ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2017年 10月 06日

外国客のレンタカー利用が増え、事故も増加。その防止対策に注目

外国人観光客が増え、団体から個人へ移行すると、自らハンドルを握って日本を旅したいニーズがふくらみます。当然、レンタカーを利用する人たちも増えていきます。ただし、海外での運転を経験したことのある人であればわかることですが、自国の運転ルールや常識が通じないことも多く、事故につながりやすいのは無理もない面があります。

ついに起きてしまった。運転できないはずの中国人レンタカードライバー事故(2017年08月21日)
http://inbound.exblog.jp/27062548/

国土交通省によると、レンタカーを利用する訪日外国人は、2011年から2015年の5年間で約4倍(17万9000人→70万5000人)に増加し、レンタカー利用者全体でみると死傷事故件数は減少しているものの、外国人レンタカー利用の死傷事故件数は増加(14年:28件→16年81件)。特に利用の多い沖縄県では物損事故を含む外国人レンタカーの事故件数は2014年から2016年(9648件)の3年間で約3倍に増加しているそうです。
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訪日外国人観光客レンタカーピンポイント事故対策について(国土交通省2017年8月23日)
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000882.html

この勢いであれば、昨年はすでに年間100万人近い利用者がいたのではないでしょうか。今年はさらに増えているのかもしれません。

そこで、国土交通省は、訪日外国人観光客のレンタカー利用による事故を防止するため、レンタカー事業者や警察、観光部局と連携し、ETC2.0の急ブレーキデータを活用して、外国人特有の事故危険箇所を特定した上で、ピンポイント事故対策を講じる取り組みを開始するそうです。

訪日外国人によるレンタカーでの事故防止対策 今秋から実施(Response2017年8月23日)
https://response.jp/article/2017/08/23/298868.html

実験地域は新千歳空港、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港、那覇空港のそれぞれを中心とする5つです。

外国人観光客のレンタカー交通事故対策、国内空港周辺の5カ所で実験へ(2017年9月7日)
https://response.jp/article/2017/09/07/299501.html

事故の原因は、自国との交通ルールの違いや標識の理解不足にあるといわれています。レンタカー利用の多い沖縄県や北海道では、貸し渡し前にオリエンテーションを行うなど独自の取り組みを続けてきましたが、利用者の全国的な広がりの中で、今後は国レベルでの取り組みを始めることになります。

外国客がレンタカーを利用することは、市場が縮小していたレンタカー関連業界にとっての朗報でしょうが、それ以上に、日本全国に張り巡らされた道路インフラを広く活用してもらうことで、今後の維持や質の向上につながることにこそ、意味があると思います。日本人の交通事故の数は昔に比べ、相当減っています。それだけに、外国客の運転する車による死亡事故が起こると、大きなニュースになることが考えられます。それだけに、こうした取り組みは本当に大事だと思います。
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by sanyo-kansatu | 2017-10-06 17:36 | 気まぐれインバウンドNews | Comments(0)
2017年 09月 29日

日本人としてぜひ訪ねておきたいサハリン鉄道博物館

ユジノサハリンスクにはいくつもの博物館がありますが、駅の近くにあるサハリン鉄道博物館は、日本人としてぜひ訪ねておきたい場所だと思います。

樺太時代をいまに伝えるサハリン州郷土博物館
http://inbound.exblog.jp/27174994/
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展示室は3つに分かれているのですが、まず目に飛び込んでくるのは、樺太時代の鉄道に関する部屋です。戦前の日本で流行した樺太の鳥瞰図が目を引きます。
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樺太時代の鉄道関連の資料が並べられています。
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ロシア語で書かれているので判読できませんが、サハリンの鉄道の歴史に関する展示もあります。写真に出てくるのは日本人の顔ばかりなので、樺太時代の話だと思われます。
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2つめの部屋は、ソ連時代の鉄道に関する展示です。こちらはさすがに豊富な資料があります。
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3つ目の部屋は、サハリンの鉄道を中心にした書籍や資料、地図が展示されています。日本時代の書籍もあるようです。
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館内はそれほど広くないのですが、展示を見て回っていると、ひとりのロシア人の男性が近づいてきました。この博物館の館長のアンドレイ・ニコラエヴィチ・チリキンさんです。
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ぼくはロシア語が話せず、館長さんは英語ができないことから、ほとんど具体的なコミュニケーションはできてはいないのですが、とにかく彼は日本人が来訪したことを心からうれしく思ったようで、館内をすみずみまで案内してくれるだけでなく、日本時代の樺太の写真を彼のPCからいろいろ見せてくれました。
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これはユジノサハリンスクの空中写真です。
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こちらは豊原駅(現ユジノサハリンスク駅)とありますが、初期の駅舎のようです。
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その後新しくなった豊原駅です。
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落合(現ドリンスク)にあった回転台です。
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その回転台の上に蒸気機関車が載っています。
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ぼく自身はサハリンの歴史についてもそうだし、鉄道に詳しいわけでもないので、館長さんにとっては物足りない相手だったに違いありませんが、彼は日本人との交流を望んでいるように思いました。

