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2013年 07月 29日

LCCはアジア客の訪日旅行の促進につながるか?【2013年上半期⑫LCC】

国内初の格安航空会社(LCC)、ピーチ・アビエーションが就航して今年3月で1年を迎えました。ジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパン(その後、ANAとエアアジアは合併解消。バニラエアとして生まれ変わる)も少し遅れて昨夏営業開始。2012年は日本の空に本格的なLCC時代が到来したといわれています。新聞各紙は、「空の価格破壊」と話題を呼んだ就航1年後のLCCをめぐる国内外の動向を伝えています。
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「LCC新路線で需要開拓 海外勢との競争激化」(読売新聞2013年5月18日)

「国内の格安航空会社(LCC)3社が路線拡充に力を入れている。就航からほぼ1年で認知度も上がり、4~5月の大型連休中の乗客数も順調に推移した。海外勢の参入など競争激化が予想されるなか、新規路線の開設で新たな需要を取り込む考えだ」

●主な国内LCC(2013年7月31日現在)
       ピーチ・アビエーション ジェットスター・ジャパン エアアジア・ジャパン
就航時期     2012.3.1        2012.7.3     2012.8.1
拠点空港   関西国際空港      成田国際空港    成田、中部国際空港 
路線数  10路線(国内7、国際3)  13路線(国内のみ) 9路線(国内5、国際4)
主な路線 関空-新千歳、仙台、那覇  成田-関空、新千歳、 成田-新千歳、福岡、那覇 
     関空-仁川、香港、台北   大分、関空-福岡   成田-台北、中部-仁川
主な新路線 関西-新石垣(6.14)   成田-鹿児島(5.31)   成田-台北(7.3)
       関西-釜山(9.13)     成田-松山(6.11)
使用機体       9機          13機         5機
累計利用者  200万人(5.7現在)  100万人(3.22現在)  50万人(5月末)
搭乗率      80%前後         72.0%        62.6%
遅延率      18.74%         19.77 %       35.84% 
主な株主     ANA        JAL、カンタス  ANA、エアアジア(合弁解消)

「ただ、エアアジアが就航予定の成田-台北先には、シンガポール航空の子会社のLCCが既に就航している。茨城-上海線など国際3路線を運航する中国の春秋航空も、日本の国内線への就航方針を表明した。拡大する日本のLCC需要の取り込みを狙う海外勢との競争は激しくなる」としています。

では、LCCは日本の旅行シーンにどんな影響を与えたのでしょうか。

「LCC就航1年 生活スタイル変わった 沖縄に移住、東京へ“通勤”」(日経MJ2013年3月20日)

「大手航空会社に比べて半分以下の運賃で提供する移動サービスは、消費者のライフスタイルを大きく変え始めた。手軽にアジアや北海道の日帰り旅行を楽しむ若者が増え、沖縄県に移住して都内に“通勤”する人も出てきた」といいます。

同紙では、「長距離移動のコストは下がっている」として、LCCによる長距離移動と既存の交通手段による近距離移動の運賃格差が消滅している事例を挙げています。

・東京~札幌 往復4960円(エアアジア・ジャパン セール運賃の最安値)
・東京~松山 往復3980円(ジェットスター・ジャパン キャンペーン運賃)
・大阪~ソウル 日帰り往復7400円(ピーチ・アビエーション、平日)

・東京~箱根 往復4040円(小田急電鉄特急利用)
・大阪~白浜(和歌山県) 往復9240円(JR特急利用)
・神戸~大分 往復1万円(フェリーさんふらわあ、週末)

「移動コストの安さなら国内の観光地より、距離的に遠いアジアを選ぶ動きがLCCで加速する」「宿泊旅行が中心だった北海道や沖縄、近隣のアジア地域も、近所に行く感覚で旅行する『日帰りエリア』に一変させた」そうです。

そのぶん、「浮いたお金、旅行先で消費」(同上)「日帰りしない人は、安い航空運賃で浮いたお金を節約せずに、ホテルの宿泊や買い物の予算を増やすケースなどが少なくない」と、大手航空会社を利用した場合との運賃の差額分を現地での消費に使うという傾向が出てきたといいます。

LCCの登場は、他の交通機関にも影響を与えています。

「フェリーや高速バス 『移動+α』で対抗探る」(同上)では、大分~神戸を結ぶ大型フェリー「さんふらわあ」の0泊3日往復1万円(週末)の人気を紹介しています。いわばそれは「弾丸フェリー」。LCCと同程度の安さに加え、寝ているうちに目的地まで運んでくれることで、2泊分の宿泊代を浮かすことができます。

その一方、「安さを武器に年間750万人が利用する高速ツアーバスは、LCCの登場で顧客が流出する路線が出てきた」そうです。確かに、LCCと高速ツアーバスは競合関係にあるのかもしれません。

週刊トラベルジャーナルでは、「日系LCC効果を検証する ピーチ就航から1年」(2013年3月11日号)という特集を組んでいます。LCC効果は以下の3点です。
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①「航空市場の変化 若年女性中心に新規需要創出」

ここでは、LCCを誰が利用しているのか検証しています。同誌によると、「LCC利用者のプロフィール」」として以下の5つの属性を挙げています。

・旅行頻度の低い層ほど利用
・収入階層の低い層ほど利用
・20代の利用率が最も高い(40代以上は低い)
・泊数の長い旅行ほど利用
・ひとり旅の利用率が高い(家族旅行は低い)
(公益財団法人日本交通公社「旅行者動向調査2012年」結果速報から)

これは日本のLCCの利用実態を物語る興味深い指摘といえます。

「LCCの先駆的存在であるライアンエアーが新規需要を40%創出したという、いわゆるライアン効果が認められたヨーロッパでは、高頻度で旅行を繰り返すリピーターがLCC需要を支えた。旅慣れた人々がLCCの価値を認め、良さを引き出した。一方、東南アジアでは高速バスからLCCへ需要がシフトし、これまで飛行機を使った旅行に縁のなかった人々が猛然と旅行に出るようになった。

では日本ではどうなのか。(中略)『旅行頻度の低い層ほど利用率が高く、収入階層の低い層ほど利用率が高い』。また年代別では20代の利用率が最も高く、40代以上の利用率は低い傾向も確認された」といいます。

日本人のLCC利用は、現状では、旅慣れた旅行者の利用が多いヨーロッパ型というより、これまで飛行機に乗ることのなかった層の利用率が高い東南アジア型に近いようです。

②「人的流動の変化 就航地の客数増くっきりと」

ここでは、LCCが就航地への観光客数にどんな影響を与えたかを検証しています。たとえば、LCC3社のうち、ジェットスター・ジャパンとエアアジア・ジャパンの2社が運航している成田/新千歳、成田/福岡、成田/那覇の場合、宿泊者統計をみると、それぞれ観光客は増えているようです。

LCC就航による観光客の押し上げ効果について、福岡市議の以下のコメントを紹介しています。

「LCCには、既存の航空会社から需要を奪うというよりは、低運賃を武器に手軽に観光やビジネスを飛行機で利用する機会を作り出し、これまで航空機を利用しなかった人の掘り起こしによる新規需要の創出、市場拡大が期待されている」。

③「ビジネスの変化 新商品開発など商機うかがう」

ここでは、新たに登場したLCCを利用したツアー商品について紹介しています。たとえば、JTBはジェットスター・ジャパン就航と同時に同社利用の北海道や沖縄ツアーを催行。エイチ・アイ・エスも、北海道や沖縄、福岡線を利用した長崎のハウステンボスのツアーを始めているそうです。ネットによる直販がビジネスモデルのLCCですが、現状の日本のマーケットでは旅行会社との連携は欠かせないようです。

さて、順風満帆に見える日本のLCCですが、6月11日、エアアジアとANAの提携解消が報道されました。

「ANA、エアアジアと合弁解消 『日本流』文化の溝埋まらず」(産経新聞2013年6月30日)

「価格破壊で話題を呼んだ日本の格安航空会社(LCC)が岐路を迎えている。ANAホールディングス(HD)と、マレーシアのLCC大手エアアジアが、不振が続く合弁事業の解消で合意した。ANAHDは、両者が共同出資するLCCエアアジア・ジャパンを完全子会社化する。破談に至ったのは、日本流ビジネスをめぐる対立の溝を埋められなかったからだ」。

同紙によると、「合弁解消の理由」として、以下の点を挙げています。

①利用客の低迷
「月別の利用率は、直近でも53%台と採算ラインとされる約7割を割り込んだまま。84%に達する同じANA系のピーチ・アビエーションとは対照的」「主要拠点に成田空港を選んだことが響いた。成田は騒音問題を抱え、夜11時以降は原則、離着陸できない。1日に何度も機体を往復させて利益を絞り出すLCCは、“門限”に戻れなければ翌朝の初便が欠航するなどの打撃を受ける。運航ダイヤが正確な日本の空の旅に慣れた利用客が離れる一つの要因となった」

