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2017年 10月 16日

隠れたトレンドメーカー『香港ウォーカー』『Japan Walker』が伝える最新「紅葉」情報

日本を訪れる外国人が事前にさまざまな紅葉情報を入手し、ツアーや目的先を選んでいることを前回までみてきました。

日本を訪れる外国人観光客は春より秋のほうが多いって知ってましたか?
http://inbound.exblog.jp/27325956/
外国客はどうやって紅葉の時期やスポットを知るのだろう?
http://inbound.exblog.jp/27344010/

なかでも香港と台湾の人たちの情報集力は他の国・地域に比べ群を抜いています。

香港では例年、8月下旬から9月上旬の頃、新聞やネット報道でその年の日本の紅葉の見ごろ時期の予想を取り上げるといいます(以下は去年の例です)。

日本公布賞楓期預測 部分地區紅葉料遲來(2016年9月07日)
http://hk.on.cc/int/bkn/cnt/news/20160907/bknint-20160907131910494-0907_17011_001.html
紅葉銀杏觀賞期延 旺秋季旅團(2016-08-23)
http://news.wenweipo.com/2016/08/23/IN1608230066.htm

こうした関心の高さは、日本政府観光局(JNTO)が継続的に他の国・地域に先駆けて香港人向けに紅葉の魅力を伝えてきたことも背景にあります。

JNTO香港 http://www.welcome2japan.hk/

しかし、それ以上に影響力があったと思われるのは、香港や台湾で株式会社KADOKAWAが発行してきた現地情報誌や日本旅行情報誌です。

たとえば、香港では2007年11月創刊の『香港ウォーカー』があります。「旅慣れた香港の人々をも満足させる日本情報が満載」の月刊誌です。
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↑2017年10月号

香港ウォーカー
https://www.facebook.com/HongkongWalker.hk/

台湾には1999年創刊の現地情報誌『台北ウォーカー』があり、早い時期から日本旅行情報を発信してきました。15年8月に創刊された『Japan Walker』は台湾で唯一の「日本旅行専門月刊情報誌」です。
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↑2016年10月号

Japan Walker
https://www.facebook.com/JapanWalker.KADOKAWA/
台北ウォーカー
http://www.taipeiwalker.com.tw/

海外には日本旅行情報を伝えるフリーペーパーはたくさんありますが、市販の雑誌があることは香港や台湾の特徴であり、なぜ彼らがこれほど日本のことをよく知っているかは、これら隠れたトレンドメーカーの地道な情報発信にあるといえます。

過去最高400万人超えの台湾客はいま日本で何を楽しみたいのか?
http://inbound.exblog.jp/26690327/

本ブログで何度も話を聞いたことのある友人の鈴木夕未さん(株式会社KADOKAWA)は、上記の2誌の現地での立ち上げに関わった編集者です。両誌が扱う日本の紅葉特集について彼女に話を聞くことができました。

―香港や台湾の人たちにとって日本の紅葉の魅力とは何なのでしょうか。

「日本のようなはっきりした四季がない台湾、自然が少なく高層ビルに囲まれた環境に暮らす香港の人たちにとって、季節感を感じられることがいちばんの魅力かと思います。これは、紅葉に限らず、桜も同様です。

なかでも彼らが強く魅力を感じるポイントは、紅葉の色の艶やかさと日本的な情緒の組み合わせにあると思います。具体的にいうと、紅葉と滝や寺社仏閣、お城など。なにしろみなさんその風景をバックに自分が写り込む写真を撮るのが好きで、“インスタ映え”を気にしています。フォトジェニックな1枚を撮ろうと必死です。最近では、湖面に映る紅葉とか、さまざまなバリエーションが生まれています。

※クラブツーリズムが催行する紅葉ツアーのイチ押しは、河口湖への日帰りバスツアーでしたが、このツアーを募集するサイトのトップの写真は、富士山と新倉山浅間神社の五重塔と紅葉の組み合わせでした。要するに、紅葉にもうひとつ日本的情緒が感じられるアイテムが加わることで、彼らの気持ちをグッとつかむことができるというわけです。
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どんな紅葉ツアーが外国人に人気なのか?
http://inbound.exblog.jp/27327434/

―『香港ウォーカー』や『Japan Walker』では日本の紅葉特集はあるのでしょうか。どんな内容ですか。

「毎年紅葉特集はやっています。ただし、香港と台湾では、それぞれ読者の求める嗜好やニーズが違います。

まず台湾の話でいうと、昨年の『Japan Walker』では「秋季賞楓微旅行(秋のもみじ狩りプチ旅行)」というタイトルの特集をやりました。内容は、紅葉旅行をいくつかのテーマ別に分けてコースを紹介しています。具体的には、以下の3つです。

・紅葉×鉄道…嵯峨野トロッコ列車(京都)、叡山電車展望列車(京都)など
・紅葉×温泉…ねぎや陸楓閣(兵庫)、吉池(神奈川)など
・紅葉×日本庭園…六義園(東京)、兼六園(石川)など

さらに“達人の旅”として、九重“夢”吊り橋(大分)や。香嵐渓(愛知)、長瀞渓谷(埼玉)、下栗の里(長野)などを紹介しています。

一方、香港は、最新号(10月号)で紅葉特集を組んでいます。タイトルは「秋の京都 紅葉単車遊(サイクリングでもみじ狩り)」です。

―台湾や香港の雑誌では、特集のタイトルやスポット名などにも日本語は普通に使われているんですね。彼らは日常的に日本語を見慣れているし、そのほうがかえって日本的なイメージが訴求できるのでしょうね。ところで、台湾と香港の違いはどこにありますか。

