気がしますが、血縁の強いアジアの人らしい旅行スタイルだとあらためて思いました。

それにしても、ここには酔客が見当たりません。およそこれまで経験したカプセルホテルとは雰囲気が違います。

1時近くになったので「よい旅を!」と言って、7階にあるカプセルルームに向かいました。

エレベータを降りると、まあごく普通のカプセルホテルです。
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ちょっとよそとは違うのは、「Please be quiet」のような英語表示が目につくことでしょうか。
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それから、ここではカプセルの中でもWi-fiが使えて便利でした。

実をいうと、久しぶりのカプセルホテルであまりよく寝つけませんでした。それでも朝7時になったので、眠い目をこすり、お風呂に入ることにしました。けっこう外国の人も朝風呂しています。

風呂上りに共同ルームに行くと、ここにも外国客がたくさんたむろしていました。ぼくは200円のカプチーノを自販機で買い、しばらくぼんやりしていました。
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昨晩は見かけなかった日本の女の子がけっこういます。彼女たちはぼくのようにだらしない館内着姿ではなく、着替えを済ませ、サンドイッチを頬張りながらPCに向かっていて、レジャー客っぽさはありません。

しばらくすると、昨日のマレー人の男性にも会いました。日本人もそうだし、外国客も若い人が多いように思いました。ここは酔客とは無縁のカプセルホテルなんですね。

そろそろチェックアウトしようかとロッカーに戻って着替えようとしたら、壁に外国客のポラロイド写真が貼られていました。みんな自分の寝起きしたカプセルの中でこちらを向いて笑顔を振りまいています。笑えますね。でも楽しそうです。
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その脇には、海外で報じられたこのカプセルホテルの英文記事が紹介されていました。いろいろ細かい施設の説明や利用の仕方、周辺の歌舞伎町の紹介など、これを見て外国客はやって来るのでしょう。
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着替えを済ませ、チェックアウトしようとフロントに向かうと、大きなザックを背負ったバックパッカーの若者が出て行こうとしていました。

その姿を見たとき、急に懐かしさがこみあげてきました。

そういえば、自分も学生の頃は同じようなことをしていたな。当時日本から中国に行く最も安い交通手段だった定期航路「鑑真号」で大阪から上海に向かう前日、ぼくは彼と同じような大きなザックを背負って、梅田のカプセルホテルに泊まったことを思い出しました。あれから何年たったんだっけ…。

当時は、朝起きてから1日中歩き通しでも、夜は寝床さえあれば、ちっともかまわなかった。とにかく好奇心の赴くまま外国のまちを歩いてばかりいました。それが面白くてたまらなかったのです。

若い旅行者にとって、カプセルホテルはまったく問題ないはずです。海外の安宿の2段ベッドが並ぶタコ部屋みたいなドミトリーに比べれば、ここは超快適、機能的、衛生的な巨大ドミトリー空間のようなものですから。閉所恐怖症の人だけはNGかもしれませんけれど。
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久しぶりにカプセルホテルに泊まって、外国のツーリストと話をして、つかの間の旅人気分を味わえたのでした。

新宿区役所前カプセルホテル http://capsuleinn.com/shinjuku/
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by sanyo-kansatu | 2015-05-28 12:24 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)