②コスト削減の手法の溝
「エアアジアなど海外の一般的なLCCは、航空券販売をウェブサイトによる直販にほぼ特化している。ただ、日本では旅行会社経由の販売の比重が大きい。そこでピーチは直販にこだわらず、旅行会社15社に航空券を卸している。エアアジア・ジャパンも1月から、中堅旅行会社のビッグホリデーに航空券を卸し、3月の利用率は76%台に増えた。ところが、『コストがかさむとマレーシアの本社が待ったをかけた』(関係者)こともあり、4月以降の利用率は急降下した」

③サイト運営
「費用節約のためにエアアジアと共通化したサイトは当初、英語が多用されるなど日本人にとって使い勝手が悪かった」

結果的には、「合弁解消は、業績低迷に業を煮やしたエアアジアが持ち出した」といいます。

もっとも、両社の提携解消は“異文化ギャップ”だけが理由ともいえなさそうです。

「日本の空、ガラパゴス化? LCC時代 世界に広がる航空再編」(日本経済新聞2013年7月10日)

同紙は、海外に比べ、「日本のLCCの旅客の伸びはいまひとつ」と指摘し、その理由をこう述べています。

「(日本のLCC旅客の伸びに)弾みがつかない理由の一つは空港の制約だ。日本はLCCの育成策を打ち出したのが航空自由化推進を宣言した09年以降。しかも、羽田空港の発着枠がほとんどLCCに与えられないまま政策が進められた。東京から遠い成田や地方空港だけでは経営は難しい」。

これはエアアジアがANAとの提携を解消した理由と重なります。

一方、海外に目を転じると、世界の航空再編のなかで、LCC台頭の動きが最も著しいのはアジア・オセアニアだといいます。もともとオーストラリアのカンタス航空から生まれたジェットスターはいまやカンタスの売上高を上回る規模に成長しているとか。レガシーキャリアからLCCへの規模逆転が起きているというのです。

「ボーイングの予測によれば、アジアの旅客需要は32年まで毎年6.5%と最も高いペースで膨らむ。LCCがけん引役となり、南アジアや東南アジアではLCCの比率が現在の5割超から7割程度まで伸びる可能性がある」といいます。

だとすれば、アジア・オセアニアのLCCは今後日本への乗り入れを加速することでしょう。それは、アジア客の訪日をますます促進することにつながると考えられます。

実際、今年3月に開港した沖縄県の新石垣島空港には、台湾からすでにLCCの新規就航が始まっているようです。

「新空港開港で石垣にインバウンド客は増えるのか?」を参照。

また以前、本ブログでも、訪日韓国人や台湾人が増えた背景として、円安に加えて、LCCの相次ぐ就航もあることを「LCC就航拡大 韓台から若者来やすく」(日本経済新聞2013年6月9日)という記事を通して紹介したことがあります。今後、東南アジア発の新規のLCCが就航すれば、東南アジア客にも同じような動きが起こることでしょう。

※「「訪日韓国人 回復進む 円安ウォン高で拍車」【2013年上半期⑤韓国客】」を参照。

最後に、主なアジア・オセアニアのLCCグループを挙げておきます。

●エアアジア(マレーシア)  
エアアジア・タイ、エアアジア・インドネシア、エアアジア・フィリピン、エアアジア・インディア、エアアジアX (エアアジア・ジャパンはANAとの合弁解消)
●ジェットスター航空(オーストラリア)
  ジェットスター・アジア、ジェットスター・パシフィック、ジェットスター・ジャパン、ジェットスター香港
●タイガー・エアウェイズ(シンガポール)  
  タイガー・オーストラリア、マンダラ航空(インドネシア)、SEエア(フィリピン)
●ライオン・エア(インドネシア
  マリンド(マレーシア)

これらに中国や韓国、台湾、タイ、そして日本のLCCが加わることで、日本のインバウンドの中身も変わっていくことになるのでしょう。

【追記】
2013年7月30日、ANAホールディングスは先ごろエアアジアとの提携を解消したエアアジア・ジャパンを12月末から新ブランドで運航すると発表しました。

「LCC 2年目の一手」(朝日新聞2013年7月31日)

「日本の空にLCC3社が登場して1年。各社とも、先行した海外流の安さだけでない日本型を模索する」

同紙では、エアアジアとの提携を解消した背景を紹介しつつ、「ビジネス客は羽田の方が厚いが、成田は内外のリゾート路線で利用が見込める。国際線は単価が高い」というANA執行役員のコメントを紹介し、同社の新ブランドへの切り替えの方向性を伝えています。

そして最後にこう付け加えています。
「『LCC元年』とされた12年度、国内線の旅客数は6年ぶりに増えた。ただし3社のシェアは計3.2%で、3割超の欧米やアジアにはまだ遠い」
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by sanyo-kansatu | 2013-07-29 17:19 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 27日

富士山の世界遺産登録は訪日外客にも確実に影響を与えています【2013年上半期⑪富士山1】

「富士山が世界遺産になるらしい」と最初に報道されたのは、今年4月末のことでした。

世界的な知名度からしても、富士山は日本で最初に世界遺産になってもおかしくないと多くの人が感じていたでしょう。それは、外国の人たちにとってもそうだったようです。以下、登録をめぐる報道を書き出してみます。
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「富士山 世界遺産へ 信仰 芸術 日本文化育む」(朝日新聞2013年5月1日)

「国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に、『富士山』(山梨、静岡両県)が登録される見通しとなった。世界遺産委員会の諮問機関が勧告した。共に登録を目指している『武家の古都・鎌倉』(神奈川県)は、日本が単独で世界遺産に推薦したものでは初の『不登録』の勧告で明暗が分かれた。6月16日からカンボジアのプノンペンで開かれる世界遺産委員会で最終的に決まる」

同紙では、「富士山 積年の正夢 『日本人の心』感無量」と「20年にわたって市民らが進めてきた活動」が認められた関係者らの喜びを報じています。

それからしばらく後、プノンペンで開催された委員会で、ついに富士山の世界遺産登録が正式に発表されました。6月下旬のことです。

「富士 万感の絶景」(朝日新聞201年6月23日)

「土壇場の逆転劇だった。22日、正式に世界遺産入りが決まった富士山。事前の除外勧告を覆し、三保松原の登録も認められた」。

同紙では、各国の代表団が三保松原を登録に入れるよう応援演説してくれた様子をこう報じています。

「三保松原の逆転登録を導いたのは、20分に及ぶ各国からの応援演説だった。口火を切ったのはドイツ代表団だ。『三保松原はすばらしい景観。富士山と一体とみなすべきだ』。するとメキシコ、セネガル、タイが賛同。マレーシアの代表団が『富士山の精神文化を語るうえで三保松原は重要』と述べると、カンボジア、ロシア、フランス……と続いた。三保松原から望む富士の風景が画家にインスピレーションを与えた功績をたたえる意見陳述もあった。それぞれの代表団は、英語、仏語、スペイン語などで、たどたどしい発音ながら『ミホノマツバラ』を連呼し、登録に含めることを訴えた。賛同の意見は、日本を除く世界遺産委員会の委員国20カ国のうち19カ国からあり、登録を決定づけた」。

こうなると富士山観光が俄然注目されることになります。

「富士山ツアー有頂天 はとバス予約倍増」(毎日新聞2013年6月25日)

「世界文化遺産登録を機に、富士山(山梨、静岡県)の登山・周遊ツアーが好調だ。世界遺産の構成資産を巡るコースや、英語が話せる添乗員が付くプランを新設するなどツアー会社も知恵を絞る」

「首都圏発の富士登山ツアーを主催する『はとバス』(東京都大田区)。7月からの富士登山ツアーの予約は昨年の9割増し。広報担当者は『週末を中心に満席もある』と話す。7月からは、忍野八海→旧外川家住宅→白糸ノ滝→富士山本宮浅間神社の4カ所の構成資産を巡る新ツアーを実施する」

「富士山 路線バス売り込め 富士急『世界遺産めぐりルート』」(日本経済新聞2013年7月9日)

「富士急行は12日から『世界遺産めぐりルート』の統一名称で路線バスの需要拡大を目指す。全路線が2日間乗り放題となる切符を発売。富士急ハイランド(富士吉田市)を起点に5カ所の構成資産への立ち寄り可能な循環路線を新設した」

ちなみにぼくの地元のバス会社でも、富士急ハイランドへの往復の高速バスと入場券をパックにした「得Q PACK」のチラシを出していました。「世界遺産」をドーンと打ち出しています。
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一方、登山者の急増による環境破壊や事故を懸念する声もあります。

「弾丸登山 富士悩む 徹夜登頂 事故の恐れ 入山制限の動き」(朝日新聞2013年6月26日)

「来月1日の山開きに向け、山梨、静岡両県などが『弾丸登山』(山小屋などに泊まらず徹夜で登り下りする0泊2日の登山者を指す)の自粛を呼びかけている」。

同紙によると、富士吉田口からの昨年7~8月の登山者は25万人でしたが、今年は30万人を超すと予測されているそうです。7合目以上の山小屋は14軒で宿泊可能なのは3000人。収容能力からすれば、夏山シーズン中の登山者は18万人余りが適正とする意見もあるそうです。そんなこといっても、確実に増えるであろう登山者をどう管理するか、これは大変そうです。