「香港人はアクティブです。いま台湾や香港はサイクリングブームです。特に香港では街で自由に自転車に乗れる環境ではないため、日本で体験したいという人が多いです。香港はストレス社会ですから、日本ではのんびりリラックスして過ごすことも大切にしているように感じます。だから“サイクリングでもみじ狩り”という自然の中でアクティブな体験をするような特集になるのだと思います。最近、香港では日本でグランピング(グラマラス×キャンピングの造語でラグジュラリーなアウトドア体験)を楽しみたいという人が増えています。

一方、台湾人の鉄道好きは有名です。日本全国の観光列車に乗りたい人は多く、できれば紅葉の時期に行ってみたい。温泉や日本庭園など、日本文化に対する憧れは、香港人より強いと思います。台湾の人たちは、日本人と同じことをしたいと思っているんです。

だからでしょうか。香港と台湾では同じ情報誌でも誌面づくりが違います。香港の場合は圧倒的にビジュアル優先で、情報は少なめでいいという考え方です。『香港ウォーカー』の写真は同誌のカメラマンでもある編集長が撮ったものも多く、かなり凝ったアートっぽいテイストです。『Japan Walker』が日本の情報誌同様、それぞれのスポットに関する細かい情報やアクセスなどをきちんと書き込んであるのとは対照的です。でも、台湾の読者はそれを求めています。香港の人に聞くと『情報はスマホで探せるから必要ない。行ってみたいと思わせる写真やイメージがあればいい』と答えます。両誌の編集方針がまったく異なっているのはそのためです」

双方の違いも含めて、香港や台湾の人たちが常に新しい訪日旅行のシーンを切り拓いてくれる理由がよくわかった気がします。
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by sanyo-kansatu | 2017-10-16 08:11 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2017年 10月 15日

外国客はどうやって紅葉の時期やスポットを知るのだろう?

知名度でいえば、これまで日本は桜の国でした。では、紅葉について外国人たちはどうやって知るようになったのでしょうか。

日本を訪れる外国人観光客は春より秋のほうが多いって知ってましたか?
http://inbound.exblog.jp/27325956/
どんな紅葉ツアーが外国人に人気なのか?
http://inbound.exblog.jp/27327434/

訪日旅行シーンの先駆けを常に走る香港や台湾の旅行会社では、8月頃からすでに日本の紅葉をテーマとしたツアーを募集しています。以下、日本の紅葉ツアーの最後の商戦の時期となる10月初旬の各社のHPをみてみましょう。

まず香港で訪日客数トップの旅行会社です。すでに紅葉ツアー販売は終盤で、日本のみならず韓国や中国の紅葉スポットを訪ねるツアーも企画しています。
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EGLツアーズ(香港)
http://www.egltours.com/travel/showIndex

以下、香港のオンライン旅行会社のサイトです。この時期、ともにトップページは日本の紅葉です(10月下旬以降は、次の募集で雪のシーンに変わることでしょう)。
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Klook(香港)
https://www.klook.com/

このオンライン旅行会社では、大阪の紅葉ツアーをディスカウント価格で販売していました。
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TravelZoo HongKong(香港)
https://www.travelzoo.com/hk/

こちらは台湾のオンライン旅行会社です。
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KKday(台湾)
https://www.kkday.com/zh-tw/home/index2

これらのサイトをみると、いま香港や台湾の人たちがどんな紅葉ツアーを楽しんでいるか、よくわかります。ここから感じるのは、彼らがもうほとんど日本人と変わらない旅をしているということです。

昨年の訪日客数でアメリカに次ぐ6位となったタイ人の場合はどうでしょう。

タイでは日本のHISが多くの店舗を構え、タイ人を日本に送り出しています。HISバンコク支店のサイトをみると、やはりこの時期、紅葉ツアーがイチ押しとなっています(その後はこれが雪に変わるでしょう)。 
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HISバンコク支店
https://th.his-bkk.com/

日本国内各地を3泊5日で5000バーツ(約17万円)相当のツアーが販売されています。

タイでは、台湾と同様、日本のテレビ番組が普通に見られるだけでなく、自らも日本に関するたくさんの番組を制作しています。YOU TUBEで探すと、以下のような日本旅行をテーマにした動画がいくつも見つかります。タイ人はこうした豊富な情報源を通して自由に日本旅行を計画するのです。

JapanX TV Official
https://www.youtube.com/channel/UC6aKtvk59_F-Iq2WaOOkFlw
WabisabiTV
https://www.youtube.com/user/WABISABITV1
SUGOI JAPAN
http://www.sugoijp.com/

このサイトの中に、愛知県の香嵐渓の記事が載っていました。今年はタイ人が増えるかもしれません。
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香嵐渓
http://www.sugoijp.com/news_details.php?id=33
香嵐渓もみじ祭り(2017年11月1日~30日)
http://asuke.info/event/nov/entry-705.html

また同サイトには、日本の紅葉が南下していく時期の予報をする記事もありました。こうやってタイ人たちはいつ日本のどこに行けばいいか知ることができるんですね。
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Japan Fall Foliage Forecast
http://www.sugoijp.com/news_details.php?id=174

