ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2015年 07月 23日

こんなに暑いのに路上で待たされるのは気の毒です(ツアーバス路駐台数調査 2015年7月)

先日、九州で台湾からの家族旅行者に会ったのですが、台湾では7月に入ると、もう夏休みのようです。上旬は中国客を乗せたバスはそんなに増えていませんが、下旬になると目立って増えてきました。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(水)13:20 3台
2日(木)12:40 4台
3日(金)18:20 2台
4日(土)未確認
5日(日)未確認
6日(月)18:20 3台
7日(火)12:50 4台
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13日(月)12:20 4台
14日(火)12:10 2台
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16日(木)12:20 4台
17日(金)18:00 4台
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24日(金)19:20 3台
25日(土)未確認
26日(日)未確認
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28日(火)13:10 6台
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※梅雨明け後の暑さは耐え難いものがありますが、今日も中国客の皆さんはこの炎天下、2軒の食堂前に並んで食事を待っていました。暑いので、医大通りに入って日陰で休んでいます。気持ちはわかります。でも、駐車場もないこんな場所の食堂を使わなければならないのは、とにかくツアー代金を安くしているからなんでしょうが、ちょっと気の毒に思えてなりません。

29日(水) 12:40 5台
30日(木) 12:10 6台
31日(金) 19:10 4台
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by sanyo-kansatu | 2015-07-23 17:57 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 06月 11日

お昼は歩道に中国客があふれています(ツアーバス路駐台数調査 2015年6月)

6月に入ると、以前に比べバスの数が少し減ってきたようですが、お昼時になると、新宿5丁目御苑大通りの2軒の食堂(中華、焼肉)の前には、大勢の中国客が歩道にあふれるほどたむろしています。
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日本政府観光局(JNTO)の外客統計では、今年1~4月までの訪日中国客はすでに132万9300人とトップで、この調子で行けば、今年は300万人超えは確実のようです。

訪日外客数(2015 年4 月推計値)
単月過去最高の176 万4 千人を記録!http://www.jnto.go.jp/jpn/news/data_info_listing/pdf/150520_monthly.pdf

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(月)12:20 4台
2日(火)9:40 4台
3日(水)未確認
4日(木)未確認
5日(金)未確認
6日(土)18:00 6台
7日(日)未確認
8日(月)13:20 4台、18:00 3台
9日(火)13:40 3台、17:30 3台
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11日(木)12:45 7台
12日(金)13:20 2台
13日(土)13:00 4台
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15日(月)11:40 4台
16日(火)12:20 5台
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18日(木)11:50 6台
19日(金)12:20 6台
20日(土)未確認
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22日(月)11:50 9台、18:00 4台

23日(火) 13:40 6台
24日(水)~29日(月)未確認
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by sanyo-kansatu | 2015-06-11 16:22 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 05月 13日

無資格ガイド問題とは何か?

通訳案内士をめぐる問題を考えるうえで、避けては通れないのが無資格ガイド問題です。一般の日本人からすると、なんのことやらわからないと思いますが、観光庁の「検討会」では初期の頃からこの問題が討議されていました。

以下の表は、観光庁がまとめた訪日旅行者数のトップ4である韓国、台湾、香港、中国におけるガイドの手配状況を整理したものです。

アジア主要国別インバウンドにおけるガイド等の手配状況(「通訳案内士の制度と現状について」2009年6月より)
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この報告は、株式会社JTBエイティーシー(当時)、NPO法人アセアンインバウンド観光振興会(当時、現社団法人)、JTBGMTの資料をもとに作成したとあります。これらは日本を代表する訪日旅行の手配を行う企業と業界団体です。

ここから何がわかるでしょうか。まず4カ国にほぼ共通する特徴が在日ネットワークで完結するビジネスモデルであることです。つまり、日本側の旅行業者を介さず、自分たちで旅行の手配を行っているわけです。なぜこういうことになっているのでしょうか。その何が問題なのでしょうか。

アジアからの訪日旅行の解禁は、さかのぼること1970年代の香港に始まり、79年の台湾、90年代の韓国と続いて動き出していました。ところが、当時の日本には彼らを観光客として受け入れようという認識やコンセンサスがまったくなかったため、彼らも在日ネットワークに頼るほかなく、ある意味野放しのまま手配が行われていたのです。当然無資格ガイドが添乗するツアーが大半でした。

1990年代の訪日外国人旅行者数はいまほど多くなく、せいぜい300~450万人でしたから、アジアからの訪日客は日本人の国内レジャーの閑散期を埋める存在に過ぎませんでした。

これが2000年代に入って変わっていきます。2000年に476万人だった訪日客は、03年の小泉政権時の「観光立国」宣言とビジットジャパンキャンペーンの開始とともに上昇カーブを描いて成長していきます。

ところが、在日ネットワークで完結するビジネスモデルはそのまま温存されてしまいます。その理由は後で述べますが、ここで確認しておくべきは、無資格ガイドの存在はいまに始まった話ではなかったということです。誰もそれをとがめることもなく20年以上経過していたわけで、それをいまさらやめろといっても、そこには彼らにとってなんのインセンティブもないわけですから、変わりようがなかったといえます。

では、この報告にもよく出てくる「スルーガイド」とは何でしょうか? 

ひとことでいうと、海外から団体客を連れて訪日し、ガイディングまでやってしまう添乗員のことです。本来日本で有償で観光案内できるのは通訳案内士という国家資格を必要とするガイドと定められているのに、それを不要としてしまうのです。

しかし、さらに根の深い問題もあります。彼らがただの添乗員であればいいのですが、そうではない場合があるからです。

台湾人や香港人には入国時にノービザで90日間の日本の滞在許可が下ります(これは相互免除という意味で、日本人が相手国に行く場合も同様です)。その間、ガイドたちは日本に自由に滞在しながら、いくつもの訪日ツアーの添乗を受け持つのです。だから、彼らは毎回ツアー客と一緒にやってくるのではありません。最初のツアーだけのことで、その後はずっと日本にいて、次々と添乗を繰り返すわけです。彼らが日本の通訳案内士資格を有していれば、まだいいのですが、必ずしもそうではなさそうです。

またその際、問題となるのは、土産店や免税店からのキックバックやバスの車内販売などで得た売上からホテル代や食事、交通費などの諸経費を引いて、そのまま自分の報酬として持ち帰ってしまうことです。彼らは観光ビザで訪日しておきながら、事実上労働していることになるわけです。何本もツアーを掛け持ちすれば、売上額は相当な金額に上ると思われますが、彼らはその営業活動に対して確定申告することもなく、帰国してしまうのです。

これらに象徴される世界が「華僑系土産店とタイアップしたビジネスモデル」あるいは「華僑系旅行会社ネットワークで完結するビジネスモデル」なのです。

観光庁の「検討会」の初期の議事録をみると、通訳案内士団体はこうした無資格ガイドの取り締りを強く要求しています。彼らに仕事を奪われていると考えているからでしょう。

2010年2月22日 第4回「検討会」議事録
http://www.mlit.go.jp/common/000060637.pdf

これを読むと、かなり乱暴で厳しい発言も見られます。

興味深いことに、2010年3月、JTB九州は九州運輸局から厳重注意処分を受けています。

2010年3月30日(レコードチャイナ)
JTB系旅行会社を厳重注意処分に=通訳案内士法違反で初、中国人留学生バイト募集に問題―九州運輸局
http://www.recordchina.co.jp/a40879.html

急増する中国からのクル―ズ客船の上陸中のバスツアーで、無資格の留学生にガイド業務をさせたことが理由のようです。

これはちょうど「検討会」でこの問題が討議された時期と重なっているので、その影響を受けたのではないかと思えなくもありません。

さて、それでは実際、彼らをどこまで取り締まるべきなのか?

