ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2013年 07月 01日

タイ人はイチゴが大好き!? 旅行作家・下川裕治さんが語る「タイ人客はドーンと受け入れてあげるといい」

6月27日、「タイ人訪日観光の入門〜タイ人気質を知ろう 下川裕治のインバウンド・トーク」というイベントに出席しました。

下川裕治さんはご家族でバンコクに暮らしていたこともあるタイ通の旅行作家です。ぼくは以前、下川さんと一緒にある雑誌の編集をしていたことがあります。お会いするのは久しぶりのことでしたが、今回ぜひ下川さんの話を聞きたいと思ったのはわけがあります。

6月25日、外務省が正式にタイ人の訪日観光ビザの免除を発表したからです。

これは感慨深い出来事といえます。いまから15年くらい前、新大久保にあった「屋台村」(現在は「姉妹や」という韓国料理店)というエスニック系の屋台が集まる食堂で、ぼくはよく下川さんとお酒を飲んだものですが、当時タイ人の不法就労問題が起きていたからです。下川さんは個人的にタイ人の支援をしていました。

そのころ、タイ人のビザが免除されるなんて思いもよりませんでした。それがいまや就労目的ではなく、海外旅行客として来日するということは、タイ人が豊かになったことの証です。下川さんはこうした時代の変化を含め、どう考えておられるのか、知りたいと思ったのです。

まず下川さんは、こんな話から始めました。

「日本人は外国客を迎えるにあたって、カタチを気にしすぎるところがあります。あれこれ考えてサービスしすぎではないか。特にタイ人の場合は、そんなに細かいことを気にする必要はないと思います」

そして、話は今回の主題であるタイ人の食の好みに移りました。以下、下川さんの話を大まかに採録します。

「タイ人の食はとても保守的です。珍しいものを食べたいという欲求より、普段食べているもので、もっとおいしいものが食べたいと考えています。

だから、日本食が人気なのです。バンコクには日本食屋さんがあふれています。吉野家はもちろん、大戸屋、やよい軒、牛角、ココイチ、王将、丸亀製麺、フィンガーハット……その多くは日本でもおなじみの外食チェーン系。もうなんでもあるといってもいい。

だから、タイ人に『日本で何食べたい?』と聞くと、『ラーメン』と答えたりします。その意味は、タイで食べたことのあるラーメンを日本に行って食べてみたい。そのほうがずっとおいしいに決まっているから。そう考えているのです。

帰国してから、話のネタをつくりたいという気持ちもあるでしょう。『日本に行って、吉野家で食べたらね……』という話を友だちにしたいんです。

東京ではあまりなじみがないですが、『8番ラーメン』という福井県に本店のあるラーメンチェーンがタイには100店舗もあります。アユタヤに工場があって、一昨年の水害のとき4ヵ月間営業を停止せざるをえなかったのですが、再オープンしたら、ものすごい行列ができました。それほどの大人気店なんです。

その店の人気の理由は、ラーメンだけじゃなく、おかずの種類が多いこと。タイ人は何かの専門店というより、いろんな料理が食べられる店が好きです。ですから、タイ人を食事に案内するときは、そこを気をつけるといいかと思います。それから、彼らはお酒を日本人ほど飲まないことも知っておいたほうがいいかもしれません。

それからタイ人の食といえば、圧倒的に果物ですね。イチゴ好きは有名ですが、桃やリンゴも好きです。タイにはあんなに一粒が大きくて甘いイチゴはないから。たくさん買いすぎて空港で没収されたタイ人客がいたという話もあります。

タイ人は日本のイチゴが大好き(タイで発行される雑誌より) ↓
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今回ビザが免除になって、これから新しく日本に来るタイ人はバンコク在住の人たちばかりとは限らなくなると思います。たとえば、田舎のお医者さんの家族とか。なにしろ5万バーツ(約16万円)近いツアー代金を払える人たちですから。

でも、だからといってタイ人の性格は?……といったことを気にするより、ドーンと受け入れてあげるといいとぼくは思います。考えすぎるとかえって空回りすると思いますよ。

そんなことより、タイ人を迎えるうえで、ぜひ知っておくといいのは、彼らのスピリチュアルなものを感じる力についてです。

以前ぼくがタイ人の不法就労者を支援していたとき、彼らが元気をなくすと、一緒にお寺に行ったものです。それが彼らにとっていちばん元気の素になるからです。タイ人に聞くと、お寺の空間に行くと落ち着くのだそうです。彼らはそういうスピリチュアルなものを感じ、大切にする人たちなのです。これは東南アジアの仏教圏の国々の人たちに共通するところがあるように思います。