ところで、この記事は日本発の観光&生活情報サイトのTokyo Cheapoからの引用のようです。ぼくはこのサイトの存在をこのとき知ったのですが、日本在住の欧米人たちが発信する英語の情報源となっています。
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Tokyo Cheapo
https://tokyocheapo.com/

このサイトでも、この時期、東京や日本各地の紅葉スポットを紹介するレポートがいくつかありました。

Koyo: 10 Places to See Autumn Leaves In and Around Tokyo(東京とその近郊の紅葉スポット10)
https://tokyocheapo.com/lifestyle/outdoors/koyo-autumn-leaves-in-tokyo/
Autumn Day Trips from Tokyo to Give You Those Fall Feels(日光や奥多摩など、東京から行ける紅葉スポット)
https://tokyocheapo.com/entertainment/tokyo-autumn-leaves-day-trips/

欧米人による老舗日本旅行サイトのjapan guide.comでも全国の紅葉スポットを紹介しています。

Autumn Colors(japan-guide.com)
https://www.japan-guide.com/e/e2014.html

以上は英語情報とはいえ、国内発のものですが、トリップアドバイザーの傘下で、全世界の現地発ツアーを扱うviatorでも、tokyoやkyotoは人気の旅行都市の上位に入っており、もちろん紅葉ツアーの予約情報を掲載しています。

viator http://www.viator.com/

tokyoのページをみてみましょう。
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viator tokyo
https://www.viator.com/Tokyo/d334-ttd

もちろん、ここでもトップページは紅葉特集です。

Foliage in Tokyo 東京の紅葉
Discover the beauty that rivals cherry blossom season 桜の季節のライバルとなる美を見つけよう
See Autumn Leaves

これをクリックすると、いつどこで紅葉が見られるかという説明と全国各地の紅葉ツアーが紹介されています。

Where to See Autumn Leaves in Japan
https://www.viator.com/Japan-tourism/Where-to-See-Autumn-Leaves-in-Japan/d16-t26427?pub=ttd1982

このページには以下のような説明があります。そこには、紅葉の色について、赤やオレンジ、黄色など、さまざまな色があると書かれてています。紅葉=赤(マッカッカ)だけではない。実はこの説明はけっこう重要です。

Colorful autumn foliage, known as koyo or momiji in Japanese, makes autumn a popular time for visitors to Japan—nearly as popular as the spring cherry blossom season. Here's what you need to know about experiencing koyo as it sweeps across the country in a parade of color each year.

When to Go
The season for fall colors typically kicks off in mid-September and lasts until December, with red, orange, and yellow colors lasting in a single location for as long as five weeks. Much like the cherry blossoms in spring, the fall spectacle reaches its peak at different times depending on the location and weather.

Where to Go
While Japan has no shortage of scenic spots for leaf-peeping, some of the most famous include the temples of Kyoto, the national parks on Hokkaido (Japan's northernmost island), Biwako Valley, Lake Towada in Aomori Prefecture, Arashiyama, Mt. Fuji, Tokyo's parks and gardens, and Nikko National Park, located just a couple hours outside the capital.

How to Go
During the fall leaf-peeping season, tours to see the natural spectacle depart from Tokyo, Osaka, Kyoto, and Nagoya. Choose a day trip, such as a guided tour of Nikko or a Tokyo walking tour, or a multi-day tour that take you to several of Japan's best spots for koyo. Choose a two-day journey through Miyagi and Fukushima prefectures to both enjoy autumn colors and onsen hot spring soaks.

そして、日光をはじめ、袋田の滝(茨城県)、長瀞の滝(埼玉県)、富士山と河口湖、びわ湖バレイと鶏足寺、小豆島(香川県)、香嵐渓(愛知県)などの日帰りツアー(発地は東京や京都、大阪などいろいろ)の料金が表示され、海外からネット予約できるようになっています。

これまで海外の紅葉ツアー情報についてざっとみてきましたが、日本の秋はもみじ狩りを楽しむものだということは、すでに世界でも知られていることがわかります。

では、実際に外国客たちが日本の紅葉をどのように楽しんでいるかについて、次にみてみたいと思います。
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by sanyo-kansatu | 2017-10-15 12:46 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2017年 10月 13日

どんな紅葉ツアーが外国人に人気なのか?

ここ数年、秋に日本を訪れる外国人が増えているという話を前回しました。増えている理由のひとつが紅葉です。

日本を訪れる外国人観光客は春より秋のほうが多いって知ってましたか?
http://inbound.exblog.jp/27325956/

では、彼らはどこでどのように紅葉を楽しんでいるのでしょうか。

旅行大手のクラブツーリズムは、2009年から外国人向けの国内バスツアーを催行しています。
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CLUB TOURISM YOKOSO Japan Tour
http://www.yokoso-japan.jp

同社は、東京、名古屋、大阪、九州、広島、北海道発の各種紅葉バスツアーを催行していて、ピークシーズンは10月下旬から11月にかけてだそうです。大半の商品は日帰りツアーです。

どこの国が多いかというと、トップは断然香港で、次いで台湾、シンガポール、マレーシア、タイ、最近はインドネシアの人が増えているそうです。一方、中国本土客は少なく、5%にも満たないとか。