その後、東日本大震災が起き、いったんこの議論はヒートダウンします。それでも、時間の経過とともに訪日客は回復し、「検討会」も再開されます。

2014年12月24日の「検討会」資料=「過去の検討会における主な意見⑦(無資格ガイド・悪質ガイドへの対応)」では、以下のような無資格・悪質ガイド問題に対する意見が出ています。
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これをみると、業界関係者の中には、取締り一辺倒ではない意見も散見されます。通訳案内士の質の問題についても厳しいコメントが見られます。

なぜなのでしょうか。ひとつ考えられるのは、日本の旅行会社の姿勢にあります。2000年代に入り、訪日アジア客の受け入れを進めていくうえで本来担わなければならなかったはずの国内の旅行手配や通訳ガイドの領域を在日ネットワークに預けてしまったこと、いや預けざるを得なかった事情があったからです。もはや急増する中国団体客の受け入れはお手上げ状態になっていたなかで、取り締まりを叫んでみても詮無いことに思えたことでしょう。

では、なぜ預けざるを得なかったのか。

それが実際に起きていたのは、時をさかのぼること、2000年代初頭のことでした。この記事をみてください。

訪日観光旅行手配 中国発中心に下落進む(日経産業新聞2003年1月22日)


「訪日観光旅行(インバウンドツアー)の手配料金が下落している。インバウンドツアーは海外の旅行会社が企画し、日本の旅行会社が日本滞在部分の手配を請け負う形が主流。アジア地域の旅行会社を中心に手配料金の引き下げ要求が急速に強まっている。訪日外国人数は増加傾向にあるが、採算性の低さなどから取り扱いに消極的な旅行会社も目立つ。(中略)

顕著なのは、2000年9月に日本向け団体観光旅行が解禁となった中国だ。インバウンドツアーでは東京から箱根、京都、大阪を巡る通称「ゴールデンルート」という定番コースが一番の売れ筋商品。近畿日本ツーリストの場合、中国の旅行会社向けの同コース(4泊5日)の手配料金は、2年前の15万~23万円程度から、現在は7万5千前後と半額以下に下がった。(中略)

日本人の国内旅行が伸び悩むなか、旅行各社は潜在需要が大きいインバウンドへの関心を高めている。ただ「現状は採算性の低いツアーが多い」(近畿日本ツーリスト)こともあり、取扱量拡大や販促活動強化については消極姿勢が目立っている」。

これは中国の爆買い客が話題になるずっと前の話です。

2000年9月に解禁された中国からの団体ツアーのツアー代金がわずか1年で半額になってしまったこと。その結果、日本の旅行会社は一斉に中国側の旅行会社が主催する訪日中国団体客の手配から手を引いてしまいました。

いまでも忘れられないある旅行大手の幹部の当時の発言があります。

「なぜ中国からの団体ツアー客の手配を日本の旅行会社が請け負えないかというと、一人当たりワンコイン(500円)の利益ではどうしようもないんですよ」。

こうして引き受け手のいなくなった訪日中国客の国内手配を引き受けたのが、新興の在日華人系のランドオペレーターでした。当然、彼らはこれまでの在日ネットワークで完結するビジネスモデルを踏襲します。訪日中国ツアーの料金が下がったぶんは、免税店や土産店へのキックバックや車内販売の売上で補い、帳尻を合わせるやり方です。これが今日の無資格ガイド問題の起源といっていいでしょう。

その後も国交省は無資格ガイドの使用禁止を日本の旅行会社に呼びかけています。

有資格の通訳ガイドの使用の徹底について(周知依頼)[観国交第65号](2013年5月14日)

「平成25年2月に通訳案内士制度の周知強化の一環として、観光庁が実態調査を行ったところ、中国人旅行者向けのツアーの中には、通訳案内士法等に基づく資格を有さない一般の添乗員に通訳案内業務を行わせるなど、法令の遵守が徹底されていない場合が複数見受けられました」(一部)

これは訪日中国客の手配を行う日本の旅行会社の業界団体である中華人民共和国訪日観光客受入旅行会社連絡協議会(中連協)に宛てられたものです。以前出した「無資格通訳ガイドの使用禁止の徹底について」(2005年4月20日付け国土交通省国総旅振第32号)の要請に効力がないことから、再度周知徹底を促す内容です。

ところが、大半の日本の旅行会社は中国の旅行会社が主催した低価格の団体ツアーの手配を請け負っていないため、効き目はほとんどないわけです。実際には、誰が中国団体客の手配を請け負っているのか、捕捉できていないのか、できていても知らないことにしているのか。まあそういうことです。

※もっとも、ここでひとこと触れておきたいのは、すべてのアジア市場が在日ネットワークモデルに侵食されているかというと、そうではないことです。アジアの新興グループであるベトナムやインドネシアなど、華僑系旅行業者の影響が少ない国々の訪日ツアーはこれまで述べた話とは事情が違っていること(まだそれほど値下がりは起きていない)も知っておきたいと思います。

それにしても、なぜこんなことになる前に手を打たなかったのか。

こんな言い訳がよく使われます。アジア市場は成長が早く、FIT化や成熟化も進んでいるから、近い将来欧米市場と同じようになるだろう。そうすれば、いずれ通訳案内士との需給ギャップは埋まっていくはずだ。

ところが、実際には、上海など一部の成熟した市場が生まれても、次々と内陸からの初来日組も増えるので、いつまでたっても団体客は減りそうもありません。

国交省はずいぶん早い時期から訪日2000万人の目標を掲げていました。その内訳として中国本土からの観光客を600万人と見積もっていました。2014年には台湾、香港を含めた中華系はすでに600万人を超えています。取り締まることより、ビザの緩和などによる数の増加を優先したことは間違いありません。それはそれでひとつの決断だったでしょう。そう決めた以上、いまの問題は織り込み済みだったはずです。

なぜなら、現在の中華圏の訪日客600万人のうち、半分が団体として、通訳案内士制度の建前(有資格ガイドを使うこと)を通そうとするなら、どれだけの数の中国語通訳ガイドを育てる必要があったのか。そのために何かを緊急に着手したようには見受けられないからです。

そして、決め台詞はこうです。「もし本当にアジアの無資格ガイドを取り締まりを徹底するとしようものなら、市場の大混乱は避けられないだろう。外交関係にも影響が出かねない」。

この問題は、通訳案内士団体の主流が英語ガイドであることも、話をかみ合わなくさせている理由のひとつのように思われます。彼らはアジア市場の特殊性に対する理解は少なく、見方によっては偏見も感じられないではありません。