タイ人は日本の老人に会うと元気になるといいます。だから、たとえば電車で老人を見ると、すぐ席を代わってあげないと気がすまなくなるのだそうです。それはきわめて自然な感覚だと思います。たぶんそれは儒教的な感覚とはまた別物でしょう」

タイ人と長くつきあってきた下川さんならではの示唆がいくつもあったと思います。
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by sanyo-kansatu | 2013-07-01 14:05 | “参与観察”日誌 | Comments(0)
2013年 06月 27日

タイ人観光客に西新宿の焼き肉店「六歌仙」が人気の理由

6月下旬、外務省はタイとマレーシアの訪日観光ビザを7月1日から免除することを発表しました。

タイ国民に対するビザ免除(外務省)2013年6月25日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press6_000361.html

今年に入って、確かにタイからの観光客は増えています。では、いったいタイの観光客はどんな日本旅行を楽しんでいるのでしょうか。

ここ数日、ぼくはタイ客を扱うランドオペレータ―を中心に取材していたのですが、ちょっと面白い話を聞きました。

西新宿にある焼き肉店「六歌仙」が、タイ人観光客に大人気だというのです(あとで聞いたら、すでにテレビで紹介されたこともあるそうです)。

六歌仙
http://www.rokkasen.co.jp/

今週月曜日、「六歌仙」の磯見幸成社長にお話をうかがう機会がありました。以下、その採録です。

―タイのお客さんが来店するようになったのはいつごろからですか?

「10年くらい前からでしょうか。実は最初、タイ人とは気づいていませんでした。東南アジアからのお客さまがいらっしゃるな、というだけで。お客さまはたいていガイドが連れてくるんです。そのうち、だんだん団体で予約が入るようになって。それがタイから来たツアーのお客さまだとわかったのは、5年くらい前からでしょうか」

―なぜタイのガイドさんは貴店にお客さまを連れてきたのでしょうか?

「ガイドさんの多くは日本に住むタイ人ですが、自分が来店しておいしいと思ったからでしょう。一般にタイはインセンティブのお客さまが多いので、たいてい少人数で来店されます。タイに進出した日本企業の関係者が多いのですが、なかにはタイの政財界のVIPの方もいらっしゃいます。彼らの口に合うかどうかは、すべてタイのガイドの店選びのセンスにかかっているから彼らも真剣なんです。おかげさまで、当店はタイのお客さまに選んでいただけたということでしょう」

―タイ人客の人気メニューは何ですか?

「おひとり様6500円の食べ放題コースです」

―昨今の焼き肉食べ放題の激安ブームのなかで、かなりお高いですね。

「タイのお客さまはおいしいものにはお金を惜しまないそうです」

―タイ人向けの特別なサービスはあるのですか?

「特にはないのですが、料理を出すとき、ちょっとダイナミックな感じに演出してお出しすることでしょうか。ちまちましたやり方ではなく、食べ放題ですから、その場を盛り上げる工夫をすることで、お客さまに喜んでもらえる。実は、ガイドがそうしてくれと言うんです。ガイドにとっても、自分が店に指示を出してサービスさせているという特別感をお客さまに見せることで面子が立つようです。こちらもそれがわかるので、それに合わせています。やはりガイドとの信頼関係がいちばん大切ですから」

―タイ客の来店はどの時期が多いのですか?

「一般にタイの旅行シーズンは4月と10月だそうですが、最近は1年中いらっしゃいます。タイには3回お正月があるというそうです。元日と中華系の旧正月(1月下旬~2月)、そしてソンクラーン(4月)というタイの旧正月です。今年は前倒しで3月に大勢いらっしゃいました。一度に100名もの団体が予約されたこともありました」

―タイ人に貴店が人気の理由は何だとお考えですか?