同社はこれらアジア客をメインとした20万人のメルマガ会員がいて、季節に合わせて変わるツアーのリピーターも多いようです。

同社の担当者によると「以前は中華圏の旧正月時期や4月~5月が圧倒的に多く、秋は閑散期だったが、ここ数年はすごい勢いで増えている」といいます。実際、10月~12月のツアー客数が年々倍々ゲームで、なんと2017年10月~11月の予約数は前年同月比200%前後、12月は300%強。

なかでも最も人気があるのが、商品名が英語・中国語ともに、とても長いのですが、要するに、河口湖への日帰りツアーです。これは外国人専用ツアーで、英語や中国語のわかる添乗員が同乗します。
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Departure guaranteed! Mt. Fuji & 5-Storied Pagoda "Arakurayama Sengen Park"・Sagamiko Illumillion・Koro-kaki no Sato (Village of Dried Persimmons)・Autumn Leaves in Lake Kawaguchi
全日程保證出發! 富士山&新倉山淺間公園 五重塔・相模湖霓虹燈秀・曬柿子之里・河口湖賞楓
http://www.yokoso-japan.jp/en/05522.html
http://www.yokoso-japan.jp/tc/05522.html

日程はこうです。ツアー料金は、大人8900円、子供8600円、幼児5000円です。

ホテルグレイスリー新宿(8:10発)→新宿ワシントンホテル(8:30 発)→<首都高・中央道>→(10:00)シャトー勝沼(10:30)【買い物・試飲30分】→ころ柿の里(10:50)【散策】→信玄館(12:20 )【昼食】→(13:30)新倉山浅間公園(14:40)【散策70分】→(15:00)河口湖(16:00)【紅葉鑑賞60分】→<中央道>→(17:00)さがみ湖プレジャーフォレスト(18:00)【イルミネーション鑑賞60分】→<中央道・首都高>→新宿(19:00予定)

担当者によると「このツアーは、メインビジュアルに新倉山浅間神社を置いています。『五重塔と富士山と紅葉』という外国人が好む風景が組み合わさったもの。紅葉そのものというより、新倉山浅間神社の富士山ビューで人気を博しているものと考えます。またこのツアーは、昼食に松坂牛のローストビーフとほうとう鍋をつけています。これも人気の要因のひとつです」。

ツアー客たちが紅葉を楽しむうえでの最も重要なポイントは「紅葉を背景に自分の写真を撮ること」。それだけに、バックに富士山と紅葉、さらには五重塔まで入れることで、日本的な情緒を濃厚に伝える3点セットを丸ごと写真に収められること、そこに自分が主人公として映り込むことができる。それが河口湖ツアーが人気の理由だと思います。

実は、HISでも同じような外国人向けバスツアーを催行しています。HISのインバウンド担当者のイチ押しツアーは、クラブツーリズムと同じ河口湖への日帰りツアーでした。

でも、中身はちょっと違います。
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英語:Mt.Fuji Autumn Leaves Light-up Festival & Shosenkyo Gorge Bus Tour!(※英語添乗員付)
日本語:山梨の紅葉いいとこどりっ☆昇仙峡と河口湖もみじ回廊ライトアップ&ラストシーズン!秋めく富士山五合目
http://www.hisgo.com/j1/Contents/OptionalTour/DetailOptionalTour.aspx?TourCd=TYO1166&lang=en
(日本語:https://bus-tour.his-j.com/tyo/item/?cc=A1041

コースはこうです。ツアー料金は7990円~8490円。

新宿発→昇仙峡(秋めく渓谷美を観賞)→影絵の森美術館(世界初の影絵美術館で光と影のアートを鑑賞)→富士山五合目(ラストシーズン!標高2,305mの絶景散歩)→富士河口湖紅葉まつり(幻想的な河口湖もみじ回廊ライトアップの観賞)→新宿

HISの担当者によると「ポイントは何といっても、幻想的な河口湖もみじ回廊のライトアップをご覧になって頂けること。訪日旅行者に定番人気の富士山5合目や、今後人気が出てきそうな昇仙峡や影絵の森美術館など最新のスポットを入れております」とのこと。
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ちなみに、このバスツアーは日本人客と外国客の混乗です。11/5、11/11、11/19は、英語を話せる添乗員が同乗するそうです。実は、クラブツーリズムの場合も日本人と外国人が混載するツアーと外国人専用のツアーがあります。

このツアーのハイライトである「もみじ回廊」を訪ねる目安は16:40~17:00頃。滞在時間は約1時間~1時間半です。

このツアーは、HISの外国客向けサイトのhisgoや同社が運営する原宿の観光案内所(H.I.S. HARAJUKU Tourist Information Center)で販売しています。

hisgo
http://www.hisgo.com

H.I.S. HARAJUKU Tourist Information Center
https://www.his-j.com/japan-tourist/tyo/

どちらのツアーも1万円を切る手頃な料金で、日本人も普通に参加しても十分楽しめるし、実際、日本人と外国人が一緒にバスに混載する点も面白いと思います。いまや日本人も外国人と一緒にバスツアーを楽しむ時代なのです。

日本の旅行会社は、もう30年以上前から国内客向けに格安なのにコンテンツはボリューム満点、多種多様なバスツアーを季節ごとに催行してきました。その資源を、インバウンドの時代になって、そのまま外国客向けに提供したところ、アジア客にもウケたという話です。日本人が感じるお得感は、彼らも理解できるのでしょう。

ただし、クラブツーリズムの担当者によると、欧米客への訴求は同じようにはいかないとか。旅に対する考え方が違うせいなのでしょうが、この値段でこれだけ中身の充実した体験ができるのは彼らにとっても悪い話ではないと思います。PRの方法を考えるともに、欧米客にも好まれる商品の形とはどういうものなのか、検討する必要がありそうです。
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by sanyo-kansatu | 2017-10-13 18:15 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2017年 10月 13日

日本を訪れる外国人観光客は春より秋のほうが多いって知ってましたか?

