ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2013年 07月 06日

ついに中国客が戻って来た!?(ツアーバス路駐台数調査 2013年7月)

7月に入ると、めっきりバスが増えてきました。特にお昼時には、例の「林園」と「味仙荘」の前に大勢の中国客が現れます。ついに中国客が戻ってきたということでしょうか。

この界隈には中国の団体ツアー客だけでなく、欧米系やアジア系の個人客もよく見かけるのですが、その理由がわかりました。この界隈には、リーズナブルな料金で泊まれる中級ホテルが数多くあるからです。詳しくは「東新宿は新しい外国人客の集住地になりつつあります」参照のこと。
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※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(月) 12:15 5台
      18:40 3台
2日(火) 12:30 3台
      18:50 3台
3日(水) 19:20 2台
4日(木) 12:40 3台
      18:10 4台
※この日のバスのうち1台は、南通中旅のバスでした。南通は江蘇省南部に位置し、黄海と長江に面した地方都市です。同社のHPを見る限り、日本ツアーはまだ東京大阪5泊6日のゴールデンルートくらいしか催行されていないようです。ただようやく南通のような地方都市からの日本ツアーが動き出したということはわかります。

南通中旅
http://www.ntcts.com/

5日(金)12:40 4台
     18:50 2台
6日(土)未確認
7日(日)未確認
8日(月)12:50 4台 
※本日の気温は35度超え。乗客は暑いせいか、バスを降りるといっせいに「林園」に駆け込んでいました。
     18:20 3台
※この日は夕方から雨。靖国通りを歩いていたら、中国団体客のグループに遭遇。久しぶりに彼らがどんな新宿観光をしているかウォッチングしてみました。彼らはまず靖国通りを西新宿方面に向かって歩いていましたが、明治通りを左に曲がり、伊勢丹から新宿通りを東口まで歩きました。そのあと、歌舞伎町のドンキホーテの対面で自由解散。各自でお食事タイムとなるようでした。このわずか10数分足らずのコースで、添乗員氏がツアー客を足止めさせてガイドしたのは、以下のスポットでした。

伊勢丹前交差点
新宿通りのカラオケ店
新宿駅東口
アルタ裏のラーメン屋
質屋
歌舞伎町ドンキホーテ対面

中国の人って質屋に関心があるようですね。かの国ではいま金融不安のため、質屋が大盛況と聞きます。ブランドもののバッグも質屋で買っていくようになるのだとしたら、やれやれすごいことですね。今回のグループは歌舞伎町の中は案内してないようでした。新宿東口界隈のドラッグストアには中国語簡体字表記がほぼあります。
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9日(火)12:40 5台
※この日、御苑大通りは中国客だけでなく、アジア系、欧米系の旅行者があふれていました。西洋の女の子もスーツケースを押しながら東新宿のホテルに向かっています。たぶん、東京ビジネスホテルだろうな。
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      18:10 4台
10日(水)12:40 3台
      18:20 2台
11日(木)12:20 2台
      18:15 2台
12日(金)12:30 3台
      18:10 2台
13日(土)18:20 2台
14日(日)未確認
15日(月)未確認
16日(火)12:30 2台
※うち1台は、広東省の南湖国旅のバスでした。
      19:50 2台
※うち1台はCtripでした。相変わらず同社は安いツアーを催行しているんですね。
17日(水)18:20 2台
※この日の午後、御苑大通り周辺で欧米人家族と香港人の4人グループを見かけました。両者とも個人旅行者で、欧米人家族はおそらく東京ビジネスホテルかホテルリステル新宿、香港人グループはスーツケースを押しながらヴィアイン新宿に入っていきました。これらのホテルはすべて東京医大通りにあります。東新宿は海外からの個人旅行者の集まるエリアだというのは、こういう光景を日常的に目にするからなんです。
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18日(木)12:30 5台
※この日の正午過ぎ、たくさんの中国団体客を乗せたバスが御苑大通りに来ました。「林園」で食事をすませると、たいていの客は暑いのですぐにバスに乗り込むのですが、女性客の一部はローソンで売り場を眺めています。いまどき中国の都市部にはコンビには普通にありますから、それ自体が珍しいわけではないのですが、何が売られているのか興味があるのでしょう。ふと見ると、ふたりの若い女性が、アダルト雑誌のコーナーに置かれた写真誌を取り出して見ていました。確かにこの手の雑誌は中国のコンビニには置かれていないでしょうね。
      18:15 2台
19日(金)12:20 5台
       18:10 2台
20日(土)未確認
21日(日)未確認
22日(月)18:10 3台
※うち1台は、広東省の深圳口岸中旅のツアーバスでした。同社のサイトによると、8月29日発、東京・大阪ゴールデンルートのツアー料金が、なんと3999元で売り出されていました。もうここまでくると、「安かろう悪かろう」の極み。呆れてしまいます。なぜ中国人客というのは「安物買いの銭失い」を繰り返してしまうのでしょう。ほぼ毎日、彼らの姿を新宿5丁目御苑大通りで眺めているぼくは、ただ彼らが気の毒に思えてくるだけです。

深圳口岸中旅 http://www.sztravel.com.cn/

23日(火)12:10 5台
      17:30 4台
※うち1台は、杭州海外旅游有限公司のツアーバス。

杭州海外旅游有限公司 http://www.otchz.com/

24日(水)12:20 5台
       18:10 2台
25日(木)18:10 2台
26日(金)13:00 4台 
※うち1台は台湾からのツアーバス。旅行会社は不明。 
       17:10 2台
27日(土)未確認
28日(日)未確認
29日(月)18:10 2台
30日(火)18:40 5台
31日(水)未確認

