ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

inbound.exblog.jp
ブログトップ

タグ:ツアー ( 147 ) タグの人気記事


2015年 12月 03日

訪日中国客500万人越えなるか?(ツアーバス路駐台数調査 2015年12月)

12月に入り、再び新宿5丁目に現れる中国客を乗せたツアーバスが増えてきました。今年の中国人観光客は去年の2倍増の勢いで、年間500万人越えしそうです。ついに、訪中日本人の数を訪日中国人が越える年になりました。今月もウォッチングを続けてみようと思います。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(火)未確認
2日(水)12:30 4台、17:30 3台
3日(木)12:50 5台
b0235153_13352881.jpg
※今日のバスは、成田と堺のプレートでした。

4日(金)12:50 4台、17:50 2台
5日(土)未確認
6日(日)未確認
7日(月)12:40 0台、17:50 1台
8日(火)12:50 2台、18:20 2台
9日(水)13:00 1台
10日(木)13:50 3台、18:50 2台
11日(金)11:50 7台
12日(土)未確認
13日(日)未確認
14日(月)未確認
15日(火)未確認
16日(水)18:10 0台
17日(木)11:20 2台、13:10 2台
※この日、新宿5丁目の中華料理店「東順永」でお昼をとっていたら、中年4人組(男1人、女3人)の中国人観光客が来店してきました。聞くと、深圳から来たのだとか。北京、上海、広東省はすでに個人旅行の時代に入っていることを実感しました。ちなみに「東順永」は遼寧省瀋陽出身のご家族が経営している店で、例の山東省出身の人たちが9月に開店した中国団体客専用食堂のすぐそばにあります。

18日(金)13:20 1台
19日(土)未確認
20日(日)未確認
21日(月)13:10 1台
※12月に入って新宿5丁目に現れるバスの数は減っている気がします。中国からの日本路線がこの秋これだけ増えたことを思うと、どうしてなのかなと思います。減便が始まっているのか。少し気になります。

22日(火)13:20 2台、17:20 1台
23日(水)未確認
24日(木)11:40 1台、18:20 2台
25日(金)12:50 2台、16:40 1台
※今年のクリスマスはバスは少ないです。中国客は都心にホテルが取れないため、新宿に食事をするツアーが減っていることが考えられます。

26日(土)12:20 7台
※昨日までは少なかったバスが今日はたくさん来ていました。新宿5丁目のコンビには中国客でにぎわっています。
b0235153_12425992.jpg

b0235153_12431343.jpg

このあたりは、中国団体客だけでなく、この界隈のビジネスホテルやゲストハウスに宿泊している欧米の若いツーリストの姿も多く見られました。交差点にある松屋には、ソースの種類を解説する英語の表示もありました。彼らがよく利用するからでしょうね。
b0235153_12442292.jpg

27日(日)17:00 1台
28日(月)12:30 5台
29日(火)未確認
30日(水)17:20 2台
31日(木)未確認
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-12-03 13:35 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 11月 05日

東新宿はインバウンド先進エリアです~外客向けホステルが開業(ツアーバス路駐台数調査 2015年11月)

国慶節休みに入った10月上旬、中国人客を乗せたツアーバスが東新宿にはそれほど多く現れなかったことは先月書きましたが、逆に国慶節が終わった中旬以降、数が増えていました。11月に入ってもその傾向は変わらないようです。もしかしたら、都心の格安なビジネスホテルに団体客が戻ってきているのかもしれません。休暇シーズンが終わり、中国の個人客が減った関係で、都内でもホテルが若干取りやすくなっているのではないでしょうか。

なぜそう思ったかというと、10月下旬にぼくは中国河南省を訪ねていたのですが、一昨日、省都の鄭州からの帰国便で隣に乗り合わせた中国人老夫婦からこんな話を聞いたからです。彼らは鄭州市の住人で、今回初めて6泊7日の東京・大阪ゴールデンコースのツアーに参加しています。日程などを聞いていくうちに、2日目の宿泊先が東新宿のビジネスホテルでした。実はそのホテル、ぼくの仕事場から徒歩2分の距離にあります。そこで、昨日ご夫婦がホテルにチェックインする時間をホテルの人に聞いて、あいさつに行ったのです。ちょっと驚かせてやりたいという遊び心で。おふたりは再会をとても喜んでくれました。

この時期(11月上旬)、中国の団体ツアーでも都心のホテルを利用することがあるのだなと思ったのです。彼らは今日から富士山に向かいます。この話は別の機会にもう少し詳しく紹介するつもりですが、中国の内陸部の人たちがどんな日本旅行をしているか、彼らの話を通じて知ることができると思います。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日~3日 海外出張のため未確認。

4日(水)11:40 5台
b0235153_1012868.jpg

ところで、この日同じ東新宿の東京医大通りで面白い物件を見つけました。それは若い外国人向けのゲストハウス、しかもちょっと新しいタイプの宿が今月中にオープンするようです。
b0235153_10123294.jpg

IMANO TOKYO HOSTEL
http://imano-tokyo.jp/

同ホステルのサイトには、以下のような紹介文がありました。

「東京での滞在をより深く楽しむことができるよう、
館内には東京の文化、日常生活に触れられるようなキッカケが多く詰め込まれており、
施設全体が”トーキョー”のガイドブックとなるホステルです。

1Fには、東京のお酒や料理を提供するカフェ&バーを併設し、
世界中から集まった旅行者との交流を楽しむことが出来ます」。

はてさて、どんな宿になるのでしょうか。

東新宿はいまやインバウンド先進エリアといっていいでしょう。先月の中国人団体客向け居酒屋の開業もそうですが、さまざまなタイプの外国人客受入のための施設が日々生まれつつあるようです。オープンのときには訪ねてみようと思います。