「タイ人は日本食が好きなんです。タイにはたくさんの日本食店がありますが、本場で食べたいと思う気持ちが強いそうです。食べ放題は金額を気にしないで食べられるので安心。味は保証つきですから、ガイドによる口コミで広がっていったようです」

―お店の入り口にタイのインラック首相が来店されたときの写真が飾られていますね。

「それは昨年4月21日の日本メコン会議で来日されたときのものです。実は、首相はこれまで何回もお忍びで当店にいらっしゃっていたそうです。最初のころは、私もそれに気づいていませんでした。そのうち、タイの大使館から直接予約が入るようになって、あるとき、それがインラック首相だと知ったという次第です。お兄様のタクシン元首相も来店されたことがあります」
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―すごいですね。首相のお墨付きとあれば、タイの皆さんも喜んで来店されることでしょう。

「実は、今年5月に来日されたときにもいらっしゃっています。そのとき、私は首相にお手紙を渡しました。3.11のとき、タイは発電機を日本に支援してくれているんです。それを感謝するという内容を、知り合いのタイ人にタイ語で書いてもらってお渡ししたんです。すると、首相は同じ年の11月タイで洪水が起きたとき、日本からたくさんの支援をしていただき、こちらも感謝しているんですよ、とお話になりました。

最近はタイのテレビ番組でも当店はよく紹介されるようになりました。先日もタイのお笑い芸人さんが来て、日本の着物を着崩したりして笑いをとっていました。日本のバラエティ番組はタイではよく再放送されるそうです。昔テレビ東京の番組で当店を紹介してもらったことがあるのですが、それを観たというお客さまもいました。いまでは東京に来たら、六歌仙に行きたい、と多くのタイの方が言ってくださるそうです」

バンコクで発行されているフリーペーパーに掲載されたタイ人女性の「六歌仙」訪問記 ↓
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―ところで、磯見社長は店の宣伝のために、タイに行かれたことはあるのですか?

「実は一度も行ったことないんです。ですから、これまで話したことはすべてタイのガイドから聞いた情報です。

タイのお客さまはとても礼儀正しくて、親日的です。日本という国をまっすぐに見てくれる。きっと憧れを持ってくれているのでしょう。

最近では、タイの旅行会社の人も、ホテルの予約の前に、まず六歌仙に予約を入れる、なんて話も聞きます。タイのツアーは最後に東京に寄るコースが多いそうで、日本の最後の食事は当店で、とおっしゃってくださいます。確かに、他の飲食店に比べ当店は高めですが、最後の食事ということで、楽しみにしてらっしゃるそうです」

一般に中国からのツアー客は焼き肉も1500円程度の食べ放題店しかまず行かないと聞きます。ツアー代が安いため、一回の食事代からそれ以上の金額を捻出できないからでしょう。一方、タイからの日本ツアーは同じ滞在日数でも、中国人ツアーより料金は2倍くらい高いようです。逆にタイ人は少々高くてもおいしい店に行かなければ、クレームになるそうです。

磯見社長は言います。
「当店は創業28年ですが、安売りはしないことをモットーにしてきました。肉にはコストを惜しみません。私が社長に就任したのは4年前ですが、広告費はHPをつくったくらいで、いっさいかけていません。原価(の高さ)は保険代という考え方です」

外食産業のデフレ化が進むなか、同店で起きた「気づいてみたらタイ人客で満員御礼」という現象は、とても興味深い話といえます。店の格式とか伝統、内装デザインにはこだわらず、親しみやすさと何より味覚の好みを重視するタイ人客の存在は、中国本土客とは明らかに異なる客層といえそうです。国・地域によって求めるものがまったく違う。これこそ、インバウンドの面白さだと思います。

もっとも、社長によると、最近では香港客も増えているそうです。外国人同士の口コミなどを通じて店の価値が伝われば、タイ人以外のアジア系の人たちも来店する可能性はありそうです。
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by sanyo-kansatu | 2013-06-27 11:57 | 東京インバウンド・スポット | Comments(0)
2013年 05月 31日

中朝国境のまち、丹東は今ハマグリBBQの季節まっただ中!

中朝両国をつなぐ最も重要な国境ゲートである遼寧省の丹東。最近、ときどき日本のメディアでも登場するようになったのですが、場所柄ゆえとはいえ、中朝間で緊張が高まるような事件(?)が起きたとき、テレビカメラを抱えた日本の報道陣が押しかけて、さもたいそうなことが起きているがごとく、報道番組で紹介されることが多いまちです。
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まあそれは北朝鮮がこれだけ騒動を引き起こしている以上、ある程度仕方がないと思うのですが、ふだんはわりと静かで過ごしやすいまちです。