後日、サハリン在住の知人が同館を訪ねてくれたのですが、アンドレイさんの名刺には「上級学芸員」と書いてあったそうで、聞けばこの博物館は彼が実質的にひとりで現場を任されているそうです。そのため、冬にはスコップを手に階段周りの除雪までやっているとか…。まあそういう意味で、実質的な館長さんというわけです。

その知人はいいます。「サハリンの鉄道の歴史は、南部では樺太時代に日本人が建設した鉄道が起こりになっている側面があります。そんなこともあり、日本から訪ねてきた旅行者に対して熱烈歓迎になったのだと察します」。

博物館の外の駅北側の線路沿いには鉄道車両展示場もあります。以下のサイトが写真入りで細かく紹介しています。

鉄道車両展示場
http://ekinavi-net.jp/sakhalin/sights/railway.html
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サハリン鉄道歴史博物館 (Музей Сахалинской Жулузной Дщроги)
Vokzalnaya Ulista 55
開館 月~金曜日 9時~18時(12時~13時休憩)
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by sanyo-kansatu | 2017-09-29 10:34 | 日本に一番近いヨーロッパの話 | Comments(0)
2017年 09月 29日

078  木材を積んだ貨車が停車する満洲里駅

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数年前まで満洲里はロシアから運ばれる木材の集結地としてバブルにわいていた。いまはもうその勢いはないと地元の人はいうが、満洲里駅の裏手には、木材を積んだ長い貨車が並んでいた。写真右手の駅前には、高層ビルも見える。(撮影/2016年7月)

※木材を積んだ貨車が並ぶという光景は、黒龍江省の東側のロシア国境の町・綏芬河でも見られます。いずれにも、かつての活況はありませんが、いかにも国境の風景といえます。


ボーダーツーリズム(国境観光)を楽しもう(満洲里編)
http://border-tourism.jp/manzhouli/
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by sanyo-kansatu | 2017-09-29 09:53 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 28日

077 現在の満洲里駅

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かつて中国からモスクワに向かう「シベリア鉄道」の中国側国境駅として、最果てのイメージを持っていた満洲里だが、現在の駅はこのように現代化している。駅前にはタクシーが多く停車しており、南方から草原観光に訪れた国内客をホテルに運んでいる。もはや中国では辺境が消失してしまっている。(撮影/2016年7月)

※駅だけみると、ここが中国最果ての町という印象はありません。かつての通過点の町から、国境の町という目的地になっているのです。でも、駅の構内には国際列車の乗車口やイミグレーションがあります。

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by sanyo-kansatu | 2017-09-28 08:14 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 27日

076 ハルビン発満洲里行き夜行列車

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中国にはまだ夜行寝台列車が走っている。ハルビンを夜8時半に出て朝10時に満洲里に着くというのんびりした行程だ。すでにハルビンからチチハルまでの高速鉄道は開通しており、近い将来、満洲里までつながれば、飛躍的な時短が実現されるだろう。(撮影/2016年7月)

※高速鉄道が全土に張りめぐらされている中国ですが、昔ながらの列車旅はいいものです。

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by sanyo-kansatu | 2017-09-27 08:18 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 24日

対馬を訪れる韓国客40万人。理由はexpected unfamiliarity(似てるけどどっか違う)という国境特有の体験

今週金曜日、東京ビッグサイトで開催されているツーリスムexpoジャパンに行ってきました。

ツーリスムexpoジャパン
http://www.t-expo.jp/

会場では各種セミナーが行われています。そのひとつがボーダーツーリズム推進協議会のセミナーでした。

ボーダーツーリズム推進協議会
https://www.border-tourism.com/
ボーダーツーリズム(国境観光)って何だろう? (2017年 07月 14日 )
http://inbound.exblog.jp/26987824/