新宿5丁目に中国客向けインバウンド居酒屋がオープン
http://inbound.exblog.jp/24938094/

5日(木)12:50 4台
6日(金)13:20 3台

この日のランチタイムが終わる頃、新宿5丁目に停めたバスから中国客が例の居酒屋「金鍋」に向かってぞろぞろ歩いていました。山東人の店員の彼女が40人くらいのツアー客を迎え入れていました。商売繁盛で良かったですね。
b0235153_14435161.jpg

b0235153_1444459.jpg

7日(土)未確認
8日(日)未確認
9日(月)未確認
10日(火)17:50 2台
※この日「金鍋」を覗いたら、上海から来た若者グループが来店していました。珍しいですね。でも、上海人だからといって団体で来ないわけではありません。きっと何かの視察ツアーなのでしょう。皆さん、かに鍋をつついていました。

11日(水)19:20 2台
12日(木)18:20 1台
13日(金)12:40 6台
14日(土)未確認
15日(日)未確認
16日(月)未確認
17日(火)13:20 3台
18日(水)12:50 4台
19日(木)12:40 6台
※この日も、新宿5丁目の食堂の前に中国客があふれていました。
b0235153_13293216.jpg

b0235153_13294323.jpg

20日(金)12:20 4台
21日(土)未確認
22日(日)未確認
23日(月)未確認
24日(火)12:20 5台
※この日の正午頃、新宿5丁目の食堂からあふれた中国客たちは東京医大通りに繰り出し、バスが来るのを待っていました。彼らはいつものように大きな声で中国語を話しているので、何事だろうと思う地元の人たちもいたに違いありません。またこんなに中国客が現れるのですから、食堂だけでなく、ドラッグストアでも近くにあれば繁盛するのではと思ってしまいます。

25日(水)12:50 0台
26日(木)13:20 4台
27日(金)12:40 4台
28日(土)未確認
29日(日)未確認
30日(月)13:10 3台


[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-11-05 10:20 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 10月 21日

北朝鮮ローカル鉄道ツアーの参加者からメールをいただきました

昨日のことです。ぼくのブログの読者という方から以下のようなメールが届きました。

「はじめまして。Nと申します。あなたがブログで紹介していたKoryo ToursのTRAIN TOURに参加しました」。
b0235153_1619233.jpg

Koryo ToursのTRAIN TOURというのは、ぼくが10月1日にアップした以下の記事のまさにそのツアーのことでした。

明日(10月2日)、北朝鮮のローカル鉄道ツアーが出発します
http://inbound.exblog.jp/24951297/

このツアーは、北京にある英国人経営のKoryo Toursが企画催行。10月2日から12月/13日(前者は空路で北京、後者は鉄路で丹東による出国)までの10日間をかけて北朝鮮をローカル鉄道でめぐるというものです。

TRAIN TOUR – ‘EASTERN ADVENTURE BY RAIL’
http://www.koryogroup.com/travel_Itinerary_2015_train_tour.php

9月下旬、ぼくは北京のKoryo Toursのオフィスを訪ね、同社のバイスプレジデントのサイモン氏にツアーの概要について話を聞いたばかりでしたが、まさか日本人の参加者がいたとは知らず、また今回そのご本人からご連絡いただくことになり、ちょっとびっくりしました。以下、Nさんの文面です。

「旅行の様子をYoutubeに何本かアップしておきました。たとえば、

North Korea Train Tour: From Pyongyang to Hamhung 北朝鮮鉄道の旅:平壌から咸興へ
https://youtu.be/ESGR8oSNhyY

詳しくはのちほど当方のブログで報告する予定です」。

辺境へ(Nさんのブログ)
http://chojiro22.blogspot.jp/  

さっそくNさんのメールに返信させていただき、このツアーについて話をうかがいました。以下、やりとりを整理します。

―このツアーにはどんな人たちが参加していたのですか。

「イギリス人女性の添乗員を含め、総勢15人。

国籍の内訳は次のとおりです。
アメリカ人 4人
イギリス人 6人
オーストラリア人 1人
カナダ人  1人
香港人   1人
ラトビア人 1人
日本人(私) 1人」

これが集合写真だそうです。
b0235153_16211035.jpg

―以前ぼくはブログの中でこのツアーのスケジュールをKoryo Tourのサイトの情報をもとに紹介しましたが、実際このとおりだったのでしょうか。

「ほぼそのとおりです。ただ、変更点も少なからずあります。

①平壌での宿泊は高麗ホテルではく、全泊羊角島ホテルでした。

②清津では予定されていた食品工場の見学はなし(私は昨年訪れました)。代わりにトロリーバスに試乗しました。
b0235153_1622493.jpg

b0235153_16221757.jpg

③清津に着いた日の夕食は船員クラブではなく、宿泊先の清津観光旅館でした。したがってカラオケはなし。翌日の昼食を船員クラブでとりました。

④平壌での映画撮影所見学やトロリーバス試乗もなし。でも、路面電車にはかなり長時間乗れました。残念ながら地元民と一緒ではなく、チャーターしたものです。地下鉄も全路線を試乗しました。下車した駅は5つか6つでしょうか。
b0235153_16225320.jpg

b0235153_1623551.jpg

b0235153_16231527.jpg

⑤平壌でのマスダンスの参観は外国人不可ということでした。代わりに、結成されたばかりのチョンボン(青峰)楽団の公演を11日に見ることができました。オプションで100ユーロ。

⑥平壌での買い物は楽園百貨店ではなく、光復地区商業中心(ガイドはスーパーマーケットと説明していました)でした。ここでは外貨を現地ウォンに交換して(交換は最低5ユーロから)、現地の人に混じって買い物ができます」。

―ツアー料金はいくらでしたか? 直接Koryo Tuor にネットで申し込まれたのですか?

「ツアー代金は2890ユーロ+1人部屋代(相部屋なら不要)400ユーロ +ビザ代50ユーロ。私の場合はリピーター10%割引の289ユーロを差し引いた合計3051ユーロでした。Koryo Toursにはネットで申し込みました。代金は半額の1500ユーロを事前に銀行振り込みし、残額を事前説明会の際に現金で支払いました」。

―ツアーに参加されたご感想は?