かつて安東と呼ばれたこのまちでは、5月が終わろうとしている初夏のこの時期、鴨緑江下流で採れたハマグリほか貝類の網焼きBBQ屋台が街中あちこちに出没します。近年、中国の大都市では屋台の営業が軒並み禁じられて姿を消すなか、それは解放感あふれるほのぼのとした風物詩といえるでしょう。

ぼくもこの季節、丹東に何度か行ったことがあるので、BBQ屋台は経験済みです。昔韓国によくあったポジャンマチャ(韓国風屋台)の感じに似ています。
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丹東市内には、海鮮BBQの店がいくつもあります。なかでも「金龍涮烤大全」という店は、丹東に行くと必ず訪ねる店のひとつです。丹東駅前と鴨緑江沿いにあります。
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店に入ると、まず水槽の中の各種貝類や魚介、肉などを選びます。屋台と違って、現代風の網焼きスタイルですが、炭火を使っています。地ビールの鴨緑江ビールは、北京や上海あたりでよく飲まれる燕京ビールや青島ビール、サントリービールと違って、そこそこコクがあるので悪くありません。

ところで、BBQにされるハマグリやアサリはいったいどこで採れるのでしょうか。地元の知り合いに聞くと、「鴨緑江の下流のほうですよ」とのこと。ぼくはその知り合いの運転する車で一度、鴨緑江の下流方面を訪ねたことがあります。2011年5月のことでした。
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ちょうど昼下がりの干潮の時刻らしく、中朝国境を隔てる鴨緑江下流域一帯から水の流れが消え、国境を歩いて渡れるんじゃないかというほど泥地で満たされるという不思議な光景が出現しました。

そこで車を停め、河沿いに近付づくと、潮干狩りに興じる地元の女性の姿が見えます。ジャージ姿で泥だらけになって、けっこう楽しそうです。
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カメラの望遠を使ってはるか対岸の北朝鮮側に目を凝らすと、案の定、こちらでも潮干狩りをしている姿が見えました。それにしても、あえて“潮干狩り”だなんていってみたものの、鴨緑江の場合はちょっとスケールが大きすぎますね。
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しばらく車で進むと、ハマグリやアサリをその場で買いつけると思われる業者のバイク軍団に出会いました。みなさん、バイクの後ろに発砲スチロールの箱を積んでいます。自転車で乗り付けるおばさんもいました。ここで水揚げされたハマグリたちが、丹東市内のBBQ店やら食堂やらで食べられることになるのでしょう。
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中国の国土は果てしなく広いですが、主な大河の最下流は激しく汚染物質がたまっていそうで、仮に干潟があってもそこで採れる貝類を口にする勇気はありません。鴨緑江には、これまで見てきたとおり、一部北朝鮮側の旧式の工場があるくらいです。そうしたことから、丹東はおそらく中国最大の貝類の産地といえるでしょう。上海のそこそこ有名なイタリアンレストランチェーンでも、ボンゴレに使うアサリは丹東産だと以前、取材先で聞いたことがあります。

このアサリが中国産か北朝鮮産かをめぐって、日本のスーパー業界でひと騒動起きたことがありました。北朝鮮への経済制裁に抵触するからだというのですが、この地を訪ねてみれば、中朝どっちで“潮干狩り”したところで、それにどれほどの意味があるのか。はっきり言ってしまえば、その大半は北朝鮮の鴨緑江沿いの貧しい村人や漁民たちが“潮干狩り”して、中国側に売りつけたであろうことは間違いないでしょう。

【追記】
この文章を書いたのは5月下旬のことですが、それ以後、鴨緑江の水質が中国側で問題化され始めました。

朝日新聞2013年7月11日朝刊に以下の記事があります。

「北朝鮮の核実験
中国首相が不快感

韓国の朴槿恵大統領は10日、6月の訪中時の会談で、中国の李克強首相が『北朝鮮の核実験後、(中朝国境の)鴨緑江の水質検査結果が悪くなった』と述べ、北朝鮮に不快感を示していたことを明らかにした。李氏が放射能物質の検出を示唆していた可能性もある。朴氏によると、李氏や習近平国家主席はともに、北朝鮮について『核は絶対だめだ』と強い口調で語っていたという」

地元中国遼寧省や吉林省の住人も北朝鮮の核実験で水質を懸念していると、今回もまた韓国の瀋陽領事が中国に代わってコメントしている記事も配信されているようです。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2013/07/14/0300000000AJP20130714000300882.HTML(聯合ニュ―ス)