7月に入り、確かに中国客を乗せたツアーバスはいくぶん戻ってきました。しかし、他の多くのアジア客が自由に新宿の街を買い物したり、散策している姿を見るにつけ、せっかく東京を訪ねているのに、よりによって中国客だけ専用のバイキング食堂で食事を取り、わずかな散策時間もたまに歌舞伎町をガイドの案内でうろついたりするくらいで、ショッピングも楽しめないまま、バスに乗って走り去っていく姿を見ながら、なにやってんだろなあ……この人たち、と思わざるを得ません。結局彼らのツアー代が安すぎるので、都心のホテルには泊まれず、自由時間を楽しむ時間も場所もないのです。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-06 16:53 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2013年 07月 02日

あらら! インバウンドバスの定点観測地は「御苑大通り」でした

これまで2年近く(22か月!)続けてきた新宿5丁目のインバウンドバス路駐台数調査の定点観測地の名称について、ぼくは大きな勘違いをしていたことが判明しました。

そこは、明治通りではなく、「御苑大通り」だったのです。明治通りから南下して靖国通りの手前にある花園神社あたりから道は分かれ、新宿御苑の新宿門に至る通りの名前がそれです。

そのこと気がついたのは、今日近所の食堂でたまたま手にした新宿~御苑~四谷のタウン誌「JG」の地図にそう書かれていたからです。つまり、中国をはじめとしたアジア系団体ツアー客を乗せたバスが路上駐車しているのは、御苑大通りの靖国通りの北側の一角というわけです。
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JG公式サイト
http://jgweb.jp/

東新宿に仕事場を移して3年以上たちますが、まだまだ地元のことはわかっていなかったと反省しました。

さて、ぼくの仕事場のある東新宿は、都内でも知る人ぞ知る外国人観光客の出没エリアのひとつです。そこには、欧米の個人旅行客が多く宿泊しています。

なにしろ東新宿は明治通りをはさんで「アジア最大の歓楽街」こと歌舞伎町や伊勢丹、丸井などのある新宿のショッピングエリアに近いという絶好のロケーションなのです。新宿御苑では外国人の姿が多く見られますし、夜の2丁目は御存知のとおり、その筋の人たちばかりとは限らないのでしょうけど、多くの欧米人の姿を見かけます。

東新宿のインバウンドホテル群の現況については、のちほど報告したいと思います。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-02 17:02 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2013年 06月 17日

国境を越えるとこんなに風景が違うのか!?【中国からバスで行くウラジオストク(後編)】

ロシアの入国手続きをすませると、それまで空を覆っていた黒雲がウソのように消え、快晴になりました。

あとで聞いた話では、ロシア沿海州南部は日本海に近いため、この季節の朝方は霧に覆われることが多く、お昼どきになると急に晴れるのだそうです。

琿春のバスターミナルを出てロシア入国が終わるまでに、約2時間かかっていました。ところが、極東ロシアは中国に比べ3時間も時差が進んでいます。つまり、中国ではまだ午前10時過ぎなのですが、ロシアでは午後1時になります。

ロシア側の国境の町はクラスキノといいます。スラビャンカに向かってバスは走り出しました。
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車窓の風景には手つかずの自然と緑の大地が広がっていました。中国側の至る所で土地を掘り起こし、耕作地にした風景とはまったく違います。
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国境を越えると、こんなにも風景が違うのかという驚きがありました。ここ沿海州南部は古代、のちに清朝を建国する満洲族などの少数民族が暮らしていました。本来この地域の自然や風土は同じなのに、国境が敷かれることで、国家と民族のありようが自然の景観を大きく変えてしまったということなのでしょう。
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2時間ほどでスラビャンカに到着しました。田舎町の小さなバスターミナルです。
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残念なことにその日スラビャンカからのフェリーは運航していなかったため、ウラジオストク行きの路線バスに乗ることにしました。

1時間ほど時間があったので、ターミナルの周辺を歩くことにしました。ロシア人の子供たちや若いママさんたちとすれ違いました。
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ターミナルの裏に町の市場がありました。野菜や果物、衣類、靴などがふつうに売られています。モノの値段は、モスクワから遠く離れたこの地だけに、中国製品が多く、安くはないようです。
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雑貨屋に入ると、中国では見ることのないロシアの食材が並んでいました。海産物が多いのも、沿海州ならではでしょう。
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小さな食堂でロシア風餃子のペルメニとサラダのランチを食べました。ロシアビールも悪くありません。
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さて、いよいよバスが発車します。ロシアのローカルバスの中はこんな感じです。
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のどかな一本道をバスは疾走します。ただし中国の幹線道路に比べると、舗装はいまいちで、よく揺れます。
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途中1回ドライブインで休憩。コーヒーショップもあります。
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ウラジオストクが近づくと、道路も2車線になりました。
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市内に入ると、急に風景が都会になったのですが、ひどい渋滞です。
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朝6時に中国の延吉を出て、ウラジオストクのバスターミナルに到着したのはロシア時間の18時(中国時間の15時)でした。ほぼ丸1日かけての国境越えの旅でした。
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【Travel Tips】スラビャンカからウラジオストクへの路線バスの運賃は367RB(約900円)でした。
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by sanyo-kansatu | 2013-06-17 18:52 | ノービザ解禁!極東ロシア | Comments(0)
2013年 06月 17日

意外にすんなり!? ロシア入国ドキュメント【中国からバスで行くウラジオストク(前編)】

中国吉林省の延辺朝鮮族自治州は、中国、ロシア、北朝鮮の3つの国境に囲まれたエリアです。以前、本ブログでも中国側からこれら3カ国の国境が重なる場所を見渡せる防川展望台を紹介したことがあります(→「中朝ロ3か国の国境が見渡せる防川展望台(中国吉林省)」)。