「同行者にも恵まれ、いい旅ができました。唯一の不満は私にとってはじめての咸興での滞在が短く(午後4時ごろ到着して翌早朝に出発)、肥料工場の見学のみだったことです。添乗員によれば「咸興はまだまだ閉ざされている」とのことでした」。

Nさんから道中の写真をたくさん見せていただきました。特に列車の車窓から見える北朝鮮のローカルな世界(道行く人々の様子や暮らしが見えてきます)がとても魅力的でした。Nさんは自分の写真は著作権フリーなので、自由に使ってかまわないと鷹揚なことをおっしゃるのですが、やはり貴重な作品ですので、このツアーのメインテーマである乗り物関係の写真のみ一部使わせていただくことにしました。車窓の風景は、いずれNさんのブログにアップされることと思います。以下、鉄道ツアーの寝台車、食堂の様子などです。
b0235153_16242016.jpg
b0235153_15302273.jpg
b0235153_15303222.jpg
b0235153_15304145.jpg

それにしても、北朝鮮では続々とユニークなツアーが実現しており、以前紹介した航空マニア向けツアー同様、欧米人グループに混じって日本人も参加しているようです。

北朝鮮の航空マニア向け旧型ソ連機搭乗ツアーの中身
http://inbound.exblog.jp/24952047/
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-10-21 16:24 | 朝鮮観光のしおり | Comments(0)
2015年 10月 09日

国慶節なのに新宿にバスが少ないのはなぜか(ツアーバス路駐台数調査 2015年10月)

国慶節がやって来ました。ところが、昨年までツアーバスが押し寄せていた新宿5丁目も、今年は思ったほど姿を見せていません。

特に数が少ないのが夕方で、9月中旬に中国人団体客をあてこんでオープンした中国人経営の居酒屋も集客の当てが外れたようです。

新宿5丁目に中国客向けインバウンド居酒屋がオープン
http://inbound.exblog.jp/24938094/

なぜ国慶節だというのに、新宿のような都心にバスが少ないのか。これは推測でしかありませんが、都心のホテル代金の高騰が影響しているのではないでしょうか。つまり、中国団体客の利用するホテルが都心からこれまで以上に離れた場所になってしまった関係で、昼間は新宿に立ち寄るとしても、夕方はホテルに近い東京郊外や埼玉、千葉といった場所で夕食を取っているのではないでしょうか。おそらく、そこでは新宿5丁目にあるような中国団体客専用の食堂が在日中国人らによって経営されているに違いありません。今度調べてみたいと思います。
b0235153_11473344.jpg

なお9月30日歌舞伎町にアパホテルグループの旗艦店とされる歌舞伎町タワー店が開業しました。料金もかなり高く、団体の利用はあまり考えられません。
b0235153_11474883.jpg

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(木)未確認
2日(金)18:00 2台
3日(土)18:20 3台
4日(日)未確認
5日(月)17:50 0台
6日(火)11:50 5台、17:20 2台
7日(水)11:00 3台、12:00 6台、14:10 3台、17:20 3台
b0235153_12431136.jpg
※この日は今年の国慶節の最終日。ツアーバス客も比較的若い世代が目に付きました。

8日(木)18:20 3台
9日(金)11:30 5台
10日(土)未確認
11日(日)12:20 3台
※この日のツアーバス客はこれまでどおり中高年世代が大半。華東方言を使う人たちでした。

12日(月)未確認
13日(火)11:40 3台、12:20 8台
14日(水)12:00 4台
15日(木)未確認
16日(金)12:20 3台、17:20 0台
17日(土)未確認
18日(日)12:40 1台、18:10 5台

19日(月)12:10 4台
20日(火)12:10 6台、18:10 3台
21日(水)18:10 3台
22日(木)12:20 5台
23日(金)11:50 4台

24日~31日 海外出張のため、未確認。
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-10-09 13:52 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 10月 01日

北朝鮮の航空マニア向け旧型ソ連機搭乗ツアーの中身

「北朝鮮観光ファンミーティング」(仮称)なるイベントの意見交換会でマニアたちが提起した「こんな観光してみたい」、その最後のリクエストは、j 「旧型ソ連機に乗りたい」 でした。

北朝鮮マニアの熱いリクエスト「こんな観光してみたい」、その実現可能性は?
http://inbound.exblog.jp/24951269/

これも実現可能です。何を隠そう、今回ぼくは北京空港の高麗航空チェックインカウンターで、旧型ソ連機搭乗ツアーの参加者たちと出会っていたからです。

実は、そのときは彼らがその種のツアーの参加者だとは知りませんでした。とにかくやたらと欧米客が多いので、ちょっとビックリしました。欧米客もこんなに大勢北朝鮮に行く時代になっていたのです。
b0235153_1785730.jpg

b0235153_179480.jpg
b0235153_5181098.jpg

b0235153_179121.jpg

入国後、現地ガイドから「古いソ連製の飛行機に乗るためのツアーの人たちがいま平壌に来ています」といわれて、初めてそれを知ったのでした。

帰国してすぐにネットで調べると、見つかりました。このツアーは、英国にあるJuche Travel Servicesという旅行会社が企画催行しているようです。同社は2011年にロンドンで開業したそうです。

Juche Travel Services
http://www.juchetravelservices.com/

北京で見かけた彼らが、その後どんなツアーを楽しんだかについては、同社のサイトに詳細に説明されていました。
b0235153_1794728.jpg

Air Koryo 60th Anniversary Celebratory Aviation Tour, 19th – 26th September 2015
http://www.juchetravelservices.com/the-tours/195-2/english-aviation-tour/

サイトによると、彼らは以下のようなフライト体験をしたそうです。

①Beijing北京 – Pyongyang平壌: Tupolev Tu-204-100
②Pyongyang 平壌– Samjiyon三池淵 (return, 2 legs): Ilyushin IL-62 (旧ソビエト連邦のイリューシン設計局が製造した4発エンジン機)
③Pyongyang平壌 – Sondok宣徳(return, 1 leg each): Tupolev Tu-134(ツポレフ設計局が開発した短中距離用のターボファン・ジェット双発旅客機) and Antonov An-24(ソ連(現ウクライナ)のアントノフ設計局(現ANTK アントーノウ)の製作した44-52座席のターボプロップ旅客機)
④Pyongyang平壌 – Tongchon通川(return, 2 legs): Ilyushin IL-18(1957年にソ連 のイリューシン設計局から完成発表された中・長距離向けターボプロップ旅客機)
⑤Pyongyang平壌 – Beijing北京: Tupolev Tu-204-100 OR….
Pyongyang平壌 – Shenyang瀋陽 (optional): Tupolev Tu-204-300