これじゃ丹東のハマグリBQQも安心して口にできないということでしょうか。やれやれ、大気汚染に水質汚濁に加え、核実験による放射能汚染とは、中国という国の安心・安全はどこにあるんでしょうか?(2013.7.14)
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by sanyo-kansatu | 2013-05-31 20:41 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 04月 03日

中国朝鮮族の街・延吉、癒しの宿

中国吉林省延辺朝鮮族自治州の中心都市・延吉に、面白いホテルがあります。
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日本の在日の方が経営する「柳京飯店」です。同ホテルでは、毎晩北朝鮮から来た女の子たちによる歌謡ショーがあります。ホテルの宿泊者は食事をしながら、歌と踊りを楽しむことができる、癒しの宿です。
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彼女たちの熱唱する姿を見ることにしましょう。
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いろんな子がいますね。それぞれが得意とする楽器もあるようです。北朝鮮版のガールズバンド、とでもいえばいいのかな?
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レストラン内はこんな感じです。韓国からの観光客がいちばん多いようです。
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地ビールや焼酎、ここは朝鮮族の店ですから、メイン料理のほかにキムチや冷麺が出ます。
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50元払えば歌い手に花束を手渡すことができます。ちょっと気恥ずかしいシーンですが、この韓国のおじさんの気持ちはわからないではありません。
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花束を手にして、このちょっと誇らしげな表情がいいですね。
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後半は踊りのショーです。少しアイドル路線に向かっている感じが面白いです。
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こうしたショーがここで観られるのは、北朝鮮政府が外貨獲得のために中国各地に展開する「北朝鮮レストラン」と同様の、歌って踊れる彼女ら服務員の派遣システムを同ホテルが取り込んでいるからです。

そうした国家的な背景を知りながら、彼女たちの熱唱する姿に見とれてしまうのはイケナイことでしょうか……。

こういうちょっと後ろめたいけど心揺れる体験というのは、一般に「北朝鮮報道」とされている内容を鵜呑みにして眺めているだけでは、実際にかの地で何が起きているのかわからない。メディアのいうことはひとまず何でも疑ってかからねば。そんなある意味まっとうなリテラシーを取り戻すうえで、貴重なものです。……なんてね。

ちなみに、彼女たちが歌うのは、基本的に韓国や中国の曲です。でも、日本人客がいると、テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」や「北国の春」を日本語で歌ってくれます。テレサ・テンはまだいいのですが、「北国の春」を歌われると、ぼくはそんなに無理しなくていいよ、という少し気まずい気分になってしまうところがあります。「北国の春」は日中友好時代を象徴する歌ですが、いまの日本人ではかなりお歳を召した人以外はあまり聞くこともないでしょうし、現実の日中関係との落差を思うと、いたたまれない気がしてくるからです。

しかし、彼女らに責任があるわけではありません。そう思いながら、じっと曲が終わるのを待つことになる。これはあくまでぼくの個人的な感じ方の問題ですが、「北国の春」ではなく、たとえば「上を向いて歩こう」を歌ってくれると気分も晴れるんだけどな、なんて思います。

ホテルの客室は簡素ですが、清潔です。外観は斬新というのか、ちょっと変わっています。
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柳京飯店
中国吉林省延辺朝鮮族自治州延吉市新興街24号
Tel 86-433-2912211
シングル260元 ツイン380~460元(シーズンにより変更あり)

詳しくは「地球の歩き方 大連 瀋陽 ハルビン」2013-14年版参照のこと。
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by sanyo-kansatu | 2013-04-03 08:36 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 03月 24日

延吉の食文化は韓国化しつつあります

大都市なら全国の地方料理が何でも味わえるほど、食文化が多様化しているのが、いまの中国です。延吉のような地方都市でも、各種中国地方料理が味わえますが、この地に特徴的なのは、食文化における韓国化の影響が強まっていることではないでしょうか。

もともと延辺の朝鮮族料理は、図們江を挟んで南にある北朝鮮咸鏡北道の料理がベースにあるといわれます。そこから河を渡って住み着いた人が多いからです。ところが、1992年の中韓国交樹立以降、たくさんの韓国人がこの地を訪れたのもそうですが、労働者として多くの延辺の朝鮮族が韓国に渡りました。同じ朝鮮民族であったとしても、経済の発展段階が違ったことから、現代的な生活文化や習慣は、延辺の場合、韓国から流入してくることになったのです。当然、それは食文化にも影響します。