でも、ただ眺めているだけじゃ、つまらないじゃないですか。そこで、中国から国際定期バスに乗って極東ロシアのウラジオストクまで小旅行に出かけてみたのが、ちょうど1年前の2012年6月下旬のことです。
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当初からウラジオストク行きの直行バスで行く予定でした。延辺朝鮮族自治州の中心都市の延吉からロシアのウラジオストク経由でウスリースクまで行く国際定期バスが1日1本あるからです。バスの出る「延吉公路客运总站‎」の掲示板には、中朝ロ3カ国語で地名表示してあります。
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ところが、出発日の前日に延吉のバスターミナルでチケットを購入しようとしたところ、満席とのこと。なぜもっと早く予約しておかなかったのか……。いきなり出鼻をくじかれてしまいました。そこで、ひとまずロシア国境のある琿春までタクシーで行き、そこからロシア行きの国際バスは1日何本かあるらしく、それに乗ろうということになりました。けっこう行き当たりバッタリの旅だったんです。
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朝6時、延吉市内のホテルからタクシーに乗って琿春方面行きの高速を走りました。約1時間で琿春到着。琿春のバスターミナルは、国境の町を意識しているのか、ロシア風の建築でした。
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ターミナルの構内には、ロシア行きのチケット売り場があります。ウラジオストク直行バスの発車時刻までかなり時間があるため、7時50分発のスラビャンカ行きに乗ることにしました。
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スラビャンカは中国語で「斯拉夫杨卡」。ウラジオストクに行く途中の町ですが、地図によると、そこからウラジオストクにつなぐフェリーが出ているようです。バスとフェリーを乗り継いで行くなんて、ちょっと楽しそうではないですか。 
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出発時刻が近づいたので、バスに乗り込むと、乗客の大半はロシア人でした。なんでも国境の向こうに住む彼らは琿春によく買い物に来るそうです。こうして我々はロシア人観光団ご一行と一緒にウラジオストクを目指すことになったのでした。
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バスターミナルを出ると、ロシア語と中国語とハングルの併記された琿春市街を抜け、郊外にある琿春口岸(出入国施設)に向かいます。車窓に見る国境近くの風景は畑が広がり、中国ではあらゆる場所が耕作地だと、あとでロシアと比べてあらためて気づくことになります。
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「中華人民共和国 琿春口岸」と書かれた出入国管理所の巨大な門の前でいったんバスを降り、出国手続きに向かいます。
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ロシアのおばさんたちはずいぶん買い物しているようです。
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なかにはロシアと商売をしている中国人客もいました。出国書類を書いていました。
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いよいよパスポートチェックです。我々日本人もそうですが、ロシア人もただ出国するだけなので、時間はかかりません。
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再びバスに乗り、ロシア側の出入国施設に移動します。
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中ロ両国の国旗が掲揚されるボーダーを抜けると、ロシア側のずいぶん簡素な出入国施設が見えてきました。隣に新しいイミグレーションのビルを建設中でしたから、今頃はこちらに移っているかもしれません。
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さて、ロシアへの入国手続きです。ロシア人と同じ列に並び、「Passport Control」と書かれたゲートに入って、パスポートとビザを渡します。特に何も聞かれることなく、約2分でチェックは終わりました。手荷物チェックでは、一応麻薬犬もいましたが、特に何かを聞かれることもありませんでした。
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出入国管理所を出ると、ロシアの空は青く晴れ渡っていました。
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【Travel Tips】ロシア入国にはビザが必要です。しかも今回のような陸路入国の際は、入国地が記載されたビザでなければなりません(延辺から入国の場合、クラスキノになります)。そのため、今回ウラジオストクの旅行会社から入国地を記載した招聘状(宿泊ホテルの予約も必要)を出してもらいました。それを持って在日ロシア大使館に行けば、所要2週間でビザを発給してくれます(つまり、招聘状は有料、ビザは無料です)。

延辺からの国際定期バスは延吉か琿春のバスターミナルで5日前から購入できます。バスのチケット代は、琿春からスラビャンカまでが285元(約3700円)でした。

※この旅の続きは、「国境を越えるとこんなに風景が違うのか!?【中国からバスで行くウラジオストク(後編)】」をどうぞ。
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by sanyo-kansatu | 2013-06-17 17:28 | ノービザ解禁!極東ロシア | Comments(6)
2013年 06月 11日

まるで宮崎アニメみたい!? 伝説の特急「あじあ」の運転席を激写!

この写真は何だと思いますか? 

満鉄の伝説の特急「あじあ」の運転席を撮ったものです。
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まるで生き物のようにも見えます。現代の化石とでもいえばいいのか。ちょっと宮崎アニメの世界を連想させる質感があります。

これを撮ったのは、2006年9月のことです。当時わずかに残る「あじあ」の一車両が大連駅のはずれにある車両倉庫に収められていました。地元のつてを使って倉庫の関係者に小遣いを渡して、内緒で見せてもらったのです。

ぼくは鉄道マニアではないので、「あじあ」の偉大さについて言葉を尽くして語ることはできません。でも、案内人が仰々しく倉庫の扉を開けた瞬間、目の前に現れた「あじあ」の姿に、思わず息を呑んだことは確かです。

撮影は、佐藤憲一カメラマンです。
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by sanyo-kansatu | 2013-06-11 19:32 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 06月 09日

これは嵐の前の静けさなのか?(ツアーバス路駐台数調査 2013年6月)

6月に入って、バスの台数に大きな変化は見られません。この夏、訪日客は激増するという声も聞かれます。だとすれば、これは嵐の前の静けさだというのか?