ところで、富士山の世界遺産登録は訪日外客にも確実に影響を与えています。先日、そう話してくれたのは、アジアインバウンド観光振興会(AISO)の王一仁会長です。

「この夏、東南アジア方面からの訪日客が増えてていすが、そのほとんどの人たちが世界遺産に登録された富士山に行きたいと考えているはずです。実際、私の会社でもシンガポール客向けの富士山1泊2日のオプショナルツアーを企画しています。日帰りにしないのは理由があります。彼らは、富士山に登りたいというより、富士山の見える温泉旅館でゆっくり一泊したいと思っているからです。

この夏、このままだと富士山周辺はバスで大混雑になることが予想される。せっかく訪ねた富士山のイメージが悪くなってしまうのが心配です。

特にバスが集中する五合目には、私の会社のツアーでは行かないことにしています。五合目からの眺めが必ずしもいいとはいえないからです。富士山はもっと遠くから眺めたほうが美しい。そういう眺めのいいポイントを選んでお客さんを案内する必要があると感じています」。

東南アジアの人たちは山歩き、いやそもそも外で歩くことがあまり好きではありません。だとすれば、場所や季節によってさまざまに異なる富士山のビューポイントを複数取り入れて案内するといいかもしれません。

プノンペンで富士登山に直接関係のない三保松原を世界遺産登録に導いてくれた世界各国の皆さんの評価から考えても、登山にこだわらず、外国人客向けに眺望に特化したツアーを企画するのは意味があることではないでしょうか。前述の25もあるという世界遺産の構成資産からそれぞれの国の人たちが好みそうなポイントを選んで周遊する特設コースを企画してみる、なんてのはどうでしょう。

どうやらそれは外国人客だけにいえることではないようです。混雑する頂上までの登山をやめて、「ふもと登山」を楽しむというスタイルもあるそうです。

「『山麓の魅力も楽しんで』と、富士吉田市がアピールするのは『ふもと登山』だ。市は7月に4回、富士山の標高に掛けて計223人限定の1人3776円のツアーを企画。山麓の史跡や原生林に親しみながら登り、5合目の山小屋で1泊、頂上には行かず、6合目でご来光を拝んで帰る。担当するJTBコーポレートセールス(東京都新宿区)は『問い合わせが多く、半分が予約で埋まった』と話す」(毎日新聞2013年6月25日)

今年の夏は富士山周辺が相当騒がしくなることは避けられないようですね。富士山観光の新しいスタイルやさまざまなバリエーションがこれからますます求められることになるのだと思います。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-27 18:15 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 27日

スカイツリーは外国人客を呼び込めるのか?【2013年上半期⑩ツリー効果】

東京スカイツリーが2013年5月22日で開業一周年を迎えました。各紙は当初の想定以上ににぎわいを見せているスカイツリー現象について、人気の背景や経済効果について分析しています。
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「ツリー人気衰えず 22日で開業1年 来場者はディズニーの1.8陪」(読売新聞2013年5月20日)

「東京スカイツリー(東京都墨田区、634m)が今月22日に開業から1年を迎える。(ツリーと商業施設『東京ソラマチ』に)想定を大きく上回る5000万人以上が訪れた」「事前予測の3200万人を大きく超え、昨年度の東京ディスニー・リゾートの1.8倍になる」と報じています。

人気の理由について、事業主体の東武鉄道は「震災の1年後に開業して、復興の象徴のように好意的に報道された。強風での休業が年間3日で済んだことも大きい」とみているそうです。

●主な観光地の最新の年間入場者数

東京スカイツリーと東京ソラマチ 5000万人(うちツリーは630万人)
六本木ヒルズ 4100万人
東京ディズニー・リゾート 2750万人
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 975万人
東京タワー 243万人

さらに、「東京ディズニーランドの30周年、渋谷ヒカリエやお台場のダイバーシティ東京プラザの開業が重なって、東京全体が観光地化し、相乗効果が生まれている」というJTB関係者のコメントを挙げています。これら話題の商業施設はすべて震災の翌年にオープンしているんですね。

「スカイツリー1周年 笑顔も突き抜けた」(産経新聞2013年5月23日)は、「国内随一の集客力を誇り、『観光ニッポン』の新しいシンボルとなった東京スカイツリー(東京都墨田区)。『訪れる人たちみんなが笑顔』。開業1周年の22日に来た観光客はこう印象を語る。浅草など周辺の観光地では客足が伸びるなどの相乗効果も生まれている。深刻化していたごみ問題もマナー向上で改善しつつあり、ツリーのにぎわいは2年目も続きそうだ」と報じています。

また同紙でも、お台場のダイバーシティ東京プラザや渋谷ヒカリエなど同じ年に開業した商業施設がともに当初の目標を超える売上や来場者数を見せたことを「スカイツリーとの相乗効果」として分析。「スカイツリーの開業以降は観光地としての魅力が東京全体でアップした」と指摘しています。

東京の観光シーンに与えたスカイツリー効果については、「下町ツリー 首都席巻 観光、東京一人勝ち」(朝日新聞2013年5月23日)でも報じられました。

同紙で「東京一人勝ち」とコメントしているのは、はとバスの広報室長です。同社では展望デッキ入場券付きツアーが好評だといいます。

ところが、このにぎわい、日本人にだけしか共有されていないようにも見えます。そう、ツリーを訪れる外国人客はそれほど多くないかもしれないのです。

「スカイツリー特需 観光業界“ご満悦”」 (産経新聞2013年5月23日)によると、「東京スカイツリーが予想を超える人出を記録する中、関連業界が『スカイツリー特需』に沸いている。事業主体の東武鉄道だけでなく、ホテルなど幅広い企業が恩恵を受けている」「波及効果も大きい。はとバスが運行し、他の観光スポットと合わせて展望台を訪れるコースは、平均乗車率が約9割で、スカイツリーを含まないコースの6割を大きく上回る」としていますが、その一方で「外国人観光客は現在来場者の1割に満た」ないというのですから。

もっとも、今年に入って浅草には外国人客が増えてはいるようです。「浅草『昭和のにぎわい』 雷門通り路線価9%上昇」(朝日新聞2013年7月1日)では、浅草の雷門通りが東日本の路線価アップのトップになったと別の観点からツリー効果を報じ、さらに「この1年で外国人観光客が急激に増えた。浅草が一番にぎやかだった昭和30年代初めに戻ったようだ」という浅草寺参道仲見世で土産店を営む女性の声を紹介しています。

しかし、浅草に外国人客が増えたことは、ツリー効果とはそれほど関係ないのではないでしょうか。

ぼくがそう考える理由として、訪日客の4分の3を占めるアジアの新興国における近年の高層建築ラッシュがあります。

朝日新聞2012年4月25日の折り込み特集「GLOBE 巨大建築」によると、2012年、世界一高い建築物はドバイのBurj Khakifa(828m 2010)です。以下、トップ10は以下のとおりです。

2位 Taipei 101(508m 2004 台北)
3位 Shanghai World Financial Center(492m 2008 上海)
4位 International Commerce Center (484m 2010 香港)
5位 Petronas TowerⅠ(452m 1998 クアラルンプール)
5位 Petronas TowerⅡ(452m 1998 クアラルンプール)
7位 Zifeng Tower(450m 2010 南京)
8位 Willis Tower(442.1m 1974 シカゴ)
9位 Kingkey 100(441.8m 2011 深圳)
10位 Guangzhou International Finance Center(439m 2010 広州)

現在世界の高層建築のトップ10は、1970年代にシカゴで建てられたWillis Towerを除き、すべてアジアの新興国で建てられたものなのです。

それは何を意味するのか。アジアの新興国から日本を訪れる観光客は、普段から高層建築を見慣れていることから、スカイツリーに対してそれほど特別な魅力を感じていないかもしれないと考えられるのです。

多くの日本人がスカイツリーを「復興の象徴」として見るような、ある意味情緒的な捉え方を、外国人客に期待しても無理があります。このあたりの認識のズレや温度差は、いたし方ないことといえるでしょう。

前述の朝日新聞2013年5月23日では「アジア客誘致へPR」として「訪日外国人の誘客を進める観光庁は、スカイツリーの開業を、震災やウォン安の影響で落ち込んだ韓国からの観光客が増える『切り札』と位置付ける」「韓国の大手テレビ局を東京に招待。平日夜の情報番組で、スカイツリーと東京の魅力を放送してもらう」「中国や香港、台湾の旅行会社なども日本に招き、スカイツリーの魅力を押し出したツアーをつくってもらうことも予定している」とあります。

「観光庁の担当者は『欧米人は伝統的な日本を好むが、アジア人は都会的な日本が好きでスカイツリーはPRにピッタリ』と意気込」んでるそうですが、はたしてそうなのでしょうか。アジアの新興国の人たちから見て、時代の最先端を日本に求めるような感覚は、もしかしたらもう薄らいでいるかもしれないからです。むしろ日本の普段着の生活文化の質の高さに、彼らはだんだん気づき始めているということなのではないか。

そういう意味では、彼らがスカイツリーをどう見ているかという視点を加え、もう少し別の観点からアピールポイントを付加しないとアジアの新興国の人たちを納得させるのは難しいのでは、と思います。

