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ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2015年 09月 04日

延吉の夜がちょっと平壌に似ていた話

延吉は本ブログでもよく登場する中国吉林省延辺朝鮮族自治州の中心都市です。2012年9月に創立60周年を迎え、市内はずいぶんお化粧直しされました。

ぼくが初めて延吉を訪ねたのは1990年のことで、当時は鄙びた中国の辺境のまちでした。まちにはハングルがあふれ、農村を訪ねると、民家の屋根には真っ赤な唐辛子が干してあり、ここは朝鮮の人たちが暮らす世界だと実感しました。

それから20数年、何度かこの地に足を運びましたが、特にこの5、6年の変化は大きいものがあり、だんだんまちがあか抜けてきたように思います。

こんなハングルと漢字が入り乱れるネオンがこのまちの特徴です。
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昨年7月、延吉を訪ねたとき、市の中心部を流れる布尔哈通沿いを散策しました。川沿いの建物や橋には色とりどりのライトが点され、ちょっと幻想的な光景でした。夏の夜の空気が透明に澄んで、いかにも涼しげです(実際はけっこう暑いのですが)。
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でも、この光景はどことなく平壌に似ている気がしないではありません。平壌のまち自体にはこんなにネオンはないのですが、もしかの国で電力が豊富に使えたら、こんな風にイルミネーションするのではないか、と思ってしまうのです。

延吉の市街地はいまや西側に大きく広がっていて、政府も新区に移動するそうです。この先、朝鮮の民族色はだんだん薄まっていくのかもしれません。

延辺朝鮮族自治州60周年にできた延辺博物館と朝鮮族の冷めた関係
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by sanyo-kansatu | 2015-09-04 17:38 | 日本人が知らない21世紀の満洲


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