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた明治通り新宿5丁目付近における中国インバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(土)未確認
2日(日)未確認
3日(月)17:50 2台
4日(火)18:50 1台
5日(水)18:30 1台
6日(木)未確認
7日(金)未確認
8日(土) 未確認
9日(日)未確認
10日(月)17:50 2台
※おなじみ中国団体客専用食堂「林園」の前に停められた大型バスの前では、中国人添乗員が大声で携帯に向かって話していました。
11日(火)19:50 1台
12日(水)11:40 4台 ※お昼前にもインバウンドバスがやって来ます。今日は中国客を乗せたバスばかりでした。
18:20 4台
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13日(木)12:20 5台
※今週に入り、ついに中国からのバスが増えてきました。お昼時、新宿5丁目明治通り沿いは中国客の来訪でにぎわいます。「林園」か隣の焼肉屋バイキングの店「味仙荘」で昼食を取るためです。今日の「味仙荘」は中国客でいっぱいで、後から来たバスの乗客たちは「人太多(客が多くて店に入れない)」と口々にいいながら、歩道で右往左往しています。それにしても、添乗員たちは予約もしないで来ているのでしょうか。
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ちなみに、予約なしでお客さんを路頭に迷わせているのは、中国のネット最大手C-Tripのツアーでした。6月に入って急に中国客が増えたことで、激安ツアーの在日系ランドオペレーター業者の人たちも対応が追いつかないのかもしれません。

14日(金)12:20 3台
※今日も中国客たちが「林園」と「味仙荘」に吸い込まれていく姿が見られました。
15日(土)17:50 1台
16日(日)未確認
17日(月)19:50 1台
18日(火)18:50 1台
19日(水)17:50 1台 ※広東省のバスです。
20日(木)未確認
21日(金)13:20 1台
22日(土)未確認
23日(日)未確認
24日(月)12:20 1台
25日(火)18:30 1台
※そのあと歌舞伎町の中華大飯店の前を通ると、韓国からのツアーバスが1台停車していました。
26日(水)12:15 4台
※今日のお昼過ぎ、バスが4台路駐しているのを見ながら、明治通りで信号を待っていると、花園神社のほうから小柄到着な東南アジア系の女性ばかりの観光客約20名と一緒になりました。中国客と違ってみんなおとなしいのですが、数人が小さな声で話しているタイ語らしい声が聞こえたので、「タイから来たのですか?」とひとりの女性に尋ねると、「Ok!」と答えてくれました。みなさん、そのまま昨年オープンしたばかりのホテル「ヴィアイン新宿」に入っていきました。10年前くらいまでなら、タイの若い女性の観光ビザは不法就労と疑われてなかなかもらえなかったはずですが、ちょうど昨日、外務省から7月1日以降、タイとマレーシアのビザが免除されることが発表されたばかりでした。時代は大きく変わりつつあるようです。

タイ国民に対するビザ免除(外務省)2013年6月25日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_000361.html

18:20 2台
※この日は香港の旅行会社、康泰旅行社(http://www.hongthai.com/)のツアーバスが停車していました。「富士山旅行」というツアータイトルだったので、世界遺産になったばかりの富士山を訪ねるツアーだったのでしょう。最近、新宿5丁目も中国本土以外のさまざまな国・地域のバスが現れるようになって来ました。

27日(木) 未確認
28日(金)18:15 3台
※全然インバウンドとは関係ないことですけれど、中国ツアー専門料理店「林園」の隣に自民党の丸川珠代代議士の選挙事務所ができました。
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29日(土) 未確認
30日(日) 未確認
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by sanyo-kansatu | 2013-06-09 18:32 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2013年 06月 03日

ターミナル構内に展示された駅舎の変遷の記憶(中国瀋丹線・丹東駅)

2009年に新改装された丹東駅(中国遼寧省瀋丹線)の広いターミナル構内に、約100年の歴史を持つ同駅の駅舎の写真が時系列で展示されています。丹東駅といえば、2010年5月初旬、いまは亡き北朝鮮の金成日総書記が特別列車で訪中した際、この駅でしばらく停車したことが、テレビで報道されたことがあります。
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1910年の丹東駅(当時は安東駅)

丹東駅が最初に建設されたのは、日露戦争中のことです。当時は安東と呼ばれた鴨緑江下流域の小鎮と瀋陽(奉天)を結ぶ軍用鉄道(のちの安奉線)は1904年12月3日に完成。翌05年正式に清国から日本の経営が認められています。
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1911年の駅建設風景

その後、1909年から11年にかけて安奉線は標準軌に改軌されます。

1911年10月、朝鮮総督府鉄道・京義線と鴨緑江大橋(現断橋)で接続され、釜山まで鉄道がつながることで、安東の国際駅としての重要性が高まります。
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1916年安東駅停車場
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1928年欧風様式の安東駅
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1930年代の安東駅
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1930年代と思われる安東駅プラットホーム(着物姿の女性客もいます)
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1932年安東駅夜景
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1941年安東駅
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1941年安東駅プラットホーム