繰り返しますが、だからといって誰かを悪者に仕立て上げても始まりません。

訪日アジア客の増加は、一部の排外的な人たちを除けば、特に小売業界を中心に歓迎の世論が形成されていると思います。彼らは移民労働者ではありません。レジャー消費者です。ただ旅行の中身にお金を使うことより、買物に夢中なのです。だからこそ、本来あやうげな在日ネットワークで完結するビジネスモデルが成り立ってしまうのです。

そのあやうさは、やはり気がかりです。現実を直視し、受け入れつつ、立て直しのための方策を考えなければいけないと思っています。
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by sanyo-kansatu | 2015-05-13 16:14 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2015年 05月 13日

バスは渋谷にも現れています(ツアーバス路駐台数調査 2015年5月)

5月上旬は連休で仕事場に足を運んでいないのですが、お昼どきになるとほぼ毎日バスは列をなしています。この夏もこの調子で来るのでしょうね。
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先日、ある人に話を聞いたのですが、中国の団体ツアーバスは新宿だけでなく、最近は渋谷にも現れるそうです。もちろん、新宿5丁目のように路上駐車はできないので、道玄坂で客を降ろすと、代々木公園あたりに移動して、1~2時間後、客を拾いに戻るそうです。上野や銀座、お台場などでも同じようなことになっています。これは東京だけの話ではありませんが、日本の大都市圏の都心部には大型バスを停められるような駐車スペースがないため、バスの運転手さんは大変です。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(金)11:40 5台
2日(土)12:50 4台
3日(日)未確認
4日(月)未確認
5日(火)未確認
6日(水)未確認
7日(木)12:20 5台
8日(金)12:40  4台
9日(土)未確認
10日(日)未確認
11日(月)12:50 5台
※この日は飛騨ナンバーのバスも来ていました。

12日(火)12:40 6台、17:20  3台
13日(水)13:50 6台
14日(木)未確認
15日(金)未確認
16日(土)未確認
17日(日)10:10 6台、11:40 5台
18日(月)12:20 7台
19日(火)未確認
20日(水)11:50 5台
21日(木)未確認
22日(金)12:10 5台
※この日は暑かったので、地下鉄新宿3丁目駅近くのさぬきうどんチェーン「丸亀製麺」に入ろうと思ったら、中国人観光客が列を成して店の外まで並んでいたので、入店をあきらめました。「丸亀製麺」は上海にも進出していますが、団体ツアーで来る中国客はこんな店知らないでしょうから、日本在住の中国人ガイドが連れてきたのでしょう。安くて喜ばれたに違いありません。新宿5丁目のバス路駐スポットには、年配の中国団体客がやって来ていました。色柄物の派手なシャツを着たおばさんが目に付きます。まさしく日本にもかつていた田舎のおばちゃんです。かつてヨーロッパの人はこんな感じで日本の団体客を眺めていたのでしょうか。
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23日(土)未確認
24日(日)未確認
25日(月)12:20 7台
26日(火)未確認
27日(水)12:20 8台、14:20 3台
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※今日も中国からの団体客が東新宿界隈に姿を見せています。
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※中国客の列の合間を縫って欧米の個人客も歩いています。東新宿の医大通りは多国籍の旅行者の出没度数の高いエリアとなっています。

28日(木)12:20 6台
29日(金)未確認
30日(土)13:20 4台
31日8日)未確認
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by sanyo-kansatu | 2015-05-13 13:51 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 04月 16日

4月に入ってもその勢いは止まりません(ツアーバス路駐台数調査 2015年4月)

4月に入っても、中国からのツアーバスの勢いは止まりません。昼どきになると、例の新宿5丁目の中国客専用食堂の周辺の路上は、バスを降りたツアー客でにぎわっています。今年は、桜が早く咲いてしまい、おまけに咲き終わったと思ったら、寒波が襲うという気候で、せっかく花見を味わいたいと思っていた中国の皆さんには、ちょっと残念な桜シーズンに終わったかもしれません。ただ、この寒波のせいで、東北以北の桜はこれからでしょう。こうしたニュースはいち早く中国にも伝わっているでしょうから(それが中国の旅行会社の宣伝には好都合のはずです)、この先も中国客は足しげくやって来るのかもしれません。
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※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(水)17:40 4台
2日(木)12:20 5台
3日(金)12:20 6台
4日(土)未確認
5日(日)未確認
6日(月)12:20 6台、19:00 4台
7日(火)18:00 4台
8日(水)13:20  9台
9日(木)12:30  8台
10日(金)17:20  5台
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12日(日)11:50 7台、13:20  8台
13日(月)18:20 6台
14日(火)未確認
15日(水)未確認
16日(木)18:10 4台
17日(金)12:20 7台
18日(土)13:10 6台
19日(日)未確認
20日(月)12:30 9台
※今日のお昼も「味仙荘」の前はバスを降りた中国客であふれていました。すぐには店に入れなさそうで、どうするのでしょう。新宿にはいくらでも飲食店はあるのに、この2軒しか利用しないだなんて…。おそらく中国客の手配をしている在日中国人の業者たちも、数が増えすぎていっぱいいっぱいなのではと思われます。

21日(火)12:40 6台
22日(水)12:20 6台
23日(木)13:10 4台
24日(金)未確認
25日(土)未確認
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27日(月)11:40 5台
28日(火)19:10 3台
29日(水)未確認
30日(木)17:20 3台
31日(金)12:20 5台
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by sanyo-kansatu | 2015-04-16 06:49 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 03月 17日

今年もまた桜のシーズンがやって来ます(ツアーバス路駐台数調査 2015年3月)

3月になり、中国のツアーバスは途切れずやって来ています。このままいくと桜のシーズンにはどういう騒ぎになるのか…。ただ最近では都内のホテルは客室稼働率の上昇とそれにともなう料金アップで、中国の安い団体ツアーは千葉や埼玉、はては茨城のホテルを利用しているそうです。だからといって都心に立ち寄って買い物や食事をするのは変わらないので、大変なバスラッシュになることも予測されます。今年の東京の桜の開花は少し早いようなので、ちゃんと桜を見て帰れるといいのですが。
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ところで、先日歌舞伎町の前を通ったら、4月下旬に開業するホテルグレイスリー新宿のゴジラが顔見せしてました。近くで見ると、おもしろいです。
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ホテルグレイスリー新宿 http://gracery.com/shinjuku/