ボーダーツーリズムの魅力をテーマとしたこのセミナーでは、3つの話がありました。

第1部は、先月ロシアのハバロフスクから中国の撫遠の国境を渡った北海道大学の岩下明裕先生の旅報告でした。
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ハバロフスクから中国に船で渡る「中露国境紀行2017」ツアー募集中
http://inbound.exblog.jp/26862674/
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この国境は、昨年まで外国人が自由に渡航することができなかった場所で、1969年には中ソ国境紛争のため戦争まで起きていたのです。1990年代以降、この地域に頻繁に足を運び、中ロの国境画定に向けた辛抱強い取り組みを調査してきた岩下先生も「まさかこのような場所に、日本人が団体ツアーで訪れ、記念撮影をするような時代になったとは」と感慨もひとしおという感じでした。

この国境については、今年すでに数名の日本人が個人で渡っています。

超マニア向けボーダーツーリズム「中ロ国境(ハバロフスク・撫遠)」を渡った日本人の話 (2017年 07月 17日)
http://inbound.exblog.jp/26994535/

第2部は「ボーダーツーリズムの発信都市・稚内市からの報告」でした。
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サハリン南部が日本領だった戦前期には、稚内とサハリンの港町コルサコフ(大泊)、ネヴェリスク(本斗)の間には定期航路がありました。1999年に開始されたコルサコフとの定期航路は、乗客不足に悩まされながらも細々と続けられています。

今年6月、ぼくはサハリンに初めて行ってきましたが、まさに「日本にいちばん近いヨーロッパの田舎町」で、とてもいいところだと思いました。本ブログにかなりの文章を載せています。

ノービザ解禁!極東ロシア
http://inbound.exblog.jp/i33/

第3部は「対馬・釜山の国境を見る、感じる、渡る。学ぶ<日本で最も手頃なボーダーツーリズム>」で、九州大学の花松泰倫先生の話でした。とても興味深い報告でした。
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2012年以降、対馬を訪れる韓国人観光客は年々増えているのですが、今年はついに40万人近い人たちがこの島を訪れる勢いだそうです。なにしろ対馬と釜山の距離は福岡より圧倒的に近く、わずか50㎞です。しかも対馬の人口は3万人。一方釜山の人口はその100倍以上の345万人。いまや釜山の市民を中心に、韓国の人たちにとって対馬は近くて安くてお手軽な日帰り海外旅行先になっているのです。
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彼らは自然の豊かな対馬で、トレッキングやキャンプ、サイクリング、海水浴、釣りなどのアウトレジャーを楽しむ人が多いとか。
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なぜ対馬にこんなに韓国客が増えたかという理由について、花松先生は説明します。
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なにしろ釜山からフェリーで1時間(料金は800円)。安くておいしい日本食と免税店の買い物。そして、expected unfamiliarity(似てるけどどっか違う)という国境地域特有の体験が彼らを惹きつけているといいます。

同じ体験は日本人が対馬から釜山に渡ったとき、感じるはずです。

あまりに韓国客が増えて「韓国客お断り」の表示を出す飲食店もあり、地元での社会的軋轢も生まれているとのこと。これだけ韓国客が訪れると、その経済効果は島にとってありがたい話ですが、わずか人口3万人の島に年間40万人の外国客が訪れるということは、しかもここ数年の話ですから、島民の人たちの生活に、さまざまなストレスを与えていることでしょう。
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このセミナーでは、こうした現状も含め、もっと日本人も対馬を訪れることを推奨しています。地元の人たちから歓迎されることはうけあいですし、何より面白いのは、対馬を訪ねた後にフェリーで釜山も訪ねてみることで、まさにボーダーツーリズムの面白さを体感できるというわけです。

花松先生は現在の対馬の状況について「千島列島や竹島とは違い、対馬で両国民の往来がフリーとなっているのは、日韓の国境が画定しているからだ」といいます。確かに、国境係争地では人の往来は自由でありません。今日の対馬のにぎわいは、そのおかげといえます。

福岡から対馬経由で釜山に渡り、福岡に戻ってくるという旅は、必ずしもツアーでなくても体験できそうです。ただし、対馬の歴史を学んだり、地元のおいしい食を味わったりとなると、ガイドの人に案内されたほうがずっと面白そう。いつの日かぼくも行ってみたいと思います。
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by sanyo-kansatu | 2017-09-24 16:53 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 15日