1943年4月には、鴨緑江第二橋梁(現中朝友誼橋)が完成。さらなる発展が期待されたものの、満洲国崩壊でその後、時間が止まってしまいます。

1965年に安東市が丹東市に改名され、駅名も丹東駅に変更されています。改革開放を迎え、1989年にようやく駅舎の建て替えが行なわれます。そのときから、丹東駅は味気のない現代建築に変わってしまいました。
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2008年3月にはさらに大規模な改築が行われ、一時臨時駅舎で仮営業。
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2009年1月17日、現在の新駅舎の使用が始まります。
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新駅舎は国際駅にふさわしく空港のような巨大な構内と壮大なプラットホームが自慢です。税関などの施設も整っています。夕方6時発の北京行き夜行寝台列車は瀋陽経由。かつての安奉線(現瀋丹線)を通り、早朝北京に着くので、何度か利用したことがあります。
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あとは北朝鮮との旅客の往来を待つばかりなのでしょうが、丹東駅が国際駅としてのかつての輝きを取り戻すのはいつのことになるのでしょうか。
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by sanyo-kansatu | 2013-06-03 13:33 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 05月 12日

長白山行き、夜行列車の旅

2013年の夏、中朝国境にまたがる長白山は、中国で最も人気の高い国内旅行先のひとつになっています。多くの旅行客がこの地を訪れるようになったのは、08年に開港した長白山空港と、ここ数年で一気に5つ星クラスの山岳リゾートホテルが開発されたことにあります。長白山の観光事情は、見違えるほど大きく変わりました。

空港が開港する直前の2008年5月下旬、ぼくは吉林省の通化から長白山のふもとにある白河まで、夜行列車に乗ったことがあります。佐藤憲一カメラマンとのふたり旅でした。
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当時この路線は白河が終点で、現在のように、延辺朝鮮自治州の龍井まではつながっていませんでした。飛行機を利用しないのであれば、延吉か瀋陽、長春からバスで長白山に行くのが今も昔も一般的ですが、夜行列車を使ってみるのも面白いと思います。

さて、通化は中国の田舎の町らしく、いかにも殺伐としていました。こういう町にいると、しんみりした気分になりがちですが、それも夜行列車の旅らしくて悪くない気がしたものです。

通化駅
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駅前のホテルのレストランで水餃子の夕食
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街の広場で薄暗い街頭の下、子犬やウサギを売っていました
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ネットカフェに行くと、なぜか外国人だと判明したとたん、店員がひどい剣幕でぼくらをののしり、追い出されてしまいました。写真を撮ったのがまずかったらしい。
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通化駅の構内
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N189次21:45通化発硬臥(2等寝台)。時間は変更していますが、この夜行列車は現在も運行しているはずです。
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寝台車の中
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通化ではワインが生産されているらしく購入してみましたが、味はハズレ
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朝の座席車両
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白河駅着(朝5時40分)
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白河駅
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駅前には朝鮮族食堂がありました。2012年に再訪したら、駅前はかなり栄えていました
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残念なことに、このとき長白山の天池は吹雪で、湖面も凍っていました。6月下旬くらいにならないと、青く澄んだ湖面は見られないようです
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by sanyo-kansatu | 2013-05-12 15:06 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 05月 09日

20回 観光の島、沖縄でいま何が起きているのか?

3月29日の早朝、那覇港新港ふ頭8号岸壁(若狭バース)に台湾から来たクルーズ客船「SUPERSTAR AQUARIUS」が入港しました。あいにくの雨でしたが、今年度、最初の入港です。
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SUPERSTAR AQUARIUSは、ゲンティン香港(スター・クルーズ・ピーティーイー・リミテッド)が運航するカジュアルなクルーズ客船です。毎年4月から10月まで週1回、那覇港に寄港し、毎回約1500人の台湾客が観光のため上陸します。基本、3泊4日で基隆―那覇―石垣―基隆(基隆―石垣―那覇―基隆の場合もある。また基隆―那覇往復、基隆―石垣往復も)を航行します。料金は最も安いシーズンで、2泊3日の基隆―石垣往復が9900台湾ドル(約3万3000円)から。1日の単価は約1万円という破格の安さです。
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スタークルーズ日本語公式サイト
http://www.starcruises.co.jp
スタークルーズ台湾サイト
http://www.starcruises.com.tw

約1300人の台湾客が沖縄に上陸

さて、この日約1300人の台湾客が那覇に上陸しました。
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そのうち約650人は、沖縄各地を周遊するオプショナルツアー(岸上観光)に参加します。

お出迎えは、那覇にある台湾系のランドオペレーター、太陽旅行社のスタッフです。そのひとりはこう言います。

「朝8時入港で17時に出港というスケジュールは、観光や食事、買い物を楽しむには十分といえないかもしれません。でも、一般の航空便のツアーでは移動が多くて、かえって自由時間が少ないこともあります。その点、クルーズでは自由観光に出かければ、じっくり買い物を楽しむこともできます。台湾のお客様は食品から家電、生活用品まで、いろいろ買っていかれますよ」。

※クルーズ客のオプショナルツアーの詳細は、中村の個人blog「【前編】台湾発クルーズ客船、那覇寄港の1日ドキュメント」を参照。

半数は那覇市内を自由観光

では、残りの約650人はどう過ごすのでしょうか。もちろん、那覇市内に自由観光に出かけるのです。

彼ら個人客の観光をサポートするのが、那覇市観光協会のスタッフです。クルーズ船の寄港する若狭バースの入り口に臨時のツーリストインフォメーション(観光諮訽處)を開設。中国系や台湾系のネイティブのスタッフを揃え、市内に向かう個人客の質問に対応し、用意した観光案内資料や市内マップを渡します。
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スタッフを統括する那覇市観光協会の国里顕史さんに話を聞きました。

—— 個人客のみなさんはどこに行かれるのでしょう?