ところで、なぜ上記のランキングにスカイツリーが入っていないかというと、「ランキングをつくった『高層建築と都市居住に関する国際委員会』(CTBUH、シカゴ)によると、高さ比較の対象は『全体の高さのうち少なくとも半分が実用フロアのビル』」だからだそうです。展望台などわずかな実用スペースを持たないスカイツリーはランキングから除外されているのです。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-27 15:44 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 27日

東北に外国人客は戻ったのか?【2013年上半期⑨震災2年後の東北観光】

「東北観光もっと来て 昨年の6県宿泊客 10年比で8割」(朝日新聞2013年3月9日)
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「東北6県を2012年に観光で訪れ、宿泊した人の数が、東日本大震災前の10年より2割ほど少ない水準にとどまったことが8日、わかった。全国的には震災前の水準にほぼ戻っているのとは対照的だ。震災や原発事故の影響が残るが、県によっても差は大きい」といいます。

●東北6県と全国の観光宿泊客(観光庁調べ)

          2012年     10年比    11年比
全国     2億1285万人  ▼1.6%      2.6%
東北6県     1708万人  ▼19.0%   ▼5.9%
青森県       142万人  ▼8.9%    ▼8.2%
岩手県       288万人  ▼0.2%     1.6%
宮城県       369万人  ▼13.8%    0.8%
秋田県       142万人  ▼45.6%   ▼26.9%
山形県       293万人  ▼13.3%   ▼3.5%
福島県       472万人  ▼25.6%   ▼7.7%

観光庁の統計によると、2012年の観光宿泊客は東北6県で延べ約1708万人で、震災前の10年比で19.0%少ないことがわかります。県によってばらつきがあり、特に秋田県の回復の遅れが目立ちます。

「東北の回復の遅れは、東京電力福島第一原発事故による風評被害が続いているとの見方が強い」とのこと。まあそうでしょうね。

ところが、GWが近づくころになると、報道のトーンが大きく変わっていきます。

「東北 観光客戻る 福島・宮城、連休の宿泊2~3割増 復興応援・歴史ツアー人気」(産経新聞2013年4月26日)

「東日本大震災で被災した東北の観光が本格的に回復してきた。5月の大型連休の予約宿泊数は福島県や宮城県で前年を2~3割上回り、震災前の2010年の水準を超える可能性もある。人気を取り込もうとツアーバスを増やす企業もある。円安による旅行需要の国内回帰を追い風に、被災地ツアーや歴史ブーム、格安航空会社(LCC)がけん引役になっている」というのです。

●2013年GW東北各県の宿泊予約数前年度比(楽天トラベル調べ)

青森県 5%増
岩手県 10%増
秋田県 5%増
山形県 15%増
宮城県 21%増
福島県 33%増

けん引役として挙げられるのが「被災地を視察するツアー」です。

「東日本旅客鉄道は東京から宮城県の石巻・女川などへ行く3コースの復興応援バスツアーを4月から増発。月1回の実施だったのを毎週末に増やしたが、すぐに満席になる状態だ。エイチ・アイ・エスは宮城県南三陸町でワカメなどの養殖作業を体験するツアーが好調で、バスの台数を増やした」そうです。

さらに、東北を舞台にした歴史ドラマの人気も観光客を集めているようです。

「観光再生 『八重』が後押し 会津若松盛況」(日本経済新聞2013年4月27日)

「東京電力福島第1原子力発電所事故の風評被害に悩む福島県に観光客が戻ってきた。事故から2年が過ぎ、放射線への過度な懸念が和らいでいることに加え、1月にスタートしたNHK大河ドラマ『八重の桜』の誘客効果により、舞台である会津若松市に観光客が押し寄せている。福島県は2013年、観光立県としての復活を目指す」

同紙では「日銀福島支店の試算によると、NHK大河ドラマ『八重の桜』の県内経済への波及効果は113億円に上る」「実際、誘客効果は県内各地に及ぶ。福島県が県内9カ所を独自に調査したところ、昨年9月以降の観光客数はおおむね8~9割に達した。会津若松市では1月、2月と震災前を上回っており、この数字が県全体をけん引していることを考慮しても、かなりの回復ぶりといえる」と解説しています。

●福島県で集客が回復する県内施設と7月までの行事

【会津若松市】
・鶴ヶ城天守閣…3月の来場者数は5万人超
・大河ドラマ館…1月オープン、10万人突破
【福島市】
・東北六魂祭…6月1、2日に開催
【相馬市・南相馬市】
・相馬野馬追…7月27、28、29日に開催
【いわき市】
・アクアマリンふくしま…入場者数は震災前の6~7割に回復

ドラマ効果は大河だけではないようです。

「じぇじぇ! 観光客倍増 『あまちゃん』舞台 岩手・久慈へGW11万人」(東京新聞2013年5月10日)

「NHK連続テレビ小説『あまちゃん』のロケ地となっている岩手県久慈市でゴールデンウィーク中、市内の観光施設などの利用者数が前年比二倍の約十一万五千人に上ったことが市の調べで十日、分かった」

「『あまちゃん』効果で、北海道や沖縄など全国から観光客が押し寄せたためで、ロケ地の一つ、海女センター周辺では車の乗り入れ規制を実施した。市の担当者は『海女の実演がある夏にはさらに増えそう』と予想」しています。

同じことは 「岩手観光 朝ドラ効果」(読売新聞2013年5月14日)でも報じられていました。この時期、NHKの大河と朝ドラ効果で観光客急増だなんて、そりゃ毎度のことかもしれませんが、愉快な話です。こうやってみんなで東北を訪ね、旅を楽しむことが復興を応援していることになるのだとしたら……、同じ日本人としてちょっといい気分ですからね。

このように「円安による旅行需要の国内回帰を追い風」に「復興応援」やドラマ効果が結びついて、今年の上半期は東北観光の回復が顕著に見られるようになったとの報道が相次ぎましたが、外国人客は東北に戻ってきたのでしょうか。

冒頭の朝日新聞2013年3月9日によると、「外国人の落ち込みはさらに大きい。東北6県では震災前より7割近く少ない。宿泊客に占める外国人の割合は10年の1.6%から12年は0.6%に下がった」とあります。

「山形市の蔵王温泉は、韓国人や中国人を中心とする外国人観光客が、震災前より9割減った。リゾートホテル従業員で台湾出身の周依静さん(29)は『よく知らない外国人には、東北は全部一緒に見える』。別のホテルの支配人吉原昌次さん(48)は『きっかけは原発事故だが、領土問題の影響もある』と指摘する。

海外からの誘客の厳しさは、仙台空港の利用状況にも表れている。復興需要で好調の国内線とは対照的に、国際線の利用者は震災前から3割減った。昨夏にはいったん全路線が再開したが、日中関係が悪化した昨秋から中国と結ぶ2路線が再び運休した」

「政府の東北観光の振興策も不発に終わっている。中国人観光客を増やそうと、外務省は昨年7月、中国人観光客に対して、岩手、宮城、福島の被災3県で1泊以上することを条件に、数次ビザ(査証)を出し始めた。3年間なら何度でも日本を訪問できる。しかし、2月までの発給数は662件にとどまる。同じビザを出している沖縄県向けの同時期の10分の1に満たない」。

この施策は、中国人にとっての弱みともいえるビザ発給を逆手にとって被災地訪問と引き換えにするように見えるところから、当初から評判はよくありませんでした。最初から結果はわかっていたことではないかと思います。

それにしても、国内客による東北観光の盛り上がりとは対照的に、この夏も外国人客の姿がまだ東北に見られないのだとしたらちょっと残念です。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-27 12:44 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 24日

無敵の東京ディズニーリゾートも外国人客比率はわずか3%!?【2013年上半期⑧テーマパーク】

2013年4月15日、東京ディズニーリゾート(TDR)は開業30周年を迎えました。
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「東京ディズニーリゾート 30年とけない魔法」(朝日新聞2013年4月14日)によると、「この3月までの1年は(入場者数)2750万人。過去最多だ。使うお金も前年を越す1万420円(入場券込み)との予想」「よちよち歩きの子どもが親となり、自らの子どもの手を引いて同じ場所でカメラにおさまる。入園者も、使うお金も過去最高だ。『夢と魔法の王国』はデフレにも強い」とその好調ぶりを報じています。

背景には「83年、TDLが開園し、01年には隣にディズニーシーがオープン。30年がたち、大きな強みは3世代で楽しむ人たちが増えていること」だと指摘しています。

読売新聞も3回に分けてTDRの「圧倒的な集客力の秘訣」を次のように解説しています。

「3世代でディズニー 大人のファン着実に獲得」(読売新聞2013年4月16日)

「(日本の人口構造における)ファミリー層の減少はレジャー産業には逆風となる。この課題に対応しようと、TDRを運営するオリエンタルランドは経営手法を変えてきた。07年度から『ディズニーのおとな旅』という周遊プランの販売に力を入れている。(中略)こうした取り組みで、TDRの11年度の入場者に占める40歳以上の割合は19%と、97年度から10ポイントも上昇し、全体の入場者数も右肩上がりで伸びている」

「巨額投資と集客 好循環」(同4月17日)