オプションとして、追加料金で以下のフライトも楽しめたようです。

⑥Pyongyang平壌 – Sondok宣徳 (return, 2 legs): Tupolev Tu-154 EUR 250 / person
⑦Pyongyang平壌 30 mins circular pleasure flight: Ilyushin IL-76 EUR 250 / person
⑧Pyongyang平壌 30 mins circular pleasure flight: Ilyushin IL-62 EUR 250 / person
⑨Pyongyang平壌 30 mins circular pleasure flight: Antonov An-148 EUR 100 / person
⑩Pyongyang平壌 – Hyangsan香山(1 leg): Mil Mi-17 EUR 150 / person

確かに、1960~70年代にソ連でつくられた航空機にこれだけまとめて乗ることは、ここでしかできないのかもしれません。正直ちゃんと飛んでくれるのか、ちょっと怖い気もしますが、これもマニアならではの情熱があってこそ。このツアーは高麗航空創立60周年を記念した特別企画らしく、スケジュールの中には、高麗航空の乗務員たちと一緒に撮影できたり、記念式典のディナーに招待され、乗務員たちへのQ&Aセッションなるイベントなども盛り込まれています。

このツアーには、日本人も参加していたようです。ネットで調べると、以下のエントリーが見つかったからです。

高麗航空60周年記念 北朝鮮アビエーションツアー
http://flyteam.jp/airline/air-koryo/review/24043
http://flyteam.jp/airline/air-koryo/review/24078

さらに調べると、この種のツアーは2012年からやっているそうで、昨年参加したシンガポール人の記事も見つかりました

年代ものの飛行機で飛ぶ、北朝鮮、高麗航空ツアーの全貌
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52176854.html

いまの北朝鮮ではこんなユニークなツアーが実現しているのです。こうしたことができるのも、近年欧米諸国の渡航者数が増えているからです。この種のマニアなツアーは、数が集まらないと実現しません。しかし、いまや欧米の旅行マーケットではそれをかき集めることが可能となっているのです。

その点、かつてに比べ渡航者数が激減してしまった日本人の場合、こうした特別なリクエストに応じてもらうのはなかなか難しいようです。朝鮮側も市場規模の小さい日本に対して積極的になれないからです。北朝鮮ツアーを専門に扱うKJナビツアーの権社長も「以前に比べ特殊なツアーはやりにくくなっている」ともらしていました。

さて、以下は、平壌順安国際空港に駐機していたビンテージ機材のスナップです。はるかかなたでぼくには識別できませんが、プロペラ機であることはわかります。皆さん、こういうのに乗って楽しんでいたのですね。
b0235153_10242024.jpg

[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-10-01 17:12 | 朝鮮観光のしおり | Comments(0)
2015年 10月 01日

明日(10月2日)、北朝鮮のローカル鉄道ツアーが出発します

前回、「北朝鮮観光ファンミーティング」(仮称)なるイベントの意見交換会でマニアたちからリクエストされた「こんな観光してみたい」の実現可能性について検討しましたが、最後のふたつは宿題となっていました。

北朝鮮マニアの熱いリクエスト「こんな観光してみたい」、その実現可能性は?
http://inbound.exblog.jp/24951269/
b0235153_11421796.jpg
※この写真はあくまでイメージです。昨年7月、咸鏡北道の南陽から七宝山のふもとの明月までの中国人観光客を乗せた鉄道旅行で使用された車両を撮影したものです。

そのひとつがこれです。そして、これは実現可能です。

i 「鉄道を使ったローカル旅行をしてみたい」 ◎

これは北京にある英国人経営のkoryo Toursで実際に企画催行されています。
b0235153_1144336.jpg

KORYO TOURS
http://www.koryogroup.com/

実は、ちょうど明日の10月2日から12月/13日(前者は空路で北京、後者は鉄路で丹東による出国)までの10日間、北京発のローカル鉄道ツアーが始まります。料金は2890ユーロだそうです。

TRAIN TOUR – ‘EASTERN ADVENTURE BY RAIL’
http://www.koryogroup.com/travel_Itinerary_2015_train_tour.php

同社のサイトによると、前日(10/1)に北京の三里屯にあるkoryo Toursオフィスに集合。今回のツアーのブリーフィングをします。以下、スケジュールの詳細です。

10月2日  午前、北京の高麗航空オフィスに集合し、バスで北京空港に向かいます。13時の便で平壌へ。その日の宿泊先は、高麗ホテルです。

3日  午前は革命博物館を訪ねた後、いよいよローカル鉄道で妙香山に向かいます。その日は現地泊。

4日  妙香山観光をし、昼食後、列車で平壌に戻ります。

5日  ここからが本番です。平壌から元山経由で咸興に向かいます。午後遅めに咸興に到着後、市内にある化学肥料工場を見学します。この日の宿泊先は、麻田GUESTHOUSEとあります。

6日  さらに咸鏡北道の清津へ向かいます。これがこのツアーのハイライトでもあり、約12時間の列車旅です。朝遅めに出た列車は、七宝山の山並みやローカルな朝鮮の農漁村を車窓の外に眺めながら、夜に清津に到着します。夕食は船員倶楽部で、宿泊先は清津駅に近い清津観光ホテルです。

7日  午前に清津市内の革命博物館や電子図書館、幼稚園の歌謡ショー、食品工場などを訪ねます。そして、その日は夜行列車で元山に戻ります。これは、朝鮮では外国人初の夜行列車の旅になるそうです。
b0235153_11463520.jpg

