2013年 07月 07日
神戸や函館に似た、中国では珍しい高台の一戸建て住宅街だった大連の文化台の景観が大きく変わり始めたのが、2000年代後半に入ってからです。 中国の中央政府が着手した「東北振興」政策によって、ここ大連でも次々に都市近郊にまで再開発の波が襲うようになりました。その結果、文化台の一戸建て住宅が次々に壊されてしまいました。 1990年代の大連は、先般失脚した薄熙来が市長でした。彼の開発区を中心にした積極的な外資の導入により大連は発展し、市街地はいち早く再開発の時代を迎えたのですが、その波は郊外にまでは及んでいませんでした。しかし、胡錦濤政権以降に常態化してしまった地方政府による土地売却利益と不動産投機がカップリングしたあやしげな再開発がついに大連でも動き出してしまいました。 現在の文化台には当時の住宅はもうあまり残っていません。一部当時を想起させる閑静な住宅街の風情は見られるものの、おそらくこの地区から多くの大連市民は離れてしまっていると思われます。彼らは新しい高層マンションの住人として生まれ変わっているのでしょう。いまでもこの地区に残っているのは、高齢化して新興マンションに移り住むことのできない住民たちか地方から流入した外地人がほとんどではないかと思われます。 2012年7月、文化台にわずかに残された日本時代の一戸建て住宅を写真に収めることにしました。 #
by sanyo-kansatu
| 2013-07-07 23:46
| 日本人が知らない21世紀の満洲
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