「たいてい国際通りや新都心(おもろまち)のショッピングモールなどに行きます。リピーターも多いので、自分の足でどこでも行かれますよ。なかには日本人と同じように、レンタカーで沖縄本島北部まで遠出される方もいます。
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那覇市内では買い物や食事をして過ごします。クルーズのお客様は、那覇に宿泊はされませんが、わずかな時間で一度に買い物をされるので、大きな経済効果が見込めます。沖縄は台湾や上海、韓国からも近いので、クルーズ市場において優位な立地にあります。来春には13万トン級の大型客船が接岸できる国際ターミナルとして整備される予定になっています」
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※個人客の那覇観光についての詳細は、中村の個人blog「【後編】台湾発クルーズ客船、那覇寄港の1日ドキュメント」を参照。

翌朝は石垣島へ

さて、オプショナルツアーやまち歩きを楽しんだクルーズ客たちは、遅くとも出港時刻(17時)の1時間前には船に戻ってきます。いよいよ那覇ともお別れです。

今年度の初入港ということで、この日は地元那覇の子供たちによるエイサーがクルーズ客を楽しませてくれました。いたいけな子どもたちが精一杯、踊り舞う姿は心を和ませます。
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そして定刻通り、17時の出港。客船は大きな汽笛を鳴らしながら、徐々にふ頭から離れていきます。こうしてクルーズ客船の長い1日が終わりました。

このあと、この船は石垣島に向かいます。翌朝、クルーズ客たちは石垣島や八重山の離島を訪ねることになります。

※石垣島の最新事情については、中村の個人blog「新空港開港で石垣にインバウンド客は増えるのか?」を参照。

この夏、沖縄では毎週こうした光景が見られることでしょう。

台湾からのクルーズ客船は1990年代から那覇に寄港していました。しかし、一時期、休止していたこともあります。そのため、沖縄県は台湾側に再開してもらうよう強く働きかけたといいます。ただし、大型客船が入港するためには、それなりの規模の港湾施設が必要でした。そこで、沖縄県はもともとコンテナふ頭だった若狭バースを国際客船用のふ頭として整備し、乗降を始めたのが2005年です。県の資料によると、スタークルーズ社の大型客船の定期運航が始まったのは2006年からのようです。以来、毎年4月から10月の夏季シーズンに毎週1回、年間で約30回の台湾客が那覇を訪れるようになったのです。

那覇に寄港するクルーズ客船は台湾からだけではありません。翌日(3月30日)には、欧米客を乗せた世界一周クルーズ客船が入港しています。この客船は、初代「飛鳥」を改装した3万トンクラスの「AMADEA」で、SUPERSTAR AQUARIUSに比べると小さいですが、約600名の欧米客が那覇に上陸しました。
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※欧米からのクルーズ客船については、中村の個人blog「沖縄には欧米客を乗せたクルーズ客船も寄港します」を参照。

海外からの沖縄ツアーは3泊4日が一般的

このように那覇港は現在、全国トップクラスの国際クルーズ客船の受入港となっています。クルーズ関係者がいうように、日本の南西約600kmに位置する沖縄本島は、東シナ海の中央に位置する絶好の立地にあるのが強みです。

それでも、沖縄県の観光要覧によると、2011年度の沖縄入域外国人30万1400人のうち、空路は18万2500人、海路は11万8900人。市場規模でいえば、空路のほうが大きいことは日本の他の地域と変わりません。

一般に東アジア各国・地域からの沖縄ツアーは3泊4日か4泊5日が主流のようです。香港で日本への送客数がナンバーワンのEGLツアーズ(東瀛遊旅行社)の3泊4日ツアーの定番コースを見てみましょう。

※EGL Tour(東瀛遊旅行社)http://www.egltours.com

■港龍直航沖繩4天(ドラゴン航空利用沖縄3泊4日)
5 月6日発 6699香港ドル

第一天(1日目):香港~直航沖繩~波之上神宮
宿/國際級MARRIOTあるいは萬豪SEA VIEW海景房洒店

第二天(2日目):海洋博水族館~觀賞海豚表演~水果樂園試食時令水果~有趣蝴蝶溫室~雀鳥天地館~著名電影『戀戰沖繩』拍攝地萬座毛★
食/網燒燒肉地道美食+多款飲品自助餐
宿/LOISIR HOTEL NAHA 海底露天溫泉及溫泉泳池酒店
※連續2晚入住同一酒店享受旅遊舒適樂趣包海底露天溫泉及溫泉室內泳池

第三天(3日目):漁港海鮮市場~金鎗魚SHOW~海底玻璃生態觀光船~守禮門~世界遺產『首里城』~建築奇觀『樹包厝(樹屋)』~國際通商店街
食/有機名菜健康自助餐+琉球海鮮鍋餐

第四天(4日目):玉泉鐘乳石洞~琉球王國村~熱帶果樹園~玻璃陶器工房~元氣大鼓表演~MAIN PLACE 購物城~機場~香港
(同社のHPから抜粋)

香港の旅行会社なので繁体字が使われていますが、地名だけなので訪問先はだいたいわかると思います。2日目に「著名電影『戀戰沖繩』拍攝地萬座毛」とあるのは、ゴードン・チャン監督の香港映画『恋戦沖縄』(2000)のロケ地が万座毛ビーチだったからです。主演は、いまは亡きレスリー・チャン(張國榮)。フェイ・ウォンやレオン・カーフェイ、ジジ・ライ、加藤雅也らの出演する娯楽作です。
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一般に香港や台湾、中国本土の沖縄ツアーでは、華人とゆかりのある福州園や、波之上宮に近い孔子廟を訪ねることが多いようです。
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嘉手納米軍基地を一望できる「道の駅 かでな」を訪ねるツアーもあります。米軍基地という沖縄の特殊な景観を見るためとHPでは紹介されています。
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※香港、台湾からのツアーの詳細については、中村の個人blog「沖縄外客トップ2、台湾客と香港客のツアーについて」を参照。