これまで日本を訪れる外国人観光客の数は、月によって多かったり少なかったり、要するに繁忙期と閑散期に分かれており、春や夏が多く、秋や冬は少ないとされていました。

ところが、ここ数年、秋や冬に日本を訪れる外国人が増えており、1年を通して満遍なく彼らの姿を見かけるようになりました。それはデータからもいえるようです。

日本政府観光局(JNTO)の集計からこの5年間の月別外客数のトップ3を以下、調べてみました。

国籍/月別 訪日外客数(2003年~2017年)JNTO
https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/since2003_tourists.pdf

月別訪日外客数トップ3(2012年~16年)※外客数と( )は前年同月増比

2016
7月 2,296,451(19.7) ★10月 2,135,904(16.8) 4月 2,081,697(18.0) 
※11月は1,875,404(13.8)で11位

2015
7月 1,918,356(51.0) ★10月 1,829,265(43.8) 8月 1,817,023(63.8) 
※4月は1,764,691(43.3) で5位、11月は1,647,550(41.0)で6位

2014
★10月 1,271,705(37.0) 7月 1,270,048(26.6) 12月 1,236,073(43.0) 
※4月は1,231,471(33.4)で4位、11月は1,168,427(39.1)で5位

2013年
7月 1,003,032(18.4) ★10月 928,560(31.6) 4月 923,017(18.4) 
※11月は839,891(29.5)で10位

2012年
7月 847,194(50.9) 4月 779,481(163.5) 8月 774,239(41.7)
※★10月は705,848(14.6)で4位、11月は648,548(17.6)で11位

これをみると、月別トップは東アジアの国々が夏休みに入る7月ですが、中華圏が春節休暇に入る1月~2月、桜の開花や欧米のイースター休暇が重なる4月よりも、明らかに10月のほうが多いのです。10月は中国の国慶節休暇に入るので、訪日客数トップの中国客が全体の数を押し上げるとはいえ、肌感覚でいうと街に外国客があふれていることを強く感じる桜シーズンの4月よりも10月のほうが数が多いことがわかります。

では、なぜ秋に日本を訪れる外国人観光客が増えているのでしょうか。

理由として考えられることのひとつは、訪日外国人の団体客から個人客への移行が進み、とりわけアジアからのリピーターが増えたことから、繁忙期の夏ではなく、日本旅行の時期を秋にズラすという発想で動く層が現れていることが考えられます。日本人が8月ではなく、9月以降に遅めの夏休みを取るというのと同じでしょう。なにしろ近年、日本の夏は相当蒸し暑いので、旅行に適しているとはいいにくい面もあります。もともと暑いアジアの国から来る人たちは、できれば涼しい日本を体験したいでしょう。

もうひとつは、日本の紅葉の魅力が広く伝わったことがあると考えられます。

日本の紅葉は世界でも特別といわれるそうです。というのも、紅葉が見られるのは落葉樹だけで、多く存在している地域は、日本など東アジアの沿岸部やヨーロッパの一部、北アメリカの東部に限られます。なかでも日本は落葉広葉樹の種類が多いためで、バリエーションも豊富なのです。

日本の紅葉が世界一美しいと言われる理由が奇跡的だった!
https://matome.naver.jp/odai/2141615563062857401

「万葉集」「源氏物語」、「百人一首」などにも、紅葉が出てくるほど、日本人は古来もみじ狩りを楽しんでいましたが、外国の人たちはどうなんでしょう。

というわけで、次回以降、「外国人にとって紅葉の何が魅力なのか」「日本の紅葉を外国客たちがどのように楽しんでいるのか」といった話をもう少し詳しく調べていこうと思います。

どんな紅葉ツアーが外国人に人気なのか?
http://inbound.exblog.jp/27327434/
外国客はどうやって紅葉の時期やスポットを知るのだろう?
http://inbound.exblog.jp/27344010/
隠れたトレンドメーカー『HK Walker』『Japan Walker』が伝える最新「紅葉」情報
http://inbound.exblog.jp/27354643/
「日本の紅葉はマッカッカ(真っ赤っ赤)だけじゃない」と海外のお客さんに伝えてほしい
http://inbound.exblog.jp/27355466/
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by sanyo-kansatu | 2017-10-13 15:26 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2017年 10月 03日

中国一の スキーリゾートは吉林にある(松花湖国際スキー場&松花湖プリンスホテル)

北京冬季オリンピックの開催が2022年に決まり、いま中国ではウィンタースポーツが盛り上がり始めている。北京周辺を中心に続々新施設が誕生しているが、やはり雪質など自然環境に恵まれた東北地方のスキーリゾートの評価は群を抜いている。2015 年1月、吉林省吉林市の郊外に開業した松花湖国際スキー場は中国一のレベルを誇っている。白銀のゲレンデに舞う中国人スキーヤーたちの初々しい姿を追った。
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↑松花湖スキーリゾートの展望台『森之舞台』から眺めるゲレンデと氷結する松花湖の絶景