8日  午前10時に元山到着。市内のホテルにチェックインし、午後から元山港や海岸線を訪ねます。

9日  朝から平壌行きの列車に乗ります。午後には平壌に到着し、朝鮮芸術映画撮影所を参観します。宿泊先は高麗ホテルです。

10日  午前は、万寿台や鉄道博物館を訪ねた後、平壌駅から凱旋門までトロリーバスの乗車体験があります。実は、この日は朝鮮の建国記念日にあたるため、午後になると、市内の各公園で「Mass Dance」(マスゲームではありません)を観ることができるようです。
b0235153_11465599.jpg

11日  この日は最後の市内観光ということで、午前中は地下鉄乗車体験をし、午後は路面電車に乗ります。路面電車に乗るのは、万景台だそうです。その後、地下鉄博物館や三大革命展示館を訪ね、最後に楽園百貨店で買い物です。
b0235153_1147930.jpg

b0235153_11473636.jpg

12日 空路で帰国する人は、午前10時のフライトで北京に戻ります。陸路の帰国を選んだ人は、午前10時40分の平壌発新義州行きの列車に乗ります。乗車時間は約5時間。新義州に着くと、出国手続きをし、鴨緑江の鉄橋を渡り、丹東到着。18時30分発の夜行列車に乗ると、翌朝北京です。

盛りだくさんの内容で、うらやましいですね。実は、今回ぼくは北京のKORYO TOURのオフィスを訪ね、バイスプレジデントのサイモン氏に会ったので、このツアーが誕生した背景などについて聞きました。その話はまだ別の機会に。
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-10-01 11:48 | 朝鮮観光のしおり | Comments(0)
2015年 10月 01日

北朝鮮マニアの熱いリクエスト「こんな観光してみたい」、その実現可能性は?

9月上旬、「北朝鮮観光ファンミーティング」(仮称)なるイベントが都内某所で開催されました。主催しているのは、2003年以降、訪朝8回を重ねるというT氏です。

実は、ぼくも9月中旬に訪朝を計画していたものですから、最新の話が聞けるものと思って参加することにしました。

会場には、約20名のいわゆる北朝鮮マニアの皆さんが集結していました。ミーティングの内容は、今年4月に訪朝したT氏の旅報告を中心に、現在北朝鮮ツアーを催行している国内外の旅行会社の紹介や、平壌便のフライトスケジュール情報(現在、北京、上海、瀋陽、延吉、ウラジオストクから運航)、参加者による「こんな朝鮮観光してみたい!」という意見交換会がありました。

この種のイベントに参加するのは初めてだったので、マニアの皆さんの話を聞くのは面白かったです。いまや年間100余名にまで落ち込んだ日本人訪朝観光客の実情を思うとき、こうした皆さんの存在は貴重です。

以下、会場から拾ったリクエストをいくつか書き出してみます。一見他愛なく思えるものからかなり専門的な内容までいろいろあります。マニアの皆さんは、純な方たちが多いとお見受けしました。

a 「市民が普段利用している市場で買い物してみたい」
b 「平壌のプールで市民と一緒に泳いでみたい」
c 「市民と一緒に公園や海でバーベキューしたい」
d 「路面電車に乗ってみたい」
e 「モランボン楽団の演奏を聴いてみたい」
f 「平壌で朝鮮語の短期語学研修を受けたい」
g 「市民の家にホームステイしてみたい」
h 「新義州にあるという日本統治時代の建築、史跡を見たい」
i 「鉄道を使ったローカル旅行をしてみたい」
j 「旧型ソ連機に乗りたい」

さて、このうちどれだけ実現可能なのでしょうか。会場には、今年開業したり、旅行事業を再開した北朝鮮専門旅行社2社の社長がいて、一部回答してくれました。また一部はぼく自身がこれまで調べた結果を報告します。実現可能は「◎」、一応可能だが、事前に相談が必要なのは「○」、基本的に難しいが、特例的に可能性がある場合は「△」、不可能は「×」で表示しますね。

KJナビツアー(旧モランボンツーリスト)
http://www.mrt.co.jp/
JS TOURS
http://js-tours.jp/

a 「市民が普段利用している市場で買い物してみたい」 △

平壌ではまだ難しそうです。外国人向けのレストラン兼お土産店には案内されますが、一般市民の世界を覗くのはハードルが高いようです。

個人的には、昨年羅先の市場に案内されたことがあります。そこには大量の中国商品があふれていましたが、市民の買い物客の姿は少ないようでした。撮影はNGでした。市場を日本人に見せてもいいという判断は、羅先が海外からの投資を求めている貿易特区だからではないかと思います。ガイドは「羅津市場の参観は、日本人だけに特別に許可された」などと、ずいぶんもったいぶった言い方をしていましたから。

b 「平壌のプールで市民と一緒に泳いでみたい」 ○

これは可能だそうです。ただし、事前予約が必要でしょう。

c 「市民と一緒に公園や海でバーベキューしたい」 ○

これも可能。平壌の市民は休日になると、公園でバーベキューをよくするそうです。

個人的には、2年前の夏、元山の海水浴場でバーベキューに興じる市民の姿を見たことがあります。すごく楽しそうでした。もちろん、食材の調達などもあるので、事前に旅行会社への相談が必要でしょう。

元山松涛園海水浴場とビーチパラソル、踊る朝鮮娘たち
http://inbound.exblog.jp/22565164/

d 「路面電車に乗ってみたい」 ○

これも可能。ただし、市民と一緒に乗るのはNGで、路面電車をチャーターすることになるそうです。事前に予約が必要ですが、1台チャーターするとコストがかかるので、なるべく人数を集めたほうがいいでしょう。
b0235153_11331279.jpg

e 「モランボン楽団の演奏を聴いてみたい」 △

2012年7月、衝撃的な(!?)なデビューを果たした北朝鮮の「ガールズグループ」こと、モランボン楽団の演奏を外国客が聴くことはできるのか。聨合ニュースによると、以下のような公演内容だったようです。

北朝鮮の「ガールズグループ」異色公演1回きり (聨合ニュース2012/12/30)
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2012/12/30/0300000000AJP20121230000200882.HTML

