2012年 05月 20日
5月に入ると、東京は初夏の気分です。北京や上海あたりでは日中はもう東京よりずっと暑いでしょうから、日本を旅行するには最適のシーズン到来です。バスの数は、昨年よりはもちろん増えているようですが、目立った動きはあまり感じられません。今月は仕事でお世話になっている中国の旅行会社のツアーが東京に立ち寄るということで、知り合いの添乗員に再会できることを楽しみにしていたのですが……。 ※このカテゴリでは、2011年11月から始めた明治通り新宿5丁目付近における中国インバウンドバスの路駐台数(≒中国客の動向)を記録しています。 1日(火) 未確認 2日(水) 未確認 3日(木) 未確認 4日(金) 未確認 5日(土)15:20 1台 6日(日) 未確認 7日(月) 未確認 8日(火)17:40 0台 9日(水)17:50 1台 10日(木)17:10 0台 11日(金)16:00 1台(マイクロバス) 17:30 3台(うち2台はマイクロバス) ※この日、瀋陽から知り合いの旅行会社が主催するツアーが東京に来ました。添乗をしているOさんから事前に連絡をもらっていたので、「都内のどこかで会いましょう」と話したら、なんと歌舞伎町にある中国料理屋で夕食を取るとのこと。さっそく伊勢丹で手土産を買って、彼の教えてくれた店に向かいました。 その店は『馥園』(03-6380-2889)といいます。台湾人経営だとか。歌舞伎町周辺の中国客専用レストランは明治通り沿いの『林園』だけではなかったのですね。 職安通りから区役所通りを南に歩き、左手に1本道を入ったすぐそばにある Oさんたちが到着するより少し早く着いたので、店を覗いてみると、いるわいるわ……。狭い店内にぎっしりいくつもの円卓を並べ、ツアーグループごとに中国客たちが食事をしています。ちょうど中国の工場にある社員食堂といった雰囲気です。実はそのあとぼくもOさんのグループと一緒にそこで食事をすることになったのですが、メニューは麻婆豆腐に焼き魚のあんかけ、豚肉の甘露煮、キャベツのつけもの、白湯スープ、白飯というずいぶん質素な内容でした。ツアー客たちはささっと10分くらいで食べて、すぐに店を出ていきます。職安通りに停めてあるバスに戻って、ホテルに向かうのです。 瀋陽出身の中国人ガイドのSさんは言います。「福岡以来、ずっと日本食が続いたから、客はストレスがたまっていました。やはり最後は中華が食べたいんです」。確かに、中高年が主体の団体客だけに、連日移動ばかりのツアーで毎日スペシャルメニューでは身が持たないだろうと思います。だから、ちょうどこのくらいのお茶漬け感覚の食事がいいのでしょう。「それに中国団体客はうるさいから、なかなか一般のレストランで団体を受け入れてくれない。歌舞伎町ではこの店しかないんですよ」。どうやらSさんは『林園』のことは知らないようです。 Oさんたちのツアーは16名。福岡から日本入りし、瀬戸内海をフェリーで大阪に渡り、京都、名古屋、富士山などをめぐって東京に来たそうです。いわゆる東京・大阪間を横断する「ゴールデンルート」だと関空/成田のオープンジョーを使うのが一般的ですが、それではフライト運賃が高いため、運賃の安い福岡/中部のオープンジョーで今回のツアーを組み立てたそうです。そのため、明日は再び名古屋にバスで戻るのだとか。大変ですね。 震災以降、日本行きのツアー代金の相場が軒並み下がってしまったため、中国の旅行会社があの手この手で安い移動手段を探した結果こうなったのでしょう。福岡・大阪間は新幹線を使うと高いし、フェリーを使えばホテル代も浮く。瀬戸内海の船旅は悪くないけど、夜では美しいしまなみが見えないよなあ……。 中国からの団体ツアー客を見ていていつも思うのは、特に日本について何を見たい、知りたいという明確なものがあるわけではなさそうなことです。自分は日本に行ってきた、帰国してそう人に言えればそれでいいという感じなのでしょうか。よく中国に行くと、「自分も日本に行ってみたい。どんな社会なのかこの目で見てみたい」と若い人に言われますが、たいてい彼らは日本に行けるだけのお金がない場合が多い。日本に来られるのは、不動産投資などで小金を貯め込んだ中高年ばかり。その内実も、バスでの移動時間が行程の大半を占める弾丸ツアーです。なんだかなあ……といつも思います。 もちろん、いつも瀋陽でお世話になっているOさんにはそんなこと口に出して言えませんが、彼も以前日本に住んでいたことがある中国人ですから、薄々そのことに気がついていて、「以前、省の幹部クラスを団体で日本に連れてきたことがあるけど、食事の際、レストランで大騒ぎしてあとで大変だった。中国人はこれだから困るんです」。 せっかく東京でOさんと再会したのに、ちょっと後味の悪い感じが残った夜でした。 12日(土) 未確認 13日(日) 未確認 14日(月)13:00 3台 15日(火)18:10 1台 16日(水)15:00 1台 18:30 3台 17日(木)18:00 4台 18日(金)18:30 2台 19日(土) 未確認 20日(日) 未確認 21日(月)17:00 1台 22日(火) 未確認 23日(水)17:20 0台 24日(木)18:20 0台 25日(金)17:50 4台(うち1台はマイクロバス) 26日(土) 未確認 27日(日) 未確認 28日(月)19:50 3台(うち1台はマイクロバス) 29日(火)15:30 1台 30日(水)13:00 2台 18:40 1台 31日(木) 未確認 #
by sanyo-kansatu
| 2012-05-20 20:39
| 定点観測ツアーバス調査
|
アバウト
カレンダー
検索
カテゴリ
極東ロシアのいまをご存知ですか? 東京ディープチャイナ ボーダーツーリズム(国境観光) 「満洲国遺産」記録プロジェクト 朝鮮観光のしおり “参与観察”日誌 定点観測ツアーバス調査 東京インバウンド・スポット のんしゃらん中国論 気まぐれインバウンドNews 歴史から学ぶインバウンド 最新インバウンド・レポート リアルチャイナ:中国独立電影 現代アートは中国社会の鏡である 中国の新人類「80后」世代 このブログの目的 問い合わせ先 タグ
中国(564)
エアライン・クルーズ・鉄道・バス(222) アート・建築・映画・サブカル(206) ロシア(197) エンタメ・アトラクション(165) ツアー(159) メディア(157) 朝鮮(136) レストラン・グルメ(102) FIT(99) アジア(94) ホテル・ゲストハウス(88) プロモーション(86) ショッピング(81) 旅行会社・ランドオペレーター(52) 通訳・多言語化(43) ガイドブック(38) 民泊・白タク(32) 台湾・香港(32) 富裕層(14) 記事ランキング
最新の記事
画像一覧
ブログジャンル
外部リンク
その他のジャンル
|
ファン申請 |
||