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ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2020年 06月 14日

ウオッカのつまみにピッタリのセリョートカ(ウラジオストク料理図鑑「ザクースカ編」①)

これまでいろんな媒体にウラジオストクのおいしいものの話を書いてきました。


たとえば

海外酒場事情(CAMPANELLA

https://project.nikkeibp.co.jp/campanella/atcl/15/062500087/


新型コロナウイルスの影響で、ヒマをもてあます日々です。本ブログでも、ウラジオストクで食べられるロシア料理の一品を選んで紹介していくことにしましょうか。


ウラジオストクのレストランでは、酒飲みを喜ばせる、しゃれたつまみである「ザクースカ」のメニューがたくさんあります。ザクースカは本来、前菜の意味ですが、食前酒と一緒に味わうつまみや軽食など全般をさしていて、これがロシア酒の王道のウオッカによく合うんです。とまあそういうと、酒飲みにしか伝わらない話だと思われると困るので、そうではないと言っておきますね。日本の居酒屋がそうであるように、酒飲みでなくてもおいしい一品ばかりなのです。


「セリョートカ(ニシンの酢漬け)маринованная селёдка」はそのひとつです。

ウオッカのつまみにピッタリのセリョートカ(ウラジオストク料理図鑑「ザクースカ編」①)_b0235153_19180460.jpg

どんな料理?


レストランに入ってまず最初に注文するのは、火を通さない前菜(ザクースカ)にするのは一般的。ウラジオストクでは、新鮮な海鮮が手に入りやすいので、サラダもそうですが、魚を酢漬けにした一品を選ぶのはおすすめです。

ニシンをさわやかな芳香のあるディルなどのハーブやニンニクと一緒に酢と塩で漬け込み、小さな切り身として出すのがセリョートカですタマネギの輪切りや茹でたジャガイモなどを添えるのが定番スタイル。そもそもニシンとジャガイモという組み合わせは、ウオッカのつまみの定番セットだといわれています。


ニシンは少々塩気が強いので、お酢やハーブを利かせることで、上品な味つけになります。マッシュポテトやサワークリーム、みじん切りのネギ、カリカリに揚げた黒パンなどを添えることもあります。


ニシンがなければ別の魚(サバ、イワシ)でもありだそうです。まだぼくは食べたことがないのですが、きっとうまいに違いありません。

世界で最も国土の大きいロシアです。モスクワとウラジオストクだけでも直線距離7000㎞以上離れています。当然、気候風土や自然環境が異なるので、料理の食材も違います。極東ロシアは日本海やオホーツク海という海鮮の豊富な海に面していますから、モスクワの人たちに比べても、魚をよく食べます。


とはいえ、ニシンはオホーツク海だけでなく、バルト海や北海でもよくとれる魚です。ニシンの酢漬けであるセリョートカは北欧の国々でもポピュラーな料理です。


現地の人はこう食べる


・基本的にはレストランの前菜として注文。食前酒としていきなりウオッカはともかく、白ワインやシャンパン、果実酒などをたしなむのが地元風。


・親しくなったロシア人の家庭にお呼ばれすることは、よくあります。彼らがもてなすホームパーティでは、セリョートカは新年のお祝いの定番料理です。各家でレシピはいろいろ。休暇の数日前にニシンを瓶漬けをするのがロシアの家庭では一般的。


memo

魚の酢漬けは、中世のオランダ人が考案した調理法だそうです。ニシンを漬け込むには、魚のヒレを切り、尾や頭、内臓を取り除き、切り身にしたものを玉ねぎやニンジン、ピーマンなどと一緒に、お酢や塩、スパイスなどの調味料と、月桂樹の葉や黒胡椒、マスタードシードなどと漬け込みます。 西洋ワサビの根やショウガの根、植物油なども加えます。冷蔵庫で23日以内に保冷するといいそうです。


【レシピ動画】

セリョートカはこうやってつくります。


МАРИНОВАННАЯ СЕЛЁДКА С ЛУКОМ.ОБАЛДЕННО ВКУСНАЯ!!!

https://www.youtube.com/watch?v=Bs5J2VClarw





by sanyo-kansatu | 2020-06-14 19:20 | 極東ロシアのいまをご存知ですか?


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