「TDLとTDSが、何度も訪れるリピーターを引きつける力の源泉は、入場者を飽きさせないためにアトラクションなどに投じる巨額の設備投資だ」「(その額は)この10年間、アトラクションの新設、パレード、イベント、直製ホテルの建設など年平均で約351億円」「例えば、約210億円をかけてTDSに作ったタワー・オブ・テラーが誕生した2006年度の入場者数は前年度から105万人増えた」「巨額の投資を客足の増加に確実につなげる好循環が確立しているのだ」

「おもてなし術 業界に浸透」(同4月18日)

「30年間かけて進化したTDRのきめ細かい接客は、テーマパーク業態全体に広がりつつある」と指摘し、ハウステンボスなどもTDRをお手本に接客研修を始めていることを報じています。

「主要テーマパーク好調」(日経MJ2013年4月29日)によると、TDRに限らず、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)やハウステンボスなど、日本を代表する3つのテーマパークが好調な集客を見せているとのこと。「新アトラクション効果や消費改善」が利いているそうです。その一方で、「大手は好調 中小厳しく 遊園地・テーマパーク」(日経MJ2012年11月14日)との報道もあります。テーマパークの集客にも二極化が起きているようです。

ところで、TDRに外国人客はどのくらい来ているのでしょうか。TDRを運営するオリエンタルランドのHPをみると、入場者の外国人比率は、最新の2011年が震災の影響でわずか1.3%、その年の入園者数が2534万7000人ですから、33万人弱の計算になります。過去6年間で最も比率の高かった2007年で4.2%、外国人客は約107万人になります。以後、若干減少して平均すると、わずか3%前後のようです。

TDR 入園者数データ(オリエンタルランド)
http://www.olc.co.jp/tdr/guest/

【追記】
上記データによると、2014年の外国人比率は5%のようです。

とはいえ実際のところ、この数字が少ないといえるのかどうか、判断する指標はありません。たとえば、2007年の訪日外国人数のトータルは835万人、そのうち107万人がTDRに来たとすると、13%弱ということですから、けっこう高い比率といえるかもしれません。他のアジアのテーマパークを例に出すと、香港ディズニーの2011年度の入場客数は590万人と振るいませんが、韓国のロッテワールドは758万人で、前年度比36.6%増。中国からの観光客が増えた結果、これほどの伸びを見せたそうです。

世界のテーマパーク入場者数報告(Global Attractions Attendance Report)http://10rank.blog.fc2.com/blog-entry-36.html

国内では飛びぬけた存在となったTDRは、今後「日本流の独自色を強く打ち出す」そうです。

「日本流で『祭り』に華 参加型の企画、本家も逆輸入」(日本経済新聞2013年1月8日)

たとえば、「TDS限定のダッフィーのぬいぐるみは今やグッズ販売の稼ぎ頭。11年夏には一緒に写真撮影などができるアトラクションが登場し、今回の正月イベントではミッキーと並ぶ主役に躍り出た。その評判は海を渡り、香港ディズニーランドが導入。米国のディズニーランド・リゾート(カリフォルニア州)やウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(フロリダ州)も『逆輸入』している」。

また夏のイベント「ディズニー夏祭り」は「日本の伝統的な夏祭りをディズニー流に演出したイベントは話題この演奏などに合わせ、キャラクターがダンスを披露。ちょうちんや旗で飾り付けた園内ではお面やうちわなど夏祭りの定番グッズを販売し、お好み焼きやかき氷も用意する」。

「TDLの建設・運営に関し、米ディズニーと基本合意したのは1979年。以来、オリエンタルランド(OLC)は米ディズニーを手本にしてきた。その姿勢を見直し、テーマパーク運営で独自色を打ち出すようになった背景には日本の消費者の変化がある」「参加型の企画」が求められているそうです。

こうして日々独自に進化を続けるTDRは、国内の他のアミューズメント施設のように、入場客の減少を外国人客で補う必要などなさそうです。いまやTDR発の企画が海外に「逆輸入」されるほどなのですから。すごいことですね。

※ちなみに、2013年は国内のテーマパークに多くの東南アジア客が訪れたようです。

テーマパーク、東南アジア客をつかむ
http://inbound.exblog.jp/22017310/

【追記】
この記事は3年前に書かれたものです。最近の報道によると、2015年のTDRの外国人比率は6%になっているそうです。またTDRの入園者数は伸び悩んでいて、代わりに大阪のUSJが好調といいます。

上海では6月中旬、いよいよ上海ディズニーがオープンします。

今年6月にオープンする上海ディズニーの公式ショップを覗いてみた
http://inbound.exblog.jp/25579060/

(2016.4.11)
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by sanyo-kansatu | 2013-07-24 17:58 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 22日

大型クルーズ来航で富裕層は本当に立ち寄るのだろうか【2013年上半期⑦クルーズ】

近年、海外からのクルーズ船を誘致する動きが全国各地で見られるようになっています。
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「大型クルーズで観光振興 富裕層立ち寄り期待」(日経MJ2013年2月18日)

「外国船籍の大型クルーズ船による、国内港を発着するクルーズの就航や寄港が相次ぎ決まった。誘致に成功した地元では富裕層が立ち寄ることで観光振興や経済効果に期待が高まっている」として、横浜や京都(舞鶴)、富山(伏木富山)などの誘致事例を紹介しています。

●横浜
2014年4月から10月にかけて米大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」を誘致。北海道、九州など国内15港や韓国、台湾、ロシアなどを巡るクルーズが20回実施される予定。

●京都
2014年春から秋にかけて舞鶴港に前述の「ダイヤモンド・プリンセス」が寄港し、約1万人が同港を訪れる見通し。府は舞鶴や周辺の市町村と連携し、天橋立など日帰りできる観光名所への波及効果を狙う。

●富山
9月10日、米ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(フロリダ州)の大型客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が伏木富山港に寄港する。ボイジャーは、上海を母港とするアジア最大のクルーズ船で総トン数13万7000トン。定員は乗客3840人、乗務員1176人。天津を9月7日に出発し、伏木富山、室蘭、東京、長崎、釜山を経由して19日に天津に戻る。

今年3月下旬、ぼくは沖縄に寄港する大型クルーズ船の実態(「20回 観光の島、沖縄でいま何が起きているのか?」を取材しましたが、九州や沖縄に寄港する外国の大型クルーズ客船の来航は、街の風景を大きく変えています。
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ただし、そこで紹介した沖縄のカジュアルな台湾クルーズ客の例もそうですが、大型クルーズ客船の乗客が「富裕層」と呼べるかというと、必ずしもそうとはいえません。なぜなら、クルーズ客船には以下の3つのランクがあり、1日当たりの料金も中身もずいぶん違うからです。

●ラグジュアリークラス
1日当たりのクルーズ料金が400ドル以上。1万数トン以下の小型船から、大きくても5万総トン程度が多い。このクラスの客船なら、料金に見合った最高のサービスが提供されます。上級者向け(≒富裕層)のクルーズといえそうです。

●プレミアムクラス
1日当たりのクルーズ料金が200ドル前後。乗客数1200人前後の中型客船が主流だが、最近は10万総トンなど大型化が進んでいます。乗客はシニア世代で、運航エリアはカリブ海、アラスカ、地中海、世界一周など幅広い。前述の「プリンセス・クルーズ」はこのカテゴリといえます。

●スタンダードクラス
1日当たりのクルーズ料金が100ドル前後、またそれ以下の安価なクルーズ。運航エリアは東南アジアやカリブ海など。大型客船も多い。「ロイヤル・カリビアン・インターナショナル」や「コスタ・クルーズ」「スター・クルーズ」などがこのカテゴリ。

要するに、日本に寄港するアジアからのクルーズ船はスタンダードクラスが多いのです。日本のマスコミが「(海外)富裕層」というとき、どういう定義でそれを使っているのかわかりませんが、一般に船が大型になるほどクルーズ船はカジュアル化することは確かでしょう。

大型客船の寄港といえば、「大型クルーズ船 レインボーブリッジくぐれず 大井水産物埠頭に着岸」(日本経済新聞2013年1月11日)という話もありました。

「東京都は大型クルーズ船の着岸場所として、海産物の荷揚げ用の大井水産物埠頭(東京・大田)を4月から活用する。現在は晴海客船ターミナル(東京・中央)に国内外の客船が寄港しているが、船体の高い大型クルーズ船は晴海に向かう途中にあるレインボーブリッジをくぐることができなかった。都心とシャトルバスも運行し、外国人富裕層の観光誘客体制を整える」

同紙では「晴海客船ターミナルは1991年の完成。2年後にできたレインボーブリッジの橋桁は高さ52m。当時世界最大の『クィーンエリザベス2世号(QE2)』が通過できるように設計したが、QE2を上回る大型クルーズ船が次々と完成し、晴海を使えない例が増えている。受け入れ第1弾となるのは、中国・上海から4月末に初入港するバハマ船籍の「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」。全長331m、全幅48m。QE2の2倍、沈没したタイタニックの3倍の大きさを誇る(中略)水面からの高さが63mもあるため、レインボーブリッジをくぐれなかった」と書いています。

ちなみに、2011年の外国船籍のクルーズ船の国内寄港回数は、1位が石垣港(42回)、2位が那覇港(37回)、3位が博多港(26回)。東京港は0回でした。

ともあれ、外国船籍のクルーズ船の来航が増えるにしたがって、入国審査の短縮も受け入れ体制上の課題といえます。次のような報道もあります。

「新時代の入国管理 大型クルーズ船審査急げ」(日本経済新聞2013年6月12日)