そんなこともあってか、延吉の人と話していると、「最近、延吉でもおいしい韓国料理が食べられるようになったから、行ってみましょう」と言われることがあります。こちらとしては、「韓国料理なんてそんなに珍しくないので、むしろ延吉でしか食べられない地元料理を味わいたいのにね」と思うのですが、韓国の影響下の強い延辺では、我々旅人と住人の間にこうした認識ギャップが起こるのは、やむを得ないことかもしれません。彼らにしてみれば、韓国料理が食べられることがちょっとした自慢なのですから。

そこで、ここではまず先に正真正銘の延辺料理≒咸鏡北道料理と思われるものを紹介します。これ、なかなかグロテスクでしょう。
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切って盛り付けるとこうなります。スンデといって、もち米入りのブタの腸詰です。
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次はジャガイモチジミとヨモギのチジミです。こちらのチジミは一口サイズみたいです。
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これは延辺風山菜炒めです。延辺に近い長白山のふもとではたくさんの山菜がとれます。実は延辺から日本へ大量の山菜が輸出されていることはあまり知られていないかもしれません。
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トウモロコシ麺も朝鮮族らしい料理です。中国東北地方ではトウモロコシがたくさんとれるので、満洲族の人たちもトウモロコシ麺を食べます。あと延辺の冷麺もソウルとはちょっと違った味です。
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それから、延辺では犬鍋をよく食べます。最近、韓国で犬鍋がどの程度食べられているのか、ぼくは詳しくないので何ともいえませんが、延吉には犬鍋料理店の並ぶ通りがあるほど人気です。独特の濃いタレを付けて食べます。
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最後は、延吉で食べた韓国料理です。プルコギ、ポッサム(ゆで豚肉)、コングクス(豆乳スープ冷麺)、ジャージャー麺など。延吉の人たちは、こういう韓国料理をふつうに食べられるようになったことをいいことだと思っているようです。そのこと自体は別におかしいわけではないのですが、旅人はあんまりときめかないですよね。
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by sanyo-kansatu | 2013-03-24 23:20 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 03月 24日

延辺でおいしいのはタッコン(鶏飯)と串焼きです

中国吉林省にある延辺朝鮮族自治州でおいしいものといえば、断然タッコン(鶏飯)と串焼きです。朝鮮族の暮らす土地ですから、当然朝鮮族料理≒韓国料理が基本なのですが、韓国でも地方によって素材や味付けが変わるように、ここ延辺では独自の地方料理が味わえるのです。

これがタッコン(鶏飯)です。簡単にいうと、汁なしサンゲタンのようなものです。延辺産のお米は、おそらく中国一おいしいと保証します(これ本当です。戦前、寒さに強く品種改良された日本の稲を持ち込み、水田をおこしたのが延辺の稲作の始まりです。もともと寒冷地なので、それまで稲作はやっていなかったのです)。ホクホクの地鶏のうまみともち米がやさしくマッチした絶品の味です。
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ちなみに、これがサンゲタンです。もちろん、こっちもおいしいんですが、延辺に来たら、汁なしがおすすめです。
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この写真を撮ったのは、延吉で最初に韓国風サンゲタンを始めた店で、「藝玲参鶏湯」といいます。ごくふつうの食堂風のお店です。
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延辺では、この地方独特の羊の串焼きが有名です。特徴的なのは、「串料」といって串焼きにつけるスパイスに凝っているところです。ただのトウガラシだけではなく、クミンとか複数のスパイスを混ぜ合わせて店ごとに違う味を出しています。お店の人に、スパイスの中身や比率を聞いても、もったいぶってるわけではないのでしょうが、教えてくれません。門外不出の“秘伝”というやつなんだそうです。
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地元の人の話では、串焼きのしめに、汁なし冷麺を食べるのが延辺では流行っているそうです。こういうそのときどきで変わる地元の流行というものは、旅人はあんまり気にせず、やっぱり自分は汁あり冷麺が食べたいというべきでしょう。いえ、汁なしがまずいわけじゃないんですが、やっぱりしめはさっぱりスープの冷麺がほしいじゃないですか。
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この串焼きは「白玉串焼」というチェーン店で、11種類のスパイスをブレンドした串料で人気なのだそうです。羊の串焼きは1本2元。うれしい安さです。
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これらのお店の情報は、「地球の歩き方 大連 瀋陽 ハルビン」2013-14年版を参照ください。
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by sanyo-kansatu | 2013-03-24 22:19 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 03月 20日