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(日)未確認
2日(月)12:50 4台
3日(火)17:40 2台
4日(水)11:40 6台
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6日(金)19:30 2台
7日(土)15:30 2台
※この日は歌舞伎町のドラッグストアを覗いてみました。「ダイコクドラッグ」です。外国客の利用が多いようで、ここでは免税専門のカウンターも設けています。
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店の表には売れ筋の商品が並んでいます。おなじみのキットカットの抹茶味や「休足時間」もありました。とにかく最近では、都心のドラッグストアは外国人だらけで我々日本人はひいてしまいます。そんなに列をなして並ぶなら、地元のマツキヨで買えばいいや、とあきらめるほかありません。
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8日(日)未確認
9日(月)18:20 3台
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11日(水)19:20 2台 
12日(木)18:20 2台
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16日(月)11:40 5台、18:20 2台
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※この日は陽気に恵まれ、「味仙荘」の前でバスに乗り込むのを待つ中国客の皆さんもコートを脱ぎ、気持ちよさそうに過ごしていました。
18:30 4台
※たまたま信号で中国客と一緒になったので、どちらから来たの?と尋ねると、江蘇省の揚州の人たちでした。
18日(水)12:50 4台、17:20 2台
19日(木)18:10 4台
20日(金)13:20 3台
21日(土)未確認
22日(日)未確認
23日(月)17:30 3台
24日(火)18:50 2台
25日(水)16:40 2台
26日(木)13:20 3台
27日(金)16:20 2台
※この日たまたま「味仙荘」から出てきた中国客の女性二人と信号待ちになったので、聞くと江蘇省の人たちでした。最近は上海の周辺の人たちが多いですね。おそらく上海市民は個人旅行化が進み、団体客は周辺に広がっているのではないかと思われます。「昨日くらいから東京で桜が咲き始めました」とぼくが言うと「私も見た」と言ってました。「まだちょっとだけど、来週はたくさん咲くでしょう。まだ日本にいるの?」「明日帰ります」「じゃあ来年またね」「はーい」。実際のところ、開花にぴったり合うツアーばかりじゃないのでしょうが、外国人はちょっとの桜でも意外に満足してくれるそうです。そう通訳案内士の人が言ってました。

28日(土)未確認
29日(日)12:00 6台
※この日は用事があって仕事場に来たのですが、バスがずいぶんたくさん来ていました。花園神社は桜が咲いていました。境内にはずいぶん多くの外国人が来ていました。参道を抜け、靖国通りに出たら、中国の団体客がいて、彼らのうち何人かは炊飯器を手にしていました。やっぱり買うんですねえ。
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30日(月)19:10 6台
31日(火)12:50 7台
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by sanyo-kansatu | 2015-03-17 10:33 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 02月 23日

中国「新旅游法」は元の木阿弥―キックバックを原資としたツアー造成変わらず

中国の旧正月、春節を迎え、訪日中国客の“爆買い”報道が続きました。

「春節到来 円安好機」(朝日新聞2015年2月19日)

「中華圏で18日から旧正月の「春節休み」が始まった。円安や観光ビザの条件が緩和されたのを追い風に中国などから多くの観光客が日本を訪れ、百貨店やホテルは早くもにぎわっている」

もうそのこと自体は世界的な現象ですし、それほど新奇な話題でもない気がしますが、先日上海の旅行関係者らにヒアリングしたところ、少し気になる話が聞こえてきました。

それは、中国の「新旅游法」がすでに元の木阿弥となっていることです。

中華人民共和国旅游法(新旅游法)は、旅行商品の質向上と消費者保護を主な目的に、旅行業者が低価格でツアーを販売し、オプションや強制的な免税店連れ込みで利益を上げることを禁止するものでした。オプションというのは、ツアー代金をとにかく安く見せるため、旅行中のあらゆる観光アトラクションや食事を極力省き、現地でそのつど追加料金を請求することです。実際、ある時期まで中国人のツアーでは、オプションと称してツアー中に請求される総額がツアー代金と変わらなかったという話があります。オプション支払いをこばんた客がバスから置いてきぼりにされるという信じられないようなこともよく現地のメディアをにぎわしていたものです。

こうしたことから中国の消費者の不満が高まり、訴訟なども頻発したことから、中国政府は旅行業法の改正を打ち出します。しかし、その背景には、「中華民族の自尊心」をことのほか気にする政府が、国内外で不評を買っている自国の海外旅行者および旅行業者のありようを改善することがありました。その実態については、以前書いたことがあります。

ツアーバス運転手は見た! 悲しき中国人団体ツアー
http://inbound.exblog.jp/19743507

せっかく海外各地に送り込んだリッチな中国人たちのふるまいが、自国の名誉につながるどころか、反感と冷笑の対象になっていることに、政府は我慢ができなかったのでしょう。いきなり2013年4月下旬に以下の法令が公布され、半年後の10月1日には施行されました。
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中華人民共和国旅游法(新旅游法)
http://www.cnta.gov.cn/html/2013-4/2013-4-26-8-21-88078.html

なにしろ中国という国は、事前に関連業界へのヒアリングや検討会などほとんどなしに法改正を強制的に執行するものですから、13年夏ごろの中国の旅行業界の人たちは施行後に旅行商品の価格設定をどうすべきか、どこまで徹底した違反業者の取り締まりが行われるかなど、疑心暗鬼でした。

それでも、当時の中国メディアによると、違反した業者への取り締まりやツアー料金「適正化」の結果、ツアー価格の安すぎた韓国への旅客が一時減少した、といった報道も見られました。

中国《旅游法》生效后访韩游客数量锐减一半(2013.10.17)
http://www.ckbiz.net/news/show.php?itemid=3109

確かに、13年秋ごろの現地での関係者へのヒアリングでも「海外ツアー商品の料金の適正化が進む」というコメントが得られていました。

ここでいう「適正化」は、あくまで中国人が考えるものですから、日本から見て必ずしもそうとは思えませんでしたが、訪日ツアーの料金も軒並み「3~4割」アップすると言われていました。

そして、確かに2013年秋から14年の春節くらいまでは、落ちるところまで落ちた訪日ツアー料金は若干の「適正化」がみられました。中国の旅行会社のサイトに載っているツアー商品の料金表をみて、当時ぼくも一応確認していました。

新旅游法の施行で中国団体客はどうなるか?(ツアーバス路駐台数調査 2013年10月)
http://inbound.exblog.jp/21193424/

ところがです。14年の夏ごろになると、すでに日本国内のランドオペレーター関係者から、「新旅游法はもう終わった」という声が聞かれるようになっていました。一時「適正化」したと思われたツアー料金の下落が再び始まったからです。

なぜなのか。今年2月上旬に上海で会った現地の旅行関係者がこうはっきり証言してくれました。

「いま中国の海外旅行客は、旅行会社と2枚の契約書を取り交わします。1枚は旅行申込書、もう1枚は免税店立ち寄りとオプションの内容に関して意義は申し立てないという同意書です。中国の消費者は、免税店の立ち寄りがあってもいいから、ツアーが安いほうがいいと判断したのです。やはり市場に合うものしか存在できないということです」。

現在、中国の旅行会社のサイトをみるかぎり、訪日ツアーの料金は13年当時と変わらない価格帯に下がっています。「元の木阿弥」というのはそういうわけです。

おかげで、オプションを支払わないツアー客を置き去りにしたり、免税店立ち寄りをめぐるガイドと客のトラブルが起きたりというような中国の消費者側の問題はおおむね解消されたのかもしれません。ツアー客は、出発前からそれを承知のうえで、免税店に立ち寄っているからです。

その結果、中国人団体ツアー客の“悲しき”実態は最悪の状況を脱したといえるのかもしれません。そのかわり、免税店からのキックバックを原資にしたツアー構造は温存されてしまったのです。そのしわよせを被るのは、日本側の関係者でしょう。