「豪華な船旅が楽しめるクルーズ船が人気で、大型船が入稿できる九州の港にも立ち寄るようになった。買い物需要が期待できると地方の誘致熱は高まる。

客の観光上陸(入国)は半日程度。シーズン初めの3月下旬に鹿児島港に入った客船(11万6000トン)は豪州発で乗客1000人。午前8時から30分ごとにバス30台が市内観光に客を運ぶ。出港は午後4時だ。

1分でも長く滞在を楽しんでもらうためには、入国審査時間の短縮がカギを握る。福岡入国管理局鹿児島出張所は福岡から応援部隊を得て18人のチームを編成し審査に臨んだ。未明に集合して乗船すると6階と7階の食堂ラウンジに臨時の審査場を設営した。

午前7時20分、横一列の審査台の前に乗客が並び審査開始。乗客は指紋照合だけ済めば、旅券の写しの表側に仮上陸許可証を貼ってもらい、次々と下船する。乗客誘導など乗員も全面協力し、2時間でほぼ全員が審査場を通過した。

仮上陸許可は審査完了前に入国を認める措置で、クルーズ船に適用した。入国審査官は船内に残り預かった旅券審査にかかる。出国手続きもすませる」

クルーズ客に対する入国審査の合理化、スピードアップは、「観光立国」を目指す日本の国策のひとつというわけです。

※日本のクルーズ振興、とりわけ外客を乗せたクルーズ船の誘致については、下記の国土交通省のまとめた資料に大まかに整理されています。ただし、これが書かれたのは、2012年8月という尖閣事件の直前にあたり、その年の7月までは中国から多くの大型クルーズ客船が九州や沖縄に寄港していた時期のもので、それ以後の状況は一変しています。要するに、中国(上海発がほとんど)からのクルーズ客船は激減しました。それでも、2013年秋頃から、少しずつ上海発クルーズ客船が来航するようにはなってきています。

参考 港湾におけるクルーズ振興を巡る現状と課題(国土交通省資料)(2012年8月)
http://port-of-hakata.city.fukuoka.lg.jp/topic_pdf_2/503f1465d02db7.78882769.pdf
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by sanyo-kansatu | 2013-07-22 16:26 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 21日

アジア系観光客の買い物先が百貨店とアウトレット、量販店だけだとしたら…【2013年上半期⑥小売業】

2013年上半期、日本の宿泊業や飲食サービス、一部の小売業の景況感が回復しているようです。

「宿泊・飲食業 景況感プラス 訪日客が押し上げ 小売業は横ばい」(日経MJ2013年7月3日)

「流通業やサービス業の景況感の改善が進んでいる。日銀がまとめた6月の企業短期経済観測調査(短観)によると企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・非製造業でプラス12だった。2四半期連続の改善となり、3月調査から6ポイント上昇した。プラス12はリーマン・ショック前の2008年3月調査と同じ水準。宿泊・飲食サービスの回復が目立った」

背景には、訪日外国客の増加の影響があるようです。

「宿泊・飲食サービス業の改善を後押ししているのはこのところの円高修正だ。訪日外国人観光客の増加による押し上げ効果は大きく、京王プラザホテル(東京・新宿)は5~6月の外国人宿泊客の比率が前年同期の50%台から60%台まで上昇。タイやインドネシアなど東南アジアからの旅行客の伸びが目立つという」

※宿泊業の動向については「東京・大阪のホテル稼働率は震災前を大きく上回る水準に【2013年上半期①ホテル】」を参照。

ところが、外国人観光客の買い物による地域経済への波及効果を期待する声は多いにもかかわらず、実際には「小売業は横ばい」と宿泊や飲食サービスに比べ、景況感の回復は見られないようです。

なぜなのか。ひとことでいえば、外国人客が買い物に訪れる場所は限定的だからです。

たとえば、「百貨店では海外高級ブランドなどの高額品に加え、訪日外国人向けの販売も好調。大丸松坂屋店では6月の免税売上高が2.5倍となった」とのこと。

「百貨店の外客売上120%増」(週刊トラベルジャーナル2013年7月8日)

「日本百貨店協会が発表した5月の外国人観光客の売上高・来客動向によると、調査対象44店舗の総売上高は前年同月比122.7%増の33億1615万円となった。(中略)今年2月以降、拡大基調が続いている。伸び率は、中華圏の旧正月時期に当たった2月(115.2%)を上回った」といいます。

ところが、「所得の本格回復が遅れているため、日常的な買い物が中心のスーパーは苦戦が続く。日本チェーンストア協会がまとめた5月の全国スーパー売上高(既存店ベース)は前年同月比1.2%減」(日経MJ2013年7月3日)だったのです。

つまり、訪日外国人の4分の3以上を占めるアジア系旅行者の増加によって恩恵を受けるのは、百貨店とアウトレットモール、各種量販店に限定、といえるかもしれないのです。

実際、訪日外国客の増加を背景に、不動産デベロッパーらのアウトレットモール開発の動きは盛んになっています。

「アウトレット2強 訪日外国人に照準」(産経新聞2013年4月20日)

「売れ残ったブランド品などを格安で売るアウトレットモールで、不動産大手2社の競争が激しくなっている。三菱地所が19日、千葉県酒々井町に新たな施設をオープンしたのに対し、ライバルの三井不動産は同県木更津市のアウトレットの増床を決めた。両社とも成田空港を利用する訪日外国人らを主要ターゲットに集客に工夫を凝らす」

同紙によると、両社の主なアウトレットモールの店舗は以下のとおり。

●三菱地所 
御殿場プレミアム・アウトレットと関西空港に近いりんくうプレミアム・アウトレットほか9施設
http://www.mec.co.jp/j/service/shopping/

●三井不動産
三井アウトレットパーク木更津ほか12施設
http://www.mitsuifudosan.co.jp/shopping/

日経MJ2013年5月13日では、今年4月中旬にオープンした「成田の近く 外国人客誘う 酒々井プレミアム・アウトレット」について次のように報じています。
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「三菱地所・サイモン(東京・千代田)が4月19日に開業した酒々井プレミアム・アウトレット(千葉県酒々井町)。成田空港からバスで20分ほどと近いため、外国人客を意識した工夫を凝らした。アウトレット施設の飽和感が指摘される中、リピート客を取り込むためのテナント構成にも気を配るなど他にない特徴を打ち出している」

「通常、アウトレットの主役はアパレル店で、全店舗の5割程度を占めるが、酒々井は5割を切る」「その分、リピート率が高まる雑貨店などのライフスタイル関連の店を充実」「フードコートも集客の目玉だ。アウトレットの中でも最多の800席で飲食テナントは8店が入る」「このほか、国内のアウトレットで初めて外貨両替所を設置。米ドルのほか、中国元やタイバーツといった主要な通貨を扱う」「外国人に親しみやすいテナントも入れた。カジュアル衣料の『ユナイテッドアローズ』やバッグなどのブランド『サマンサタバサ』、時計の『セイコー』『シチズン』は外国人客の評判が良いという」

タイや中国などのアジア系観光客の多くが現状では「弾丸バスツアー」による団体客である以上、百貨店とアウトレットモール、各種量販店に買い物先が限られてしまいがちなのは、ある意味無理もない面があります。ツアー形態が買い物先をある程度固定してしまうからです。最近オープンするアウトレットモールの多くが外国人観光客の一般的なツアーコースの動線に沿った場所に立地しているのもそのためです。

その結果、北海道や九州などでは、いくらアジア系外国人が大挙して来ても、地元の商店街にはお金がまったく落ちないという声が以前からずっと聞かれています。

これはツアー形態の問題だけではなく、アジアの新興国の場合、中間層以上の人たちの日常的な買い物先が自国の巨大なショッピング施設で行われているという実態からも説明できそうです。彼らはショッピングモールのような空間で買い物をすることに慣れているのです。エアコンの効いた場所でのんびり過ごすというのが、週末レジャーの過ごし方であり、それが便利で気が利いていることだと信じているのです。そういわれると、返す言葉がありません。

こうしてみると、訪日外国人客がいくら増えても、その多くがアジア系の新興国の人たちであるとしたら、地域にまんべんなく経済効果をもたらすというものではないことをそろそろ知るべきかもしれません。この点については、すぐに簡単な解決策はありませんが、考える必要はありそうです。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-21 20:06 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 19日

「訪日韓国人 回復進む 円安ウォン高で拍車」【2013年上半期⑤韓国客】

「韓国からの訪日客が回復している。日本政府観光局の19日の発表によると、1月に日本を訪れた韓国人の数は23万人余りで、前年同月を3割強上回った。進む円安ウォン高の効果もあり、東日本大震災前の水準に迫っている。九州などの観光地は韓国人客でにぎわう光景もみられ、足が遠のいたままの中国人客とは対照的だ」(日本経済新聞2013年2月20日)
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「原発事故の影響で減った韓国人客は、昨年春ごろから回復。李明博韓国大統領の竹島(韓国名・独島)訪問で9月に鈍化したが、その後は増加基調を維持する。特に円安がウォン相場を押し上げた昨年11月以降は拍車がかかった」