サハリン近郊の町への「路線バスの旅」も楽しい

テレビでもよくやっている「路線バスの旅」。海外で同じことをやっても楽しいものです。

サハリンは鉄道の本数が少ないため、ユジノサハリンスクを中心に近郊の町を結ぶ路線バスが普及しています。今回は、ユジノサハリンスクからコルサコフ、ドリンスクからユジノサハリンスク、ユジノサハリンスクからホルムスクの移動はバスを利用しました。幹線道路は舗装されていて快適です。地元の人と一緒にバスで旅するのは面白いです。

ユジノサハリンスク駅を背にした右側にバスターミナルがあります。
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近郊の町にはたくさんのバスが出ているので、少し遠目の場所は事前に発車時刻を調べて乗車券を購入することになりますが、コルサコフやドリンスクへは10数分感覚でバスが出ているので、バスの番号と行き先を確認してバスに乗り込みます。
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ターミナルの周辺には、バスを待つ乗客がいます。
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手前のブルーのバスはコルサコフ行きです。
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出発時刻を待つ運転手のスナップ。
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コルサコフ行きのバスは片道125RB。バスの中で運転手に払います。南に向かって約50分も走ると、海が見えてきます。

これはコルサコフ港です。桟橋の手前の小さなフェリーは稚内行きのペンギン33号です。
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北海道サハリン航路株式会社
http://hs-line.com/

これはドリンスクから乗ったユジノサハリンスク行きのバスです。片道140RB。約1時間の旅です。
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ホルムスク行きはミニバスに乗ります。片道350RB、所要2時間。本数は1時間に1本です。
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ホルムスクはサハリンの西海岸にあり、ユジノサハリンスクから山を越えて走ります。道中、真っ赤な鳥居とチャイナ風の家が見えます。結局、なんだかわかりませんでしたが、ロシア人からみると、日本と中国はミックスされてしまっているのだと思います。
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山間にはきれいにペイントされたコテージがいくつもありました。前には農園があり、これはロシア人が夏を過ごす菜園付きセカンドハウスのダーチャです。
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ミニバスの中は狭いので、乗客は片寄せあって乗っているのですが、カメラを持つぼくを見て、ある若い男性は窓側の席を譲ってくれました。そういう気遣いをする人たちなんです。

しばらくすると、港が見えてきました。ホルムスクからは対岸のロシア本土への航路もあります。
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いつもそうなのですが、午後になると海霧が晴れて、青空が見えてきました。ホルムスクは港に沿ってできた町で、すぐに丘があり、団地が並んでいます。
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これがホルムスクのバスターミナルです。
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さらに南に向かうネヴェリスク方面などの時刻表です。
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by sanyo-kansatu | 2017-09-15 17:46 | 日本に一番近いヨーロッパの話 | Comments(0)
2017年 09月 15日

ロシア人と一緒に乗るサハリン夜行列車の旅

サハリンは南北950km近い細長い島で、南部に位置する州都のユジノサハリンスクから南端に近いコルサコフまでと、東海岸北部の終点、ノグリキまでが鉄道で結ばれています(その他、いくつかの支線もあります)。

日本では夜行の旅は豪華列車でしか体験できなくなって久しいので、海外に行くと必ず乗りたくなります。ユジノサハリンスクからノグリキまでの列車は1日2本。どちらも夜行寝台の旅になります。

以下、その道中記です。

「вокзал」(ロシア語の駅)と正面に書かれたユジノサハリンスク駅。1906年12月開業で、46年1月まで豊原駅でした。
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2013年に改装された駅構内はノグリキ方面行きの乗客で混んでいました。
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これは昼間ユジノサハリンスク散策する前に駅に来て、スーツケースを一時預かりしているときのカットです。駅の地下にあります。
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18時34分発の列車に乗りました。ノグリキ行きは、22時40分発の「急行サハリン」もあるのですが(きっと鉄道ファンならこちらを選ぶことでしょう)、ノグリキ到着が午前10時半近くになるため、できる限り、現地の滞在時間を延ばそうと9時前に着く早い列車にしました。
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サハリン鉄道の車掌さんは優しいです。大半は女性で、お母さんのような仕事ぶり。コンパートメントで寝ていても、到着の15分前には起こしてくれます。
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これが1等寝台のコンパートメントです。
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この時期、なかなか日が暮れませんが、天候はいまいち。ポロナイスクまでは海沿いを走るのに、暗い海岸線しか見えません。