会場では、旅行会社2社の関係者からは特に実現可能かどうかについての発言はありませんでした。簡単ではなさそうです。

f 「平壌で朝鮮語の短期語学研修を受けたい」 ○

これは希望者があれば可能性はあるそうです。

g 「市民の家にホームステイしてみたい」 △

朝鮮国内で外国人がホームステイできるのは、現在のところ、わずか一箇所のようです。それは昨年ぼくが訪ねた七宝山の海岸線にある海七宝民泊宿所です。昨年の段階では日本人とアメリカ人はNGでしたが、今年はどうか。確認が必要です。

朝鮮でホームステイ その奇妙な世界
http://inbound.exblog.jp/24779269/

KJナビツアーの権社長によると、以前同社で平壌市内の一般家庭に約30名の日本人がホームステイするツアーを企画催行したことがあるそうです。とても面白い試みで、参加者からは好評だったそうですが、その後国からの指導でNGになったそうです。

h 「新義州にあるという日本統治時代の建築、史跡を見たい」 △

今年に入って、中国遼寧省丹東市から新義州の日帰り観光が日本人にも解禁されたそうです。

大連金橋国際旅行社では、以下のツアーを今年9月から催行しています。同社には宮崎さんという日本人社員が在籍していて、彼が日本マーケットを担当しているので、やりとりも安心です。以下、同社のサイトより抜粋。

※2015年9月から丹東発着の新義州日帰り観光手配を始めました。(朝鮮観光はGB-TRAVELが改革を起こす!史上初の日本人対象のツアーです!)

ZXXW8 丹東発着新義州1日観光
最小催行人員6名
実施可能日=火水木金(丹東前泊必要)、「土日月及び中国の祝日」は実施できません。
旅行代金お一人様=45000円(丹東前泊、ビザ、添乗員付)一人部屋追加代3000円加算
訪問予定地=青年広場、革命事跡館、歴史博物館、教育機関、昼食

大連金橋国際旅行社
http://www.gbt-dlcjp.com
b0235153_10293860.jpg


このツアーの詳細について同社の宮崎さんに聞いたところ、以下の回答が届きました。「鉄道以外で鴨緑江大橋を渡り、新義州に入国した日本人は現時点ではまだいないため、中国出国時にトラブルの可能性がありますので、当分は宮崎が添乗として丹東前泊から同行します。国境都市の性質上、訪問先のリクエストはできません。また鴨緑江大橋口岸は、土日祝はCIQがストップし、橋を渡ることができないので、日程に制限があることをご了承ください」。

どうやら「日本統治時代の建築、史跡を見たい」というリクエストには対応してもらえそうもありませんね。たまたまバスでそばを通り過ぎることはあるかもしれませんが、事前に位置を確認しておく必要があり、かなり難度の高い話となりそうです。残念です。 

さて、ここまではわりと簡単に答えることができたのですが、残りのふたつは、ちょっと長めの説明が必要です。しかし、実現は可能で、すでに英国系の旅行会社2社で企画催行されています。

i 「鉄道を使ったローカル旅行をしてみたい」 ◎
j 「旧型ソ連機に乗りたい」 ◎

このふたつのツアーについては、後日紹介しましょう。

明日(10月2日)、北朝鮮のローカル鉄道ツアーが出発します
http://inbound.exblog.jp/24951297/

北朝鮮の航空マニア向け旧型ソ連機搭乗ツアーの中身
http://inbound.exblog.jp/24952047/

ちなみに、これまで紹介した以外の朝鮮ツアーを扱う国内の旅行会社は以下のとおりです。

中外旅行社
http://www.chugai-trv.co.jp/
スリーオーセブンインターナショナル
http://www.307.co.jp
シルクロードトラベル
http://www.silkroad-travel.com/
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-10-01 11:37 | 朝鮮観光のしおり | Comments(2)
2015年 09月 27日

新宿5丁目に中国客向けインバウンド居酒屋がオープン

9月14日、新宿5丁目に中国団体ツアーバス客向けの居酒屋がオープンしました。

場所は本ブログでもおなじみの中国ツアー客がよく利用する焼肉屋「味仙荘」から東京医大通りに入って100mほどです。新宿御苑通りに路駐する中国のツアーバス客が利用できるよう立地が選ばれたものと思われます。ちなみに以前は日本そば屋で、半年くらい前に閉店していました。

焼肉食べ放題「味仙荘」は今日も中国ツアーバス客であふれていました
http://inbound.exblog.jp/24747719/
b0235153_12484446.jpg

店の名は「金鍋」といいます。感覚的に、これは日本人がつけたネーミングではないな、と思っていたら、やっぱりそうでした。この店は昼間と夜、食事処として中国団体客を受け入れつつ、夜のみ一般の居酒屋としても営業するというのです。いかにも新宿5丁目らしい飲食店のオープンといえます。
b0235153_12482285.jpg

金鍋
新宿区新宿5-10-14
営業時間11:00~15:00 17:00~24:00

そこで、14日の午後5時過ぎに事務所の友人と一緒に「金鍋」を訪ねたところ、なんと我々一行は同店の開業第一号客として迎え入れられたのでした。一般客の営業は夜5時からだったからです。

店内の様子は、そば屋だった当時とさほど変わりませんが、開業祝いの蘭の花がたくさん置かれていました。送り主は同業の在日中国人たちのようです。
b0235153_12492052.jpg

b0235153_12493360.jpg

メニューはつまみが300円くらいからとお安く、さすがは中国人経営の店です。この店の自慢料理は、金色の鍋でつくったもつ鍋でした。だから、「金鍋」なんだそうです。

つまみを少し頼んで友人たちと談笑していると、店長らしき中国人が現れ、「みなさんはうちがオープンして最初のお客さんだからサービスしますよ」といって、もつ鍋をふるまってくれました。