北京冬季五輪の開催決定で
活気づく中国のスキー市場


春節も近い今年2月初旬、吉林市郊外にある松花湖国際スキー場を訪ねると、京劇のような派手な装束をまとった男女が朝から雪の上を踊り舞っていた。

日本のスキー場ではお目にかかれない不思議な光景もあるが、ゲレンデに目を転じると、中国各地から訪れたスキーヤーたちが白銀の世界を心ゆくまで楽しんでいる。

若者のグループや小さな子連れのファミリー客も多い。スノーボーダーもかなりいる。ただ全体をみると、日本に比べ、初心者が多いこともわかる。圧倒的に密集しているのは、リゾートの目の前の傾斜のゆるいゲレンデだからだ。おそらく日本の1970年代前半のスキー場がこんな感じだっただろう。でも、スキーウェアは真新しいブランドもの。中国では、それなりの階層にいる人たちだと思われる。

中国でレジャーとしてのスキーが始まったのは2000年代以降。特にこの数年、スキー市場は活気づいている。背景には、2022年の北京冬季オリンピック開催の決定がある。中国政府は、この年までに中国でのウィンタースポーツ(スキー、スノーボード、スケート等)の愛好者、関連活動(イベント等)参加者、業界関係者などを含む人数を3億人にすると言い出している。これまでのようにエリート育成でメダルを量産するのではなく、スポーツ人口の裾野を広げることの重要性に気づいているからだろう。

「中国スキー産業白書(中国滑雪产业白皮书)」によると、昨シーズンにゲレンデへ足を運んだ国内客は延べ約1500万人(前年比20%増)に達し、全国で646のスキー施設(前年比13・7%増)があるという。愛好者は200万人といわれる。人口規模からいえば、まだ特別な人たちのレジャーであることには違いないけれど、オリンピック会場となる河北省張家口市周辺を中心に莫大な投資が行われ、続々と新しいスキーリゾートが開発されている。なかでも2003年に開業した万龍スキー場や、マレーシア資本で12年開業の崇礼密苑雲頂楽園スキー場、さらにはスイスやイタリアなどの海外資本も呼び込む巨大プロジェクトとなった15年開業の崇礼太舞スキー場は有名だ。

もっとも、スキーの本場は寒冷な気候や雪質など自然環境に恵まれた東北地方である。投資額は北京にはかなわなくても、白書が伝える国内上位施設のランキングでトップなのが松花湖国際スキー場だ。以下、2位長白山スキーリゾート(吉林省)、3位万龍スキー場、4位崇礼密苑雲頂楽園スキー、5位崇礼太舞スキー場、6位ハルビン亜布力スキー場(黒龍江省)と東北勢が上位を占める。いま中国一のスキーリゾートは吉林にあるのだ。
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↑リゾート内に現れた春節の舞い。いかにも中国らしい演出だ
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↑リゾート周辺には高い山がないため、はるかかなたの雪景色が見える
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↑子供連れのファミリーが多く、ゲレンデはおしゃべり声でにぎやかだ 
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↑スキーセンターではスキー用具の貸し出しやリフトチケットなどを販売。日帰りでスキーだけ楽しむ地元の人も多い 
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↑カラフルなスキーウェアに身を包むスキーヤーたち 
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↑4人に1人はスノーボーダー 
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↑子供向けのスキースクールもある。パンダのかわいいビブスを着けてボーゲンで傾斜を滑る 
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↑山頂レストラン『吉林ワン』のテラスからは吉林市内や松花江などが見渡せる 
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↑リフト1日券は5000円。日本と変わらない 
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↑日が沈むとかなり冷え込むが、夕食後のナイトスキーも楽しめる

11月には早くもオープン
松花湖国際スキー場


2015年1月、吉林市から東南約15㎞の山間に、松花湖プリンスホテルと松花湖国際スキー場が開業した。世界大会でも使用される競技用の本格的なコースのほか、ビギナーでも山頂から滑走できる多彩なコースなど28本を完備。レンタルスキーやスクールの予約ができるスキーセンター、おしゃれな山頂レストラン『吉林ワン』、高速ゴンドラや電熱シート装備のリフトなど、世界の最新設備が導入されている。

リゾートの周辺には、中国ディベロッパー最大手の万科グループが開発するショッピングモールや別荘エリアの並ぶ「吉林省松花湖国際リゾート」が広がっている。「プリンス」の名を冠した施設が中国に誕生するのは初めてだが、それには理由があった。日本のスキーリゾートの運営ノウハウを取り入れたい万科の意向で、開発コンサルティングからサービス全般までプリンスグループが担当することになったからだ。

集客は好調で、利用者の95%以上は中国人。地元東北三省や北京、上海、広州からが大半を占める。残りはロシア人と11月のプレシーズンにトレーニングを行う日本の若手選手たちだ。寒冷な気候ゆえ、営業期間が11月中旬から(3月中旬まで)と日本より早く始まるため、約1カ月この地で合宿を行った後、日本各地の大会や海外に転戦していくのだ。

人気の理由は雪質だ。シーズン中はマイナス20度から30度に下がるため、北海道旭川の水準に相当するパウダースノーとなる。

施設も日本と変わらぬラグジュアリータイプで、ホテルの正面玄関を入ると、ロビーからコースが見上げられるという設計上の演出が施されている。レストランは日本料理や中華料理、ブュッフェ式のオールディダイニング、バーもある。インドアプールやSPA、フィットネスクラブも完備。滞在中は快適そのものだ。