さらにいえば、同じ問題は日本だけではなく、台湾や韓国など中国の周辺国でも起きています。

中国客が増えても大歓迎といえないのは韓国、台湾でも同じらしい
http://inbound.exblog.jp/23872141/

今年は昨年よりさらに多くの中国客が日本に訪れることが予測されるため、なんらかのかたちでこの問題が明るみに出てくるのでは、という懸念があります。

今度は日本の側がこの問題にきちんと向き合い、状況改善に向けて知恵を絞るべき段階に来ていると思います。
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by sanyo-kansatu | 2015-02-23 11:32 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2015年 02月 20日

“爆買い”ばかりが騒がれているようですが…(ツアーバス路駐台数調査 2015年2月)

ついに2015年の春節がやってきました。今月の前半は上海出張に行っていたのですが、帰ってくると、さすがにバスがたくさん現れています。

それにしても、ここ数日のテレビ報道をみていると、中国客の“爆買い”話ばかりで、新鮮味がありません。少しは視点を変えるとか、別の角度からみるとか、報道のやり方に工夫があってもいいのでは、と思ってしまいます。

上海では、現地の旅行関係者に会い、なぜこんなに日本に大挙してやって来るのかについてヒアリングしてきました。これから少しずつ投稿していこうかと思います。

※このカテゴリでは、2011年11月から始めた御苑大通り新宿5丁目付近におけるアジアインバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。

1日(日)未確認
2日(月)未確認
3日(火)18:20 3台
4日(水)11:20 5台
5日(木)12:20 4台
6日(金)未確認
7日(土)未確認
8日(日)未確認
9日(月)未確認
10日(火)未確認
11日(水)未確認
12日(木)未確認
13日(金)未確認
14日(土)未確認
15日(日)未確認
16日(月)18:20 2台
17日(火)16:30 2台
18日(水)未確認
19日(木)未確認
20日(金)11:50 7台
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※今日のお昼はおなじみ「林園」と「味仙荘」の前で中国客があふれていました。

21日(土)未確認
22日(日)未確認
23日(月)17:20 3台
24日(火)13:20 4台
※この日のバスのプレートをみると、三河ナンバーばかりだったので、中部国際空港から入国したツアー客ではないかと思われます。
17:20 2台

さて、この日は少し時間があったので、ひさしぶりに歌舞伎町方面を歩いてみました。案の定、たくさんの外国人観光客がいます。ドンキホーテの前にも、小さな鯉のぼりを手にした添乗員について歌舞伎町散策をしているアジア系グループがいました。
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記念撮影している人も。背後に4月24日オープン予定のホテルグレイスリーのシルエットが見えます。
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店先で別のグループが集まっています。何をしているのかな?
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あっ、こんなにいっぱい。
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おみやげ専用のスーツケースに丸ごと商品を詰め込んでいる中国系の人たちでした。ドンキのような量販店にはたいていスーツケース売り場があるので、現地調達することも多いそうです。これじゃ“爆買い”と言われても仕方がないですね。これではメディアが騒ぐのも無理もなさそうです。それにしても、こういう状況が続くと、さすがの中国政府の関係者も苦々しく思っていることでしょうね。なぜ自国で買わないで、日本で買うのか! と。

25日(水)13:00 3台、16:10 1台

26日(木)13:20 2台
27日(金)未確認
28日(土)未確認
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by sanyo-kansatu | 2015-02-20 13:50 | 定点観測ツアーバス調査 | Comments(0)
2015年 02月 05日

アセアン第二陣、フィリピンとベトナムの訪日旅行市場でいま起きていること

2014年の訪日外国人旅行者数1300万人突破で弾みのつく日本のインバウンド業界。

年末から年初にかけて関係者に話を聞いていると、中国、台湾、香港など訪日客の半分近くを占める中華圏市場への過度の偏りではなく、アセアンやオセアニア、欧米を含めた市場の分散化を期待する声が強いようだ。

なかでもここ数年、観光ビザの緩和で訪日客の増えているアセアン市場への関心は高い。

規模でいえば訪日客全体の1割強と、中華圏に比べればまだ小さいものの、タイを筆頭にマレーシア、シンガポールなど、すでにノービザ化が実現している国々も含め、基本的に「親日的」とされるアセアン市場に対する関係者の期待が大きいためだ。

2015年はアセアン統合の年。さらなる地域の経済発展が予測されるなか、昨年訪日数で中国に次いで高い伸びを見せたのがフィリピン(70.0%増)とベトナム(47.2%増)だ。アセアン第二陣ともいうべき両国の市場動向は他の国々と比べてどうなのか。新しい動きを中心に報告したい。

フィリピン客の特徴は英語を話し、ファミリー旅行が多い

1月20日に発表された日本政府観光局(JNTO)のリリースによると、2014年に中国に次ぐ高い伸びを示したフィリピンの訪日客数は、前年度比70.0%増の18万4200人。フィリピン市場の特徴をJNTOは以下のように解説している。

「フィリピンの訪日旅行者数は184,200 人で、10 年ぶりに過去最高を記録するとともに、前年比70.0%増と東南アジア市場で最も高い伸率を示した(これまでの過去最高は2004年154,588 人)。月別では4 月から6 月、9 月から12 月で、各月の過去最高を記録した。査証緩和に加え、円安の進行、羽田空港の国際線発着枠の拡大に伴う増便や新規就航など、航空座席供給量が大幅に増加したことや、旅行会社などとの継続的な共同広告の実施、旅行博でのプロモーションが、観光需要を大きく後押しし、2014 年の伸びに寄与した。なお、9 月30 日より、フィリピン国民に対する数次ビザの大幅緩和が実施された」。

ポイントは「東南アジア市場で最も高い伸率」と「10 年ぶりに過去最高を記録」したことだろう。フィリピン市場を考えるうえで在日フィリピン人の存在は大きい。2013年で約21万人と中国、韓国に次いで多く、親族訪問に限らず、日本とフィリピンの人的往来は以前から盛んだったからだ。

フィリピンから日本に乗り入れている航空会社も多彩で、日本航空や全日空、フィリピン航空だけでなく、LCCのセブパシフィック航空やジェットスター航空、ジェットスター・アジア航空がある。さらには大韓航空やキャセイパシフィック航空などの経由便も利用されてきた。

アセアン各国の訪日旅行を扱う株式会社ティ・エ・エスの下川美奈子さんは「(14年に訪日客が大幅に伸びた理由は)ビザが取りやすくなったことが大きい。数年前までフィリピンでは韓国旅行がブームだったが、それがひと段落して、いまは日本旅行がブームになってきた」と語る。

では、フィリピンの訪日旅行の実態はどのようなものなのか。

下川さんによると「団体ツアーはほぼ東京・大阪のゴールデンルートのみ。ただし、フィリピンの場合、全体でみると団体とFIT(個人客)は半々で、アセアンの中ではFITの存在感が大きい市場のひとつといえる。もともとフィリピンには中小の旅行会社が多く、不特定多数の人たちが参加する募集型ツアーよりも家族単位のグループが多く、個人手配の旅行に近い」という。