話を聞くと、オーナーは山東人で、店員の女の子たちもそうでした。同郷人経営は中国人の商売の基本なのでしょう。

開店して30分ほどすると、一般客が入ってきました。そして、6時20分頃、ついに中国団体客が大挙して入店してきました。たぶん50人近くいたと思います。
b0235153_1323833.jpg

b0235153_1250320.jpg

彼らは地下のフロアに案内され、仕出し弁当のような食事を取っていました。

中国から来た添乗員と在日中国人の手配会社の数名は団体客と分かれて、1階の居酒屋スペースで同じ弁当を食べていました。

それはまるで昭和の映画に出てくるドライブインに似た世界でした。

こうして在日中国人たちは、急増する中国からの団体観光客を相手にしたビジネスを始めています。事務所の友人は、彼らの食べる弁当を見ながら、「これは賢い商売だ。ふつうはこの手の店はバイキングだが、あれはけっこう食材に無駄が多い。中国人は食べもしないのに取りすぎるとことがあるからだ。その点、弁当なら人数が最初からわかっていれば、食材のロスも少なくなる」と言いました。

一般に中国客は、日本の冷めた弁当は好まないので、つくりたての料理をバイキングで出すのがいい、といわれているようですが、弁当でもつくりたての料理を出せばいいわけです。店自体は、日本の居酒屋ということで営業しているのですから、弁当が出てきても、そういうものだと受けとめられるというわけです。

店で働いているのは全員中国人だそうです。地下フロアも、見たところ、ちょっと薄暗い感じです。ツアーコストを安く上げるためには仕方がないということでしょうけれど、食事にはなるべくお金をかけない。これが中国団体ツアーの実態でもあるのです。

中国の団体ツアーは、免税店の購入額に応じたキックバックで成り立っています。ですから、食事代の支払いも、免税店での購入にかかっています。日本国内の旅行手配を手がける在日中国人たちは、お金は免税店でまとめて使ってもらうことがいちばんありがたいのです。
b0235153_12495132.jpg

ニンニクとニラがたっぷりのもつ鍋は1人分1200円だそうですが、おいしくいただきました。

はてさて、この店は繁盛するのか…。

新宿5丁目界隈では、日々こんな出来事が起きています。

【追記1】
「金鍋」が開業して約2週間後、久しぶりに店を覗いてみることにしました。商売繁盛してるかな?

夕方6時前に店に入ると、客はほとんどいません。山東省出身の女の子に聞くと、浮かない顔です。どうやら苦戦しているようです。

それでも、6時半が近づくと、一団の中国客が入店して来ました。今日は鍋が出されていました。

しばらくすると、1階にも客が入ってきましたが、中国人のグループです。なかなか日本人は来てくれないようで、みると日本式の居酒屋メニューをやめ、中国語の手書きのメニューに変更しようとしているようでした。
b0235153_14284385.jpg

まあ仕方がないのかなあ…。結局、団体客は内陸出身の人が多いので、上海などの日本食に慣れた客層とは違って、日本式メニューは不評なのかもしれません。難しいものです。

【追記2】
2016年5月現在、「金鍋」では、夜の一般営業はやめてしまいました。中国の団体客は昼にしか来なくなったからです(夜は、団体客が来るときのみ営業)。中国団体客の宿泊するホテルが都内から遠く離れていることから、バスは早めに都内を出なければならない関係で、都心の食事処に立ち寄る時間がないせいでしょう。

それにしても、「金鍋」なんて、まだ開店して1年もたたないのに、市場の変化は早いというべきか。中国ビジネスの難しさを、ここ新宿にいて、実感するしだいです。
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-09-27 13:00 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2015年 09月 26日

9月に入るとバスの台数は少し落ち着きました(ツアーバス路駐台数調査 2015年9月)

今年はお盆を過ぎたあたりから雨続きで、残暑を感じることもなく、9月を迎えました。

もともと9月は夏休みと国慶節のはざまのオフシーズン。バスの台数が日によってはかなり少なくなった印象です。もっとも、今年の中秋の名月は9月27日。そのため、関係者の話では国慶節(10月1日)より少し前倒しで中国客の予約が入っているそうです。

国慶節以降の訪日中国客の動向については、今月上旬、アジアインバウンド観光振興会(AISO)の王会長の話を聞いているので、あらためて報告します。

また今月中旬、中国出張に行ってきたので、現地関係者らの声もお伝えしたいと思います。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。
b0235153_17172679.jpg

1日(火)13:10 3台
2日(水)未確認
3日(木)12:10 4台
4日(金)12:50 4台
5日(土)未確認
6日(日)未確認
7日(月)未確認
8日(火)18:20 2台
9日(水)12:30 6台
10日(木)12:40 5台
11日(金)12:20 3台
12日(土)未確認
13日(日)18:20 4台
14日(月)13:10 4台
15日(火)~25日(金) 出張
26日(土)未確認
27日(日)未確認
28日(月)12:00 6台
29日(火)19:10 3台

[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-09-26 17:16 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 09月 01日

中国内陸客の増加がもたらす意味を覚悟しておくべき

新宿5丁目の中国団体ツアーバスの路駐スポットにある焼肉屋「味仙荘」は、中国ツアーバス客ご用達の食事処です。

ランチタイムと夕刻時には多くの中国人バスツアー客が来店しています。
b0235153_14423669.jpg

焼肉食べ放題「味仙荘」は今日も中国ツアーバス客であふれていました
http://inbound.exblog.jp/24747719/

7月末、来店客の様子をウォッチングするために同店を訪ねたとき、ひとりのアルバイトの大学生に出会いました。仮にOくんとしておきましょう。現在、上海の大学に留学中の彼は、夏休みの帰省で東京に戻っていたのですが、たまたま大学の同級生が同店のオーナーの娘で、アルバイトをしてみないかと誘われたのだそうです。こうして彼は7月下旬から8月中旬までの約3週間同店で過ごしたのでした。

そこでぼくは彼にちょっとした調査をお願いしました。彼のアルバイト中に来店した外国客に「どこから来たのか」聞いてもらうことにしたのです。その結果を集計してくれたのが以下のデータです。

「味仙荘 来店者地域別調査」(2015年8月3日~14日)
b0235153_14424550.jpg

Oくんのアルバイト時間は、午前11時から16時までの曜日と、22時までの曜日がありました。また混雑時の店内では、すべてのグループに聞くことはできなかったようです。