テラスカフェのある山頂レストラン『吉林ワン』は、リフトのそばにあり、眺めが最高だ。当初はカフェのみの営業だったため、利用は少なかったそうだが、中国式の手延べ拉麺を導入したとたん、人気上々となった。パフォーマンス効果もあるし、何よりスキーで冷えた身体を熱々の拉麺が温めてくれるからだ。

必ず訪れたいのは、中国の有名建築家・王硕氏が設計した展望台『森之舞台』だろう。山頂近くに忽然と姿を見せる巨大な三角形の建造物だが、中に入ると、美しいゲレンデと氷結する松花湖が見渡せる。

今後、日本を訪れる中国人スキーヤーは、こうした最新リゾートを体験済みであることを知っておかなければならないだろう。
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↑『森之舞台』の中に入ると、左右に広がる絵画のような展望を楽しめる
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↑松花湖プリンスホテルの玄関から見上げると、スキーコースが見渡せる
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↑『吉林ワン』の手延べラーメンは大人気 
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↑最高級グレードの寝室 

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↑バスルームの外は雪景色 
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↑本場の中華料理が味わえる 
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↑ブュッフェ式のダイニングは朝晩とメニューが変わる 
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↑王硕氏が設計した『森之舞台』は「中国最高冷建築」として高い評価を受けている 
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↑日本人選手がサインしたTシャツの展示 
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↑夜になると、幻想的に浮かび上がるホテルの外観

松花湖プリンスホテル(松花湖西武王子大饭店)
吉林省吉林市豊満区青山大街888号
http://www.princehotels.co.jp/syoukako

※『中國紀行CKRM Vol.09 (主婦の友ヒットシリーズ) 』(2017年10月18日発売)に掲載された記事を転載しています。
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by sanyo-kansatu | 2017-10-03 17:00 | 日本人が知らない21世紀の満洲 | Comments(0)
2017年 09月 26日

075 長白山、南坡からの天池の眺め

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長白山の中国側からの登山道は、北坡、西坡、南坡の3つのコースがあるが、最近整備されたのが南坡。北朝鮮領に近い場所からの天池の見え方は、北坡からののように絶壁の下にあるのではなく、手前にゆるやかな勾配が広がっている。ところが、2015年頃より、南坡の登山道は閉鎖されてしまった。中朝関係の影響もある。(2014年7月)

※かつては自由に登れた長白山も、吉林省政府による管理が進んでいる。環境保護の観点からすれば悪いことではないと思うけれど、南坡の場合、立派な山門や山頂までの自動車道も造ったのにどうしたことか。だが、南坡は北朝鮮との国境最前線でもあるのだ。


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by sanyo-kansatu | 2017-09-26 08:17 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 25日

074 長白山の麓にあるエメラルドグリーンの湖沼

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長白山の北坡には、エメラルドグリーンの湖沼も点在している。そのうち最も大きいのが、緑淵潭と呼ばれるもので、白樺並木の遊歩道を歩いていくと、高さ26mの滝も見える。(撮影/2014年7月)

※中国の沿海経済先進地の大都市圏に暮らす人たちにとって新鮮な空気やきれいな水に触れられる長白山は数少ない国内の山岳リゾートです。山登りの好きな韓国の人たちも、自分たちの民族的ルーツにつながる場所として、昨年までは多く訪れていました。


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by sanyo-kansatu | 2017-09-25 09:20 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 19日

068 原生林の渓流沿いを歩く(長白山)

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長白山の北坡には、長白大瀑布の水がふもとに下っていく渓流がいくつもある。周辺は原生林に覆われおり、一筋の絹のような美しさである。かつての噴火によって、この山麓には幾筋もの亀裂があり、そこに水が流れ込んでいくのだ。(撮影/2014年7月)

※この渓流沿いには遊歩道も整備されていて、原生林ウォークを楽しみながら、山門まで降りていくことができます。

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by sanyo-kansatu | 2017-09-19 08:37 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 18日

067 水しぶきを上げる初夏の長白大瀑布

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長白山の天池から零れ落ちるのが、北坡にある長白大瀑布。高さ68mから落下する水しぶきは、遠く離れた登山路にまで飛んでくるほどだ。爽快な気分になる。(撮影/2014年7月)

※台風一過で今日は1日暑そうですね。長白大瀑布の滝つぼの周辺はマイナスイオンにあふれていて、爽快そのものです。


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by sanyo-kansatu | 2017-09-18 08:06 | ボーダーツーリズム(国境観光) | Comments(0)
2017年 09月 16日

サハリン鉄道終点の町、ノグリキのなんてことのない歩き方

ユジノサハリンスクから夜行列車に乗って、朝8時半過ぎにノグリキに着いたのですが、どうやら駅は町外れにあるようでした。つまり、タクシーを拾うか路線バスに乗って町へ向かわなければなりません。

駅にスーツケースを預け、しばらく待っていると、タクシーが都合よくやって来ました。5分ほどで町に着きます。降ろされたのは、ロシア正教の前でした。

ロシアではどんな小さな町にも教会があります。ノグリキのロシア正教会は2002年に再建されたものだそうで、とても可憐な姿をしていました。雲ひとつない青空にブルーの屋根がよく映えて美しい。
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聖堂内の礼拝スペースには、他のキリスト教会の宗派とは異なるいくつもの特徴があります。たとえば、天井から吊り下げられる豪華な燭台や、壁や柱の至るところに所狭しと置かれたイコン、さらにミサのとき、司祭が出てくる扉が正面にあること。まるで東方の仏教寺院のようなにぎやかさです。
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ノグリキはオホーツク海に面し、トウィミ川の河口に開けた人口1万人ほどの町です。