同記事では、「九州旅客鉄道(JR九州)が韓国・釜山-長崎県・対馬間で運航する高速船は、1月の利用客が50%増加」「福岡市の商業施設『キャナルシティ博多』では、韓国人を中心に外国人客数が『足元は昨年夏の2倍』(運営する福岡地所)。ハウステンボス(長崎県佐世保市)は1月の韓国人入場者数が前年同月比18%伸びた」と報じています。

その一方で、「韓流ブーム 冬の気配 竹島・円安で観光客急減」(朝日新聞2013年4月16日)と韓国を訪れる日本人は急減しているという対照的な構図が報じられています。

「韓国を訪れる日本人が減っている。竹島問題や『アベノミクス』による円安に加え、『北朝鮮リスク』が追い打ちをかける。10年を迎えた韓流は曲がり角を迎えているのか」

「統計も日本人客の減少を裏づける。韓国観光公社によると、日本の観光客数は昨年1~8月まで全円を上回っていた。ところが、翌9月から急減。安部政権が生まれた昨年12月から、前年を2割前後下回る月が続く。特に韓流ブームを支えたとされる50代以上の女性が3割以上減っている」そうです。

訪日韓国人が増えたのは、円安に加えて、「LCC就航拡大 韓台から若者来やすく」(日本経済新聞2013年6月9日)なったこともありそうです。

「格安航空会社(LCC)の就航拡大により、台湾や韓国の若者が日本に旅行しやすくなっている――。観光庁の調べてこんな傾向がわかった。両国・地域からLCCを利用して来日した観光客の5割近くが30歳未満で、一般の航空会社より若年層の利用が多かった」

日本に発着するLCCは今年2月の時点で韓国が16、台湾が3。「両国・地域から日本への航空運賃は、LCCの方が一般の航空会社より2~3割安い」。そのぶん、「日本滞在中の平均支出額をみると、台湾はLCC利用者が9万3000円と一般の航空会社の利用者に比べ、2割少ない。韓国のLCC利用者も5万8000円と同3割少なかった」そうです。

同じことは「LCC訪日客、出費少なく」(日経MJ2013年6月9日)により具体的に報じられていました。ここでも、韓国のLCC利用者は「大手旅行会社の利用者に比べて運賃は約1万円安く、旅行期間中の1人あたりの支出額についても2万円程度少なかった。買い物をする場所はスーパーやショッピングセンター(SC)、若い女性の個人旅行が目立つ」そうです。

さらに、LCCを利用する韓国の若い女性の訪日旅行者は「来日回数では初めてという人が4割」と、必ずしもリピーターばかりではないことが興味深い結果といえます。一般にLCCは旅慣れた旅行者が賢く利用するというイメージが特にヨーロッパの事例などでは指摘されますが、アジア圏の場合、必ずしもそうではなく、これまで飛行機に乗ったことがなかったような層が利用を始めていることがここでもわかります。この点については、別の回で紹介します。

最後に、韓国人が大勢押し寄せている長崎県・対馬についての報道です。

「国境と歴史の島 長崎県・対馬に住んでみる」(日本経済新聞2013年7月6日)によると、「とにかく韓国の人が多い。対馬市厳原を訪ねた最初の印象だ。旧対馬藩府中(城下町)の小道を歩く。出会う人の大半は、団体や家族連れの韓国人観光客だ。昨年の来島者は約15万人。週末、土産店周辺には観光客があふれる。釜山・対馬間にはJR九州高速船、韓国の未来高速など3つの船会社が就航。厳原まで高速船なら2時間だ。釜山からは1万円弱の日帰りツアーもある。『異国情緒が手軽に味わえ、気分転換になる』(母親と来た女性会社員、30歳)、『歴史に関心がある。自然が豊かで町がきれい』(農業の男性、40歳)。登山も釣りも好まれ、対馬は『安・近・短』な観光地と親しまれる。隣国というより隣町感覚だ」

ただこんな声もあるようです。「韓国人観光客は決まったコース、飲食店、ホテルなどを利用するケースが多く、一般商店や飲食店の売り上げには直接つながらない」「観光客の賑やかさとは裏腹に、島の一部にはどこか冷めた視線がある」

「それでも島の活性化を目指す市は状況打開に知恵を絞る。例えば、観光情報や飲食店のメニュー、値段などを写真付きで見られるスマートフォン用韓国語アプリを長崎県観光連盟と協同で昨年秋に開発。対馬全体で約160の店や観光スポットの紹介を始めている」

いま対馬で起きていることは、日本のような島国の場合であっても、国の中央だけでなく、周縁からグローバル化が進んでいくというわかりやすい事例になっていると思います。こうした外からの人の流れによって、過疎といわれた地方も新たに活況を呈してくる。かつてのような日本と周辺国との圧倒的な経済格差が埋まり、富が平準化することで、日本も海外の人たちが自由に往来する「インバウンド社会」へと少しずつ移行しつつあるということでしょう。これからの国や地域のあり方をもっと考える必要がありそうです。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-19 18:01 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 18日

「HIS、世界企業へ離陸 東南アジアで消費者開拓」【2013年上半期④HIS】

以前、HISのタイでの取り組みを簡単に紹介しましたが(→「HISタイの訪日旅行の取り組みは要注目です」)、ここでは今年上半期の新聞各紙に掲載された同社の記事をピックアップしたいと思います。

「HIS、世界企業へ離陸 東南アジアで消費者開拓 現地ニーズ、きめ細かく」(日経MJ2013年1月28日)

「日本人向けに格安航空券や割安な旅行商品の販売で成長していたエイチ・アイ・エス(HIS)がアジアを中心に販売網を着々と拡充しているほか、昨年末にはタイにチャーター便子会社を設立し、現地の消費者への売り込みに力を入れ始めた。日本企業から世界企業へ脱皮できるか」

同記事では、タイのバンコクでの動向を紹介しています。

「(今年)2月、HISはタイ・バンコクにある旗艦店舗『トラベルワンダーランド・バンコク』を約1.5倍の約390平方メートルに広げる。2010年に開いたばかりの同店だが、増える来店客に対応するため、拡張に踏み切ることにした」。

「タイではバンコクを中心に販売店舗を13年10月期中に現在の3店から10店前後に拡大」

「日本のように大々的なテレビCMは放映しないものの、タイでは昨年から空港と市街地を結ぶ列車にラッピング広告を掲載するなどして知名度向上を急いでいる」

「商品開発も現地のニーズに合わせ、日本ではなく、国・地域ごとに進める。現時点で世界46カ国・地域101都市138拠点が仕入れた宿泊施設や航空券などから、販売地域の消費者のニーズに合ったものを選び、作り上げていくというのが同社の手法だ」

こうしたHISの取り組みに欠かせないのが人材の育成です。

「昨年7月には、様々な海外企業がインターンシップ情報を載せることができるドイツ語サイトに同社も募集を出した。アジア・欧州の学生を中心に21カ国・地域から約50人が応募。選考を経て昨年11月から10人が、2カ月~1年の期間で日本で就業体験を始めている。13年度入社の新卒社員も約670人のうち約20人が外国人で、世界各地の拠点に配置していく計画だ」

「航空機・ホテル 自前で 垂直統合で商品差異化」(日経MJ同上)では、HISの世界戦略のビジネスモデルを次のように説明しています。

「HISが販売拠点を通じてアジアの消費者を開拓する上で切り札の一つにしようとしているのが『垂直統合モデル』だ。航空機からホテル、テーマパークまでをグループで保有。交通手段から宿泊施設まで自前でまかなえる商品を加えることで差異化を図り、収益拡大を目指す」

昨年12月、HISはタイにチャーター航空便の運航を目的とした子会社「アジア アトランティック エアラインズ(AAA)」を設立。7月下旬から9月下旬にかけて成田・関空とバンコクをつなぐチャーター便のフライトを開始します。「秋や年末年始は日本、国慶節や春節は中国、イスラム圏は断食明けと、各国の旅行シーズンにあわせて就航都市を決め、需要を取り込む」といいます。

同じことは、2010年に子会社化したハウステンボスについてもいえます。尖閣問題で運休に追い込まれたものの、長崎と上海をむすぶクルーズ会社「HTBクルーズ」も立ち上げています。

アジア アトランティック エアラインズ(AAA)  http://www.his-j.com/airline/asia_atlantic_airlines.html
HTBクルーズ http://htbc.co.jp/

HISがモデルとしているのは「ドイツにある世界最大手の旅行会社TUI」だそうです。同社は「傘下にはチャーター便会社やホテルを持つ。観光需要が見込めるシーズンにチャーター路線を飛ばすことで、定期路線ではまかないきれない地域に観光客を送り、需要を獲得している」

「成長事情を押さえ 大手追う 知名度向上課題に」(日経MJ同上)では、日本の海外旅行のシェアではトップのJTBとHISの海外戦略の違いを次のように指摘しています。

「JTBは日本での高い知名度と、得意とする法人・団体旅行事業を生かし、まず日系企業にアプローチ。企業の報奨旅行や従業員の旅行需要から取り込もうとしている。

HISは対照的に、最初から直接現地の消費者に販売する戦略を採る。課題は各国での知名度向上だ」

タイをはじめアジア各国での出店を加速させる背景には、知名度向上があるといいます。タイでの多店舗化による地元消費者へのアプローチが今後どのように進んでいくのか、とても興味深いといえます。