驚いたのは、サハリンではコンパートメント内での飲酒はNGなこと。駅でもバーではビールが飲めても、売店には売っていません。ウォッカを1本バッグに忍ばせていたので、缶詰をつまみに一杯という計画は果たせませんでした。とても残念というほかありません。

周囲のロシア人乗客を見渡すと、夜行列車のお供はカップラーメンでした。
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客車内にはお湯の給水器があり、ロシア人たちもカップラーメンやインスタントコーヒーを飲むとき、利用していました。ロシアのカップラーメンは、日本にはない独特のスープで新鮮な味わいですが、麺はいまいちか。
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そんなわけで、ノグリキまでの13時間は少し退屈でした。ロシア語ができたら楽しいのにと思いましたね。

朝目を覚ますと、車窓の風景はすっかり変わっていました。ポロナイスクから北は内陸を走るので、美しい山並みや白樺林が見えます。

コンパートメントの外に出ると、ひとりの男の子がこちらを見て微笑んでいました。不思議なことですが、この男の子、同行している写真家の佐藤憲一さんによく似ているんです。
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そうこうするうちに、ノグリキ駅到着です。サハリン南部とは違い、真っ青な快晴でした。駅に向かって右に停車しているバスは、サハリン最北端のオハ行きのバスです。1日1本しか走っていません。
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さて、ノグリキは静かな田舎町で、のんびり散策したり、タクシーに乗って港に行ったりしました。同じ日の夕方の列車でポロナイスクに向かうことになっていました。

サハリン鉄道終点の町、ノグリキのなんてことのない歩き方
http://inbound.exblog.jp/27119084/

駅の待合室は混雑していました。
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16時44分発のユジノサハリンスク行きに乗り込みます。この日は夜行ではなく、深夜近くにポロナイスクで降りる予定です。
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本数が少ないだけに、ほぼ各駅停車で列車は南に向かって走ります。途中駅からもどんどん人が乗り込んできます。
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ロシア人の乗客たちは男性も女性も、駅に停車するたびに外に出てタバコを吹かしています。
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しばらくすると、車窓の風景は白樺並木や広い平原に変わりました。
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若いロシア人カップルが車窓を眺めながら、語らっています。
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2等寝台を覗きに行くと、こんな感じ。若い乗客が多く、楽しそうです。
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手持ちのインスタントコーヒーに飽きたので、車掌さんに聞くと、紅茶を出してくれました。ロシアンティは砂糖を少し多めに入れるのがいいようです。
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夜9時半を過ぎると、ようやく日が落ちてきました。
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ポロナイスクには23時27分着。駅の前にタクシーがいたので、すぐにホテルに直行しました。

これがポロナイスク駅です。
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3回目の列車の旅は、ポロナイスクからドリンスクまでの夜行列車です。出発は、昨日到着した深夜23時半過ぎ。今回チケットはすべて日本で予約していたので、eチケットのまま乗っていたのですが、なぜかポロナイスクから乗るときは、乗車券を発行してくれました。
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深夜近くのポロナイスク駅待合室です。
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列車が来ました。もう寝るだけです。
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ドリンスクはユジノサハリンスクの手前の町です。到着は朝5時半でした。
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運転手がピースサインをしてくれます。
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これがドリンスク駅です。
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さすがに3日連続で鉄道に乗り続けたので、相当くたびれました。
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by sanyo-kansatu | 2017-09-15 10:10 | 日本に一番近いヨーロッパの話 | Comments(0)
2017年 09月 13日

サハリンまでフライト1時間40分、ヤクーツク航空の乗り心地

この写真はどこでしょうか?
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初夏の遅い夕暮れどき(午後9時過ぎです)を迎えたサハリンのユジノサハリンスク空港です。正面に見える機体は、成田とユジノサハリンスクを結ぶ直行便を運航しているヤクーツク航空。なんと成田からのフライト時間はわずか1時間40分。

ヤクーツク航空は、ロシア連邦サハ共和国のヤクーツクに本拠地を置き、ロシア国内や北東アジアに路線を持っています。2017年夏現在、成田からユジノサハリンスクへ週2便(火・金)定期運航しています。

