2020年 09月 07日
この写真展に出品している写真家19名のうち、半数を占めるのが、実は1980年代以降に生まれた、いわゆる「ソ連時代を知らない世代」でした。彼らは20代前半から30代半ばくらいの人たちで、「21世紀の新しい現実の中で作品を撮り始めた世代」といえます。
興味深いことに、1980年代生まれと90年代生まれでは、作風もそうですが、そもそも写真に取り組む姿勢がずいぶん違っています。これは今回に限った偶然なのか、キュレイターの選定でたまたまそうなったのかわかりませんが、ひとことでいえば、1980年代生まれがジャーナリズムや社会学的な視点を有している人たちであるのに対し、90年代生まれはスマホとSNSの時代を謳歌し、ストリートフォトやファッション、アートを志向する人たちであることです。
もうひとつが地元メディアのPrimaMediaの取材で、沿海地方最北端にあるアグズ村に1週間滞在した記録です。少数民族の村で、シャーマンの末裔たちに出会います。
最後が中央広場に繰り出す現代の群集で、ロシア共産党の100周年記念パレード(2017年)やロシア正教の宗教指導者たち、伝統的な春の祭りであるマースレニツァを祝う人たちなど、同じくフルシチョフが撮影した社会主義時代のパレードの感触を引き継ぎながらも、時代の変化の中で群衆のあり方も変わっていることを明らかにしています。
2回「はたらくおじさん」の肖像から見える都市の成り立ち
https://primamedia.ru/news/488248/
44回 隔離病室で1週間過ごした写真家の心と身体に起きた変化の記録
https://ekokurina.ru/vetryanka
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by sanyo-kansatu
| 2020-09-07 14:04
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