HISタイ
http://www.his-bkk.com/th

同記事の中では、HISの平林朗社長の短いインタビューも掲載しています。

海外事業は東南アジアの開拓から力を入れている理由について、平林社長は「先行事業者がいない上に市場が拡大している。米同時多発テロまで海外旅行者が安定的に増えた日本のように同地域でも海外旅行者は増えていく。この3~4年でシェアを取れれば後は成長スピードが加速する」といいます。また、東南アジアに加え、今後は南米市場も開拓していくそうです。

平林社長はHISの海外展開について「3年後には海外での事業規模が日本を逆転させるようにさせたい」と答えています。

一方日本での事業の位置付けについては「まだまだ成長できる。シニア層の旅行需要があるからだ。格安航空券のHIS、学生の味方のHIS、海外旅行のHISという形で成長してきたが、コアコンピタンス(得意分野)は個人旅行だ。団体旅行を得意とする日本の旅行会社とはそこが異なる」と述べています。

同様の内容は「旅行需要、東南アで開拓 海外取扱高3500億円に」(日本経済新聞2013年2月23日)でも報じられています。
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「旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)は東南アジアで現地消費者の旅行需要を開拓する。まずタイとインドネシアで今年から販売店の多店化に着手し、他の国にも順次取り組みを広げる。同社は海外での旅行取扱高を3~5年後に3500億円前後と現在の6倍弱に増やす計画を持つ。東南アジアでは多数の店舗を持つ現地資本の大手旅行会社がなく、増加している中高所得者層の旅行需要を取り込む」

バンコクにおける多店化として「人通りの多いターミナル駅構内やショッピングセンター内などに数十平方メートルの小型店を出しブランド知名度を上げる」。インドネシアでは「昨年9月に主力店を拡張したジャカルタで近く新店を追加。その後も順次店を増やす」といいます。

東南アジア開拓の背景には「アジアの旅行市場では中国は中国国際旅行社、韓国はハナツアーといった現地大手が強い。東南アジアは現地に大手がなくHISは市場開拓の余地が大きいとみる」ためだといいます。

さて、6月に入ると、13年4月期の同社の決算報告が報じられています。

「HIS、純利益最高 旅行事業は減益に」(日本経済新聞2013年6月8日)

「エイチ・アイ・エス(HIS)が7日に発表した2012年11月~13年4月期の連結純利益は、前年同期比13%増の46億円だった。テーマパーク事業の好調がけん引し、上期として過去最高益を更新した。主力の旅行事業は中国方面の旅客減や円安による海外ホテル代金の増加で不振だったが、これを補った」

旅行事業が減益となった背景として「領土を巡る対立を背景に中国や韓国向けの取扱人数は16万人程度減った。より単価の高いハワイやグアム向けが増えたほか、タイなど海外支店での旅行手配も伸ばし、旅行事業の売上高は4%増えたが、円安による採算悪化を補いきれなかった」と分析しています。

海外支店の売上が本体に貢献するという流れは、これからますます強まっていくのでしょうか。日本の旅行業界の新しい方向性としてHISの今後を大いに注目したいと思います。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-18 13:24 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2013年 07月 17日

「これがタイ人首都圏観光の『ゴールデンルート』だ」【2013年上半期③タイ客】

「日本を訪れるタイ人観光客が急増している。3月の訪日客数は前年同月比70.1%増で、沖縄県・尖閣諸島をめぐる問題で低迷する中国人に代わって全体をけん引する勢いだ。彼らがニッポンに感じる魅力を探ってみると、『ラーメン博物館』『イッセイミヤケ』『北海道』というキーワードが浮かび上がった」(日経MJ2013年5月10日)

タイ人客の急増が訪日外国人の「全体をけん引する勢い」とまでいえるかどうかはともかく、同紙では「中国人に代わり急増 タイ人客が目指す日本」と題して、訪日客のニューカマーとしてのタイ人に人気の「首都圏周遊コース」に記者を同行させています。

3泊4日のスケジュールは以下のとおりです。

1日 羽田空港到着→富士山5合目→忍野八海→御殿場プレミアム・アウトレットモール→富士美華ホテル(山梨県山中湖村)

2日 鎌倉大仏殿高徳院→新横浜ラーメン博物館→新横浜から東京を新幹線で移動→皇居周辺を観光→イッセイミヤケ青山店で買い物→居酒屋(北海道 後楽園メトロ・エム店)→サンシャインプリンスホテル(池袋)

3日 浅草を観光→焼肉店「六歌仙」で食事→ビックカメラとユニクロの共同店舗「ビックロ」など新宿周辺で買い物→サンシャインプリンスホテル

4日 明治神宮→浅草→三井アウトレットパーク木更津で買い物→お台場→羽田空港

「これがタイ人首都圏観光の『ゴールデンルート』だ」というわけです。ちなみに山中湖の富士美華ホテル(http://www.mihanagroup.jp/fujimihana/)は、元西武の郭泰源投手の通訳だった台湾出身の薛森唐氏(美華グループ代表取締役社長)が経営する温泉ホテルです。同ホテルについては、http://diamond.jp/articles/-/5023/ 参照。

記事では「仏教国のタイの観光客にとって、異国で仏教を感じることのできる鎌倉大仏は人気が高い」「(新横浜ラーメン博物館を)訪れたタイ人の大半が食べるのがとんこつラーメン(850円前後)」「(都内宿泊先は)池袋のサンシャインプリンスホテル。チェックインを済ませたら、後はお待ちかねの自由時間。街に繰り出した。東急ハンズ池袋店、マツモトキヨシ、池袋Parco、ABCマート、グランドステージ池袋店……。各自の興味に合わせてそれぞれの目当ての商品がある店に入っていく」とタイ人客の様子を紹介しています。

さらに、「タイでいま、ちょっとした北海道ブームが起きている。日本政府観光局(JNTO)バンコク事務所の益田浩所長は『旅行先として日本の人気が高まる中でも、北海道の伸び率は最も高い』」と北海道の人気も解説。

「ブームのきっかけは2009年。別の大手旅行誌で夏の花が咲き乱れる北海道を人気女性モデルが回る特集を組んだところ、『花が好きなタイ人にとって、北海道があこがれの場所となった』(益田所長)」だそうです。

「昨年10月末に就航した新千歳-バンコクの直行便で火が付いた。運航するタイ国際航空は当初、搭乗客の5割を日本人、4割をタイ人、1割をタイ周辺国と見ていた。だが、円高修正も影響し、年明け以降の『搭乗客の約6割はタイ人』(同航空)だ」といいます。

「外国人観光客に新たな波 歌舞伎町ダイ歓迎」(東京新聞2013年5月31日)
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「外国人観光客の人気スポット、歌舞伎町に新たな波だ。尖閣諸島問題の影響で中国人の姿が激減した代わりに押し寄せるのは、ほほえみの国・タイからの訪問客。商店にはタイ語の看板が掲げられ、街の風景に変化をもたらしている」

「歌舞伎町交差点に面した中古ブランドショップ『銀蔵新宿2号店』の玄関には、英語の『DUTY FREE』と並び、免税を意味するタイ文字の看板があった。今月、中国人向けに漢字表記していた看板を別の場所に移し、入れ替えた」

まったく現金な話ですが、商売とはそういうものでしょう。「タイ人客のお目当ては、高級ブランドのバッグ」で、「中国人が好んだ『ロレックス』の金製腕時計は、さほどほしがらない」そうです。

「多くはツアーでやってくる。交差点近くで観光バスを降り、ディスカウント店『ドン・キホーテ』、家電や靴の量販店、ドラッグストアなどをはしごする」

「歌舞伎町交番近くのしゃぶしゃぶ・すき焼き食べ放題の店『モーモーパラダイス歌舞伎町牧場』もタイ人客の増加に沸いている」「もともと客の六割は外国人客だったが、尖閣問題以降、その八割をタイ人が占める。多いと一日三百人。中国人客の減少を補ってなお余りある」

同紙では「不夜城といわれてきた歌舞伎町だが、二〇〇八年の新宿コマ劇場閉鎖以降、かつてのようなにぎわいは失われている。地元の外国人観光客にかける期待は大きい」としています。

最近、ぼくも歌舞伎町周辺でタイ人観光客のグループや個人旅行客をよく見かけます。中華系の人たちとは違って、明らかに東南アジア系だと見かけでわかる彼らの天真爛漫な笑顔を見ていると、どこか癒されるものがあります。

※タイ人観光客の日本旅行には、タイで制作されるメディアの影響が大きいといわれています。詳しくは、以下を参照のこと。

ガイドブック『一人でも行ける日本の旅』をめぐるタイ人留学生との問答集
http://inbound.exblog.jp/22471323/
タイ人留学生とお土産談義~なぜ日本の文房具は人気なのか?
http://inbound.exblog.jp/22471366/
タイの日本旅行番組『MAJIDE JAPAN』の影響力はマジですごいらしい
http://inbound.exblog.jp/22471451/
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by sanyo-kansatu | 2013-07-17 11:42 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)