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ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2020年 07月 18日

ストリートフォトに自然に写り込む中国&韓国の観光客たち(ウラジオストクの写真家展 その25)

ウラジオストクの「ザリャー(фабрикаЗАРЯ)」で開催された企画展「FARFOCUS.PHOTOGRAPHERSOFVLADIVOSTOK(極東フォーカス、ウラジオストクの写真家たち)」では、昨年11月のオープニングイベントとして、モスクワから著名なストリート写真家のイゴール・ムキン氏を招聘し、「都市での撮影法」と題された講演会が行われています。


Лекция Игоря Мухина ≪Как сниматьв городе≫ во Владивостоке 15 ноября2019

https://www.vl.ru/afisha/vladivostok/event/123860

http://zaryavladivostok.ru/en/workshops/post/2330


イゴール・ムキンは1961年モスクワ生まれの写真家で、現在Rodchenko Moscow School ofPhotography and Multimediaで教えています。


イゴール・ムキン Игорь Владимирович Мухин

http://igormukhin.ru.com/album/artists-artistyi/


講演会では都市の撮影における戦略と実践がテーマとなりました。被写体とテーマを選択する方法、路上で人と接触するプロセス、背景(都市または風景)に集中する心構え、ステロタイプな撮影を避けるやり方、映像からプロジェクトを取得する方法などがレクチャーされました。


この講演会に参加したウラジオストク在住のプロ・アマの写真家たちは、後日、実際にウラジオストクでストリートフォトを撮ることになりました。彼らは市内中心部の通称「噴水通り」や港、中央広場などに出かけました。


写真展の解説によると、最もフォトジェニックだったのは、中央広場の週末市場だったようです。現在、新しく建設中のロシア正教の聖堂とロシア革命の兵士の記念像が建つ中央広場には、近郊の農家や漁家が持ち込んださまざまな食材が売られるブースが並びます。中国や韓国の観光客の姿も写り込んでいます。


カタログには65点の写真が掲載されていたので、比較的撮影の意図が明確でわかりやすい11点を選んで紹介します。


カタログにはひとりの人名が書かれていました。それはアレクセイ・コンドラテンコ(Алексей Кондратенко)という名前で、調べると、1982年カリーニングラード生まれのストリート写真家で、ウラジオストク在住だそうです。彼の名は今回の写真家リストの19名には入っていませんでしたが、これらの写真は彼の作品だと思ってよさそうです。


まずストリートミュージシャンの鍵盤を叩くカット。

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中央市場の野菜売り場。日本のスーパーとは違い、土だらけのニンジンやタマネギ、ニンニク、ピクルス、そして極東ロシアらしくワラビの水煮などが並んでいます。

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渋い表情のおじいさんがアルコールではなさそうですが、中国人観光客向けの琥珀販売店の前で缶ジュースを飲んでいます。「免税店」という漢字が見えます。

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ここは国際客船ターミナル内の、同じく観光客向けアクセサリーショップでしょうか。背後に金角湾大橋のシルエットが見えます。

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先ほどのストリートミュージシャンが顔見せしてくれました。寒空の下、分厚いコートを来て、足元に大きな犬がいます。

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中央広場の週末市場です。背後に建設中のロシア正教の聖堂が見えます。

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これはスヴェトランスカヤ通りのペリメニ専門店「ロ-シキ・プローシキ」で、この店は地下にあるので、食事をすませ、階段を上がってくる、若い韓国人観光客の女性が撮られています。実際、この店は外国人だらけです。

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これは場所は不明ですが、ピカピカの車に映った若い地元の夫婦の買い物に歩く姿でしょうか。特になんてことのないカットですが、ストリートフォトというのは、こういう一瞬を見逃さないことがポイントでしょう。

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中央広場で鳩に一眼レフをファインダーを向ける、このアジア系の男性、日本人に見えなくもありませんが、中国人や韓国人かもしれません。いまやカメラをぶらさげて海外旅行をしているのは、日本人ではなく、中国人観光客の代名詞となっています。

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中央アジアのケバブ屋の前を歩くロシア婦人。ハングル表示が見えます。

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これが最後です。2017年にリノベーションされたグム百貨店の裏の石畳の路地で、ここにはカフェやデザート屋などがあり、観光スポットになっています。おそらくふたりは中国人観光客ではないでしょうか。

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2019年、ウラジオストクを訪れた中国人観光客の数は40万人を超え、韓国人観光客は30万人を超えました。日本人は3万人程度ですが、これでも数年前の5倍以上に増えました。


これまでウラジオストクを訪れる中国人の大半は、ロシア沿海地方に隣接する中国東北三省の黒龍江省や吉林省から団体バスツアーに参加した人たちでした。ところが、2019年になると、ウラジオストクの人気を聞きつけた上海や北京などの海外旅行に敏感な若い世代が来るようになりました。彼らは、日本人と同様、8日間限定の電子簡易ビザをネットで申請し、北京からだとウラル航空の直行便(この便はウラジオストクから札幌にも飛ぶので、中国人の北海道旅行便としても知られています)、上海からだと東京経由で成田・ウラジオストク便を利用しています。


いまは新型コロナウイルスのせいで、誰ひとり彼らのような外国人観光客はいませんが、ウラジオストクでストリートフォトを撮ると、自然に彼らの姿が写り込んでくる時代になっているのです。



by sanyo-kansatu | 2020-07-18 16:52 | 極東ロシアはここが面白い


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