消えた中国客

沖縄県文化観光スポーツ部観光政策課が2013年1月に発表した「平成24年沖縄県入域観光客統計概況」よると、2012年度の沖縄県入域観光客数は592万4700人と過去2番目で、震災後の回復ぶりを強くアピールしました。そのうち、海外入域観光客数は過去最高で、「年間37万6700人となり、対前年比で9万6700人増加、率にして+34.5%となった」とあります。

これは沖縄の旅行関係者にとっても予想以上の好結果だったようです。中国情勢が下半期に影響したにもかかわらず、外客数が過去最高になったのは、台湾や韓国の新規航空会社就航と夏までのクルーズ客船の寄港数の拡大が貢献していると思われます。

内訳でみると、外客のトップは台湾で約14万人、2位は中国で約7万人、3位は香港で5.8万人、4位は韓国で3.4万人です。ただし、昨年秋以降、中国からの訪問客は激減していますから、2013年上半期の沖縄の外客トップ2は、台湾客と香港客だといわざるを得ません。

実際のところ、昨年飛躍的に増加した(2倍以上の伸び)中国本土客は、2013年5月現在、鳴りを潜めています。北京・那覇線は中国国際航空、海南航空ともに運休、上海線はかろうじて中国東方航空が週4便でつないでいますが、運休もけっこう多いようです。

※中国本土客の動向については、中村の個人blog「中国人の沖縄旅行(今は激減、今後はどうなる?)」を参照。

それでも、今後は風向きが少しずつ変わっていくかもしれません。中国国際航空が北京・那覇線を7月から運航再開するそうですし、海南航空も(5月2日現在、同航空那覇支店に尋ねたところ、再開の時期は決まっていない)それに続いて、あるいは中国国際航空より先に運航再開する可能性はあります。また関係者の話では、上海線は6月以降、週4便からデイリー運航となるそうです。しばらくは行方を見守るしかなさそうです。

沖縄におけるインバウンドの課題とは

こうして日々変転する状況のなか、ある旅行関係者は、沖縄のインバウンド市場について「結果的には中国市場の落ち込みが、かえって香港など他の市場を押し上げた格好になっている」といっています。なんとも皮肉なものですが、これは今年、東南アジアからの訪日客が増えている日本の内地の状況と同じといえます。

琉球新報2013年2月22日によると、沖縄県文化観光スポーツ部は、2013年度の入域観光客数の目標値を630万人(前年度比8.2%増)、外国人客は50万人(前年度比56.3%増)という目標を掲げています。特に後者については、かなりチャレンジングな数値目標だとぼくは思います。中国客の激減が足を引っ張りそうだからです。

個々の市場はともかく、こうした高い目標を実現するためには、いくつもの解決しなければならない課題があることを沖縄の旅行関係者はよく認識しています。ある事業者は、沖縄の訪日客受け入れ体制の課題として以下の点を指摘しています。

①覇空港国際線ターミナルは、競合する海外のグアムやプーケット、海南島、シンガポールの空港と比較してどうか。“リゾート気分”を感じられるのか?
②外国客のための通訳案内がしっかりしているか。
③Wi-Fiの普及度はどうか。
④中国客はレンタカーを利用できない状況で、公共交通機関がしっかりしているのか。
⑤沖縄ならではの、おもてなしができているのか。
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まず挙げられているのが、現在の老朽化した那覇空港国際ターミナルの問題です。確かに、現状はひと昔前の離島の空港といった雰囲気です。ただし、来年には新国際ターミナルが開港する予定です。通訳案内やWi-Fiの普及については、東京でもその遅れは指摘されており、沖縄だけの問題ではないといえます。レンタカーについては、台湾客や香港客は沖縄本島でレンタカーを利用できるけれど、中国本土客は利用できないことから、中国のマルチ観光ビザ取得者のような個人客の交通の利便性をいかに高めるかという課題です。

ハード面の課題は時間がある程度解決してくれるとして、気になるのは「沖縄ならではの、おもてなし」というソフト面での課題です。そもそも「沖縄ならでは」とはどういうことを指すのか。これは海外から見た沖縄イメージはどうあるべきかという問いに直結する問題です。那覇空港国際ターミナルが「競合する海外のグアムやプーケット、海南島、シンガポールの空港と比較してどうか。“リゾート気分”を感じられるのか?」という課題認識は、沖縄が今後どんなリゾートを目指すべきなのか、という問いかけにつながってくるのです。それは、沖縄が自らこうありたいという自己イメージとの整合性をどう図るかという話にもなってくるでしょう。

さらにいえば、沖縄がグアムやプーケット、海南島、シンガポールのようになることがいいことなのか。この点は沖縄の人たちの間でも必ずしも意見が一致するとは限らないのではないでしょうか。ただこうもいえます。自らのあるべき姿について揺らぎがあること自体、グローバル資本によってなかば強引かつ主導的に形成されてきたバリやプーケットといった一見華やかではあるけれど、きわめてポストコロニアルな色彩の強いアジアのビーチリゾートと、そもそも沖縄は違うということです。自主性が担保されているがゆえに、揺らぎが生まれてしまうともいえるのです。