羅先(北朝鮮)のグルメ~1泊2日食事4回のすべて

羅先にはわずか1泊2日の滞在でしたが、食事は想像以上に楽しめました。羅先で供されたのは、北朝鮮咸鏡北道の地方料理で、日本海でとれた海産物を豊富に使います。中華料理の油っこさや韓国料理のトウガラシ漬けの感じはなく、素材を活かした素朴な味わいなので、日本人の口には合うと思います。以下、1泊2日、計4回の食事の内容をすべてお見せします。

①1日目昼食(先鋒の朝鮮料理専門店)
初めての北朝鮮での食事だったので、どんなものが出てくるのかちょっとわくわくしましたが、ハタハタのボイル蒸しやジャガイモチジミなどは咸鏡北道の地方料理だと思われます。キムチもトウガラシが控え目で、食べやすかったです。
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②1日目夕食(羅津の金栄食堂)
せっかくの北朝鮮訪問ということで、この日はちょっと豪華にボタンエビのさしみや焼きホタテなどを既定のコースに加えて、追加注文しました。北朝鮮の地ビールや薬草入り&マツタケエキス入り焼酎などもいただきました。こちらの人は必ず「主食は何にしますか?」と尋ねるのですが、これはご飯か麺類を最後にしめで選ぶということで、冷麺を頼みました。日本人7名+ガイドと接待役、運転手の計10名で、追加料金は900元相当でした。
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③2日目の朝食(琵琶旅館の食堂)
ご飯とミソチゲとキムチの朝食です。
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④2日目の昼食(琵琶旅館の食堂)
当初は街場の食堂で食べるはずだったのですが、雨天で行きたい場所に行けなかったことと、お土産を買うため国際商品展示会をもう一度訪ねたいという声が参加者の中から出たため、スケジュールを変更した結果、昼食は朝と同じ琵琶旅館の食堂になりました。
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※2013年8月、再び北朝鮮を訪ねました。「【前編】北朝鮮のグルメ~5泊6日食事14回のすべて 」もどうぞ。
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by sanyo-kansatu | 2013-03-20 15:38 | 朝鮮観光のしおり | Comments(3)
2013年 03月 16日

中国吉林省延辺朝鮮族自治州・延吉の朝市 後編★地元グルメもいっぱい

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中国吉林省にある延辺朝鮮族自治州・延吉の朝市の写真の後編です。市場の中には屋台もたくさんあり、地元グルメを食べ歩きできてしまいます。

写真を見ればおわかりのように、延辺は朝鮮族と漢族が集住する地域らしく、両民族の食文化が混交しています。実際には、すでに朝鮮族の比率は3割といわれるほど、漢族化が進んでいるという実情もあります。

後半に朝市で売られる北朝鮮の歌謡VCDやこの地域特有の食材などを紹介していますが、一部見る方によっては問題を感じられるかもしれない写真も含まれています。それは犬食の習慣に関わるものですが、この地域では、ごく普通に見られる光景であることをご理解ください。決して覗き見的な意図や露悪趣味によるものではなく、我々が延辺朝鮮族自治州という地域を訪ねるとき、インパクトの強い光景ではあるけれど、この地の食文化を理解するうえで、はずせないものだと考えるからです。(撮影:佐藤憲一/2012年6月下旬)
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by sanyo-kansatu | 2013-03-16 13:26 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 03月 16日

中国吉林省延辺朝鮮族自治州・延吉の朝市 前編★キムチがいっぱい

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中国吉林省にある延辺朝鮮族自治州・延吉の朝市の写真です。この朝市は、毎年4月中旬から10月中旬にかけて、延吉市の市街地を流れる煙集河と参花街にはさまれた河川敷に立ちます。朝4時半~7時頃までにぎわっています。地元でとれた農産物や日用雑貨など、いろんなものが売られています。

以下、食材を中心に紹介します(撮影:佐藤憲一/2012年6月下旬)
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by sanyo-kansatu | 2013-03-16 12:58 | 北東アジア未来形:満洲の今 | Comments(0)
2013年 03月 06日

ウラジオストクのグルメ ~ おしゃれなレストランから街角の食堂まで

ウラジオストクで食べたもの、食べた店を紹介します。2012年6月26日~29日撮影。写真は佐藤憲一さん。

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by sanyo-kansatu | 2013-03-06 08:11 | ノービザ解禁間近!極東ロシア | Comments(0)