とはいえ、この集計からいろんなことを推察することはできそうです。この12日間を通じていちばん多く来店したのは「上海」です。今年1月のビザ緩和で上海戸籍を有する中国人はほぼ観光ビザを取得できるようになったという話を聞きましたが、さもありなんです。

もっとも、すべてのグループが本当に上海戸籍を有する人たちなのかどうかは疑問です。これまでぼくは新宿5丁目を訪れる中国人ツアー客に路上でどこから来たのかよく訊ねてきましたが、一般に江蘇省や浙江省など華中地域から来た人たちは「上海」と答えることが多いのを知っているからです。海外で見ず知らずの外国人から同じことを聞かれたとき、千葉や埼玉の人が「東京」と答えるのと似ています。だって、千葉とか埼玉といっても相手にはわからないからです。それに似た心理が働き、「上海」が増える傾向があると思われます。実際、ぼくが来店した日、あるグループの男性は最初「上海」と言っていたのに、しつこく聞き返すと「楊州」と答えてくれたこともありました。「上海」には、かなり広範囲な地域が含まれるものと思われます。

次に多かったのが「山東」と「東北(黒龍江省、吉林省、遼寧省)」でした。やはり、内陸からの中国客が増えていることがわかります。

「広東」も多いですね。「香港」というのもありますが、きっと香港発のフライトで来日した中国客(実際には、広東省出身では?)だと思われます。香港客が絶対ここには来ないとは言い切れないのですが、いまの香港の旅行市場は成熟していて、中国本土客と同じような旅行はほとんどしていないからです。

韓国人も意外にいますね。イタリア人やロシア人といった新宿5丁目界隈のビジネスホテルに宿泊していると思われる欧米の個人旅行者もたまに来店するようです。

アルバイトの最終日、Oくんに話を聞くことができました。彼は高校時代から中国に留学しており、中国語は堪能です。

-この3週間は忙しかった? この夏のアルバイトでどんなことを感じましたか。

「とにかく店ではいろんな地方の方言がよく聞かれました。ぼくは中国語を上海の学校で勉強した日本人なので、まったく聞き取れないことが多かった。だいたい従業員の方が全員東北三省の人で、なまりが強い。日本語を話せる人も少ないという環境です。

いちばん感じたことは、日本に旅行に来る中国人のお客さんはマナーが欠けているということです。上海のレストランではしないことをここではしている」。

-たとえば、どんなこと?

「中国の人は食事のとき、温かいお湯を飲む習慣があるのですが、当店では忙しいので出していないんです。あるとき、おばあさんが鉄板にガラスのコップをのせてお湯をつくり始めた。ビックリしました。慌ててコップを取り上げましたが、なんというか常識がないんです」。

-开水(お湯)が飲みたかったんですね。目を離していると、あぶないですね。

「鉄板にアルミの皿を載せて肉や野菜や水をまぜで煮物を作り始めた人もいました」。

-あいかわらず自由ですね(笑)。自分のやりたいようにやるのが中国人の流儀。でも、ねえ…。

「クレイマーも多い。従業員に対してもぞんざいな態度が見られました。網の交換も何度もしろという。お金を払っているんだから、好きにやっていいという考え方があるようです。日本式の焼肉に慣れていない人も多い。いちばん衝撃的だったのは、給仕するぼくに向かって「这个烤肉真的不能吃(この焼肉はまずくて食べられない)」と言い放ったお客さんがいたことです。日本では普通こんなこと言われることもないので、思わず笑ってしまいました。その人、帰り際にも同じことをぼくに言いました。

こんなこともありました。回族の人たちのグループが入店してきたのですが、宗教上の理由で豚肉が食べられないというのです。だったら、なぜここに来たのか。ところが、最初は食べないと言っていたのに、しばらくすると(豚肉以外に牛肉もあるから)やはり食べると言い出して、騒動が起きました。従業員と口論が始まってしまったのです。お互い中国人なので譲りません。

予約の1時間前にガイドから「お客さんが海鮮を食べたいと言っているので、なんとかできないか」というグループもいました。うちは焼肉屋なのに…。

(在日中国人の)店長も、中国人は本当に恥ずかしいと話していました。ぼくは上海に住んでいるので、このような人たちを見たことがありません。もともとぼくは中国人というのは気さくで親しみやすいという印象を持っていたのですが、ちょっとしたカルチャーショックでした」。

-確かに、上海や北京などではあまり見られない光景ですよね。地方からの訪日客が増えたことが大きいのでしょう。

「見た感じ、北方の中国人より広東省など南方の人のほうが態度がいいと感じました。ぼく、思うんですけど、せっかく日本に旅行に来ているのに、この店に来るのはどうか。だいたい日本式の焼肉とも違うし」。

-安いツアーで来くる人たちだから、コースに組み込まれていてシステム上変更できないんでしょうね。いまいくらでしたっけ?

「ランチは食べ放題1080円。団体は980円です。コストを削っているので、団体客には一般のお客様と同じようにはサービスできません」。

Oくんの東京の夏休みは、内陸中国人との遭遇によるカルチャーショックの連続だったようです。今年の夏も多くの訪日中国人観光客が来ましたが、内陸の人たちが増えていることで、全国の観光地ではさまざまな問題が起きていたのかもしれません。

安いツアーに参加し、バスに乗って団体旅行しているような人たちが大半である中国の内陸客は、言ってみれば、10年、15年前の上海人であり、北京の人たちといえるでしょう。中国の発展は地域によるタイムラグがあるためで、沿海部の人たちが少しずつ成熟してきても、内陸部の人たちが後から来るようであれば、Oくんのいう「マナーの欠けた中国人」イメージは簡単には消えることはなさそうです。

そもそも銀座の百貨店を訪れるような個人客とバスツアーの団体客には、その行動様式や消費活動などの面で大きな落差があります。今後ますます中国内陸客が増えることを想定し、受け入れ側もこの落差を受けとめる覚悟が必要だと思います。
[PR]

by sanyo-kansatu | 2015-09-01 14:43 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)