フィリピン客の特徴は英語を話すことだ。そのため、「欧米客と同じJTBのサンライズツアーやグレーラインのバスツアーに参加することも多い。国内移動も自分たちで新幹線に乗る」。

物怖じすることなく欧米客と一緒にバスツアーに出かけるのが、フィリピン人旅行者なのだ。その意味で彼らは英語圏の旅行者に近いといえそうだ。

訪日ベトナム人が増えた3つの理由

一方、フィリピンに次いで伸び率の高かったベトナムの訪日客数は14年に初めて10万人を突破し、前年度比47.2%増の12万4300人となった。

訪日ベトナム客が増えた理由について、JNTOは以下のように分析している。

「ベトナムの訪日旅行者数は124,300 人で、3 年連続で過去最高を記録し、初めて10 万人を突破した。月別では、2012 年1 月以降、36 カ月連続で各月の過去最高を更新し続けている。査証緩和に加え、円安の進行に伴う訪日旅行の価格低下、羽田便の増便をはじめとした座席供給量の増加、従来よりも手頃な価格での航空券の販売、共同広告、有名人歌手を起用したミュージックビデオの制作およびイベント実施、ベトナム語よる情報発信強化などのプロモーションが、増加要因として挙げられる。また、観光客だけでなく、留学生、技能実習生なども増加傾向にある。なお、9 月30 日より、ベトナム国民に対する数次ビザの大幅緩和が実施された」。

このうち、「査証緩和」や「円安の進行」など各国に共通する事項を除くと、ポイントは「羽田便の増便をはじめとした座席供給量の増加」「有名人歌手を起用したミュージックビデオの制作およびイベント実施」「ベトナム語よる情報発信強化」「留学生、技能実習生なども増加傾向」などか。

それぞれ具体的にみていこう。

まず航空座席供給量については、14年7月の羽田空港の国際線枠の拡大に伴い、ベトナム航空のハノイ・羽田線、ベトナム中部都市ダナンから初の成田線などが新規に就航。確実に拡充している。

この年末年始、関西空港にベトナムのLCC・ベトジェット航空のチャーター便が初就航したニュースも、この市場を知るうえでなかなか興味深い。

同エアラインは、定期便が就航する最初の便で機内に水着やドレス姿のキャンペーンガールを同乗させ、ダンスを披露するなど、およそお堅い社会主義国とは思えないサービスが話題となっているからだ。
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ベトジェット航空の機内で行われる就航記念イベント

ベトジェット航空の佐藤加奈さんによると、「2011年12月に運航を開始したベトナム第2のエアラインで、初めてのLCC。現在、国内16路線、国際線もタイやシンガポール、カンボジア、台湾、韓国などに運航している」。躍進著しい民営の新興エアラインなのである。
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ベトジェット航空
http://www.airinter.asia/

日本への定期便の運航は、15年1月現在未定だが、チャーター便を運航する計画がある。「今後、ベトナムからの訪日客は必ず増えると思う。ベトナム人は親日的で、何より平均年齢が27歳と若い国」と佐藤さんは期待をこめる。

大阪を旅する「ベトナム人気歌手」のPV撮影が話題に!

ベトナムの若さという意味では、「有名人歌手を起用したミュージックビデオの制作およびイベント実施」も気になるところだ。

これは昨年9月、ベトナムの人気歌手ヌーフックティン(Noo Phước Thịnh)さんの新曲のプロモーションビデオの撮影が大阪で行われたことを指している。

ヌーフックティンさんの新曲『be together forever』PV(動画)
http://www.tiin.vn/chuyen-muc/nhac/noo-phuoc-thinh-tung-mv-quay-o-nhat-ban-thach-thuc-son-tung-m-tp.html

ストーリーは、関西空港に降り立ったヌーフックティンさんが偶然知り合った日本の女の子に大阪をデート感覚で案内してもらうという設定。ロケ地としては、梅田スカイビルや大阪城、道頓堀、通天閣などが登場する。撮影には、ビジット・ジャパン事業の一環として日本政府観光局や地元大阪観光局が協力した。

PV制作を担当した大阪のイベント運営会社の担当者によると「ベトナムの人気歌手の新曲のPV撮影のロケ地に大阪を選んだことは、訪日促進プロモーションにつながっていると思う。昨年10月26日にホーチミンで開催された日越交流イベント『ジャパンデー2014』の会場でもこのPVは流された」という。

日本情報があふれるタイなどに比べるとまだこれからとはいうものの、ベトナムでは現地向けのベトナム語のフリーペーパーの発行が数年前からすでに始まっている。「きらら」は隔月刊の若いベトナム女性向けのライフスタイルマガジンで、ホーチミンを中心に5万部を発行。訪日旅行を喚起するさまざまなコンテンツを発信している。

「きらら」ウエブサイト
http://www.kilala.vn/cam-nang-nhat-ban.html

平均年齢27歳というこの国が今後、どんな消費シーンを見せていくのか、楽しみだ。

反中が「空前の日本語ブーム」に向かわせた?

「留学生、技能実習生なども増加傾向」というのも、ベトナム市場のもうひとつの実態といえる。どういうことか。

朝日新聞2014年9月5日によると、「南シナ海のベトナム沖から中国が石油掘削施設を撤収して1ヵ月半がたつが、ベトナム国内の「反中国」ムードが収まらない」「国営テレビは中国の連続ドラマの放送を打ち切り、観光業者による中国へのツアーの多くも中止されたままだ」(「ベトナム冷めない「反中」 政治的な対立は沈静化」)という。

ベトナムでは、南シナ海における中国との確執を契機に、これまでの依存し過ぎた対中関係のバランスを改めようとする動きがあるというのだ。それがベトナム人の関心を日本に向わせる背景となっているというのが、次の記事だ。

「ベトナムで空前の日本語ブームが起きている。昨年度の日本への語学留学生は前年度の4倍で、日本語試験の受験者も東南アジアで断トツだ。

ブームの背景にあるのは、国際環境の変化だ。日中関係の悪化で中国からベトナムへ拠点を移す日系企業が増え、商工会の加盟数は1299社(14年4月)と、5年で約1.5倍も増えた。いまや学生にとって日本語習得が「就職への近道」になっているのだ」(「ベトナム、日本語熱沸騰」朝日新聞2014年9月9日)。

ベトナムからの留学生も増えている。同記事では、「日本語教育振興協会(東京都渋谷区)によると、02年度に日本国内の日本語教育機関で学ぶベトナム人は198人で全体の0.5%。ところが13年度には前年度比4倍超の8436人になり、2386人の韓国を抜いて2位」という。

ベトナム国家観光局の統計をみると、13年のベトナム人の主な渡航先とおおよその数は、国境を接する中国100万人、カンボジア100万人、同じアセアン域内でビザが不要なタイ50万人、シンガポール30万人、マレーシア20万人、それ以外では韓国11万人だという。このうち、中国への渡航はビジネス目的が多いと考えられる。