沖縄のインバウンド振興にこうしたいくつもの課題や揺らぎが見られることは、実のところ、日本のインバウンド最前線ともいうべきポジションに沖縄があるという証左です。インバウンド振興では、グローバル化とどう向き合うかが常に問われます。観光の島、沖縄でいま何が起きているのか ――。グローバル化がもたらすさまざまな課題に先駆けて直面しなければならなかった沖縄の姿を知ることを通して、内地にいる我々も多くのことを学ぶことができるのではないでしょうか。

今回の報告は、3月下旬に沖縄本島と石垣島を訪ねたときの取材を元にしており、ほんの“さわり”にすぎません。沖縄の観光を語るには、もとより全体の入域観光客のわずか5%に過ぎないインバウンド市場の動向だけ追っていたのでは十分とはいえません。また何より本土復帰から40年の歴史をふまえ、現地の旅行関係者が何を考えてきたのか、もっと話を聞いてみなければならないと感じています。近いうちに、あらためて沖縄を再訪してみたいと思います。

やまとごころ.jp 20回
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by sanyo-kansatu | 2013-05-09 15:19 | やまとごころ.jp コラム | Comments(0)
2013年 05月 07日

初夏を迎え、まあぼちぼちという感じです(ツアーバス路駐台数調査 2013年5月)

5月に入り、初夏を感じる季節になりました。4月中のえらく寒暖の激しかった不安定な気候ももう終わりそうです。新宿界隈には、ぼちぼちバスが姿を見せています。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた明治通り新宿5丁目付近における中国インバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(水)18:10 1台(広東系)
2日(木)18:40 2台
3日(金)未確認
4日(土)12:40 2台
5日(日)未確認
6日(月)未確認
7日(火)19:10 0台(ただし、「林園」のネオンは付いていました。靖国通りの「中華大飯店」の前には3台のバスが駐車していました。ご存知の方もいるかもしれませんが、靖国通りの「中華大飯店」は1980年代の昔からインバウンド客(台湾客や香港客)のご用達レストランでした。いまも健在です)
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8日(水)12:40 1台
9日(木)未確認
10日(金)未確認
11日(土)未確認
12日(日)18:00  2台
13日(月)18:10 3台(うち1台は香港EGL社のツアーバスで、行き先は「東京、軽井沢、日光華厳の滝、松本城周遊」と書かれていました。さすがは日本を知り尽くした香港EGL社のツアーです。震災以降、被災地に近いとみなされている日光方面への外客の減少が伝えられています。こうしたなか、あえて香港客をこの方面に送ってくれるのは、EGL社長袁文英さんの日本に対する思いが感じられます)。

袁文英社長のインタビュー
プレジデント2011年7月18日号
「殺し屋と批判されても日本ツアーを再開したわけ」
http://president.jp/articles/-/1369

14日(火)未確認
15日(水)13:20 1台
16日(木)18:00 2台
17日(金)13:20 2台
18日(土)未確認
19日(日)未確認
20日(月)19:20 2台(うち1台は広東方面の客)
21日(火)16:30 1台
       17:30 2台
22日(水)18:40 2台(うち1台は韓国からのツアーバス)
23日(木)18:00 3台
※うち1台は広東省江門市にある旅行会社「江門大方」のツアーバス。
江門大方
http://www.dafangtour.com/
この旅行会社のサイトを見ると、激安ツアーのオンパレードで、東京大阪5泊6日が4999元。面白いことに、マカオからのフライトで来日しています。このほうがフライト料金が安いからでしょう。

こうしたことからわかるのは、現在広東方面から来日するツアーの多くは、広州市以外の地方都市からの参加者も多いということです。なにしろ広東省は中国でも最大の人口9700万人という省であり、GDPもトップクラスです。そこに、日本と同じくらいの人口がいるわけですから、この先も当分こうした激安ツアーを送り出せるだけのポテンシャルはあるといってもいいのでしょう。

でもさ、広東の人たちもいつまでも「安かろう悪かろう」のままでいいのかなあ? だって、近隣のベトナムやバリ島に行くのと日本ツアーの料金が変わらないってのは、おかしいとそろそろ気づいてもいいと思うのですけど。

24日(金)18:40 0台
※この日バスは停車していなかったのですが、西武新宿線に乗るために歌舞伎町の中を通っていたら、久しぶりに中国人の団体さんの歌舞伎町散策シーンに出くわしました。
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40人近い大所帯で、歌舞伎町の中を練り歩くのですから、よく目立ちます。アジア客がよく訪れることで有名なストリップの前で、一眼レフを片手に執拗に店の外観や看板を撮ろうとしているおじさんもいました。ただ、ツアー客の中には若い女性もいたので、こんなことしてて大丈夫かな?とも。でも、在日中国人のランドオペレーターに聞くと、中国人が日本で関心のあるのは、やっぱり歌舞伎町の世界なんだそうです。まあいいけどね…。
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その後、彼らはすぐ靖国通りに停めていた大型バスに乗ってどこかに行ってしまいました。
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25日(土)未確認
26日(日)未確認
27日(月)17:30 2台
28日(火)19:00 0台
29日(水)12:50 3台(うち1台は、台南高級工業職業学校ご一行さま)
     13:30 2台(うち1台は、台湾の利百加旅游 http://gabriel.com.tw/ のバス)
※最近、台湾の日本ツアーの“中国化(=低価格化)”が進んでいるという指摘を、以前ある台湾の旅行会社の人から聞いたことがありますが、かつては中国本土のお客さんが大半を占めたこの新宿5丁目インバウンドバス停車スポットにも台湾客を乗せたバスが増えていることは、それを実証しているのかもしれません。

30日(木)18:00 4台(うち2台はマイクロバス)
31日(金)17:20 1台
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by sanyo-kansatu | 2013-05-07 22:50 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)