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ニッポンのインバウンド“参与観察”日誌

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2023年 12月 26日

地方にこそライドシェアは必要だ~静岡県の外国人ホテル宿泊者の数が低いワケ

先日、静岡新聞の以下のような記事が配信されました。

外国人宿泊客 静岡県内9月は全国ワースト2位 コロナ前の4割(2023.12.21)

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1379626.html

9月に静岡県内のホテルや旅館に泊まった外国人の数が、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月比で4割にとどまり、全国で2番目の低水準だったことが20日までに分かった。中国の訪日客数の回復が遅れていることが主因。一方、中国を除く外国人全体ではコロナ前を上回り、韓国や香港、台湾などが好調に推移している。

かつて、それは2010年代半ば頃のことですが、静岡空港には中国各地からの直行便がたくさん飛んでいて、団体ツアーを中心に多くの中国客が訪れ、宿泊する時代がありました。

地方にこそライドシェアは必要だ~静岡県の外国人ホテル宿泊者の数が低いワケ_b0235153_08524156.jpg

静岡空港行きの中国路線はなぜ1年でこんなに増えたのか?(201601 25日)

https://inbound.exblog.jp/25298380/

富士山静岡空港

http://www.mtfuji-shizuokaairport.jp/

ちょうど爆買いブームの真っ盛りで、中国の訪日地方路線が急ピッチで拡充された時期でした。


ところが、その後、2017年の頃には、団体から個人へのシフトが進み、中国客の静岡宿泊は激減していました。そのあたりの事情については、以前以下のコラムで書いています。

中国団体客が減って困る人、ほくそ笑む人?(2017 02 07日)

https://inbound.exblog.jp/26614855/

そこでも書きましたが、2015年に中国の地方都市から一気に日本路線が拡充したものの、その後運休が相次いだ理由には、やはり中国の地方経済の問題があったと思います。要するに、地方都市では思ったほど団体客が集められなかったのでしょう。

まったく訪日中国旅行市場というのは、急に増えたり減ったり、人騒がせなところがありますね。

そして、2023年現在、中国客のみ回復はすこぶる遅く、日本政府観光局のリリース(20231220日)では、111月の訪日中国客数は2112600人(推計値)で、コロナ禍前の2019年比でマイナス76.2%です。

地方にこそライドシェアは必要だ~静岡県の外国人ホテル宿泊者の数が低いワケ_b0235153_08584760.jpg

特に団体客が現在ほとんど日本に来ない以上、静岡県が全国でワースト2になるのは無理もなさそうです。

静岡新聞の記事はこう書いています。

「これに対し、中国以外の宿泊客数は堅調だ。239月は54180人で、199月の47540人を上回った。静岡空港の定期便が再開している韓国が67%増の4230人と好調に推移し、香港が28%増の4430人、台湾が24%増の7580人と伸びた。米国や欧州もコロナ前の水準までほぼ回復しつつある」

まあこれは全国的に共通していますね。

さらにいうと、最近は東京のホテルに連泊し、日帰りで富士山や日光などの周辺観光地に行く外国人が増えていることも、静岡県に宿泊しない理由だと考えられます。地方では個人での移動が不便だからです。地方こそライドシェアの解禁が求められているのは、そのためなのです。



by sanyo-kansatu | 2023-12-26 08:53 | “参与観察”日誌


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