昨年12万人を超えたベトナム訪日市場。この国の海外旅行の時代はまだ始まったばかりだが、今後の伸びしろは大きいといえるだろう。

神戸で神戸牛が重要! 訪日ベトナムツアーの9割はゴールデンルート

では、ベトナムの訪日旅行市場の現状はどのようなものなのか。HISホーチミン支店の井口唯さんに話を聞いた。以下、その一問一答。

――ベトナム人の一般的な日本ツアーのコースや日程、料金は。

「ツアーコースは9割以上が大阪→京都→名古屋→富士・箱根→東京、またはその逆をたどるゴールデンルート。

一般的な日本滞在中の日程は以下のとおり。
1日目 朝大阪着 神戸・大阪観光 大阪泊
2日目 京都観光 観光後名古屋へ 愛知県泊
3日目 富士・箱根観光 河口湖の温泉ホテル泊
4日目 東京観光 東京泊
5日目 早朝便で帰国または東京観光後、午後帰国
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ベトナムの日本ツアーのパンフレット(ゴールデンルート)

ゴールデンルートの料金は2,000ドル程度。この金額には全日程の宿泊や観光、食事、ホテル、査証、バス、保険などすべてが含まれる」。

――他のアジア諸国の訪日ツアーと比べてベトナムならではの特徴はあるか。

「いまのところベトナムの訪日ツアーの内容には他国と比べて特徴は少なく、どこの旅行会社も同じようなツアーを出し、同じような価格設定というのが現状。社会主義の国であるため、まだ規制が多く、自由な価格競争も難しい。たとえば、弊社がすべて5つ星ホテルに泊まるデラックスツアーや、札幌雪祭りやハウステンボスへ行くツアーなどのスペシャル企画を打ち出しても、なかなか売れないのが現状だ。

ちょっと面白いのは、ゴールデンルートでは必ず神戸に立ち寄ること。その目的は、瀬戸大橋を見て神戸牛を食べること。実際には神戸牛は大阪でも食べられるし、わざわざ往復2時間かけて神戸に行くより、大阪でじっくり時間をかけて観光したほうがいいと思うので、弊社では、たとえば大阪のインスタントラーメン発明記念館などを組み込んだツアーを企画してみるのだが、ツアーコースに神戸が入っていないと選んでくれない。宿泊についても、東京や大阪にこだわり、八王子や立川ならいいけど、横浜はダメだという。このようにベトナム人は先入観が強いというか、ちょっと頑固でミーハーなところがある」。

ベトナム客は神戸で神戸牛を食べないと気がすまない!?

「神戸牛を食べるなら神戸でなければならない」というような思い込みは、海外旅行が始まって間もない国の人たちに共通している傾向かもしれない。何度も日本に来られるわけではないから、来たからには当初の目的を貫徹したいという思いが強いと考えられる。情報豊富なリピーターの多い国から来た旅行者とは感覚が違うのは当然だろう。
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――ベトナム人は日本のどんなことに関心があるのか。それがツアー内容にどう反映されるのか。ベトナム人らしい立ち寄り先はあるか。どんなお土産が人気か。

「日本の伝統的なものより、まずは有名なことに関心があるように思う。たとえば、固有名詞でいうと、六本木、歌舞伎町、銀座、道頓堀、富士山、雪、寿司など。

一般にブランドものより100円均一やドンキホーテ、ヨドバシカメラなどの量販店での買い物を好むようだ。そのため、東京や大阪などで必ずショッピングフリータイムを2、3時間設けている。

ベトナム人らしい立ち寄り先というのは、神戸を除くといまは特にない。お土産はお菓子や食品などを買う傾向が強い。スーツケースや電化製品などを買う方もいるが、他の東南アジアのお客様より少ないように思う」。

――ベトナム人には日本食は問題ないか。またホテルやそれ以外で何かお困りのことは。

「日本食はほとんど問題ない。焼肉やしゃぶしゃぶ、寿司、和定食など、日本食としてよく知られているわかりやい料理が好まれる。ひとつ注意しなければならないのは、ベトナムではいま中国との関係が良くないため、中国客が多いレストランにお連れするとクレームを受けることがある。

ホテルでも特に困ったことはない。ただし、ベトナムではどんなに小さいカフェでも、家庭でもWiFiが当たり前のように普及しているため、WiFiがないホテルに泊まると驚かれてしまう。こういう点に関しては、あらかじめ日本の遅れているところとしてご理解いただくようご説明している」。

ベトナム客に留意するポイントはこれだ!

このようにベトナムの訪日旅行市場は、海外旅行の黎明期を迎えた国に共通して見られる微笑ましい特徴に加え、留意しなければならないいくつかのポイントがあるようだ。

昨年6月、アセアン・インドトラベルマート2014の商談会場で会ったハノイツーリストのLuu Duc Ke社長によると「これまでベトナム人の海外旅行先として人気の高かったタイで近年クーデターが起き、中国との関係も悪化したことから、両国を避ける動きが強まっている」という。

「現在、ベトナム人にビザが免除されているのはアセアン10カ国のみ。だから、もし日本でビザが緩和されたら、間違いなくベトナム人は日本へ行きたいと思うはず。日本の魅力は桜や紅葉に代表される自然の美しさ、近代的でありながらとても清潔な国であること。日本料理も食べたいし、買い物もしたい。ベトナムの経済水準はまだ低いので、リピーターが現れるようになるには時間がかかるが、少しずつ日本に行きやすい環境が整い始めている」と同社長は語る。

同じ会場にいた別のベトナム人関係者はこんな話を聞かせてくれた。「いまベトナムでは中国に対する反感が高まっていて、国内にあふれる中国製品を排斥する動きも強まっている。でも、ベトナムは親日、いや尊日の国だ」。

彼によると、訪日したベトナム客が家電量販店で電気製品を購入しようとしたとき、あまりのメイド・イン・チャイナの氾濫ぶりに唖然とするという。せっかく日本に来たのだから、メイド・イン・ジャパンを買いたいのに残念だと思うようだ。こうしたことから、これは家電量販店に限った話ではないが、ベトナム客の来店がわかったら、商品の薦め方に工夫が必要だ。レストランやホテルの客室の振り分けも、中国客とベトナム客がいたらフロアを別にするなど、細かい配慮も求められる。

気になるのは、日本側の受入態勢の問題だ。Luu Duc Ke社長は「ベトナムの旅行シーズンは4月、6月(夏休み)、10月。だがこの時期、日本ではバスやホテルの客室が取りにくい」と語っている。

この点について、株式会社ティ・エ・エスの友瀬貴也代表取締役は「華人ビジネスの影響を受けやすいタイのように、ツアー代金が急速に値下がりすることはあまり考えられないため、ベトナムは日本にとってはありがたい市場だ。しかし、9割のツアーがゴールデンルートというだけに、昨年すでにバスやホテル不足から予約を受けられない事態も発生している。これは対ベトナム市場に限ったことではないが、日本の受入態勢の問題をどう克服していくかが、今年ますます問われるだろう」と指摘する。

始まったばかりのアセアン第二陣。今回の内容はあくまで入門編に過ぎない。さらなる誘客を進めるためにも、それぞれの市場についてもっと理解を深めなければならない。

※やまとごころ.jp http://www.yamatogokoro.jp/report/2015/report_09.html
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by sanyo-kansatu | 2015-02-05 17:00 | やまとごころ.jp コラム | Comments(0)
2015年 01月 22日