ヤクーツク航空
http://www.yakutia.aero/en/moscow
http://www.yakutia.aero/en/moscow/japan-operations

チェックインカウンターは、成田空港第1旅客ターミナルビル(北ウィング)にあります。
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ユジノサハリンスク線の機長とCAさんを機内で記念撮影。帰りの便でも一緒だった右のCAさんは一見クールビューティだけど、話すと笑顔かかわいい人でした。
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短いフライトなので、機内食は軽食です。上は日本から積んだ往路のミール、下はロシアから積まれた復路のミールです。後者はシンプルそのものだけど、日本人にはパッケージも含めてちょっぴり新鮮かも。
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成田から離陸し、日本列島を東北、北海道とほぼ縦断していきます。成田からの乗客は半分がアメリカ人、残り3割がロシア系、2割が日本人というところか。というのも、サハリンでは資源ビジネスのため、アメリカ企業の関係者やその家族などが乗り込んでくるからです。アメリカからサハリンへの直行便がないため、成田経由になるわけです。
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ユジノサハリンスク空港の正式名称は「ホムトヴォ空港(Аэропорт Хомутово)」、日本統治時代は「大澤飛行場」でした。
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この空港は基本ロシア国内線がメインなので、国際線の入口はちょっとわかりにくく、ビルに向かって左側の小さなドアを開けて入ります。
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国際線の出発便タイムテーブルをみると、成田線は週2便ですが、この日ソウル線は1日2便あることがわかります。さらによくみると、北方四島のひとつである国後島の空港(Yuzhno-Kurilsk)への便があることも。運航しているのは、ロシア系のオーロラ航空のプロペラ機です。
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成田に戻ってきました。サハリンから来たロシア人もいます。日本を訪れるサハリンの人たちはまだ少ないですが、今年1月、日本政府はロシア人への観光ビザの取得要件を緩和したことから、ロシアからの訪日客は少し増えています。
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これだけ近いのですから、日本人ももっと「ヨーロッパにいちばん近い田舎町」であるサハリンに行ってもらいたいです。
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by sanyo-kansatu | 2017-09-13 15:35 | 日本に一番近いヨーロッパの話 | Comments(0)
2017年 09月 11日

中国の夏休みが終わり、バスは少し減ってきました(ツアーバス路駐台数調査 2017年9月)

9月になると、中国の夏休みが終わるので、めっきりバスは少なくなってきました。
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夏は家族で団体旅行に参加する中国の地方客が増えるので、子供の姿もよく見かけたものですが、最近見かけるのは、大人ばかりのツアーです。

先日は広東語も聞かれました。

さあ、この先団体客はだんだん減っていくのでしょうか。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(金)未確認
2日(土)未確認
3日(日)未確認
4日(月)11:50 3台
5日(火)12:30 4台
6日(水)12:20 2台
7日(木)12:40 3台
8日(金)12:20 2台
9日(土)未確認
10日(日)未確認
11日(月)13:30 1台
12日(火)12:20 2台、19:00 2台
13日(水)18:10 1台
14日(木)12:00 6台
※この日はバスが多かったです。新宿5丁目にあるインバウンド専門食堂3軒(林園、味仙荘、金鍋)はどの店も中国客でいっぱいでした。

15日(金)18:00 1台
16日(土)未確認
17日(日)未確認
18日(月)12:40 2台
※この日はバスの台数は少なかったけど、「金鍋」に中国客が多くいたので、久しぶりにランチしました。1階にも中国客の団体がいて、少し話を聞きました。30人くらいのグループは山東省の人たちでした。「昨日は台風でどこにいたの?」と聞くと「静岡」。「じゃあ富士山見えなかったね」というと「今日は大丈夫」と答えてくれました。

19日(火)12:50 3台
20日(水)18:20 1台
21日(木)12:20 4台
22日(金)未確認
23日(土)未確認
24日(日)未確認
25日(月)11:50 3台
※この日はバスはそれほど多くなかったのですが、「味仙荘」の前は中国客であふれていました。
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26日(火)13:10 4台
※9月後半になると、国慶節休暇が近いせいか、バスの数が増えてきました。今日も「味仙荘」と「林園」の前は中国客でいっぱいです。
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27日(水)12:40 5台
28日(木)未確認
29日(金)11:50 4台
30日(土)未確認
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by sanyo-kansatu | 2017-09-11 13:59 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)