教会を出ると、そこはノグリキの町の中心部で、信号や横断歩道もあり、車もそこそこ走っていました。サハリンでは「車より人優先」がとことん徹底していて、人が横断歩道の前に立つと、車のほうからまず間違いなく停車して、人を先に渡してくれます。これにはかなり驚きました。もしサハリンの人が「人より車が優先」の中国に行くと、冗談抜きで、交通事故に遭ってしまうに違いない…。
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公園の一角に、サハリン北部のロシア人による開拓の歴史を伝える写真パネルが置かれていました。20世紀初頭と思われる人々の暮らしを撮ったものや現在のノグリキの主要な施設(工場や橋、教会など)の写真が紹介されています。同じようなパネルを中国内蒙古自治区の中ロ国境の町、室緯でも見たことがあり、辺境の開拓地には共通するところがあるのだなと思いました。歴史博物館までなくても、町の歴史を住民に見せることに意味があるのでしょう。
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ノグリキのバス通りであるソヴィエト通りを歩いていると、木造の雑貨店がありました。ロシア語でこういう店のことを「マガジン( магазин )」といいます。この町では朝9時半にはまだカフェも空いていないので、簡単な食材と飲み物を買って朝食にすることにしました。
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マガジンの中に入ると、ドリンク類やパン、チーズ、ハム、野菜、瓶詰め、缶詰、カップラーメン、各種調味料など、さまざまな食料品が置かれていました。ロシア人の食生活がうかがえて面白いです。試しに水とパン、ハムなどを購入し、店の外のベンチで朝ごはんすることに。
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たまたま腰掛けていたベンチは、路線バスの停留所でした。先住民族らしいおばさんが近づいてきて、なにやら話しかけられましたが、しばらくすると黄色いバスがやって来ました。ノグリキ駅と町はずれにある郷土博物館を結ぶ1番バスでした。そこで、そのバスに乗って博物館に行くことにしました。
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町の中心部はきれいな新開地でしたが、博物館の裏には、木造家屋の並ぶ最果てのちょっとさびしげな光景が広がっていました。
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ノグリキ郷土博物館で知るサハリン北部に住んでいた先住民族たち
http://inbound.exblog.jp/27122360/

そこからぼくたちは車をチャーターして港に行く計画を立てました。オホーツク海を見に行きたかったのです。

運転手はまず町の郊外にあるトウィミ川の見える鉄橋に連れていってくれました。この川はサハリン北部の内陸から蛇行しながらオホーツク海に注ぎます。北方だけに低木の木々に囲まれ、湿原地帯を流れていきます。
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この鉄橋は、かつて最北地のオハまでの約200km先まで延びていた軽便鉄道が走っていたもので、現在は線路が取り外され、隣に自動車用の橋が架かっています。
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それから、車は折り返し、オホーツク海方面に向かいました。途中から道路が消え、道なき道を走り、ようやく海が見えてきました。そこは厳密にいうと、中州の内側でオホーツク海そのものではなかったことに、あとで現地で入手した地図をみて気がついたのですが、車を停めて海沿いを歩いていると、半身を海に入れて釣竿を浮かべる若い男性がいました。「オホーツクの釣り人」と名付けることにしました。
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別のおじさんが近づいてきて、自分の獲った魚を見せてくれました。
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小さなヒラメでした。
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彼らは趣味の釣り人です。エンジン付きゴムボートを出して、沖に向かう人たちもいました。
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さらに歩くと港があり、フェリーが停泊していました。
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港には入ることができませんでしたけど、海が見られたことで満足でした。
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車はノグリキに戻りました。市場を覗いてみようと、そこで車を降ろしてもらいました。

生活雑貨を中心に、おそらくメイドインチャイナと思われる商品が並んでいました。
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その後、運転手にレストランに連れて行ってもらい、昼食にしました。ノグリキのレストランについては以下参照。

サハリンのカフェはたいてい食堂兼用で、店じまいが早いのがちょっと…
http://inbound.exblog.jp/27110289/

食後はまだ列車に乗るには時間があったので、町を歩くことにしました。先ほど鉄橋から見たトゥイミ川が町のそばを流れているので、まず川沿いに向かいました。
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川のそばにカフェがありました。
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ハンバーガーショップのようなカフェで、地元の若者がたむろしていました。
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店の外でコーヒーを飲もうとオープンエアのテーブルに座ると、隣で中央アジア系のおじさんが座ってホットサンドを食べていました。髭面のいかにも労働者然としたふたりです。
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この日は本当にいい天気で、ノグリキで過ごした、なんてことのない散策の時間はいい想い出です。

想い出といえば、港を案内してくれた運転手は、別れ際「ビールは好きか?これいいつまみだよ」と言って、キュウリウオの燻製をくれました。最初ぼくはハタハタだと思っていたのですが、少し大ぶりで脂が強いこともあり、確かにビールによく合いました。
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by sanyo-kansatu | 2017-09-16 18:19 | 日本に一番近いヨーロッパの話 | Comments(0)