ベトナムからの訪日ツアーは9割がゴールデンルート

2014年の訪日外国人旅行者数1300万人突破で弾みのつく日本のインバウンド業界。

年末から今年初めにかけて関係者に話を聞いていると、中国、台湾、香港など訪日客の半分近くを占める中華圏への過度の集中ではなく、アセアンやオセアニア、欧米を含めた市場の分散化を期待する声が強いことを実感します。

なかでもここ数年、観光ビザの緩和施策で訪日客の増えているアセアン市場への関心の高さは突出しているようです。規模でいえば訪日客全体の1割強と、中華圏に比べればまだ小さいものの、タイを筆頭にマレーシア、シンガポールといったすでにノービザ化が実現している国々も含め、基本的に「親日的」とされるアセアン市場への関係者の期待は大きいようです。2015年はアセアン統合の年でもありますし、昨年訪日数で高い伸びを見せたベトナムの市場動向や特性について考えてみたいと思います。

1月20日、日本政府観光局(JNTO)が発表したリリースによると、ベトナムの2014年の訪日客数は初めて10万人を突破し、12万4300人(前年度比47.2%)です。

JNTOのリリースでは、ベトナム市場について以下のように解説しています。

「ベトナムの訪日旅行者数は124,300 人で、3 年連続で過去最高を記録し、初めて10 万人を突破した。月別では、2012 年1 月以降、36 カ月連続で各月の過去最高を更新し続けている。査証緩和に加え、円安の進行に伴う訪日旅行の価格低下、羽田便の増便をはじめとした座席供給量の増加、従来よりも手頃な価格での航空券の販売、共同広告、有名人歌手を起用したミュージックビデオの制作およびイベント実施、ベトナム語よる情報発信強化などのプロモーションが、増加要因として挙げられる。また、観光客だけでなく、留学生、技能実習生なども増加傾向にある。なお、9 月30 日より、ベトナム国民に対する数次ビザの大幅緩和が実施された」。

このうち、「羽田便の増便をはじめとした座席供給量の増加」については、昨年7月、羽田空港の国際線枠の拡大に伴い、全日空やベトナム航空のハノイ・羽田線、ベトナム中部都市ダナンから初の成田線も就航するなど、座席数の拡充を指しています。

では、ベトナムの訪日旅行市場の現在の姿はどのようなものなのか。HISホーチミン支店の井口唯さんに話を聞きました。

――ベトナム人の一般的な日本ツアーのコースや日程、料金を教えてください。

「ツアーコースは9割以上が大阪→京都→名古屋→富士・箱根→東京、またはその逆をたどるゴールデンルートです。

一般的な日本滞在中の日程は以下のとおりです。
1日目 朝大阪着 神戸・大阪観光 大阪泊
2日目 京都観光 観光後名古屋へ 愛知県泊
3日目 富士・箱根観光 河口湖の温泉ホテル泊
4日目 東京観光 東京泊
5日目 早朝便で帰国または東京観光後、午後帰国

ゴールデンルートの料金は2,000ドル程度です。この金額には全日程の宿泊や観光、食事、ホテル、査証、バス、保険などすべてが含まれています」。

――他のアジア諸国の訪日ツアーと比べてベトナムならではの特徴はありますか。

「いまのところベトナムの訪日ツアーの内容には他の国と比べて特徴は少なく、どこの旅行会社も同じようなツアーを出し、同じような価格設定というのが現状です。社会主義の国であるため、まだ規制が多く、自由な価格競争も難しいのです。たとえば、弊社がすべて5つ星ホテルに泊まるデラックスツアーや、札幌雪祭りやハウステンボスへ行くツアーなどのスペシャル企画を打ち出しても、なかなか売れません。

ちょっと面白いのは、ゴールデンルートでは必ず神戸に立ち寄ります。その目的は、瀬戸大橋を見て神戸牛を食べることです。実際には神戸牛は大阪でも食べられますし、わざわざ往復2時間かけて神戸に行くより、大阪をじっくり時間をかけて観光したほうがいいと思うので、弊社では神戸ではなく、他の旅行社との差別化という意味で、たとえば大阪のインスタントラーメン発明記念館などを組み込んだツアーを企画してみるのですが、ツアーコースに神戸が入っていないと選んでくれません。宿泊についても、東京や大阪にこだわり、八王子や立川ならいいけど、横浜はダメという判断です。このようにベトナム人は先入観が強いというか、ちょっと頑固でミーハーなところがあります」。
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――「神戸牛を食べるなら神戸でなければならない」というような思い込みも、海外旅行が始まって間もない国の人たちに共通することかもしれませんね。そんなに何度も日本に来られるわけではないから、来たからには当初の目的を絶対はずせない、という思いが強いのでしょう。リピーターの多い国の人たちとは感覚が違いますね。ところで、ベトナム人は日本のどんなことに関心があるのでしょうか。それがツアー内容にどう反映されているのか。ベトナム人らしい立ち寄り先はありますか。どんなお土産に人気がありますか。

「日本の伝統的なことより有名なことに関心があるように思えます。たとえば、六本木、歌舞伎町、銀座、道頓堀、富士山、雪、寿司などでしょうか。

一般にブランドものより100円均一やドンキホーテ、ヨドバシカメラなどの量販店での買い物を好みます。そのため、東京や大阪などで必ずショッピングフリータイムを2、3時間設けます。

ベトナム人らしい立ち寄り先というのは特にありません。お土産はお菓子や食品などを買う傾向が強いです。スーツケースや電化製品などを買う方もいますが、他の東南アジアのお客様より少ないように思います」。

――ベトナム人は日本食に問題ありませんか。またホテルで何かお困りのことはありますか。またそれ以外でお困りのことは。

「日本食に対してはほとんど問題ありません。ただ、ベトナムの食事がそうであるように、あまり手の凝った料理は理解されません。焼く、ゆでる、煮る、揚げる、といったシンプルな料理が喜ばれます。一度、肉じゃがやチラシ寿司、湯葉などをご提供したことがあったのですが、日本食とは理解されず、不人気でした。焼肉やしゃぶしゃぶ、寿司定食、和定食など、日本食としてよく知られているわかりやい料理が好まれます。ひとつ注意しなければならないのは、ベトナムではいま中国との関係が良くないため、中国客が多いレストランにお連れするとクレームを受けることがあります。

ホテルでは特に困ったことはありません。クレームもほとんどないです。ただし、ベトナムではどんなに小さいカフェでも、家庭でもWiFiが当たり前のように普及しています。そのため、WiFiがないホテルに泊まると驚かれます。こういう点に関しては、あらかじめ日本の遅れているところとしてご理解いただくようにしています」。

ベトナム国家旅行局の統計によると、近年のベトナム人の主な出国先とその数は、中国100万人、カンボジア100万人、タイ50万人、シンガポール30万人、マレーシア20万人、韓国11万人だそうです。ただし、中国への渡航はビジネス目的が多いと考えられます。

2014年の訪日ベトナム人数は12万4300人。まだ時間はかかりそうですが、今後の伸びしろは大きいです。
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by sanyo-kansatu | 2015-01-22 10:53 | “参与観察”日誌 | Comments(0)